15 / 38
第5章
(14)死神
しおりを挟む
ーー時刻は、深夜一時。
引き続き、TOBARIマンション最上階の一室。
「死神さん、では明日から宜しくお願いします」
「承知しました」
お互いお辞儀をするように頭をペコリと下げた。
「もし本日の寝床の確保がまだでしたら、足の踏み場も無い我が家でもよければ、自由に過ごして下さいね。くつろぐ場所は自力で確保して頂かないとダメですけど」
帳さんからの提案に、私は声を弾ませる。
「お泊まりさせて頂いていいのですか?」
「はい。でもキッチンは、立ち入り禁止でお願いします。僕の聖域なので」
「はい!」
猫の姿で忍び込んだのでは無い。初めてのお泊まりに、ワクワクしながら座れる場所を確保する。ソファーの上の散らかった雑誌を重ねて床に移動させ、洋服は畳んで整えた。
そして思う。
やはり自分は、物や場所を整える作業が嫌いでは無い。むしろ好きだ。
「ついでに、僕が座れそうな場所も確保して頂けると助かります」
帳さんはそう言ってから、キッチンへと足を向けた。
「こんな時間なので、カフェインレスの珈琲でもいかがですか? 豆乳があるので、胃にも優しいソイラテもできますよ。……あ。死神さんはカフェインを気にする必要はなかったですね」
「はい。ですが、ソイラテというものを飲んだ事がないので、それを頂いても宜しいでしょうか」
答えてから、ハッとする。
「これもお代金に加算されますか?」
帳さんは笑って首を横に振った。
「この部屋の散らかり具合を見た死神さんが、あともう一杯くらい珈琲でも頂かないと割に合わない。そう思っていそうな顔をしているなー、と思いまして」
まさにそのままの事を言い当てられてしまい、私は誤魔化すのも忘れて、「そんなに分かりやすいのでしょうか」と聞き返していた。
「分かりやすいです。顔に出ていますよ」
思わず、隠すように手の平で顔を覆う。その直後に「フフッ」と笑う声が聞こえて、私は指の隙間からそっと覗き見る。ニヤけた表情で珈琲豆を挽いている帳さんの顔が見えた。
今更隠しても遅いと、笑っているのだろう。
私は隠すのを諦めて、ソファー前のローテーブルの上にある服も畳み、二人でラテを飲める場所を確保した。そして、カウンターキッチンに立つ帳さんにもう一度視線を向ける。
珈琲を淹れる様子を近くで見学したかったけれど、キッチンは立ち入り禁止なので、少し離れたこの位置から眺める事にした。
「宜しければ、こちらにどうぞ」
帳さんがキッチンカウンターの横にある丸椅子を示した。こっそり眺めていたつもりだったのに、視線に気付かれていたようだ。
「有り難うございます」
答えて、丸椅子に腰掛ける。
そんな私に、帳さんは作業工程を説明しながらソイラテを作ってくれた。
「まず、珈琲豆全体に染みわたるくらいお湯を注いで、一分ほど待ちます。その間に、豆乳を温めます」
豆乳を注いだ小さな鍋をコンロの火にかけ、また珈琲豆の前に戻ってくる。
「少しずつ、お湯を注いでいきます」
円を描くように珈琲豆へとお湯が注がれるたびに、コク深い薫りが部屋に広がり、ペーパーから滴り落ちた漆黒の液体が容器に溜まっていく。
じっくり、丁寧に、その工程を繰り返し、豆乳は沸騰前にコンロの火を止めていた。
「お店のようなカップ&ソーサーではなく、自宅用のマグカップでもいいですか?」
「もちろん!」
私が頷くと、帳さんが食器棚から色味の異なる青いマグカップを二つ取り出した。それは空と海を想起させる、水色と藍色のマグだ。
「死神さんは、どちらがいいですか?」
どちらも美しい青色で迷ってしまう。
悩んでから、私は藍色のマグを指差した。
「私は、深い海の青で」
「では、僕が空の青で」
二つのマグカップに豆乳と珈琲が注ぎ込まれる。黒と白が踊るように混ざり合うと、広がる香りが柔らかなものに変化した。
「ソファーまで運んで頂けますか」
マグカップが乗ったトレーを差し出され、緊張しながらそれを受け取る。
溢さずに運べるだろうか。
恐る恐る足を進め、ローテーブルまでトレーを運んだ。
「帳さん、溢さずに運べました!」
「有り難うございます」
振り返ると、帳さんは手際良く洗い物を済ませ、もうキッチンの流し台を磨いていた。そしてピカピカになった流し台を眺め、「うん、うん」と満足気に頷いている。
そんな帳さんの姿を見て思った。
やはりこの人は、掃除や片付けが出来ない人ではない。ただただ、食に関する物やキッチン以外の場所に興味がないだけなのだろう。
よく見れば、部屋の中はひどく散らかっているけれど、食べ残しや飲み残しと言った物は一つも放置されていない。そのへんの拘りは、徹底されている。
私が明日から頑張らなければいけないのは、キッチン以外の部屋の掃除と洗濯になりそうだ。
帳さんと並んでソファーに座り、マグカップを手にとる。ワクワクしながら、初めて味わうソイラテに口をつけた。
「うわ~。珈琲の風味はしっかり残っているのに、とても優しい味ですね!」
なんだか気持ちがホッとして、心と身体から、ふにゃりと力が抜けたような気がする。
「お店だと、また少し違った味わいですよ」
「どちらも帳さんが淹れるのに、どうして違うものになるのですか」
「お店にはエスプレッソマシンがあるので、エスプレッソと豆乳で、本格的なソイラテが作れます」
「先程の珈琲と、エスプレッソは、何が違うのですか」
今、飲んでいるソイラテもこんなに美味しいのに、これは本格的では無いのだろうか。
「簡単に言うと……普通の珈琲と、凄く苦い珈琲の違いみたいな感じですかね。厳密に説明しましょうか?」
「あ、簡単な方だけで大丈夫です」
なんだか難しそうで、細かい説明を受けても分からないような気がする。自分から質問しておきながら、私は早々に珈琲の知識を深めることを諦めた。
「諦めるの早くないですか?」
「だって……。難しい事は何も知らなくても、珈琲はとても美味しいです!」
私が笑うと、
「同じ事を言うなんて……本当に、よく似ている」
と、帳さんが小さくつぶやいた。
『あなたとよく似た弟』
珈琲店で言われた言葉を思い出す。
あの時と同じで、帳さんはひどく寂しい目をしている。こちらを見ているのに、心には、死神ではない誰かの顔を写しているような気がした。
少しの寂しさを感じて、私はギュッとマグカップを握り締めたのだった。
引き続き、TOBARIマンション最上階の一室。
「死神さん、では明日から宜しくお願いします」
「承知しました」
お互いお辞儀をするように頭をペコリと下げた。
「もし本日の寝床の確保がまだでしたら、足の踏み場も無い我が家でもよければ、自由に過ごして下さいね。くつろぐ場所は自力で確保して頂かないとダメですけど」
帳さんからの提案に、私は声を弾ませる。
「お泊まりさせて頂いていいのですか?」
「はい。でもキッチンは、立ち入り禁止でお願いします。僕の聖域なので」
「はい!」
猫の姿で忍び込んだのでは無い。初めてのお泊まりに、ワクワクしながら座れる場所を確保する。ソファーの上の散らかった雑誌を重ねて床に移動させ、洋服は畳んで整えた。
そして思う。
やはり自分は、物や場所を整える作業が嫌いでは無い。むしろ好きだ。
「ついでに、僕が座れそうな場所も確保して頂けると助かります」
帳さんはそう言ってから、キッチンへと足を向けた。
「こんな時間なので、カフェインレスの珈琲でもいかがですか? 豆乳があるので、胃にも優しいソイラテもできますよ。……あ。死神さんはカフェインを気にする必要はなかったですね」
「はい。ですが、ソイラテというものを飲んだ事がないので、それを頂いても宜しいでしょうか」
答えてから、ハッとする。
「これもお代金に加算されますか?」
帳さんは笑って首を横に振った。
「この部屋の散らかり具合を見た死神さんが、あともう一杯くらい珈琲でも頂かないと割に合わない。そう思っていそうな顔をしているなー、と思いまして」
まさにそのままの事を言い当てられてしまい、私は誤魔化すのも忘れて、「そんなに分かりやすいのでしょうか」と聞き返していた。
「分かりやすいです。顔に出ていますよ」
思わず、隠すように手の平で顔を覆う。その直後に「フフッ」と笑う声が聞こえて、私は指の隙間からそっと覗き見る。ニヤけた表情で珈琲豆を挽いている帳さんの顔が見えた。
今更隠しても遅いと、笑っているのだろう。
私は隠すのを諦めて、ソファー前のローテーブルの上にある服も畳み、二人でラテを飲める場所を確保した。そして、カウンターキッチンに立つ帳さんにもう一度視線を向ける。
珈琲を淹れる様子を近くで見学したかったけれど、キッチンは立ち入り禁止なので、少し離れたこの位置から眺める事にした。
「宜しければ、こちらにどうぞ」
帳さんがキッチンカウンターの横にある丸椅子を示した。こっそり眺めていたつもりだったのに、視線に気付かれていたようだ。
「有り難うございます」
答えて、丸椅子に腰掛ける。
そんな私に、帳さんは作業工程を説明しながらソイラテを作ってくれた。
「まず、珈琲豆全体に染みわたるくらいお湯を注いで、一分ほど待ちます。その間に、豆乳を温めます」
豆乳を注いだ小さな鍋をコンロの火にかけ、また珈琲豆の前に戻ってくる。
「少しずつ、お湯を注いでいきます」
円を描くように珈琲豆へとお湯が注がれるたびに、コク深い薫りが部屋に広がり、ペーパーから滴り落ちた漆黒の液体が容器に溜まっていく。
じっくり、丁寧に、その工程を繰り返し、豆乳は沸騰前にコンロの火を止めていた。
「お店のようなカップ&ソーサーではなく、自宅用のマグカップでもいいですか?」
「もちろん!」
私が頷くと、帳さんが食器棚から色味の異なる青いマグカップを二つ取り出した。それは空と海を想起させる、水色と藍色のマグだ。
「死神さんは、どちらがいいですか?」
どちらも美しい青色で迷ってしまう。
悩んでから、私は藍色のマグを指差した。
「私は、深い海の青で」
「では、僕が空の青で」
二つのマグカップに豆乳と珈琲が注ぎ込まれる。黒と白が踊るように混ざり合うと、広がる香りが柔らかなものに変化した。
「ソファーまで運んで頂けますか」
マグカップが乗ったトレーを差し出され、緊張しながらそれを受け取る。
溢さずに運べるだろうか。
恐る恐る足を進め、ローテーブルまでトレーを運んだ。
「帳さん、溢さずに運べました!」
「有り難うございます」
振り返ると、帳さんは手際良く洗い物を済ませ、もうキッチンの流し台を磨いていた。そしてピカピカになった流し台を眺め、「うん、うん」と満足気に頷いている。
そんな帳さんの姿を見て思った。
やはりこの人は、掃除や片付けが出来ない人ではない。ただただ、食に関する物やキッチン以外の場所に興味がないだけなのだろう。
よく見れば、部屋の中はひどく散らかっているけれど、食べ残しや飲み残しと言った物は一つも放置されていない。そのへんの拘りは、徹底されている。
私が明日から頑張らなければいけないのは、キッチン以外の部屋の掃除と洗濯になりそうだ。
帳さんと並んでソファーに座り、マグカップを手にとる。ワクワクしながら、初めて味わうソイラテに口をつけた。
「うわ~。珈琲の風味はしっかり残っているのに、とても優しい味ですね!」
なんだか気持ちがホッとして、心と身体から、ふにゃりと力が抜けたような気がする。
「お店だと、また少し違った味わいですよ」
「どちらも帳さんが淹れるのに、どうして違うものになるのですか」
「お店にはエスプレッソマシンがあるので、エスプレッソと豆乳で、本格的なソイラテが作れます」
「先程の珈琲と、エスプレッソは、何が違うのですか」
今、飲んでいるソイラテもこんなに美味しいのに、これは本格的では無いのだろうか。
「簡単に言うと……普通の珈琲と、凄く苦い珈琲の違いみたいな感じですかね。厳密に説明しましょうか?」
「あ、簡単な方だけで大丈夫です」
なんだか難しそうで、細かい説明を受けても分からないような気がする。自分から質問しておきながら、私は早々に珈琲の知識を深めることを諦めた。
「諦めるの早くないですか?」
「だって……。難しい事は何も知らなくても、珈琲はとても美味しいです!」
私が笑うと、
「同じ事を言うなんて……本当に、よく似ている」
と、帳さんが小さくつぶやいた。
『あなたとよく似た弟』
珈琲店で言われた言葉を思い出す。
あの時と同じで、帳さんはひどく寂しい目をしている。こちらを見ているのに、心には、死神ではない誰かの顔を写しているような気がした。
少しの寂しさを感じて、私はギュッとマグカップを握り締めたのだった。
1
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
もしもしお時間いいですか?
ベアりんぐ
ライト文芸
日常の中に漠然とした不安を抱えていた中学1年の智樹は、誰か知らない人との繋がりを求めて、深夜に知らない番号へと電話をしていた……そんな中、繋がった同い年の少女ハルと毎日通話をしていると、ハルがある提案をした……。
2人の繋がりの中にある感情を、1人の視点から紡いでいく物語の果てに、一体彼らは何をみるのか。彼らの想いはどこへ向かっていくのか。彼の数年間を、見えないレールに乗せて——。
※こちらカクヨム、小説家になろう、Nola、PageMekuでも掲載しています。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
軍艦少女は死に至る夢を見る~戦時下の大日本帝国から始まる艦船擬人化物語~
takahiro
キャラ文芸
『船魄』(せんぱく)とは、軍艦を自らの意のままに操る少女達である。船魄によって操られる艦艇、艦載機の能力は人間のそれを圧倒し、彼女達の前に人間は殲滅されるだけの存在なのだ。1944年10月に覚醒した最初の船魄、翔鶴型空母二番艦『瑞鶴』は、日本本土進攻を企てるアメリカ海軍と激闘を繰り広げ、ついに勝利を掴んだ。
しかし戦後、瑞鶴は帝国海軍を脱走し行方をくらませた。1955年、アメリカのキューバ侵攻に端を発する日米の軍事衝突の最中、瑞鶴は再び姿を現わし、帝国海軍と交戦状態に入った。瑞鶴の目的はともかくとして、船魄達を解放する戦いが始まったのである。瑞鶴が解放した重巡『妙高』『高雄』、いつの間にかいる空母『グラーフ・ツェッペリン』は『月虹』を名乗って、国家に属さない軍事力として活動を始める。だが、瑞鶴は大義やら何やらには興味がないので、利用できるものは何でも利用する。カリブ海の覇権を狙う日本・ドイツ・ソ連・アメリカの間をのらりくらりと行き交いながら、月虹は生存の道を探っていく。
登場する艦艇はなんと58隻!(2024/12/30時点)(人間のキャラは他に多数)(まだまだ増える)。人類に反旗を翻した軍艦達による、異色の艦船擬人化物語が、ここに始まる。
――――――――――
●本作のメインテーマは、あくまで(途中まで)史実の地球を舞台とし、そこに船魄(せんぱく)という異物を投入したらどうなるのか、です。いわゆる艦船擬人化ものですが、特に軍艦や歴史の知識がなくとも楽しめるようにしてあります。もちろん知識があった方が楽しめることは違いないですが。
●なお軍人がたくさん出て来ますが、船魄同士の関係に踏み込むことはありません。つまり船魄達の人間関係としては百合しかありませんので、ご安心もしくはご承知おきを。かなりGLなので、もちろんがっつり性描写はないですが、苦手な方はダメかもしれません。
●全ての船魄に挿絵ありですが、AI加筆なので雰囲気程度にお楽しみください。
●少女たちの愛憎と謀略が絡まり合う、新感覚、リアル志向の艦船擬人化小説を是非お楽しみください。またお気に入りや感想などよろしくお願いします。
毎日一話投稿します。
心の落とし物
緋色刹那
ライト文芸
・完結済み(2024/10/12)。また書きたくなったら、番外編として投稿するかも
・第4回、第5回ライト文芸大賞にて奨励賞をいただきました!!✌︎('ω'✌︎ )✌︎('ω'✌︎ )
〈本作の楽しみ方〉
本作は読む喫茶店です。順に読んでもいいし、興味を持ったタイトルや季節から読んでもオッケーです。
知らない人、知らない設定が出てきて不安になるかもしれませんが、喫茶店の常連さんのようなものなので、雰囲気を楽しんでください(一応説明↓)。
〈あらすじ〉
〈心の落とし物〉はありませんか?
どこかに失くした物、ずっと探している人、過去の後悔、忘れていた夢。
あなたは忘れているつもりでも、心があなたの代わりに探し続けているかもしれません……。
喫茶店LAMP(ランプ)の店長、添野由良(そえのゆら)は、人の未練が具現化した幻〈心の落とし物(こころのおとしもの)〉と、それを探す生き霊〈探し人(さがしびと)〉に気づきやすい体質。
ある夏の日、由良は店の前を何度も通る男性に目を止め、声をかける。男性は数年前に移転した古本屋を探していて……。
懐かしくも切ない、過去の未練に魅せられる。
〈主人公と作中用語〉
・添野由良(そえのゆら)
洋燈町にある喫茶店LAMP(ランプ)の店長。〈心の落とし物〉や〈探し人〉に気づきやすい体質。
・〈心の落とし物(こころのおとしもの)〉
人の未練が具現化した幻。あるいは、未練そのもの。
・〈探し人(さがしびと)〉
〈心の落とし物〉を探す生き霊で、落とし主。当人に代わって、〈心の落とし物〉を探している。
・〈未練溜まり(みれんだまり)〉
忘れられた〈心の落とし物〉が行き着く場所。
・〈分け御霊(わけみたま)〉
生者の後悔や未練が物に宿り、具現化した者。込められた念が強ければ強いほど、人のように自由意志を持つ。いわゆる付喪神に近い。
ベスティエン ――強面巨漢×美少女の〝美女と野獣〟な青春恋愛物語
花閂
ライト文芸
人間の女に恋をしたモンスターのお話がハッピーエンドだったことはない。
鬼と怖れられモンスターだと自覚しながらも、恋して焦がれて愛さずにはいられない。
恋するオトメと武人のプライドの狭間で葛藤するちょっと天然の少女・禮と、モンスターと恐れられるほどの力を持つ強面との、たまにシリアスたまにコメディな学園生活。
名門お嬢様学校に通う少女が、彼氏を追いかけて最悪の不良校に入学。女子生徒数はわずか1%という特異な環境のなか、入学早々にクラスの不良に目をつけられたり暴走族にさらわれたり、学園生活は前途多難。
周囲に鬼や暴君やと恐れられる強面の彼氏は禮を溺愛して守ろうとするが、心配が絶えない。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
亮亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる