33 / 57
第二章 アラベスク王国
試練の洞窟 第一層
しおりを挟む
クルトの部屋に戻った一同は作戦会議が開いた。
メンバーはレオン、ダン、アンナ、ベス、クルトの5人。
明日行われる「王の試練」。
表向き、クルトも王位継承候補者として参加するわけだが、クルトたちの役目はヘンリーの援護というわけだ。
「まぁヘンリーの補助には国内最強といっても過言じゃない護衛団がつくから俺たちの役目はもっぱらフロローたちの動きを探るのと何かおかしなことをするようならその妨害だがな」
クルトは大きなソファーに揺ったりと座り、のんびりした調子でいった。
「フロローたちもその事はわかっているはずだから俺たちにはそれなりの対応をしてくるだろうけど」
それなりの対応を考えるとレオンは気が重い。
「王の試練」には、次期王候補者と3人の従者がつくことになっている。
クルトにはレオンとダン、そしてアンナがつくことになった。
自分でも何となく頼りないような気がする。
本当に大丈夫なのか?
魔相があると言われてもレオンには魔法を使うスキルはないし、戦闘経験も少ない。
かえって足手まといなのではという気がぬぐえない。
「とりあえず明日は早い。洞窟に入ったら相手の出方をうかがいながら自分達の身の安全を確保することを忘れるな。中のモンスターは結構手強いと聞いてる。」
ダンがそういうことでレオンはなお一層不安になる。
*****
夜明け前、王の広間に集まったのはヘンリー、クリス、クルトとそれぞれの従者たち。
しかしそこにフロローの姿は無かった。
妙な違和感を覚えるレオンだったが、気にしたところでどうしようもないので、気を取り直して周囲を見回して、試練の洞窟に突入する面々を見た。
ヘンリーの従者は剣の達人であるマックス。
レオンやダンを見て小さく口の端を片方だけ上げて合図を送ってきた。
レオンやダンも視線でそれに答える。
マックスの他には魔法戦士で医術師でもあるアラン。伝説のパラディンと誉れ高い純白の騎士、クロン。
みんな筋骨粒々とした屈強な男たちだ。
一方クリスにつく従者は水の大刀を装備した青の戦士カムイ。風の槍を装備した緑の戦士セロ。花の矢を背負った女戦士フラウ。
みな眼光の鋭い凄腕戦士だ。
3人ともレオンたちの方を見向きもしないが、明らかに意識しているのは雰囲気で察することができた。
ビリビリした殺気を感じる。
フロローの息がかかった凄腕の戦士たちなのだから、レオンたちの命を狙っていないという保証はどこにもない。
この部屋から出た瞬間に難癖をつけられて切り殺されるかも…。
レオンはそんな最悪の事態も想定していた。
クラウドは一同を見回すと重々しくうなずくと、話始めた。
「これより『王の試練』をとりおこなう。これからそなたらには城の北東の森の奥にある試練の洞窟へ行ってもらう。中には強力な魔物も潜んでいる。心してかかるように。洞窟の最下層。古の祭壇に置かれた王家の紋章をいち早く持ち帰った者に次期王の権利を与える。」
クラウドがそういうと、傍らの宰相と将軍に目配せをする。
将軍は唐突に目の前に準備された太鼓をうちならした。
続いて宰相が重々しくいい放つ。
「時は満ちた。いざゆかれよ。旅の安全をお祈りしておりまする」
その言葉を合図に、みな王の部屋から退出した。
試練の洞窟までの道は、迷いの森のような石畳が森を縫うように続いている。
しばらく歩くと森が途切れてゴツゴツした岩が転がる山岳地帯に入る。
急な坂道を登ると見晴らしのいい場所に洞窟の入り口はあった。
早い段階で行動を起こすことを警戒していたレオンたちだったが、特に問題なくここまで来ることができた。
取り越し苦労だったようで少し安堵したが、油断はできない。
ヘンリーやクリスの馬車が停まっているので彼らはもう中に入っている。
王位継承権の高い順番に間をあけて洞窟に入るのがこの「試練」のルールだ。
レオンたちも馬車を停めると手近にいた兵士に声をかける。
「これはクルト王子。今しがた兄上方も中にはいられました。くれぐれもお気を付けて。」
恭しく頭を下げる兵士に笑顔で答えるとクルトを先頭に洞窟の中へと歩を進めた。
洞窟の中は点々と松明が灯っているが薄暗い。
長い通路の先、下に降りる階段がある。
「いよいよ大冒険の始まりだな。」
クルトがニヤリと笑う。
ここから先はモンスターの巣窟だ。
レオンはゴクリと唾を飲むと、頑丈そうな石の階段を降りた。
*****
第一層。
意外と天井が高く、ドーム型のフロアだ。
天井に所々穴が開いていて、日の光が降り注いでいてさっきの通路よりも明るい。
中央に明らかに人工物のように見える川が流れていた。
地下水の川だろうか。
岸辺は石で丁寧に舗装されている。
川にはやはり立派な石の橋が架かっている。
橋の向こう側に下のフロアに続く階段が見えた。
フロア全体が不気味なほど静かだ。
何の気配も感じない。
レオンだけではなくダンもそのようだ。
突然の事態に備えてみな周囲に最大限の注意を払いながら進む。
「おい!見ろよ!」
橋を渡ろうとした時、ダンが橋の向こうを指差した。
ダンが指差す方向には無数のモンスターの屍が転がっていた。
「大剣でまっぷたつにされてるやつもいる!」
ダンが駆け寄る。
よくよく見ると大型のトカゲ、アラベスクオオトカゲの死体がもはや数えることができないほど転がっている。
橋の向こう側、階段までのそれなりに長い距離に10匹どころではないアラベスクオオトカゲが息絶えている。
アラベスクオオトカゲはこのアラベスク地方の固有種で、身体が大きく気性も荒い。
巨体を活かしたパワープレーで相手を倒す武闘派のモンスターだ。
動きも素早い肉食系で、森やこのような洞窟など、薄暗いところを好む。
人を襲うこともあり、このように集団で現れて、しかも不意打ちを食らうと大人数のパーティーも一掃されることだってある危険なモンスターだ。
ただ、見たところ一匹も生き残りがいない。
これほど多くのアラベスクオオトカゲを相手に先を進むヘンリーたちの強さは桁違いのようだ。
一同言葉を失う。
辺りは血の海と化し、かなり凄惨な現場となっていた。
見ているレオンは少し気分が悪くなる。
先を行くクルトの兄たちの軍団のしたことには間違いなさそうだが、どんな戦闘シーンだったのか。
マックスやクロンら武闘派だけではなく、魔法で黒こげになっているところを見ると、アランやヘンリーの連れているモンスターたちの仕業かもしれない。
ただレオンもそれ以上あまり深く考えるのはやめておいた。
考えるだけでより気分が悪くなる。
そんな生々しい光景からいち早く離脱したのはクルトだった。
「これは俺たちで太刀打ちできるレベルじゃねぇなぁ。この先に行く意味あるのか?俺たち…」
さすがのクルトも唖然とする。
同感。
レオンも激しく同意した。
「とりあえずここにはもうモンスターもいないみたいだ。早いところ奥に進もうぜ!」
さすがのダンも口元と鼻を押さえて足早に進む。
アンナとレオンとクルトはそれを慌てて追いかけた。
広いドームを横切るとまた下のフロアに降りる階段がある。
この下は第二層。
今回はなにもせずにクリアできたが、次はどんなダンジョンが待っているのか…。
「行く…しかないよな…」
クルトはブルリと武者震いか恐怖かわからないような動きをすると意を決して階段に歩を進めた。
レオンも後を追う。
アラベスクオオトカゲの血の匂いがようやくしなくなる頃、レオンたちは第二層に到達した。
メンバーはレオン、ダン、アンナ、ベス、クルトの5人。
明日行われる「王の試練」。
表向き、クルトも王位継承候補者として参加するわけだが、クルトたちの役目はヘンリーの援護というわけだ。
「まぁヘンリーの補助には国内最強といっても過言じゃない護衛団がつくから俺たちの役目はもっぱらフロローたちの動きを探るのと何かおかしなことをするようならその妨害だがな」
クルトは大きなソファーに揺ったりと座り、のんびりした調子でいった。
「フロローたちもその事はわかっているはずだから俺たちにはそれなりの対応をしてくるだろうけど」
それなりの対応を考えるとレオンは気が重い。
「王の試練」には、次期王候補者と3人の従者がつくことになっている。
クルトにはレオンとダン、そしてアンナがつくことになった。
自分でも何となく頼りないような気がする。
本当に大丈夫なのか?
魔相があると言われてもレオンには魔法を使うスキルはないし、戦闘経験も少ない。
かえって足手まといなのではという気がぬぐえない。
「とりあえず明日は早い。洞窟に入ったら相手の出方をうかがいながら自分達の身の安全を確保することを忘れるな。中のモンスターは結構手強いと聞いてる。」
ダンがそういうことでレオンはなお一層不安になる。
*****
夜明け前、王の広間に集まったのはヘンリー、クリス、クルトとそれぞれの従者たち。
しかしそこにフロローの姿は無かった。
妙な違和感を覚えるレオンだったが、気にしたところでどうしようもないので、気を取り直して周囲を見回して、試練の洞窟に突入する面々を見た。
ヘンリーの従者は剣の達人であるマックス。
レオンやダンを見て小さく口の端を片方だけ上げて合図を送ってきた。
レオンやダンも視線でそれに答える。
マックスの他には魔法戦士で医術師でもあるアラン。伝説のパラディンと誉れ高い純白の騎士、クロン。
みんな筋骨粒々とした屈強な男たちだ。
一方クリスにつく従者は水の大刀を装備した青の戦士カムイ。風の槍を装備した緑の戦士セロ。花の矢を背負った女戦士フラウ。
みな眼光の鋭い凄腕戦士だ。
3人ともレオンたちの方を見向きもしないが、明らかに意識しているのは雰囲気で察することができた。
ビリビリした殺気を感じる。
フロローの息がかかった凄腕の戦士たちなのだから、レオンたちの命を狙っていないという保証はどこにもない。
この部屋から出た瞬間に難癖をつけられて切り殺されるかも…。
レオンはそんな最悪の事態も想定していた。
クラウドは一同を見回すと重々しくうなずくと、話始めた。
「これより『王の試練』をとりおこなう。これからそなたらには城の北東の森の奥にある試練の洞窟へ行ってもらう。中には強力な魔物も潜んでいる。心してかかるように。洞窟の最下層。古の祭壇に置かれた王家の紋章をいち早く持ち帰った者に次期王の権利を与える。」
クラウドがそういうと、傍らの宰相と将軍に目配せをする。
将軍は唐突に目の前に準備された太鼓をうちならした。
続いて宰相が重々しくいい放つ。
「時は満ちた。いざゆかれよ。旅の安全をお祈りしておりまする」
その言葉を合図に、みな王の部屋から退出した。
試練の洞窟までの道は、迷いの森のような石畳が森を縫うように続いている。
しばらく歩くと森が途切れてゴツゴツした岩が転がる山岳地帯に入る。
急な坂道を登ると見晴らしのいい場所に洞窟の入り口はあった。
早い段階で行動を起こすことを警戒していたレオンたちだったが、特に問題なくここまで来ることができた。
取り越し苦労だったようで少し安堵したが、油断はできない。
ヘンリーやクリスの馬車が停まっているので彼らはもう中に入っている。
王位継承権の高い順番に間をあけて洞窟に入るのがこの「試練」のルールだ。
レオンたちも馬車を停めると手近にいた兵士に声をかける。
「これはクルト王子。今しがた兄上方も中にはいられました。くれぐれもお気を付けて。」
恭しく頭を下げる兵士に笑顔で答えるとクルトを先頭に洞窟の中へと歩を進めた。
洞窟の中は点々と松明が灯っているが薄暗い。
長い通路の先、下に降りる階段がある。
「いよいよ大冒険の始まりだな。」
クルトがニヤリと笑う。
ここから先はモンスターの巣窟だ。
レオンはゴクリと唾を飲むと、頑丈そうな石の階段を降りた。
*****
第一層。
意外と天井が高く、ドーム型のフロアだ。
天井に所々穴が開いていて、日の光が降り注いでいてさっきの通路よりも明るい。
中央に明らかに人工物のように見える川が流れていた。
地下水の川だろうか。
岸辺は石で丁寧に舗装されている。
川にはやはり立派な石の橋が架かっている。
橋の向こう側に下のフロアに続く階段が見えた。
フロア全体が不気味なほど静かだ。
何の気配も感じない。
レオンだけではなくダンもそのようだ。
突然の事態に備えてみな周囲に最大限の注意を払いながら進む。
「おい!見ろよ!」
橋を渡ろうとした時、ダンが橋の向こうを指差した。
ダンが指差す方向には無数のモンスターの屍が転がっていた。
「大剣でまっぷたつにされてるやつもいる!」
ダンが駆け寄る。
よくよく見ると大型のトカゲ、アラベスクオオトカゲの死体がもはや数えることができないほど転がっている。
橋の向こう側、階段までのそれなりに長い距離に10匹どころではないアラベスクオオトカゲが息絶えている。
アラベスクオオトカゲはこのアラベスク地方の固有種で、身体が大きく気性も荒い。
巨体を活かしたパワープレーで相手を倒す武闘派のモンスターだ。
動きも素早い肉食系で、森やこのような洞窟など、薄暗いところを好む。
人を襲うこともあり、このように集団で現れて、しかも不意打ちを食らうと大人数のパーティーも一掃されることだってある危険なモンスターだ。
ただ、見たところ一匹も生き残りがいない。
これほど多くのアラベスクオオトカゲを相手に先を進むヘンリーたちの強さは桁違いのようだ。
一同言葉を失う。
辺りは血の海と化し、かなり凄惨な現場となっていた。
見ているレオンは少し気分が悪くなる。
先を行くクルトの兄たちの軍団のしたことには間違いなさそうだが、どんな戦闘シーンだったのか。
マックスやクロンら武闘派だけではなく、魔法で黒こげになっているところを見ると、アランやヘンリーの連れているモンスターたちの仕業かもしれない。
ただレオンもそれ以上あまり深く考えるのはやめておいた。
考えるだけでより気分が悪くなる。
そんな生々しい光景からいち早く離脱したのはクルトだった。
「これは俺たちで太刀打ちできるレベルじゃねぇなぁ。この先に行く意味あるのか?俺たち…」
さすがのクルトも唖然とする。
同感。
レオンも激しく同意した。
「とりあえずここにはもうモンスターもいないみたいだ。早いところ奥に進もうぜ!」
さすがのダンも口元と鼻を押さえて足早に進む。
アンナとレオンとクルトはそれを慌てて追いかけた。
広いドームを横切るとまた下のフロアに降りる階段がある。
この下は第二層。
今回はなにもせずにクリアできたが、次はどんなダンジョンが待っているのか…。
「行く…しかないよな…」
クルトはブルリと武者震いか恐怖かわからないような動きをすると意を決して階段に歩を進めた。
レオンも後を追う。
アラベスクオオトカゲの血の匂いがようやくしなくなる頃、レオンたちは第二層に到達した。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
スキルが【アイテムボックス】だけってどうなのよ?
山ノ内虎之助
ファンタジー
高校生宮原幸也は転生者である。
2度目の人生を目立たぬよう生きてきた幸也だが、ある日クラスメイト15人と一緒に異世界に転移されてしまう。
異世界で与えられたスキルは【アイテムボックス】のみ。
唯一のスキルを創意工夫しながら異世界を生き抜いていく。
ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活
天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる