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――十三峠
しおりを挟むデルフリ村からシュヴァルツヴァルトを抜けるには十三峠を越えなければいけない。そこにはかつて砦があって、侵入者を塞いでいた。
「ボロボロですね」
要塞というより単なる瓦礫、古代遺跡の残骸かと思うくらい見事なまでに破壊し尽くされている。辺りを見回して完全に一から作り直しかないと思っているとライデンが声をあげた。
「フリージアさま!!危ない」
ゴーン!!
頭にゴムボールのような物が当たったような感触がして、振り返ると身長3メートルはありそうなオーガが金棒を持ったままのけぞっていた。
よく見るとのけぞっているオーガ以外に、剣士風のオーガと大将風のオーガだいた。
次の瞬間、剣士風のオーガが目の前から消えたかと思うとお腹に何かがあたった。
がキン!!
「なんと?このサザンの剣が折れるとは」
その光景を見ていた大将風のオーガは目を剥き出して私を睨んでいる。そして
「俺がやる!!」
そう言って何やら蒼いイナズマを纏った黒い物体を私に投げつけできた。当然、避けることすら出来なかったわたしは、その攻撃の直撃を受けた。
轟音と凄まじい爆風がわたしを直撃したんだけど、効果はゼロ。
「やったか?」
爆風が収まったところで無疵のわたしを見つけたオーガは
「ば…化け物」
「失礼ね。お返しだよ」
『ファイヤーボール』
残念なことにわたしの攻撃を彼らは避けたのだけれど、彼らの後方で轟音が地響きとともに唸りを上げ、大きなキノコ雲が攻撃が着弾したあたりから発生したしていた。
その光景を見た三人は、言葉を失って、呆然としていた。その跡地には直径約10キロのクレーターと直径50キロ焼け野原が出来上がっていたのだった。
こうしてオーガ達は、私に対して降伏をしてきたのだった。
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