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―― 絶望のドレファス

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一体、何が起きているのだ?

目の前で部下達が次々と金色の光に飲み込まれ、断末魔の叫声を上げながら倒れていく様は、地獄絵そのもの

目の前で何が起きているのかわからないでいる。

ニセ聖女は

『ヒール』

そう言って、金色の結界を再び展開する。

ニセ聖女の魔力は無限なのか?奴の魔力とMPを見ると5しかない。しかし、MPは全く減らない。

こんなことをしている内に仲間たちは、次々と倒されていく。

「距離をおけ!!遠距離魔法で攻撃だ」

ファイヤーボール
ウインドカッター
エナジーボール
アイスアロー

そして

アルティメットグラビティアタック

様々な魔法攻撃

そんな攻撃を受けても何事もなかったように無傷で立っている。しかも、バリヤーなどの防御魔法なしでだ。

「バッ...バケモノ!!」

「失礼ね」

『ヒール』

ぎゃぁぁあああ!!

物理攻撃も魔法攻撃も効かない。

完膚なきまで叩きのめされている聖騎士団

しかし、俺にも意地がある。それは、最大奥義…半径1キロを吹き飛ばす威力を持つこの技を使う
倒れている仲間には申し訳ないが、これしかない。

『ゴッド・フレア!!』

両手から黒い物体ができ徐々に大きさを増していった。そして、直径10メートルほどの大きな黒い球になると周りにプラズマを生じ始めていた。

その光景に彼女が気づいた時には、既に発射っされた後だった。

勝った俺はそう思った。
神よ。この瞬間ときを与えてくださったとさことに感謝いたします。

「ふぇええ!!」

ピカーちゅどどどどばばばばばーーーーん!!

彼女を中心に巨大なキノコ雲が発生したのだった。

目の前は爆風で何も見えない状態、これであのニセ聖女を葬り去ることができた。

お…終わった。

その様子を見ていうちに片膝をついた。気力、体力、そして魔力を使い果たした、片膝をついているのもやっとだ。

すると薄れる爆煙の中から人影が歩いてきている。

「いやーびっくりした。こんな大きな爆発なんて初めてなんで」

あ…あ…か…神よ

恐怖のあまり声が出ない。その人影は徐々に俺に近づいてくるがもはや魔法攻撃をできるほど魔力も残っていない。

しかし、俺は聖騎士団団長、この戦いに散った仲間達の為にも闘わねば

最後の気力を振り絞り、立ち上がり、代々、団長が帯刀を許される聖剣、ヒヒイロカネを抜いた時にはニセ聖女は目の前にいた。

「あなたが最後の一人ですね」

武器を構えることもない鎧を着ている女性が目の前に立っている

「うぉぉおおおおお!!!」

俺は最後の力を振り絞ってヒヒイロカネを振り下ろした。

ガキン!!

彼女は避けることもなく頭で受け止めている上、オリハルコン製の伝説の聖剣ヒヒイロカネはまるでガラス細工かと思うほど簡単に砕けたのだった。

あ…ああ…

目の前で微笑むニセ聖女

『ヒール!!』

心臓を鷲掴みしたような激痛が襲い

ぐぅぁああああ!!

その痛みが全身を駆け巡ったころ、俺の記憶は途切れた。





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