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1章
17.冒険者認定試験その2
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冒険者認定試験、実技項目。
試験の内容は他の受験者と1対1による模擬戦を行うこと。模擬戦と言っても必ずしも相手に勝つ必要はなく、低級の魔物に負けない程度の力があると試験官が判断すれば合格になる。今の俺の力なら十分にその基準は満たしているので何も心配はいらないだろう。
……しかしだ。
例え低級魔物に負けない力があったとしても、それを試験官にアピールする前に瞬殺されてしまった場合、不合格になるのは容易く予想できる。つまり実技項目は相手次第で合否が決まる試験と言ってもいい。
そしてそんな試験で俺の相手は――。
『あーあ。アイツよりにもよってカマセイが相手とか可愛そうだな』
『だな。可哀想にあの受験者、間違いなく落ちたな』
『なんたって10年に1人の天才だもんな。俺アイツが学校の教官以外に負けてるところ見たことねえよ』
『カマセイが今回の試験にいるって聞いた時はビビったが、俺と当たらなくてよかったー。マジで』
周囲の受験生がそんな話を繰り広げる程の実力者っぽい人で。
「期待していますわよ。カマセイさん」
既に大手ギルドから内定を貰っている程のエリート街道まっしぐらっぽい人で。
「えーとイトー君。試験は今回だけじゃないんだからあまりやけにならないようにね」
まだ試験が始まる前なのに試験官が既に俺が落ちる前提で話かけてくる程に俺に希望はないらしく。
「ま、そーゆー訳なんで、イトーさんとやら――あんま恨まないでくださいッスよ」
細身なのに身の丈程の大斧を軽々しく振り回している辺り、実力は本物だと俺でも理解出来るぐらいの相手。カマセイ・ヌウ。
周りが思っている通り、どう考えても、何が起きてもきっと俺は彼に勝てない。
…………勝てないだろうが、すんなり負けてやるつもりはない。
なにせこれは仕事に必要な資格を取るための試験。ここを乗り越えなければ仕事が遠ざかる。想像しただけでも恐ろしい。
「けど……」
逆に言えば資格さえ取ってしまえば、あとはファルが、上司が俺を働かせてくれる。
だったら、何が何でも合格を掴み取らなきゃいけない。
……覚悟は決めた。思いついた策もある。あとは……成功させるだけだ。
「両者、位置について」
ファルやシエラさんやギャラリーが見守る中、立会人を兼任する試験官に促され、開始位置につく。
カマセイ君との距離は10メートル程。大丈夫、この距離なら必ず通じる。
「両者構えて――」
カマセイ君は大斧を両手で、俺は短剣を右手で構える。
「冒険者認定試験、実技項目――――始めっ!」
開始と同時に俺はすぐさま行動に出る。
俺の作戦は至って単純。投擲による攻撃だ。
投げるのは俺が右手に持っている短剣。この短剣は模擬戦用に管理局が用意してくれた武器で、刃抜きなどの処理が施されている。カマセイ君が持っている大斧も管理局が用意したものだ。
短剣や大斧の他にも剣や槍などゲームならお馴染みの武器が揃えられてあったが、カマセイ君が大斧を選んだのを見て、俺は短剣で投擲という手段を選んだ。戦闘素人の俺には大斧の間合いに入って戦うのは技術面でも精神面でも厳しいものがある。ならば、と編み出した作戦だ。
刃抜きしてあるとはいえ、当たれば結構なダメージになる筈。弾は今右手に持っている一本と腰にかけてある六本。とにかく一本でも当てることが出来れば、可能性はある。だから。
「まずは一本目――!」
そう振りかぶろうとした時だった。
「アースバインド」
「なっ――!?」
な、なんだ!?
俺は今投げようとしたのに、投げていない。投げられない。
と、というかこれ……か、身体が…………動かない!?
「く、くそっ」
身をよじったり、無理矢理足を動かそうと思っても、全身が何かにがっしりと固定されているみたいにピクリとも動けない。
「な、なんなんだこれ……なんなんだよこれ」
前世でも味わったことのない感覚に恐怖や気持ち悪さがこみ上げてくる。
「アースバインドッスよ。割と上位の拘束魔術なんスけど知らないんスか?」
ま、魔術だって……?
でも魔術を使うには魔術陣を描かないといけない筈……だったら。
「……いつの間に魔術陣を描いたんだ?」
もし試験開始前にあらかじめ描いていたのだとしたら、もしかしたら不正行為に該当するかもしれない。
そんな望みをかけて問いかけてみたのだが――。
「え? もしかして組込魔術も知らないんスか? いやぁ、それは冒険者としてどうかと思うんスよ」
「…………組込魔術……」
その単語には聞き覚えがある。試験勉強中に覚えた単語だ。
確か装飾品や物にあらかじめ魔術陣を描いておくことで触れて発動ワードだけで魔術を発動させる方法……。
「そういうことかっ!」
カマセイは自分の装備のどこかに組込魔術を仕込んでいたんだ。
くそっ。知っていながら完全に頭になかった。これは完全な失態だ。
「で、どーするッスか? 降参するなら今のうちッスけど」
「それはしない」
考えるまでもなく即答。
俺はまだこの模擬戦で何もしていない。このまま降参してしまえば不合格は確実だ。降参なんてする訳がない。
「……仕方ないッスね。あんま気乗りしないスけど、ちょっとばかし痛い目みて貰うッスよ」
大斧を肩に担いでゆっくりとこちらに向かって歩き出すカマセイ君。
『あーあ。あいつアホだな、結局負けるのに何意地張ってんだか』
『こりゃ一方的に嬲られるぞ』
ギャラリー達の言う通りこれではただ痛みを代償に、結果が出る時間を先延ばしにしただけだ。
このままでは上司の期待を裏切った上に、仕事も遠のく。次の試験に合格するまで仕事が出来なくなる。
仕事が……出来なくなる?
この世界に転生して、ゴブリンに追いかけられて、労働意欲に駆られるまま奴隷になって、でも奴隷の仕事じゃ全然欲求を満たせなくて、ファルにはブラック上司の素質があるってわかって、ファルを奴隷から開放して上司になって貰って、冒険者になる為に必死で勉強して、ようやく俺の望む仕事環境が手の届くところまでやってきた。
それなのに……ここでこのまま終わると、また理想の仕事が遠のく……?
仕事が出来ないということはファルに、ギルドに貢献するどころか迷惑を掛けてしまうことになる。
……冗談じゃない。
俺に、仕事を。
俺に、早く仕事を。
俺に、すぐに仕事を。
「――――俺に仕事を――させろぉっ!」
「なっ!?」
俺との距離をあと数歩まで詰めていたカマセイ君が驚きの表情を浮かべ、すぐさま後ろに飛び退いた。
「……あれ、動ける」
腕をぐるぐる回したり、その場で軽くジャンプしてみても特に違和感はない。
良かった。あのまま動けないってなると仕事どころじゃなかったからな。
『あ、あいつあの短時間でカマセイのアースバインドから抜け出したって言うのか……?』
『……ありえねえ』
ギャラリーがざわめき。
「…………彼は一体何者ですの?」
シエラさんが若干強張ったな表情で呟き。
「私の部下よ」
ファルが少しだけ得意気な表情をしていたのが横目に見えた。
試験の内容は他の受験者と1対1による模擬戦を行うこと。模擬戦と言っても必ずしも相手に勝つ必要はなく、低級の魔物に負けない程度の力があると試験官が判断すれば合格になる。今の俺の力なら十分にその基準は満たしているので何も心配はいらないだろう。
……しかしだ。
例え低級魔物に負けない力があったとしても、それを試験官にアピールする前に瞬殺されてしまった場合、不合格になるのは容易く予想できる。つまり実技項目は相手次第で合否が決まる試験と言ってもいい。
そしてそんな試験で俺の相手は――。
『あーあ。アイツよりにもよってカマセイが相手とか可愛そうだな』
『だな。可哀想にあの受験者、間違いなく落ちたな』
『なんたって10年に1人の天才だもんな。俺アイツが学校の教官以外に負けてるところ見たことねえよ』
『カマセイが今回の試験にいるって聞いた時はビビったが、俺と当たらなくてよかったー。マジで』
周囲の受験生がそんな話を繰り広げる程の実力者っぽい人で。
「期待していますわよ。カマセイさん」
既に大手ギルドから内定を貰っている程のエリート街道まっしぐらっぽい人で。
「えーとイトー君。試験は今回だけじゃないんだからあまりやけにならないようにね」
まだ試験が始まる前なのに試験官が既に俺が落ちる前提で話かけてくる程に俺に希望はないらしく。
「ま、そーゆー訳なんで、イトーさんとやら――あんま恨まないでくださいッスよ」
細身なのに身の丈程の大斧を軽々しく振り回している辺り、実力は本物だと俺でも理解出来るぐらいの相手。カマセイ・ヌウ。
周りが思っている通り、どう考えても、何が起きてもきっと俺は彼に勝てない。
…………勝てないだろうが、すんなり負けてやるつもりはない。
なにせこれは仕事に必要な資格を取るための試験。ここを乗り越えなければ仕事が遠ざかる。想像しただけでも恐ろしい。
「けど……」
逆に言えば資格さえ取ってしまえば、あとはファルが、上司が俺を働かせてくれる。
だったら、何が何でも合格を掴み取らなきゃいけない。
……覚悟は決めた。思いついた策もある。あとは……成功させるだけだ。
「両者、位置について」
ファルやシエラさんやギャラリーが見守る中、立会人を兼任する試験官に促され、開始位置につく。
カマセイ君との距離は10メートル程。大丈夫、この距離なら必ず通じる。
「両者構えて――」
カマセイ君は大斧を両手で、俺は短剣を右手で構える。
「冒険者認定試験、実技項目――――始めっ!」
開始と同時に俺はすぐさま行動に出る。
俺の作戦は至って単純。投擲による攻撃だ。
投げるのは俺が右手に持っている短剣。この短剣は模擬戦用に管理局が用意してくれた武器で、刃抜きなどの処理が施されている。カマセイ君が持っている大斧も管理局が用意したものだ。
短剣や大斧の他にも剣や槍などゲームならお馴染みの武器が揃えられてあったが、カマセイ君が大斧を選んだのを見て、俺は短剣で投擲という手段を選んだ。戦闘素人の俺には大斧の間合いに入って戦うのは技術面でも精神面でも厳しいものがある。ならば、と編み出した作戦だ。
刃抜きしてあるとはいえ、当たれば結構なダメージになる筈。弾は今右手に持っている一本と腰にかけてある六本。とにかく一本でも当てることが出来れば、可能性はある。だから。
「まずは一本目――!」
そう振りかぶろうとした時だった。
「アースバインド」
「なっ――!?」
な、なんだ!?
俺は今投げようとしたのに、投げていない。投げられない。
と、というかこれ……か、身体が…………動かない!?
「く、くそっ」
身をよじったり、無理矢理足を動かそうと思っても、全身が何かにがっしりと固定されているみたいにピクリとも動けない。
「な、なんなんだこれ……なんなんだよこれ」
前世でも味わったことのない感覚に恐怖や気持ち悪さがこみ上げてくる。
「アースバインドッスよ。割と上位の拘束魔術なんスけど知らないんスか?」
ま、魔術だって……?
でも魔術を使うには魔術陣を描かないといけない筈……だったら。
「……いつの間に魔術陣を描いたんだ?」
もし試験開始前にあらかじめ描いていたのだとしたら、もしかしたら不正行為に該当するかもしれない。
そんな望みをかけて問いかけてみたのだが――。
「え? もしかして組込魔術も知らないんスか? いやぁ、それは冒険者としてどうかと思うんスよ」
「…………組込魔術……」
その単語には聞き覚えがある。試験勉強中に覚えた単語だ。
確か装飾品や物にあらかじめ魔術陣を描いておくことで触れて発動ワードだけで魔術を発動させる方法……。
「そういうことかっ!」
カマセイは自分の装備のどこかに組込魔術を仕込んでいたんだ。
くそっ。知っていながら完全に頭になかった。これは完全な失態だ。
「で、どーするッスか? 降参するなら今のうちッスけど」
「それはしない」
考えるまでもなく即答。
俺はまだこの模擬戦で何もしていない。このまま降参してしまえば不合格は確実だ。降参なんてする訳がない。
「……仕方ないッスね。あんま気乗りしないスけど、ちょっとばかし痛い目みて貰うッスよ」
大斧を肩に担いでゆっくりとこちらに向かって歩き出すカマセイ君。
『あーあ。あいつアホだな、結局負けるのに何意地張ってんだか』
『こりゃ一方的に嬲られるぞ』
ギャラリー達の言う通りこれではただ痛みを代償に、結果が出る時間を先延ばしにしただけだ。
このままでは上司の期待を裏切った上に、仕事も遠のく。次の試験に合格するまで仕事が出来なくなる。
仕事が……出来なくなる?
この世界に転生して、ゴブリンに追いかけられて、労働意欲に駆られるまま奴隷になって、でも奴隷の仕事じゃ全然欲求を満たせなくて、ファルにはブラック上司の素質があるってわかって、ファルを奴隷から開放して上司になって貰って、冒険者になる為に必死で勉強して、ようやく俺の望む仕事環境が手の届くところまでやってきた。
それなのに……ここでこのまま終わると、また理想の仕事が遠のく……?
仕事が出来ないということはファルに、ギルドに貢献するどころか迷惑を掛けてしまうことになる。
……冗談じゃない。
俺に、仕事を。
俺に、早く仕事を。
俺に、すぐに仕事を。
「――――俺に仕事を――させろぉっ!」
「なっ!?」
俺との距離をあと数歩まで詰めていたカマセイ君が驚きの表情を浮かべ、すぐさま後ろに飛び退いた。
「……あれ、動ける」
腕をぐるぐる回したり、その場で軽くジャンプしてみても特に違和感はない。
良かった。あのまま動けないってなると仕事どころじゃなかったからな。
『あ、あいつあの短時間でカマセイのアースバインドから抜け出したって言うのか……?』
『……ありえねえ』
ギャラリーがざわめき。
「…………彼は一体何者ですの?」
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