リーンカーネーション 小学4年に戻ったおれ

Seabolt

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天野さんの家で   2

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えっちなことも一段落…

すると山田さん、天野さん、太田さんが俺に対して

「あの子はどうするのつもりなの?」

「あのこ?」

俺は質問を返したんだけど、たぶん、あの子とは小林さんのことだった。彼女たちにとって、桜井さん、田村さんよりも小林さんの方が気になっていた。大都会から来て時々俺に意味深な言葉を投げかけてくる。それだけで彼女たちからすれば俺に気があるにちがいない。と勘繰るのは間違いない。そして、案の定

「だれって…小林さんよ」

「あ…小林さんね。彼女がどうしたの?」

「実は…」

そう話を切り出したのは他ならぬ、太田さんだった。彼女は俺と同じ町内に住んでいて変える方向がほぼ同じなのだ。そんな彼女から

「実は、私、小林さんが佐藤君の帰り道に着けているのを見たの」

「そうなの?」

「彼女は、朝日町よ。佐藤君とは校門で正反対の方向のはずなのに…」

つまり、彼女が俺の後をつけているのはこの間も彼女がつけているのを確認したから間違いない。ということは、彼女の目的が何かということになるのだが、単に俺に気があるのか?それともガッツリと記憶を持っていて、俺を監視しているのか。想像の域を抜け出せないのだが。今後の対応を考えていないといけない。
 それと彼女が落としたもう一つの爆弾、キスを誰と最初にするのかと言ことなのだが、みんな平等ということにしたい。しかし、ファーストキスといのは特別な意味合いを持っていて、彼女たちもその意味合いを十分に把握している。だからこそ、彼女たちの興味の中心は誰が俺と最初にキスをするかという点である。それは、キスをした順番こそが彼女たちの序列を決めるからだった。
今までの経緯からすると天野さん、太田さん、山田さんという順番が妥当になるのだが、俺はあえて、次の提案をした。

「この間、体を呈して俺を守ってくれた山田さん、そして、次に太田さん、天野さん、岡田さんという順番でどうだろうか?」

すると体を張って守った山田さんを最初にする案は賛成してくれた。しかし、その後の順番には不服なようだった。

「キスはみんなの前で公平に決めてしたいけどいい?」

「どういうこと?」

「だから、みんなが見ている前で、みんなで決めた順番でキスをしようよ」

「そんな~!!」

「最初のキスは平等にしたい。そうしないとみんなとの約束を守れないよ」

「たしかに~」

「セカンドキスからは、お互いの気持ちですればいいんじゃない」

するとみんなは相談をしていた。当然だろう、本来なら、最初のキスはお互いの大事な記念となるものだ。気持ちが通じ合ったときにしたいのが本音だろう。しかし、それをするとみんなを平等に好きになるということに反することになる。

「じゃないと、みんなとの約束を守れないよ、だから、最初のキスの順番はみんなで決めてほしい」

するとみんなはひそひそと相談をしている。そして、小宮山さんが

「佐藤君は、好きな人とファーストキスをできなくてもいいの?」

「小宮山さん。俺はみんなのことを平等に好きになると約束をしたんだ。だから、俺にとっては、ファーストキスよりもみんなとキスをしたことの方が大事なことになる」

俺の言葉を聞いた。みんなは軽くうなずいた。

「じゃぁ・・・日曜日に決めましょう」



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