18 / 69
ーービンセント家
しおりを挟む
ロイド=ビンセントは溜息をついていた。ドラボール家に行かせたオリバー
「フリージアは聖女ではなかったので、妾にするのは辞めました。グレースに大切にしたいですから」
俺はドラボール家の娘を妾にして来いと指示したはず、しかも俺から反論されない為に娘のグレースのことも絡めて報告しやがって、
「お父様、聖女でなければ、あんな中流の娘を我が夫の妾にするなんて、私のプライドが許しませんわ」
そうだろ。俺がそう育てたんだから、オリバーって奴、変な所だけ頭が回る使えない奴だ。例え聖女でなくてもあの女、マーリンの弟子になっていると言うことは、相当な魔力を持っているに違いない。魔導士コーエンもあの日強力な魔力を感じていたと聞く、少なくとも魔力を持つ者には違いない、自分の地位を保つ為、魔力を持つ者はいくらいても足りないことはない。はっきり言って欲しかったが遅かったか。
するとコーエンが部屋にやって来たので話を聞くことにした。
「ロイド様、報告がございます」
「どうした、コーエン」
「ドラボール家でまた強力な魔力を感知した」
「なに?」
また、ドラボール家か、あそこに何があるというのだ。
「それでその魔力源はどうなった」
「今回は二つの魔力を感知、一つはあのドラボール家の娘と思うが、もう一つはよくわからん」
「それはどういうことだ?」
「もう一つの魔力は、マーリンの家で消えた。多分、そこで魔力を消している」
「するとマーリンの所には、強力な魔力を持った者が二人いるということだな」
「その通り」
王宮筆頭魔導士の力が増えることは、あまり好ましくない。ただ、マーリンは権力欲がないことが唯一の救いだが、油断は禁物だ。などとロイドが頭を抱えている横で、コーエンは
「ロイド様、これは、マーリンに謀反の疑いを掛けさせる絶好の機会なのでは」
その言葉を聞いて、はっと気が付く、ドラボール家も併せて葬り去ることができることに
「コーエン、ドラボール家を見張るように」
「はっ!!」
***
フン!!
「あと10回」
「くー腹筋がバリバリに痛い!」
王様は必死に体を鍛えていた。トレーニングの後はシャワーを浴びて清潔にしていた。
鏡に映る自分の姿を見て、
「もうちょっとだな」
一人納得をしている。そして、最近は自分が設立した孤児院へ向かった。
「王様~!!」
「おお!!みんな元気だったかな」
「はーい」
かわいい女の子たちの声がした。そして、管理をしている女性が現れ
「もう…みんな王様のことが大好きで」
「ほほほ…そうか」
「王様…いい匂いがする」
「そうか…そうか」
「また、一緒にお風呂に入りたい」
などと、無邪気な声がしていたのだった。
よしよし、これで王女と仲良く出来るかも
***
一方、王女様はというと
「聖女様はお兄さまに手を出さないって約束をされた。お兄さまはわたしのものよ」
***
一方、王子様はというと
フリージアは俺に興味がないとは、と落ち込んでいたのだった
「フリージアは聖女ではなかったので、妾にするのは辞めました。グレースに大切にしたいですから」
俺はドラボール家の娘を妾にして来いと指示したはず、しかも俺から反論されない為に娘のグレースのことも絡めて報告しやがって、
「お父様、聖女でなければ、あんな中流の娘を我が夫の妾にするなんて、私のプライドが許しませんわ」
そうだろ。俺がそう育てたんだから、オリバーって奴、変な所だけ頭が回る使えない奴だ。例え聖女でなくてもあの女、マーリンの弟子になっていると言うことは、相当な魔力を持っているに違いない。魔導士コーエンもあの日強力な魔力を感じていたと聞く、少なくとも魔力を持つ者には違いない、自分の地位を保つ為、魔力を持つ者はいくらいても足りないことはない。はっきり言って欲しかったが遅かったか。
するとコーエンが部屋にやって来たので話を聞くことにした。
「ロイド様、報告がございます」
「どうした、コーエン」
「ドラボール家でまた強力な魔力を感知した」
「なに?」
また、ドラボール家か、あそこに何があるというのだ。
「それでその魔力源はどうなった」
「今回は二つの魔力を感知、一つはあのドラボール家の娘と思うが、もう一つはよくわからん」
「それはどういうことだ?」
「もう一つの魔力は、マーリンの家で消えた。多分、そこで魔力を消している」
「するとマーリンの所には、強力な魔力を持った者が二人いるということだな」
「その通り」
王宮筆頭魔導士の力が増えることは、あまり好ましくない。ただ、マーリンは権力欲がないことが唯一の救いだが、油断は禁物だ。などとロイドが頭を抱えている横で、コーエンは
「ロイド様、これは、マーリンに謀反の疑いを掛けさせる絶好の機会なのでは」
その言葉を聞いて、はっと気が付く、ドラボール家も併せて葬り去ることができることに
「コーエン、ドラボール家を見張るように」
「はっ!!」
***
フン!!
「あと10回」
「くー腹筋がバリバリに痛い!」
王様は必死に体を鍛えていた。トレーニングの後はシャワーを浴びて清潔にしていた。
鏡に映る自分の姿を見て、
「もうちょっとだな」
一人納得をしている。そして、最近は自分が設立した孤児院へ向かった。
「王様~!!」
「おお!!みんな元気だったかな」
「はーい」
かわいい女の子たちの声がした。そして、管理をしている女性が現れ
「もう…みんな王様のことが大好きで」
「ほほほ…そうか」
「王様…いい匂いがする」
「そうか…そうか」
「また、一緒にお風呂に入りたい」
などと、無邪気な声がしていたのだった。
よしよし、これで王女と仲良く出来るかも
***
一方、王女様はというと
「聖女様はお兄さまに手を出さないって約束をされた。お兄さまはわたしのものよ」
***
一方、王子様はというと
フリージアは俺に興味がないとは、と落ち込んでいたのだった
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
37
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる