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第8章
(20)就活惨敗女子
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視線の先には、一人のバンパイアがいた。
私が知る、雨宮圭吾の姿はもうどこにもいない。
それはなんて、切ない歌声なのだろう。
すっと息を吐いたその一瞬の間が、まるで祈りに見えるほど繊細に音を生む。その声は動画で聴いた時よりもずっと強く、真正面から私の心を貫いた。
痛みと、苦さと、たまらないほどの愛しさが胸の中で交錯している。幕が降りてからしばらくの間、私は簡易舞台のチープなカーテンをただ呆然と見つめる事しかできなかった。
周りで拍手が起こり、ハッとして私も手を叩く。次第に拍手の連鎖が巻き起こり、小さなライブハウスの中に大きなうねりとなって反響していた。
「本当にすごい」
涙が滲む目尻をそっと指で拭い隣の席を見ると、驚くほど豪快に涙を流している真田先生がいた。
「先生、これ使って下さい」
そっとハンカチを差し出す。
「すまん! 忘れてしまって……使わせてもらうよ。洗って……いや、新しい物を買って返すから」
「気にしないで下さい。でも、本当に良い舞台でしたね」
鳴り止まない拍手の中、カーテンコールで雨宮くんとハンター役の青年が舞台に登場してくる。手作り感満載の舞台カーテンを自力でめくり、下から這い出るように登場していた。そのあまりのチープさに、客席から笑いが起こる。
きっと雨宮くんは、これから沢山の人に認められ、いつしか座席数最大を誇る舞台のど真ん中に立つ人になるような気がする。
嬉しい。でも、雨宮くんが遠い人になってしまいそうで、ほんの少しだけ寂しい。私がそんな事を思った時、客席全体へ手を振っていた雨宮くんが、ゆっくりとこちらに視線を向けた。
口元が、『手塚さん、来てくれてありがとう』と動いたような気がする。
都合の良い見間違いかもしれない。
それでもその唇は、真田先生でも他の名でもなく、「手塚」と動いたように見えた。視線も合っていたと思う。けれど舞台やライブを見た人の大半は、演者が自分を見つめながら手を振ってくれたと思うらしい。
半信半疑のままドキドキしていると、隣で真田先生が笑いながら呟く声が聞こえた。
「ふふ、あいつ。手塚の事しか目に入ってなかったな。俺にもなんか言えよ、隣でこんなに号泣してるのに」
やはり自分に言ってくれたのだ。嬉しさを噛み締めながら、私はもう一度雨宮くんに盛大な拍手を送った。
その時、足に柔らかな何かが触れたような気がして、私はそっと自分の足元を覗き込んだ。
「え? ……ラッキーキャットさん?」
いつの間に入ってきたのか。
黒猫が拍手でもしているかのように尻尾を左右に振っている。
「こんにちは、ラッキーキャットさん」
私が呼びかけると、黒猫は『しまった。見つかった』というような表情でビクリッと体を震わせ、すぐにパイプ椅子の下を潜り抜け出口へと駆けて行った。
ご機嫌な様子でミュージカルを観劇していたようで、そっとしておいた方が良かっただろうかと、私は申し訳ない気持ちになる。
あなたも雨宮くんのファンなの?
そう、聞いてみたかった。
*
私は演者が出入りしている裏口へ、真田先生と一緒に向かっていた。建物横の細い路地を進み扉を開けると、階段前の狭いスペースに雨宮くんがいて、一組の男女と楽しそうに話をしていた。
一瞬こちらを見た雨宮くんと目が合い、私は扉を指差し、「外で待ってるね」とジェスチャーで伝える。そして、また真田先生と一緒にいったん路地へ出た。
そういえば、雨宮くんと話をしていた男女の横顔に見覚えがあるような気がする。
「あ」
記憶を辿ると、自宅の前で小町おばあちゃんとお喋りをしていた時に出会ったのだと思い当たった。
通り過ぎて行った黒猫を追いかけていた、あの時の男女だ。
『あの黒猫は、ラッキーキャットと呼ばれていまして……。あの猫に関わった人がみんな幸せになるという都市伝説があるんです』
男性の方がそう教えてくれた人だ。
恐らく、雨宮くんが言っていたラッキーキャット信者の先輩というのが彼の事なのだろう。隣にいた綺麗な女性は、あの時は冷めた印象しか受けなかったけれど、先程見えた横顔には、舞台に感動している様子が伺えた。
「真田先生! 手塚さん! 待たせてごめん。紹介したい人がいるから、こっちに来てもらっていいかな」
雨宮くんが扉から顔を出し、手招きしている。先程まで舞台上にいたあのバンパイアと同じ人物だとは思えないほど雰囲気が違った。化粧を落とし衣装も脱いだ、普段通りの彼がそこにいる。
「こちらが、俺の高校時代の恩師・真田理人先生です。そして隣の彼女が、俺の好きな…………や、いや、えっと……俺の高校時代の、同級生の、手塚美空さん。最初にあのバズり動画を見つけてくれた人です」
途中で何度も言葉が詰まっていたのはなぜだろうと、私は首を傾げる。真田先生はその理由を知っているのか、顔がニヤけていた。
「ちょっ! 先生ニヤニヤしない!」
真田先生に向かってそう注意してから、一度コホンッと咳払いをして雨宮くんが紹介を続ける。
「そしてこちらが、今年劇団を辞めて、今は企業に勤めているラッキーキャット信者の真島 秋斗先輩です。あの動画に、今日舞台がある事をコメントしてくれた人だよ。そしてお隣の女性が、真島先輩と同じ会社で働いている日比野 初音さんです。なんと日比野さんは、今日が人生初のミュージカル観劇だそうで、誰かの初観劇が自分の舞台になるって、なんか感動してる」
それぞれが簡単な挨拶を交わし、そこからは一気にラッキーキャットの話題になった。そしてこの場にいる全員が、あの黒猫に遭遇していた事が判明する。
私、雨宮くん、真田先生。
そして、真島さんと日比野さん。
それぞれが、黒猫から幸せのきっかけをもらっていた。
「先生から半年ほど連絡が途絶えていた間に、まさかそんな酷い事があったなんて……」
真田先生がホームで自殺を考えるほど追い詰められていたという話を聞き、私は衝撃を受ける。雨宮くんも私と同じくらい驚いた様子だった。
「絶望の中にいた俺が、ホームで小町さんを救うきっかけになったのが、ラッキーキャットのおかげなんだ」
真田先生の口から小町おばあちゃんの名前が上がり、「私はその小町おばあちゃんとお隣さんなの」と言葉を付け足す。
「へぇ~。見事に縁が繋がってるね」
雨宮くんが感嘆の声を上げた。
「うん。でも小町おばあちゃん、近頃はずっと体調が悪くて」
そこまで言って、私は今度は真田先生に視線を向けた。それを受けた先生が話し出す。
「俺もそれを心配してたんだ。せめて息子さんの行方が分かれば、少しはお元気になるのかもしれないが……」
小町おばあちゃんには、何十年も前に家を出て行った行方不明の息子がいる。
「それなら、劇団のサイトに尋ね人って書き込みを入れるのはどうっすか? アクセス少ないサイトですけど、誰かの目には止まるかも」
雨宮くんがそう提案してくれた。
それに、恐らく今日の舞台の反響で、アクセスが増える可能性が高い。
「名前とか年齢とか、若い頃の写真とかあります?」
首を横に振った真田先生に代わり、私はその名前を呟いた。小町おばあちゃんから、何度も話を聞いた事があり覚えていたのだ。
「水寺 宗一さん」
私がその名前を言った瞬間、真島さんの隣に立っていた日比野さんがバッグを床に落とした。見ると、顔色は青ざめ、口元が小刻みに震えている。先程まではずっと楽しそうに微笑んでいたのに……。
「日比野さん? 大丈夫ですか」
真島さんが心配そうに彼女の顔を覗き込んでいる。
「あの……ごめんなさい。私、少し気分が……。ごめんなさい、今日はこれで失礼させて頂きます」
真島さんが日比野さんを送っていく事になり、私たちは二人の背中を見送る。
私が小町おばあちゃんの息子の名を言った瞬間、日比野さんの様子が一変した。その表情には、怒りとも悲しみともとれる想いが滲んでいたように思う。
きっと、彼女は何かを知っている。
けれど、あの場でそれを問う事はできなかった。恐らく雨宮くんも真田先生も同じように感じていたのか、三人とも何も言い出せないまま、ただ遠ざかる日比野さんの背中を見送ったのだった。
私が知る、雨宮圭吾の姿はもうどこにもいない。
それはなんて、切ない歌声なのだろう。
すっと息を吐いたその一瞬の間が、まるで祈りに見えるほど繊細に音を生む。その声は動画で聴いた時よりもずっと強く、真正面から私の心を貫いた。
痛みと、苦さと、たまらないほどの愛しさが胸の中で交錯している。幕が降りてからしばらくの間、私は簡易舞台のチープなカーテンをただ呆然と見つめる事しかできなかった。
周りで拍手が起こり、ハッとして私も手を叩く。次第に拍手の連鎖が巻き起こり、小さなライブハウスの中に大きなうねりとなって反響していた。
「本当にすごい」
涙が滲む目尻をそっと指で拭い隣の席を見ると、驚くほど豪快に涙を流している真田先生がいた。
「先生、これ使って下さい」
そっとハンカチを差し出す。
「すまん! 忘れてしまって……使わせてもらうよ。洗って……いや、新しい物を買って返すから」
「気にしないで下さい。でも、本当に良い舞台でしたね」
鳴り止まない拍手の中、カーテンコールで雨宮くんとハンター役の青年が舞台に登場してくる。手作り感満載の舞台カーテンを自力でめくり、下から這い出るように登場していた。そのあまりのチープさに、客席から笑いが起こる。
きっと雨宮くんは、これから沢山の人に認められ、いつしか座席数最大を誇る舞台のど真ん中に立つ人になるような気がする。
嬉しい。でも、雨宮くんが遠い人になってしまいそうで、ほんの少しだけ寂しい。私がそんな事を思った時、客席全体へ手を振っていた雨宮くんが、ゆっくりとこちらに視線を向けた。
口元が、『手塚さん、来てくれてありがとう』と動いたような気がする。
都合の良い見間違いかもしれない。
それでもその唇は、真田先生でも他の名でもなく、「手塚」と動いたように見えた。視線も合っていたと思う。けれど舞台やライブを見た人の大半は、演者が自分を見つめながら手を振ってくれたと思うらしい。
半信半疑のままドキドキしていると、隣で真田先生が笑いながら呟く声が聞こえた。
「ふふ、あいつ。手塚の事しか目に入ってなかったな。俺にもなんか言えよ、隣でこんなに号泣してるのに」
やはり自分に言ってくれたのだ。嬉しさを噛み締めながら、私はもう一度雨宮くんに盛大な拍手を送った。
その時、足に柔らかな何かが触れたような気がして、私はそっと自分の足元を覗き込んだ。
「え? ……ラッキーキャットさん?」
いつの間に入ってきたのか。
黒猫が拍手でもしているかのように尻尾を左右に振っている。
「こんにちは、ラッキーキャットさん」
私が呼びかけると、黒猫は『しまった。見つかった』というような表情でビクリッと体を震わせ、すぐにパイプ椅子の下を潜り抜け出口へと駆けて行った。
ご機嫌な様子でミュージカルを観劇していたようで、そっとしておいた方が良かっただろうかと、私は申し訳ない気持ちになる。
あなたも雨宮くんのファンなの?
そう、聞いてみたかった。
*
私は演者が出入りしている裏口へ、真田先生と一緒に向かっていた。建物横の細い路地を進み扉を開けると、階段前の狭いスペースに雨宮くんがいて、一組の男女と楽しそうに話をしていた。
一瞬こちらを見た雨宮くんと目が合い、私は扉を指差し、「外で待ってるね」とジェスチャーで伝える。そして、また真田先生と一緒にいったん路地へ出た。
そういえば、雨宮くんと話をしていた男女の横顔に見覚えがあるような気がする。
「あ」
記憶を辿ると、自宅の前で小町おばあちゃんとお喋りをしていた時に出会ったのだと思い当たった。
通り過ぎて行った黒猫を追いかけていた、あの時の男女だ。
『あの黒猫は、ラッキーキャットと呼ばれていまして……。あの猫に関わった人がみんな幸せになるという都市伝説があるんです』
男性の方がそう教えてくれた人だ。
恐らく、雨宮くんが言っていたラッキーキャット信者の先輩というのが彼の事なのだろう。隣にいた綺麗な女性は、あの時は冷めた印象しか受けなかったけれど、先程見えた横顔には、舞台に感動している様子が伺えた。
「真田先生! 手塚さん! 待たせてごめん。紹介したい人がいるから、こっちに来てもらっていいかな」
雨宮くんが扉から顔を出し、手招きしている。先程まで舞台上にいたあのバンパイアと同じ人物だとは思えないほど雰囲気が違った。化粧を落とし衣装も脱いだ、普段通りの彼がそこにいる。
「こちらが、俺の高校時代の恩師・真田理人先生です。そして隣の彼女が、俺の好きな…………や、いや、えっと……俺の高校時代の、同級生の、手塚美空さん。最初にあのバズり動画を見つけてくれた人です」
途中で何度も言葉が詰まっていたのはなぜだろうと、私は首を傾げる。真田先生はその理由を知っているのか、顔がニヤけていた。
「ちょっ! 先生ニヤニヤしない!」
真田先生に向かってそう注意してから、一度コホンッと咳払いをして雨宮くんが紹介を続ける。
「そしてこちらが、今年劇団を辞めて、今は企業に勤めているラッキーキャット信者の真島 秋斗先輩です。あの動画に、今日舞台がある事をコメントしてくれた人だよ。そしてお隣の女性が、真島先輩と同じ会社で働いている日比野 初音さんです。なんと日比野さんは、今日が人生初のミュージカル観劇だそうで、誰かの初観劇が自分の舞台になるって、なんか感動してる」
それぞれが簡単な挨拶を交わし、そこからは一気にラッキーキャットの話題になった。そしてこの場にいる全員が、あの黒猫に遭遇していた事が判明する。
私、雨宮くん、真田先生。
そして、真島さんと日比野さん。
それぞれが、黒猫から幸せのきっかけをもらっていた。
「先生から半年ほど連絡が途絶えていた間に、まさかそんな酷い事があったなんて……」
真田先生がホームで自殺を考えるほど追い詰められていたという話を聞き、私は衝撃を受ける。雨宮くんも私と同じくらい驚いた様子だった。
「絶望の中にいた俺が、ホームで小町さんを救うきっかけになったのが、ラッキーキャットのおかげなんだ」
真田先生の口から小町おばあちゃんの名前が上がり、「私はその小町おばあちゃんとお隣さんなの」と言葉を付け足す。
「へぇ~。見事に縁が繋がってるね」
雨宮くんが感嘆の声を上げた。
「うん。でも小町おばあちゃん、近頃はずっと体調が悪くて」
そこまで言って、私は今度は真田先生に視線を向けた。それを受けた先生が話し出す。
「俺もそれを心配してたんだ。せめて息子さんの行方が分かれば、少しはお元気になるのかもしれないが……」
小町おばあちゃんには、何十年も前に家を出て行った行方不明の息子がいる。
「それなら、劇団のサイトに尋ね人って書き込みを入れるのはどうっすか? アクセス少ないサイトですけど、誰かの目には止まるかも」
雨宮くんがそう提案してくれた。
それに、恐らく今日の舞台の反響で、アクセスが増える可能性が高い。
「名前とか年齢とか、若い頃の写真とかあります?」
首を横に振った真田先生に代わり、私はその名前を呟いた。小町おばあちゃんから、何度も話を聞いた事があり覚えていたのだ。
「水寺 宗一さん」
私がその名前を言った瞬間、真島さんの隣に立っていた日比野さんがバッグを床に落とした。見ると、顔色は青ざめ、口元が小刻みに震えている。先程まではずっと楽しそうに微笑んでいたのに……。
「日比野さん? 大丈夫ですか」
真島さんが心配そうに彼女の顔を覗き込んでいる。
「あの……ごめんなさい。私、少し気分が……。ごめんなさい、今日はこれで失礼させて頂きます」
真島さんが日比野さんを送っていく事になり、私たちは二人の背中を見送る。
私が小町おばあちゃんの息子の名を言った瞬間、日比野さんの様子が一変した。その表情には、怒りとも悲しみともとれる想いが滲んでいたように思う。
きっと、彼女は何かを知っている。
けれど、あの場でそれを問う事はできなかった。恐らく雨宮くんも真田先生も同じように感じていたのか、三人とも何も言い出せないまま、ただ遠ざかる日比野さんの背中を見送ったのだった。
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