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メール
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どのくらい泣いたのだろうか・・・
気が付くと私は病院のベッドの上にいた。そして、私の横には俊介が
「大丈夫?」
やさしく触れてくる彼の言葉に、軽く頷くしか出来なかった。
「あ・・・うん・・・」
「そうか・・・よかった・・・これ・・・」
すると俊介は私に携帯を渡して部屋を出て行った。しばらくして、武のお母さんがやって来た。
「真奈美ちゃん大・・・丈夫?」
「あ・・大丈夫です・・」
「そう・・・こんなことだったら・・・前もって言っとけばよかったわ・・」
「何をですか?」
「少し前から悪いって判っていたのよ・・・」
「何が?」
「武の心臓・・・」
心臓が悪かったって・・・あ・・・あの時、病院で見たのは武・・・そして、来ていた理由って?このことだったの?呆然としている私を武のお母さんは覗き込んだ
「真奈美ちゃん?」
「あ・・・そうだったんですか・・」
「今朝も調子良かったんだから・・・朝から散歩して・・・携帯を弄っていた・・・」
「そうでしたか・・」
「それと・・今日は本当にありがとうね・・・武もきっと喜んでるわ・・・」
武のお母さんは、私の肩を数回叩いて部屋を出ていた。
一人部屋に残された私・・・あの行動が悔やまれる・・・やがて、その後悔は罪悪感となって私を襲ってきていた。再びこぼれる涙、何かを手にしたまま顔を拭こうとした時だった私の頭に衝撃が走った。
「痛い・・」
その衝撃を与えた物体を見ると携帯だった。
「え・・・携帯?・・あ・・・」
痛いところをさすりながら携帯を見ていると電源すら入っていない・・・私は何気なく電源を入れるとメールが入
って来た。次から次へと・・
「えっ?」
驚いて見てみるとほとんどが武からだった。
「た・・・武が・・メール?」
見たくない・・・それが本音だった・・けど・・・私は開かずにはいられなかった・・・
真奈美
ごめんな
チョコのことでお前を傷つけて
これが一通目のメールだった。―――今更・・何言っているのよ・・・私は口元を押さえた。そして、次々とのメールを読んでいた。そんな中にはこの間の叔母さん事件もあった。
真奈美
ごめんな
あの時、叔母さんと言って
本当にごめん
―――何故、謝ってばかりいるの・・・武には言えなかったけど、叔母さんは間違いじゃないのに・・・別のメールを見ると
真奈美
ごめんな
国府田を振るのにお前の名前を使った迷惑していたら
本当にごめん
―――バカ・・大迷惑したっての・・・そう突っ込んでいたけど・・画面がだいぶ歪んできた・・・涙で・・・そして、最後のメール・・・
真奈美
ごめんな
あんなこと言って
お前を困らせて
俊介と仲良くやれよ
そして
いつも喧嘩してごめんな
―――バカ・・本当っに・・・大バカよ・・・武・・・う・・・私は再び泣き伏せていた・・・そこへ俊介が入って来て、私の横に座った。
「しゅ・・・俊介・・・どうしよう・・・わ・・わたし・・」
そのまま俊介に抱きついて泣いていた・・・取り返しが付かないことをした・・どのくらい経ったのだろう・・・その間・・俊介はじっと私の横でじっと肩を貸してくれた・・何も言わずに・・・私が落ち着いた頃、声をかけてくれた。
「大丈夫?」
私は軽く頷いた・・・すると、俊介は立ち上がって、背中を向けた・・・やがて歩き始めた。
「待って」
歩みを止めた俊介だったが・・・背中を向けたまま・・・
「何?」
いつになく冷たい返事・・・しかも、こっちを向いてくれないから声も出なかった。
「あ・・・」
「何もないなら・・・」
「あ・・・うん・・・」
私は再び部屋に一人残された・・
気が付くと私は病院のベッドの上にいた。そして、私の横には俊介が
「大丈夫?」
やさしく触れてくる彼の言葉に、軽く頷くしか出来なかった。
「あ・・・うん・・・」
「そうか・・・よかった・・・これ・・・」
すると俊介は私に携帯を渡して部屋を出て行った。しばらくして、武のお母さんがやって来た。
「真奈美ちゃん大・・・丈夫?」
「あ・・大丈夫です・・」
「そう・・・こんなことだったら・・・前もって言っとけばよかったわ・・」
「何をですか?」
「少し前から悪いって判っていたのよ・・・」
「何が?」
「武の心臓・・・」
心臓が悪かったって・・・あ・・・あの時、病院で見たのは武・・・そして、来ていた理由って?このことだったの?呆然としている私を武のお母さんは覗き込んだ
「真奈美ちゃん?」
「あ・・・そうだったんですか・・」
「今朝も調子良かったんだから・・・朝から散歩して・・・携帯を弄っていた・・・」
「そうでしたか・・」
「それと・・今日は本当にありがとうね・・・武もきっと喜んでるわ・・・」
武のお母さんは、私の肩を数回叩いて部屋を出ていた。
一人部屋に残された私・・・あの行動が悔やまれる・・・やがて、その後悔は罪悪感となって私を襲ってきていた。再びこぼれる涙、何かを手にしたまま顔を拭こうとした時だった私の頭に衝撃が走った。
「痛い・・」
その衝撃を与えた物体を見ると携帯だった。
「え・・・携帯?・・あ・・・」
痛いところをさすりながら携帯を見ていると電源すら入っていない・・・私は何気なく電源を入れるとメールが入
って来た。次から次へと・・
「えっ?」
驚いて見てみるとほとんどが武からだった。
「た・・・武が・・メール?」
見たくない・・・それが本音だった・・けど・・・私は開かずにはいられなかった・・・
真奈美
ごめんな
チョコのことでお前を傷つけて
これが一通目のメールだった。―――今更・・何言っているのよ・・・私は口元を押さえた。そして、次々とのメールを読んでいた。そんな中にはこの間の叔母さん事件もあった。
真奈美
ごめんな
あの時、叔母さんと言って
本当にごめん
―――何故、謝ってばかりいるの・・・武には言えなかったけど、叔母さんは間違いじゃないのに・・・別のメールを見ると
真奈美
ごめんな
国府田を振るのにお前の名前を使った迷惑していたら
本当にごめん
―――バカ・・大迷惑したっての・・・そう突っ込んでいたけど・・画面がだいぶ歪んできた・・・涙で・・・そして、最後のメール・・・
真奈美
ごめんな
あんなこと言って
お前を困らせて
俊介と仲良くやれよ
そして
いつも喧嘩してごめんな
―――バカ・・本当っに・・・大バカよ・・・武・・・う・・・私は再び泣き伏せていた・・・そこへ俊介が入って来て、私の横に座った。
「しゅ・・・俊介・・・どうしよう・・・わ・・わたし・・」
そのまま俊介に抱きついて泣いていた・・・取り返しが付かないことをした・・どのくらい経ったのだろう・・・その間・・俊介はじっと私の横でじっと肩を貸してくれた・・何も言わずに・・・私が落ち着いた頃、声をかけてくれた。
「大丈夫?」
私は軽く頷いた・・・すると、俊介は立ち上がって、背中を向けた・・・やがて歩き始めた。
「待って」
歩みを止めた俊介だったが・・・背中を向けたまま・・・
「何?」
いつになく冷たい返事・・・しかも、こっちを向いてくれないから声も出なかった。
「あ・・・」
「何もないなら・・・」
「あ・・・うん・・・」
私は再び部屋に一人残された・・
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