上 下
74 / 191

それから?それから?それから・・・

しおりを挟む
日曜日、俺達の小学校のグラウンドに約20人の女子が集まってきた。そのメンバーを見て、俺達は驚いていたのだった。そこには、HIGH SCHOOLの文字がハイスクールララバイではな い。ハイスクールと書かれている。ふと、俺達がコーチを睨むと。ハイスクールって中等部よね・・・などと知らないふりをしている。その言葉を真に受ける矢部っち達なんだけど、精神年齢は伊達に高くない。こいつらは高校生だと分かった俺は、コーチにかみついた。

「高校生じゃないですか?」

「あら?そう?」

「そうじゃなないでしょう!!ただでさえ、中学生でも勝つ見込みがないのに、100%勝てる可能性はあありませんよ」

俺の言葉に逆に安堵したようだった。

「そうなの・・・勝てないんだ・・」

「挑発をしてるつもりですか?全くのシロートと試合をしても、何にもなりませんよ」

するとコーチがぼそりと

「勝ったら私のおっぱいを見せてもいいけど」

「「「うぉぉぉおおおおおお!!!」」」

みんな盛り上がっているけど、まず勝ち目はない

「コーチ!!キャプテンである俺が先発に」

「あなたはスピードがいまいちだから、控えよ、矢部君、君が先発よ」

「え?俺が?」

指をさされて驚いている矢部っちなんだけど、その前に俺たちの攻撃、それは、瞬殺と言っていいのだろう、1番から3番まで3球3振、完全に弄ばれている。こうして1回裏の攻撃、矢部っちの速球はそれなりに荒れていて、的を絞らせない。と言えば聞こえがいいのだが、実は、ファーボールですでにワンアウト2、3塁のピンチ、そこへ、4番がチョンとバットに当てたボールは俺が守るセンタ-へ何とかとり抑えたけど、これで簡単に1点を取られてしまった。

「楽勝!!楽勝!!」

何とか、この回は1点で終わることが出来たが、この回だけで、打順は8番まで回った。矢部っちも既に30球以上を投げていた。とりあえず、2回表、4番俺の出番だった。打席に立つ俺の姿を見て、ピッチャーは笑みを浮かべていた。俺の身長が低いこと、線が細いことが原因だろう。一球目は内角高めのボール球、俺は、わざとのけぞって避けた。それを見て安堵したのか、次のボールは何とど真ん中に入って来た。

キン!!

レフト線を抜ける痛烈な辺り・・・・これは、ランニングホームランのコースだった。しかし、油断は禁物、俺は、全速力で走った。そして、ホームイン、その直後にはボールが帰って来ていた。

「あぶない・・あぶない・・」

2回裏、矢部っちは3連打を浴び、ノーアウト満塁・・・球数も50球を超えている。これは、限界だ、思わず俺がタイムを頼んだ。

「大丈夫か・・・」

「はぁ・・はぁ・・・はぁ・・・」

息をするだけで精いっぱいの矢部っちに、コーチは続投を言おうとするが、俺達はこれを拒否した。そんな俺たちの行動を見た。コーチは頭を抱えてマウンドまでやってきた。

「何よ!!」

「このままでは、矢部っちが潰れてしまいます」

「何言っているのよ、このくらいのことで」

「いいですか?矢部君は、既に50球以上投げているんだ!!選手の状態くらい把握しろ!!」

「あ・・・わかったわ・・・」

俺の剣幕に押されたのか、投手交代を言い渡した。そう

「投手交代、矢部君から佐藤君」

こうして、俺がマウンドに立つことになった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話

矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」 「あら、いいのかしら」 夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……? 微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。 ※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。 ※小説家になろうでも同内容で投稿しています。 ※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。

校長先生の話が長い、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
学校によっては、毎週聞かされることになる校長先生の挨拶。 学校で一番多忙なはずのトップの話はなぜこんなにも長いのか。 とあるテレビ番組で関連書籍が取り上げられたが、実はそれが理由ではなかった。 寒々とした体育館で長時間体育座りをさせられるのはなぜ? なぜ女子だけが前列に集められるのか? そこには生徒が知りえることのない深い闇があった。 新年を迎え各地で始業式が始まるこの季節。 あなたの学校でも、実際に起きていることかもしれない。

JKがいつもしていること

フルーツパフェ
大衆娯楽
平凡な女子高生達の日常を描く日常の叙事詩。 挿絵から御察しの通り、それ以外、言いようがありません。

彼氏の前でどんどんスカートがめくれていく

ヘロディア
恋愛
初めて彼氏をデートに誘った主人公。衣装もバッチリ、メイクもバッチリとしたところだったが、彼女を屈辱的な出来事が襲うー

庭木を切った隣人が刑事訴訟を恐れて小学生の娘を謝罪に来させたアホな実話

フルーツパフェ
大衆娯楽
祝!! 慰謝料30万円獲得記念の知人の体験談! 隣人宅の植木を許可なく切ることは紛れもない犯罪です。 30万円以下の罰金・過料、もしくは3年以下の懲役に処される可能性があります。 そうとは知らずに短気を起こして家の庭木を切った隣人(40代職業不詳・男)。 刑事訴訟になることを恐れた彼が取った行動は、まだ小学生の娘達を謝りに行かせることだった!? 子供ならば許してくれるとでも思ったのか。 「ごめんなさい、お尻ぺんぺんで許してくれますか?」 大人達の事情も知らず、健気に罪滅ぼしをしようとする少女を、あなたは許せるだろうか。 余りに情けない親子の末路を描く実話。 ※一部、演出を含んでいます。

♡蜜壺に指を滑り込ませて蜜をクチュクチュ♡

x頭金x
大衆娯楽
♡ちょっとHなショートショート♡年末まで毎日5本投稿中!!

女子高生は卒業間近の先輩に告白する。全裸で。

矢木羽研
恋愛
図書委員の女子高生(小柄ちっぱい眼鏡)が、卒業間近の先輩男子に告白します。全裸で。 女の子が裸になるだけの話。それ以上の行為はありません。 取って付けたようなバレンタインネタあり。 カクヨムでも同内容で公開しています。

処理中です...