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二章
04. 強者たちの作戦会議①
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「以上、鳴成秋史様、幼少時代の誘拐事件に関するご報告でございました」
直立不動でタブレットを持った痩身の男はそう告げた。
萩原——TOGグループ総帥の第一秘書であり、秘書集団の統括も務めている。
その男の前には、ディープブラウンのレザーソファに座る男性が三名。
腕を組んで眉間に皺を寄せる者、静かにリムレス眼鏡を押し上げる者、完全冷酷無表情の者。
様相はさまざまだが、どの人物からも不機嫌が満ち満ちたオーラが出ているのは全くの気のせいではない。
「おぞましくて吐き気がするな」
「その少女はどう甘く見積もっても異常者以外の何者でもないんだが、今まで一度も事件にならなかったのは馬鹿親が悉くもみ消したせいか?」
眉間の皺をぐりぐりと指でマッサージしながら苦い感想を吐いた月落衛に重ねるようにしながら、その前に座る眼鏡の男性が口を開いた。
白髪交じりの短髪をさっぱりと立ち上げた知的な印象のこの人は松影靖高、月落渉の従伯母の夫であり物流部門の代表である。
「はい、そのようでございます」
「粕川さんの初代とうちの爺さまはそこそこ交流があったらしいが、二代目がどうにもいけ好かない奴で疎遠になったって母さんが言ってたな。三代目もその系統は引き継いでるらしい」
「引き継いでいるどころか、無駄に煮詰めて濃度を増しているな。毒の塊だ」
5月、世間はゴールデンウィークの真っただ中であり、明るいムードで彩られた風景が地上ではそこかしこで繰り広げられている。
片やTOGグループ商社の本社ビル最上階、25階に位置するこの部屋には、極度の嫌悪が黒煙の龍となり窓をぶち破って飛び立ちそうな雰囲気が立ちこめていた。
それは、そこに集まった四名全員から放出される暗黒オーラの結集であるが、最も危険な空気が渦巻いているのは、萩原の報告が始まった序盤から徐々に表情を消した若者の周りだった。
「渉……渉?黙りすぎて父親の俺でもちょっとビビるほど怖いから、何か言って」
「考えうる一番残酷な方法で、親子ともども今すぐ葬り去りたい」
「渉、それは『血は繋がってないが気持ちはぶっちぎりで身内』の私でも怖いから、少しオブラートに包みなさい」
「包んでこれ」
「あ、包んでそれね。父さんはさらに怖くなったよ」
4月下旬、粕川春乃に食堂で声を掛けられた鳴成秋史が、気を失って倒れるという出来事が起きた。
受け止めた月落はぐったりと凭れる身体を抱き上げて研究室へと帰り、すぐさま衛と弓子に連絡を取った。
鳴成の実家まで送迎できる人間を貸してほしいと頼むと、衛は第二秘書である小田切という女性を派遣してくれた。
秘書集団は常に連絡を密にし情報格差のないように報告し合っているので、誰が向かっても抜かりなく対処できる。
たとえそれが一度も相対したことのない、鳴成の家族でもである。
そう待たずして大学から少し離れた場所に停められた社用車へと鳴成を抱いた月落が乗り込むと、黒の車体はゆっくりと発進した。
横になった方が体勢的に楽だろうと、寝かせた鳴成の頭を膝枕で支えていると弓子からのメッセージが届く。
鳴成家には連絡済み、実家にそのまま送り届けて大丈夫だ、という旨が書かれていた。
それを告げると小田切は住所を確認するでもなくナビを操作し、車線を変更して車を走らせた。
10分ほど経った頃、石積みの塀の前で車体は静かに停まった。
すぐに泣き顔の女性が飛び出てくる。
月落が数か月前に自己紹介をした相手、鳴成の母、利沙だ。
その後ろから家政婦と思しきエプロンをした老年の女性も出てきたが、非力な女性二人では意識のない成人男性を持ち上げることさえ難しいだろう。
月落が部屋のベッドまでその身体を運んだ。
ひどく動揺して涙を流す利沙に事のあらましを伝えると、今度は顔面蒼白になり震え始めた。
利沙も倒れてしまうのではと月落が心配していると、部屋のドアが蹴破られんとばかりに開き、ダークグレーの三つ揃えを着こなす壮年の男性が現れた。
鳴成の父の昌彦だとすぐに分かったが、利沙がその人物へと抱き着いて本格的に泣き始めたため、月落は挨拶もそこそこに状況を簡単に説明しただけでその場を後にした。
詳細は追ってご連絡いたします、と小田切が昌彦へと告げるのを聞いていた月落は、車に戻ると衛を通してグループの諜報組織へと調査依頼を投げた。
対個人用のスパイダーと対企業用のスネークのどちらも動かしたため、鳴成に起きた過去の事件や関係者、そしてその関係者の現在についての情報が僅か1週間で洗い浚い集められることとなった。
昨年の秋に鳴成の身辺調査をし、月落の秘められたる恋慕の続編を期待していたスパイダーの面々は、その悲惨な事件の真相を知るなり、激烈に憤怒した。
その結果、粕川家に関する情報は底の底の底まで調べ尽くされ、いつになく膨大な量となって提出された。
それを受け取った萩原も同様に激怒していたため、報告のための資料作りはあり得ない速さで行われ、本日緊急招集と相成った。
「それで、鳴成先生の様子はどうだ?大型連休で会ってないだろう?」
「落ち着いてるって、利沙さんと連絡取り合ってる弓子伯母さんが教えてくれた。先生から謝罪のメッセージも来て何回かやり取りしたけど、いつも通りだった」
もっと楽しい話で、会えない間の隙間を埋めたかったのに。
休み前から一緒に行きたい店を何軒もピックアップしていて、一緒に行けないかと誘ってみるつもりだったのに。
あの女性に会ったせいで何もかも予定が狂ってしまった。
何より、気絶するほど嫌な出来事を強制的に思い出させられた鳴成のつらさを想像すると、胸に灼熱の鉄球を埋め込まれるような苦しみが月落を襲った。
「記憶はすべて戻ってしまったのか?忘れていた過去が意図せず蘇るのは、本人にとっては苦痛以外の何物でもないだろう」
靖高が問う。
それに、月落は小さく首を振った。
「幸い、全てを取り戻した様子じゃないって。粕川春乃さんっていう同級生がいたことや関わり合いの一部は思い出したようだけど、誘拐事件については朧気だって」
「30年前のことだからな。上に積み重なった30年分の記憶が、悲劇の存在そのものを抹消し続けてくれることを願うしかないか」
「萩原。ちなみに、当時の写真はあるか?」
「衛、興味なんてあるのか?お前、相当悪趣味だな」
「蝶よ花よと間違った育てられ方をした自己肯定感爆発モンスターだと言うし、気になるじゃないか」
「忘れていた。お前、ミーハーだったな」
「こちらが当時の写真です」
萩原が分厚い手帳から出した写真を衛に渡す。
それを受け取った衛は、器用に片眉だけを上げて見せた。
「ふぅん」
「わざわざ見たのに感想を3文字で済ますのはやめてくれないか」
「整えてはいるが、そこそこだな。蛍のちっちゃい頃の方が100万倍可愛い」
「当たり前だ。こんなことを言うのは身内贔屓と馬鹿にされるだろうが、お前のとこの四兄妹は容姿に恵まれすぎているからな。全ては超絶美女である梢ちゃんの血のおかげだな」
「ごもっともすぎて本当に何も言い返せない。我が人生で唯一の一目惚れがママだからな。これ、靖高も見るか?」
「結構」
「渉は?」
「一応、見ておこうかな」
衛から手渡された写真を見た月落は、目を見開いたまま固まった。
そこには、前髪をパツンと切り揃えて2つ結びにし、両目の同じ位置にあるほくろが印象的な少女が映っていた。
直立不動でタブレットを持った痩身の男はそう告げた。
萩原——TOGグループ総帥の第一秘書であり、秘書集団の統括も務めている。
その男の前には、ディープブラウンのレザーソファに座る男性が三名。
腕を組んで眉間に皺を寄せる者、静かにリムレス眼鏡を押し上げる者、完全冷酷無表情の者。
様相はさまざまだが、どの人物からも不機嫌が満ち満ちたオーラが出ているのは全くの気のせいではない。
「おぞましくて吐き気がするな」
「その少女はどう甘く見積もっても異常者以外の何者でもないんだが、今まで一度も事件にならなかったのは馬鹿親が悉くもみ消したせいか?」
眉間の皺をぐりぐりと指でマッサージしながら苦い感想を吐いた月落衛に重ねるようにしながら、その前に座る眼鏡の男性が口を開いた。
白髪交じりの短髪をさっぱりと立ち上げた知的な印象のこの人は松影靖高、月落渉の従伯母の夫であり物流部門の代表である。
「はい、そのようでございます」
「粕川さんの初代とうちの爺さまはそこそこ交流があったらしいが、二代目がどうにもいけ好かない奴で疎遠になったって母さんが言ってたな。三代目もその系統は引き継いでるらしい」
「引き継いでいるどころか、無駄に煮詰めて濃度を増しているな。毒の塊だ」
5月、世間はゴールデンウィークの真っただ中であり、明るいムードで彩られた風景が地上ではそこかしこで繰り広げられている。
片やTOGグループ商社の本社ビル最上階、25階に位置するこの部屋には、極度の嫌悪が黒煙の龍となり窓をぶち破って飛び立ちそうな雰囲気が立ちこめていた。
それは、そこに集まった四名全員から放出される暗黒オーラの結集であるが、最も危険な空気が渦巻いているのは、萩原の報告が始まった序盤から徐々に表情を消した若者の周りだった。
「渉……渉?黙りすぎて父親の俺でもちょっとビビるほど怖いから、何か言って」
「考えうる一番残酷な方法で、親子ともども今すぐ葬り去りたい」
「渉、それは『血は繋がってないが気持ちはぶっちぎりで身内』の私でも怖いから、少しオブラートに包みなさい」
「包んでこれ」
「あ、包んでそれね。父さんはさらに怖くなったよ」
4月下旬、粕川春乃に食堂で声を掛けられた鳴成秋史が、気を失って倒れるという出来事が起きた。
受け止めた月落はぐったりと凭れる身体を抱き上げて研究室へと帰り、すぐさま衛と弓子に連絡を取った。
鳴成の実家まで送迎できる人間を貸してほしいと頼むと、衛は第二秘書である小田切という女性を派遣してくれた。
秘書集団は常に連絡を密にし情報格差のないように報告し合っているので、誰が向かっても抜かりなく対処できる。
たとえそれが一度も相対したことのない、鳴成の家族でもである。
そう待たずして大学から少し離れた場所に停められた社用車へと鳴成を抱いた月落が乗り込むと、黒の車体はゆっくりと発進した。
横になった方が体勢的に楽だろうと、寝かせた鳴成の頭を膝枕で支えていると弓子からのメッセージが届く。
鳴成家には連絡済み、実家にそのまま送り届けて大丈夫だ、という旨が書かれていた。
それを告げると小田切は住所を確認するでもなくナビを操作し、車線を変更して車を走らせた。
10分ほど経った頃、石積みの塀の前で車体は静かに停まった。
すぐに泣き顔の女性が飛び出てくる。
月落が数か月前に自己紹介をした相手、鳴成の母、利沙だ。
その後ろから家政婦と思しきエプロンをした老年の女性も出てきたが、非力な女性二人では意識のない成人男性を持ち上げることさえ難しいだろう。
月落が部屋のベッドまでその身体を運んだ。
ひどく動揺して涙を流す利沙に事のあらましを伝えると、今度は顔面蒼白になり震え始めた。
利沙も倒れてしまうのではと月落が心配していると、部屋のドアが蹴破られんとばかりに開き、ダークグレーの三つ揃えを着こなす壮年の男性が現れた。
鳴成の父の昌彦だとすぐに分かったが、利沙がその人物へと抱き着いて本格的に泣き始めたため、月落は挨拶もそこそこに状況を簡単に説明しただけでその場を後にした。
詳細は追ってご連絡いたします、と小田切が昌彦へと告げるのを聞いていた月落は、車に戻ると衛を通してグループの諜報組織へと調査依頼を投げた。
対個人用のスパイダーと対企業用のスネークのどちらも動かしたため、鳴成に起きた過去の事件や関係者、そしてその関係者の現在についての情報が僅か1週間で洗い浚い集められることとなった。
昨年の秋に鳴成の身辺調査をし、月落の秘められたる恋慕の続編を期待していたスパイダーの面々は、その悲惨な事件の真相を知るなり、激烈に憤怒した。
その結果、粕川家に関する情報は底の底の底まで調べ尽くされ、いつになく膨大な量となって提出された。
それを受け取った萩原も同様に激怒していたため、報告のための資料作りはあり得ない速さで行われ、本日緊急招集と相成った。
「それで、鳴成先生の様子はどうだ?大型連休で会ってないだろう?」
「落ち着いてるって、利沙さんと連絡取り合ってる弓子伯母さんが教えてくれた。先生から謝罪のメッセージも来て何回かやり取りしたけど、いつも通りだった」
もっと楽しい話で、会えない間の隙間を埋めたかったのに。
休み前から一緒に行きたい店を何軒もピックアップしていて、一緒に行けないかと誘ってみるつもりだったのに。
あの女性に会ったせいで何もかも予定が狂ってしまった。
何より、気絶するほど嫌な出来事を強制的に思い出させられた鳴成のつらさを想像すると、胸に灼熱の鉄球を埋め込まれるような苦しみが月落を襲った。
「記憶はすべて戻ってしまったのか?忘れていた過去が意図せず蘇るのは、本人にとっては苦痛以外の何物でもないだろう」
靖高が問う。
それに、月落は小さく首を振った。
「幸い、全てを取り戻した様子じゃないって。粕川春乃さんっていう同級生がいたことや関わり合いの一部は思い出したようだけど、誘拐事件については朧気だって」
「30年前のことだからな。上に積み重なった30年分の記憶が、悲劇の存在そのものを抹消し続けてくれることを願うしかないか」
「萩原。ちなみに、当時の写真はあるか?」
「衛、興味なんてあるのか?お前、相当悪趣味だな」
「蝶よ花よと間違った育てられ方をした自己肯定感爆発モンスターだと言うし、気になるじゃないか」
「忘れていた。お前、ミーハーだったな」
「こちらが当時の写真です」
萩原が分厚い手帳から出した写真を衛に渡す。
それを受け取った衛は、器用に片眉だけを上げて見せた。
「ふぅん」
「わざわざ見たのに感想を3文字で済ますのはやめてくれないか」
「整えてはいるが、そこそこだな。蛍のちっちゃい頃の方が100万倍可愛い」
「当たり前だ。こんなことを言うのは身内贔屓と馬鹿にされるだろうが、お前のとこの四兄妹は容姿に恵まれすぎているからな。全ては超絶美女である梢ちゃんの血のおかげだな」
「ごもっともすぎて本当に何も言い返せない。我が人生で唯一の一目惚れがママだからな。これ、靖高も見るか?」
「結構」
「渉は?」
「一応、見ておこうかな」
衛から手渡された写真を見た月落は、目を見開いたまま固まった。
そこには、前髪をパツンと切り揃えて2つ結びにし、両目の同じ位置にあるほくろが印象的な少女が映っていた。
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