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練習試合

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この日行われた練習試合は、俺にとっては出番がない試合だった。



「こんな日もあるよ」



コーチが俺を慰めてくれている。スコアは3対0で負けたのだ。この試合の先発は、矢部っち終盤まではヒット3本に抑えていたんだけど、7回表に三失点と最後に課題のコントロールで崩れた。ファーボールの後、ボール先行でど真ん中にいったところを打たれて、動揺、そこにエラーもからんであっと言う間に3失点してしまった。

コーチはというと、最初から俺を登板させるつもりはなかったらしく、全く動かなかった。

バッテイングは、俺は敬遠されていたようだった。つまり、今回の試合で俺たちの弱点がはっきりしたとコーチは、言って来た。



「多分、向こうはこちらの情報を持って戦っているわ。どこからバレたのかは、別にして、今回のでみんなが一丸となって、チームとして戦わないといけないことがわかった?」



コーチは俺をチラリと見た後にみんなに向かって言った。



「取り敢えず、塁に出ること、ファーボールでもなんでもいいわ。ということで、これからボールの見極めの練習をするから」



こうしてコーチがピッチャーをしてみんなで見極めの練習、周りではタイミングをとるの練習として、みんなで素振りをしていた。



練習も終わり帰る頃に、天野さんと山田さんが現れた。



「試合、負けたんだって?」



「だから?」



「だからって?私達が佐藤君のこと話したせいで負けたと思っているんでしょう?」



俺は彼女たちを見渡した。するとニッコリと微笑んでいる。



「俺は、そうは思ってないけど、少なくともコーチはそう思っている」



「やっぱり、けど、佐藤君は既にマークされているんだから、その事は知っていてね」



「おれがマークされている?」



「秋の大会であれだけ活躍すれば、誰でも考えることよ」



「そうか・・・」



俺が溜息をつくと山田さんがヘッドロックをかけてきた。



「このー!!」



うわー!!



「行くわよ」



「イテテ、離してくれーどこへ連れて行くんだ?」



「いつものとこよ」



俺がヘッドロックをはずすと今度は背中から羽交い絞めをしてきた。



「何を・・・」



ん?背中に何かいつもと違う感触が



「気づいた?」



「気づいたよ」



「この鈍感・・え?きゃっ!!」



山田さんの胸に手を当て軽くモミモミすると



「誰が鈍感だって?」



「痛い・・・」



すっと胸を隠したのだった。すると横で天野さんが同じように背中に胸を当ててきた



「天野さんも」



手を出そうとすると両手でガードをしたんで。あそこに手を当てた



「きゃあん!!もう・・・エロエロ大魔神。。」



ということで、俺たちは、天野さんの家に行くことになった。
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