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過行く日々
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あれから数日が過ぎた週末、律儀にも高取は毎朝、一緒に登校してくれていた。しかし、今日は雰囲気が違った。
何か機嫌が悪いみたい。
いつもは何かと会話をしてくる高取だったが今日は挨拶もそこそこに無言の状態が続いている。二人で登校し始めてからはじめてのことで戸惑っている。
――― 一体私が何をしたのよ
と言いたいがなんとなく話しにくい
ええい!!
「高取、どうしたのよ」
高取が立ち止まり、ギロリと私を睨んだ
―――こ・・・こわ・・・ビクッとなった私を見て、
「真奈美」
「はっ・・・はい!!」
再びビクッとなった私・・・
「学校でも名前で呼べよ」
「え?」
「付き合っているんだろう?俺たち・・」
そう言うと高取は、私を置いてさっさと歩き始めた。
―――な・・・名前で?って・・・
あ・・・そう言えば・・・
今も苗字で呼んでしまった。
まだ、慣れていない私は、未だに学校では苗字で呼んでいたのだった。ふと気が付くと高取はだいぶ先に行っていた。
「ま・・・待ってよ!!高取!!」
必死に駆け寄った私を無視する高取・・・
「待ってってば・・」
―――な・・・なんて足が速いの?ようやく近づいて高取の手を掴んだ私は思わず叫んだ。
「俊介!!ごめんね」
すると高取は私のほうを振り向いて、肩をポンと叩いた。
「今度からそうしてくれよ・・・じゃぁな・・」
―――じゃぁな・・・って・・・
ふと我に返った私は、周囲を見て今までの行動を後悔した。
そこは、校門だった・・・
そんなことがあったある休み時間に事件は起きた。
トイレに入ってると外からこんな声が聞こえてきた
「っ本当!!生意気よね~あいつ・・・」
「そうよ・・・ちょっとイケメンたち囲まれているからって生意気になって・・・」
「今朝もみんなの前で”俊介!!ごめんね”だって・・」
「見せ付けてくれて・・・」
「そうよ!!」
その声を聞いた私は驚いた。その中には声に聞き覚えがあったからだった。
―――え・・・恵美なの?そう思った瞬間、あ・・冷たい!!
「きゃ!!」
私は思わず声を上げた。トイレの上から水をかけてきたのだった。
「や・・やめて!!」
そう叫びドアを叩くが、その水は止まらない。結局、ずぶぬれになってしまった。彼女らの冷ややかな笑い声
「いいきみよ」
そんな笑い声が聞こえる中、彼女らの行為を止めに入ってきてくれた娘がいた。
「何やっているの!!あなた達!!!」
その声と共に私に降り注がれていた水は止まった。
「大丈夫?」
そんな声と共にようやくドアが開いた。そして、覗かせた顔を見て私は驚いた。そこには栗原の姿があったからだった。
「く・・・栗原さん?」
「大丈夫?山崎さん・・・」
さらに私を驚かせたことがもう一つあった。
「真奈美・・大丈夫?」
そこには、恵美も立っていたのだった。
何か機嫌が悪いみたい。
いつもは何かと会話をしてくる高取だったが今日は挨拶もそこそこに無言の状態が続いている。二人で登校し始めてからはじめてのことで戸惑っている。
――― 一体私が何をしたのよ
と言いたいがなんとなく話しにくい
ええい!!
「高取、どうしたのよ」
高取が立ち止まり、ギロリと私を睨んだ
―――こ・・・こわ・・・ビクッとなった私を見て、
「真奈美」
「はっ・・・はい!!」
再びビクッとなった私・・・
「学校でも名前で呼べよ」
「え?」
「付き合っているんだろう?俺たち・・」
そう言うと高取は、私を置いてさっさと歩き始めた。
―――な・・・名前で?って・・・
あ・・・そう言えば・・・
今も苗字で呼んでしまった。
まだ、慣れていない私は、未だに学校では苗字で呼んでいたのだった。ふと気が付くと高取はだいぶ先に行っていた。
「ま・・・待ってよ!!高取!!」
必死に駆け寄った私を無視する高取・・・
「待ってってば・・」
―――な・・・なんて足が速いの?ようやく近づいて高取の手を掴んだ私は思わず叫んだ。
「俊介!!ごめんね」
すると高取は私のほうを振り向いて、肩をポンと叩いた。
「今度からそうしてくれよ・・・じゃぁな・・」
―――じゃぁな・・・って・・・
ふと我に返った私は、周囲を見て今までの行動を後悔した。
そこは、校門だった・・・
そんなことがあったある休み時間に事件は起きた。
トイレに入ってると外からこんな声が聞こえてきた
「っ本当!!生意気よね~あいつ・・・」
「そうよ・・・ちょっとイケメンたち囲まれているからって生意気になって・・・」
「今朝もみんなの前で”俊介!!ごめんね”だって・・」
「見せ付けてくれて・・・」
「そうよ!!」
その声を聞いた私は驚いた。その中には声に聞き覚えがあったからだった。
―――え・・・恵美なの?そう思った瞬間、あ・・冷たい!!
「きゃ!!」
私は思わず声を上げた。トイレの上から水をかけてきたのだった。
「や・・やめて!!」
そう叫びドアを叩くが、その水は止まらない。結局、ずぶぬれになってしまった。彼女らの冷ややかな笑い声
「いいきみよ」
そんな笑い声が聞こえる中、彼女らの行為を止めに入ってきてくれた娘がいた。
「何やっているの!!あなた達!!!」
その声と共に私に降り注がれていた水は止まった。
「大丈夫?」
そんな声と共にようやくドアが開いた。そして、覗かせた顔を見て私は驚いた。そこには栗原の姿があったからだった。
「く・・・栗原さん?」
「大丈夫?山崎さん・・・」
さらに私を驚かせたことがもう一つあった。
「真奈美・・大丈夫?」
そこには、恵美も立っていたのだった。
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