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1章
32.仕事は大変
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零距離で魔術を放つことにより、減衰無しの高威力な魔術攻撃を与える自爆技。
今放ったので何度目だろうか。
4回目までは数えられていたが、そこから先は数える余裕すらもなかった。身体も痛いのか痛くないのかすらもわからない。
そしてこんな状態になるまで魔術を連発した甲斐があり、ついにようやく、終わりを捉えた。
「…………な、なんなんだよキミ……なんで……」
仰向けに倒れたままのリースが、すぐ傍に立つ俺を見上げる。
立ち上がる気力が残っていないリースに、まだ立ち上がれる俺。まだ勝負はついていないが完全に勝者と敗者の構図に見えることだろう。
『あ、アイツ……マジで何者なんだよ』
『なんつー無茶な戦い方だよ……ただの模擬戦だろこれ?』
『け、けどあのリースちゃんが……』
誰もがリースの勝利を疑っていなかったところにこの光景。
周囲の戸惑う空気が伝わってきた。
「ボクよりボロボロなのに……まだ動けるの……ばかじゃないの……」
開始前の時とは全く違い、恐ろしいものを見るかのように俺を見上げるリース。
彼女も相当なダメージを受けているように見えるが、魔術は俺の手が起点となって発動させていることもあり、どうやら俺の方がダメージは受けているらしい。加えて魔術の使用による体力の消費。気合いだけではどうにもならない肉体的な限界が近いのは確実に俺の方なのかもしれない。
だがしかし、俺は立っている。なぜなら。
「これも仕事だからな」
この一言に尽きる。
どんな無茶でも無理だと思えることでも、仕事であれば達成するための道筋を立てて結果を出す。前世からずっとやってきたことを今回もやっただけだ。
「ぜんっぜん意味分かんないんだけど……」
「まぁそうだろうな」
そもそも彼女が俺と似たような仕事観を持っていれば、仕事をサボるようなこともせず、シエラさんの業務命令を無視することもしなかっただろう。
だから俺は伝えなければならない。
正直喋るのもしんどいがしっかりと伝えたい。
彼女に、仕事とは――働くとはどういうことなのかを。
「一つ質問だ。給料以外で働く理由ってあるか?」
「……はあ……? そんなのあるわけないじゃん」
『お前ある?』
『いやねえよ。普通働くつったら金の為だろ』
『だよな』
何を言っているんだコイツは。というような空気が流れる。
まぁそうだろうな。
俺だって前世では金の為、生活の為に仕方なく働いていた。金があるなら働いてなんかいなかったと断言したっていい。それぐらい『働く=金を得る為』という図式は強い。
けど、働くということはただ金を稼ぐ為だけの行為じゃないんだ。
この世界に転生して俺はそのことに気が付けた。
だから伝える。前世での経験があってこそ、この世界で気付けたことを。
「例えばお客様に満足して頂きたい。お客様の幸せに貢献したいという気持ち」
自分が社会の為に役立っているという実感。役目を与えられたという責任。
生きる為に働いてお金を稼ぐのではなく、お客様の幸せや社会に貢献しているからこそ生きることが出来ているのだという想い。
「例えば雇っていただいた会社への恩。自分を管理してくれている上司への忠誠心」
ブラック企業が嫌なら起業しろ、なんて言っている人がいた。
けれど実際に起業するのは一握り。それもそうだろう、上手くいく保証もないのにリスクを背負うことなんて中々出来ない。結局は誰かにぶら下がっている方が楽なのだ。
ならばせめてぶら下がろうとするだけの自分を雇ってくれた会社と、自分を使ってくれる上司の役に立とうと思うのは自然な流れ。
「例えば共に働く仲間が困っている時、放っておけない」
手伝いが自分の成果とならなくても、仲間を見捨てることなんて出来ない。仲間が助かるのなら多少我が身を削ることは厭わない。
お客様に満足してもらいたい、幸せになって貰いたいという想い。
社会、会社の役に立ちたいという想い。
仲間と共に頑張りたいという想い。
「人への想い――誰かの役に立ちたいという想い。それこそが俺の働く理由だ。そしてその理由が、今俺をこうして立たせている」
自分の為ではなく誰かの為に働く。
今は理想の労働環境作りに励んでいるので、ファルからの命令がない限りは優先順位が入れ替わることもあるが、俺に染み付いている社畜精神の根底は間違いなくそこにある。
「……しょーじき言ってること意味わかんないけど、ボクが負けそーになってるってことは、きっとキミの言ってることは正しいんだよね?」
「ああ、この状況が証拠だ」
仕事であること。それがただ俺を強くさせている。
「お前は俺のこと――いや、仕事を軽く見ていた。だから隙もあった」
何がなんでも仕事を成功させる為に勝ちを獲りにいった俺。
だがもしリースが俺と同じように仕事に対する誇りを持っていたならまず勝ちの目はなかった。プロ意識を持って一切の油断もなく戦われるとこの状況も作れなかった。
「そっかそっか…………はぁ……やだなぁ……負けたくないなー……」
「そう思っているところ悪いが次で終わりにさせて貰う」
この依頼を受けた目的は達成したが、まだ依頼自体は達成していない。
依頼達成に向け、俺は左手で手甲に触れると発動ワードを唱――。
「――そこまでよ、イトー。それ以上は駄目よ」
ファルの言葉が響き、即座に中断した。
「どういつもりだ? もう少しで勝て――」
「貴方こそどういうつもりよそんなにボロボロになって。この後も仕事があるのよ? そんなボロボロの身体でまともに動けるの?」
ファルからの圧を感じる問いかけ。
この仕事に比重を置いていたのは確かだが、もちろん普段の業務も忘れていない。この後のプランもちゃんと考えてある。
「大丈夫だ。それはルミエナの回復魔術で――」
「回復魔術にも限界があります……そんなボロ雑巾みたいな身体じゃ完治するまで何日掛かるかわかりません。お願いですから自重してください」
「そういうこと。『治療してて遅刻しました』なんて言い訳をお客様にする気かしら? もう負けでいいからさっさと降参しなさい」
ファルとルミエナ、二人して何故か俺を責め立てる。
……あれ、おかしいな。俺仕事頑張ってただけなのに。
「……? 魔術打たないの?」
「あーいや俺もその気だったんだけど……」
ちらりとファルを見る。
「止めないとどうなるかわかってるわよね?」とでも言いたげな目をしていた。
「……上司命令だからな。やめておく」
「このボクに勝つチャンスなのにいいの? せんざいいちぐーのチャンスだよ?」
「まぁ……誰かの下で働くってのはこういうことだからなぁ……」
理不尽な命令。
納得の出来ない命令。
これまでの努力を全て無にするような命令。
そんなものは前世でいくらでも経験してきた。今回のも似たようなものだ。
「…………やっぱりキミって変わってるね」
「よく言われる」
転生してからは。
「ってことでシエラさん、俺の負けってことでお願いします」
「……ほ、本当によろしいんですの?」
「上司命令ですからね」
上の命令を聞くのは部下として当たり前。
依頼失敗という形になってしまうが、上司命令ならば仕方がない。
シエラさんは腑に落ちないとばかりの表情を浮かべるが、すぐに切り替えて。
「では模擬戦の結果は――リース・ハルーインの勝利っ!」
『終わり方に納得出来ないけどなんかすげー!』
『イトーってやつ凄いな! 凄いっていうかなんかやばいな!』
『なんだあの戦い方! 根性あるってレベルじゃねえぞ! 狂ってなきゃできねえぜ!』
『実質イトーの勝ちだろこりゃあ!』
シエラさんが勝利者のコールをした途端、会場が湧いた。
みんな口々に騒ぎすぎていてよく聞き取れないが、俺のことを賞賛するような声がやたらと耳に入ってくる。
…………って、あれ。やばっ。
仕事状態を抜けたせいか一気にダメージが――このままだと倒れる――。
「ぐ、ぐぐぬぅ……だ、だいじょーぶですかー……」
前のめりに倒れそうになっていたところを、ルミエナが抱くようにして止めてくれた。
身体になにかやたらと柔らかいのが当たっている。これはあれか、うん、あれだな。……って、感触に浸っている場合ではない。
「すまない。せっかく教えてもらった魔術をあんな使い方をして……」
遠距離用の攻撃魔術を教えてくれと頼み、ルミエナはそれを聞き入れてくれた。しかし俺は最初から零距離で使うことを想定していたので完全に騙してしまうことになった。
先輩としての立場を利用し、徹夜してまで魔術陣を作ってくれたルミエナの頑張りに泥を塗ってしまった。
「えと気にしないでください。ちょっと……かなり……すっごくびっくりしましたけど、あたしなんかの魔術がイトーさんの役に立ってくれたみたいで嬉しいです」
ふへへと、小さく口を歪ませるルミエナ。
…………あぁ、本当によく出来た後輩だ。
「抱き合ってないでイトーはとっとと座りなさい。ルミエナは回復魔術かけてあげて」
「ぐぇ」
「は、はいっ」
感動していると突然、ファルに襟首を掴まれ強引に地面へと座らされる。ルミエナが例の魔術本を開き、回復魔術をかけてくれる。
「動けるようになったらすぐに次の仕事よ。時間押してるから」
「え、えぇっ? い、いいんですか? まだまだ相当痛みますよ……?」
「構わないわ。イトーだもの、痛み程度なら我慢するでしょ。そうよね?」
「………………お、おう」
それが上司の指示であれば仕方ない。
で、そんな俺達のやり取りをロイヤルブラッドの面々に回復魔術をかけて貰いながら眺めていたリースが。
「……仕事ってほんとは大変なんだねー……」
どこか感心したように呟いていた。
その通り、仕事は大変だ。
けどだからこそやり遂げた時の達成感は何事にも代え難く――やりがいがあるってもんだ。
今放ったので何度目だろうか。
4回目までは数えられていたが、そこから先は数える余裕すらもなかった。身体も痛いのか痛くないのかすらもわからない。
そしてこんな状態になるまで魔術を連発した甲斐があり、ついにようやく、終わりを捉えた。
「…………な、なんなんだよキミ……なんで……」
仰向けに倒れたままのリースが、すぐ傍に立つ俺を見上げる。
立ち上がる気力が残っていないリースに、まだ立ち上がれる俺。まだ勝負はついていないが完全に勝者と敗者の構図に見えることだろう。
『あ、アイツ……マジで何者なんだよ』
『なんつー無茶な戦い方だよ……ただの模擬戦だろこれ?』
『け、けどあのリースちゃんが……』
誰もがリースの勝利を疑っていなかったところにこの光景。
周囲の戸惑う空気が伝わってきた。
「ボクよりボロボロなのに……まだ動けるの……ばかじゃないの……」
開始前の時とは全く違い、恐ろしいものを見るかのように俺を見上げるリース。
彼女も相当なダメージを受けているように見えるが、魔術は俺の手が起点となって発動させていることもあり、どうやら俺の方がダメージは受けているらしい。加えて魔術の使用による体力の消費。気合いだけではどうにもならない肉体的な限界が近いのは確実に俺の方なのかもしれない。
だがしかし、俺は立っている。なぜなら。
「これも仕事だからな」
この一言に尽きる。
どんな無茶でも無理だと思えることでも、仕事であれば達成するための道筋を立てて結果を出す。前世からずっとやってきたことを今回もやっただけだ。
「ぜんっぜん意味分かんないんだけど……」
「まぁそうだろうな」
そもそも彼女が俺と似たような仕事観を持っていれば、仕事をサボるようなこともせず、シエラさんの業務命令を無視することもしなかっただろう。
だから俺は伝えなければならない。
正直喋るのもしんどいがしっかりと伝えたい。
彼女に、仕事とは――働くとはどういうことなのかを。
「一つ質問だ。給料以外で働く理由ってあるか?」
「……はあ……? そんなのあるわけないじゃん」
『お前ある?』
『いやねえよ。普通働くつったら金の為だろ』
『だよな』
何を言っているんだコイツは。というような空気が流れる。
まぁそうだろうな。
俺だって前世では金の為、生活の為に仕方なく働いていた。金があるなら働いてなんかいなかったと断言したっていい。それぐらい『働く=金を得る為』という図式は強い。
けど、働くということはただ金を稼ぐ為だけの行為じゃないんだ。
この世界に転生して俺はそのことに気が付けた。
だから伝える。前世での経験があってこそ、この世界で気付けたことを。
「例えばお客様に満足して頂きたい。お客様の幸せに貢献したいという気持ち」
自分が社会の為に役立っているという実感。役目を与えられたという責任。
生きる為に働いてお金を稼ぐのではなく、お客様の幸せや社会に貢献しているからこそ生きることが出来ているのだという想い。
「例えば雇っていただいた会社への恩。自分を管理してくれている上司への忠誠心」
ブラック企業が嫌なら起業しろ、なんて言っている人がいた。
けれど実際に起業するのは一握り。それもそうだろう、上手くいく保証もないのにリスクを背負うことなんて中々出来ない。結局は誰かにぶら下がっている方が楽なのだ。
ならばせめてぶら下がろうとするだけの自分を雇ってくれた会社と、自分を使ってくれる上司の役に立とうと思うのは自然な流れ。
「例えば共に働く仲間が困っている時、放っておけない」
手伝いが自分の成果とならなくても、仲間を見捨てることなんて出来ない。仲間が助かるのなら多少我が身を削ることは厭わない。
お客様に満足してもらいたい、幸せになって貰いたいという想い。
社会、会社の役に立ちたいという想い。
仲間と共に頑張りたいという想い。
「人への想い――誰かの役に立ちたいという想い。それこそが俺の働く理由だ。そしてその理由が、今俺をこうして立たせている」
自分の為ではなく誰かの為に働く。
今は理想の労働環境作りに励んでいるので、ファルからの命令がない限りは優先順位が入れ替わることもあるが、俺に染み付いている社畜精神の根底は間違いなくそこにある。
「……しょーじき言ってること意味わかんないけど、ボクが負けそーになってるってことは、きっとキミの言ってることは正しいんだよね?」
「ああ、この状況が証拠だ」
仕事であること。それがただ俺を強くさせている。
「お前は俺のこと――いや、仕事を軽く見ていた。だから隙もあった」
何がなんでも仕事を成功させる為に勝ちを獲りにいった俺。
だがもしリースが俺と同じように仕事に対する誇りを持っていたならまず勝ちの目はなかった。プロ意識を持って一切の油断もなく戦われるとこの状況も作れなかった。
「そっかそっか…………はぁ……やだなぁ……負けたくないなー……」
「そう思っているところ悪いが次で終わりにさせて貰う」
この依頼を受けた目的は達成したが、まだ依頼自体は達成していない。
依頼達成に向け、俺は左手で手甲に触れると発動ワードを唱――。
「――そこまでよ、イトー。それ以上は駄目よ」
ファルの言葉が響き、即座に中断した。
「どういつもりだ? もう少しで勝て――」
「貴方こそどういうつもりよそんなにボロボロになって。この後も仕事があるのよ? そんなボロボロの身体でまともに動けるの?」
ファルからの圧を感じる問いかけ。
この仕事に比重を置いていたのは確かだが、もちろん普段の業務も忘れていない。この後のプランもちゃんと考えてある。
「大丈夫だ。それはルミエナの回復魔術で――」
「回復魔術にも限界があります……そんなボロ雑巾みたいな身体じゃ完治するまで何日掛かるかわかりません。お願いですから自重してください」
「そういうこと。『治療してて遅刻しました』なんて言い訳をお客様にする気かしら? もう負けでいいからさっさと降参しなさい」
ファルとルミエナ、二人して何故か俺を責め立てる。
……あれ、おかしいな。俺仕事頑張ってただけなのに。
「……? 魔術打たないの?」
「あーいや俺もその気だったんだけど……」
ちらりとファルを見る。
「止めないとどうなるかわかってるわよね?」とでも言いたげな目をしていた。
「……上司命令だからな。やめておく」
「このボクに勝つチャンスなのにいいの? せんざいいちぐーのチャンスだよ?」
「まぁ……誰かの下で働くってのはこういうことだからなぁ……」
理不尽な命令。
納得の出来ない命令。
これまでの努力を全て無にするような命令。
そんなものは前世でいくらでも経験してきた。今回のも似たようなものだ。
「…………やっぱりキミって変わってるね」
「よく言われる」
転生してからは。
「ってことでシエラさん、俺の負けってことでお願いします」
「……ほ、本当によろしいんですの?」
「上司命令ですからね」
上の命令を聞くのは部下として当たり前。
依頼失敗という形になってしまうが、上司命令ならば仕方がない。
シエラさんは腑に落ちないとばかりの表情を浮かべるが、すぐに切り替えて。
「では模擬戦の結果は――リース・ハルーインの勝利っ!」
『終わり方に納得出来ないけどなんかすげー!』
『イトーってやつ凄いな! 凄いっていうかなんかやばいな!』
『なんだあの戦い方! 根性あるってレベルじゃねえぞ! 狂ってなきゃできねえぜ!』
『実質イトーの勝ちだろこりゃあ!』
シエラさんが勝利者のコールをした途端、会場が湧いた。
みんな口々に騒ぎすぎていてよく聞き取れないが、俺のことを賞賛するような声がやたらと耳に入ってくる。
…………って、あれ。やばっ。
仕事状態を抜けたせいか一気にダメージが――このままだと倒れる――。
「ぐ、ぐぐぬぅ……だ、だいじょーぶですかー……」
前のめりに倒れそうになっていたところを、ルミエナが抱くようにして止めてくれた。
身体になにかやたらと柔らかいのが当たっている。これはあれか、うん、あれだな。……って、感触に浸っている場合ではない。
「すまない。せっかく教えてもらった魔術をあんな使い方をして……」
遠距離用の攻撃魔術を教えてくれと頼み、ルミエナはそれを聞き入れてくれた。しかし俺は最初から零距離で使うことを想定していたので完全に騙してしまうことになった。
先輩としての立場を利用し、徹夜してまで魔術陣を作ってくれたルミエナの頑張りに泥を塗ってしまった。
「えと気にしないでください。ちょっと……かなり……すっごくびっくりしましたけど、あたしなんかの魔術がイトーさんの役に立ってくれたみたいで嬉しいです」
ふへへと、小さく口を歪ませるルミエナ。
…………あぁ、本当によく出来た後輩だ。
「抱き合ってないでイトーはとっとと座りなさい。ルミエナは回復魔術かけてあげて」
「ぐぇ」
「は、はいっ」
感動していると突然、ファルに襟首を掴まれ強引に地面へと座らされる。ルミエナが例の魔術本を開き、回復魔術をかけてくれる。
「動けるようになったらすぐに次の仕事よ。時間押してるから」
「え、えぇっ? い、いいんですか? まだまだ相当痛みますよ……?」
「構わないわ。イトーだもの、痛み程度なら我慢するでしょ。そうよね?」
「………………お、おう」
それが上司の指示であれば仕方ない。
で、そんな俺達のやり取りをロイヤルブラッドの面々に回復魔術をかけて貰いながら眺めていたリースが。
「……仕事ってほんとは大変なんだねー……」
どこか感心したように呟いていた。
その通り、仕事は大変だ。
けどだからこそやり遂げた時の達成感は何事にも代え難く――やりがいがあるってもんだ。
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