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決勝の前
しおりを挟む決勝戦…
相手は夏の大会と同じベアーズ、絶対的エース小山君、安打製造機佐伯君、そして、超小学生級スラッガーの岩崎君、通称 岩ちゃんがいる強豪チームだ。更に今年は4年生に、水原という器用な子が増えている。しかも、男のくせにボブカットをしているせいか少し女の子っぽいところがあるかわいらしい子だった。彼のどこが器用化というとショートというポジションをしながらも、ピッチャーもこなすのである。俺のチームで言うところの五十嵐のような奴なのだが、五十嵐がジャガイモみたいな泥臭いのとは全く対照的だった。すると決勝戦を前に、女子フロッグズの太田さん、森さん、箭内さん、妹のあやめとその同級生玲奈がいて、太田さんが
「佐藤君、お願いだから気合を入れてよ!!」
「気合?」
「いつものやっているじゃない」
「ああ…いつものね」
そういつものとは彼女たちのお尻をポンと叩くことだった。
「桔梗線頑張って!!」
ポン!!
「きゃ!!」
一人ずつ叩いくたび黄色い悲鳴が上がるのだが最後に
「佐藤君もホームラン打ってね」
「ホームラン打ったらどうする?」
「それはホームラン打った時のお楽しみ!!」
「じゃ!!佐藤君も頑張ってね!!」
彼女達は元気いっぱいに反対側のグランドに向かって行った。もちろん、相手は、池上フレンズだった。するとその光景を見ていた岡田さんが
「なんだかんだ言って、佐藤君は相変わらずエロエロ大魔神なんだから」
そんなことを言うものだから思わずお尻を触ると
「きゃ!!もうっ…」
そう言いながらも俺にお尻をくっつけていたのだった。しかし、俺たちの後ろから
「抜け駆けはいけないわよ」
「わかっているわよね。佐藤君」
「はいはい…」
声の主は天野さんと山田さんだった。しかも、井上さん、佐野さん、小宮山さんも来ていたのだった。
「天野さんと山田さんは試合じゃないの?」
「だからここにいるのよ。私たちも気合を入れてよ」
「二人とも頑張ってね」
ポン!!
「きゃ♡!」
ポン!!
「キャ♡!!」
2人はにっこりと笑って、向こうのグラウンドに向かって走り出したのだった。当然、井上さんと佐野さん、小宮山さんのおしりを触ったのは言うまでもなかった。こうして、試合前の儀式的なものは終わって、決勝戦が始まるのだった。
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