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第2章 開拓篇

第101話 村人 首都村人へ到着する

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 首都に戻るとその発展ぶりに目を見張る。100名ほどしかいなかった人口は、今や2万人を超える大都市へと変貌していた。俺たちが最初に作った城郭の外側にも町が広がっており、その為、町役場、警察、消防や病院、学校、電気と行ったインフラの整備も追いついていな状況となっていて、郊外には一部スラム街と化した場所もでき始めていた。そして、いつの間にかギルドができていたのだった。
 まずは、首都村人を見てみると人口2万、主要産業は、鉄製品をはじめとする工業製品、胡椒をはじめとする香辛料、農産物などの輸出をメインとしている。因みにマインと多田羅の人口も1万を超えていた。
 併せて軍事力の強化としては、首都防衛隊が2千、マインと多田羅防衛隊はそれぞれ1千となっていて、そこへロボット兵加わっている。武将の新たに増えていて、カンウとチョウヒがスカウトしてきた。チョウウン、アーサー、アストルフォ、ミライススム、ヤスムロレイ、シマコウサク、トランプは代表的なものだろう。現在のところ、チョウウンとアーサーとアストルフォは、カンウ、チョウヒに匹敵しる武力を持っているので、武官として、ミライススムは戦艦の艦長候補生として、ヤスムロレイは、汎用人型兵器のMSX19シリーズに登場してもらう予定となっている。そして、シマとトランプは政治運営を任せる予定となっている。
 艦隊整備の方はドレッドノート級戦艦をセントビンセント・ヴァンガード、グリーンウッドの3隻が就航。ヨークタウン級航空母艦として、ヨークタウン、エンタープライズ、ホーネットの3隻を就航させたのだった。また、護衛艦として、艦首にハイパーメガ魔導砲を装備したタカミナ級護衛艦を12隻を就航させている。こうして、わが軍の防衛力はかなり強化されている。
 交易に関しては、本国サンカルロスへのリバティ級飛行船による運航は順調になっている。現在では、4隻体制で週2便を運航している。これは、魔王ライムの国エルドラとの国交が完全に結ばれていないため、その船を本国との航路へ就航させることができたからだった。俺としては、早く平和条約を結びたいのだが、結局、ライム一武闘会へ参加させられ、話がそれてしまった。
 それと陸路の方はなかなか難航している。中間地点にあたるダイバースクエアーまでは何とか開通できたという。しかし、やっと半分なのだから、気が遠くなる。
 とにかく問題は山積させたままなのだが、難しい話は置いといて、完成したばかりの温泉に行くことになるのだが、村人から温泉口までの弾丸ライナー”ルミエール”がなんと今日が開通式だという。つまり、この式典の後、俺たちは温泉口まで行って、村人温泉で一泊をして帰ってくることになっている。当然、妻たちは旅行ということではしゃいでいる。更になぜか、そこには、スクルド様とロクテン魔王とアーチャン魔王までいたのだった。

「すごい」

みんなは目を丸くして村人ターミナルを見入っていた。ここは首都村人から各地へ向かう弾丸ライナーの起点となっている。ここには、未完成のサンカルロス線と既に開業済みのマイン線、タタラ線の3つの路線の起点となっている。そして、ターミナルにはテナントとして、ルミエール百貨店が入っている。ルミエール百貨店は既に開業していて、客足はなかなかいいものとなっている。

ホームに入ってきた弾丸ライナー”ルミエール”は深緑を基調としたシックなデザインのスタイルになっている。

「なにこれ?」

「これに乗るの?」

見たこともない電車を見て驚いているみんなをよそに俺は、ルミエールにのりこんだ。もちろん特等席に乗ったのだがそんな俺の姿を見てみんな慌ててついてきた。ここでミケえもんの説明が始まった。

「うっほん!!弾丸ライナールミエールへようこそ!!この列車は、本来であれば、サンカルロス行なのですが、まだ開通していませんので、今回は、温泉口駅までとなっております。因みに隣の車両は食堂車となっておりますので、お昼はここでとってください」

「ええ?食事ができるの?」

「はい」

「それではいい旅を」

ファァアーーーン

汽笛とともに列車は発射したのだった。

しばらくして、パーサーがやってきた。

「まもなくお昼ですので、食堂車へお越しください」

みんなで向かうと向かい合った座席でゆったりと食事をとった。今回はカレーライスだったけど、これはこれで中々趣があっていいものだった。そして、ルミエールカクテルを飲んでほろ酔い気分で自分たちの席にものだった。

そして、1時間ほどして社内案内が流れた

「まもなく温泉口・・・」

3時間ほどの電車旅だったが貴重な体験だ。温泉口駅からはこれぞ温泉町といった感じの街並みが出来上がっていた。中央には川が流れていて、その両脇に温泉旅館が立ち並んでいる。そして、足湯、温泉卵もあるときている。なかなかの出来だ。今宵の宿は紅葉閣。茶色い温泉と白い温泉がここでは入ることができる。因みに個々の温泉には様々な種類があり、透明なアルカリ単純泉や白濁した硫黄泉などが存在していた。
今回は貸し切りということもあって、露天風呂でみんな一緒に入るとアーチャン魔王が面白いことを言ってきた。

「ライム殿より村人殿方がいいわ」

「どうして?」

「ライム殿の所にも同じような施設があるんだけど、露天風呂だけでなんだ。最初はそれでもじゅうぶんなんだけど、ここは移動も楽しいし、それに、やっぱり、村人様のこれ!!」

アーチャン魔王は俺の息子をきゅっとつかんだ

「はう!!」

しかし、その光景を見てみんなも

「わたしも!!」

そう言って、俺の息子をさすってきたのだった。

「わぁ~!!」

それもひと段落をした頃、アーチャン魔王が

「実はライム殿にはこれがついてないの」

俺の息子をおもちゃを扱うかの如くフニフニと触りながら話をしているとその柔らかい手によってむくむくと固く大きくなっていった。

「ふふふ・・・かわいい」

するとその時だった。みんなが空のある一点を見つめて身構えたのだった。

「なんだ?」

「ものすごい魔力よ!!」

するとロクテン魔王とアーチャン魔王が

「あれは、クロマティーだ」



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