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第1章 立身篇

第8話 村人 盗賊一家に襲撃される

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「ようやくお帰りか!!」

家に着くと盗賊のアンガールズ一家が待ち構えていた。中心にいる背が高いがひょろりとしている二人組の女が頭領のようだ。よく見ると昨日助けた親子が人質になっていた。

「貴様!!」

すると直ぐに人質の喉元に剣をちらつかせてきた。

「村人様!!」

「村人!!助けて!!」

子供の村人!!の叫び声には参ったんだけど、近づこうとすると

「おおっと!!これが見えないのか」

「きゃー!!」

盗賊は直ぐに反応してきたのだった。盗賊の数は頭領を入れて20人ほどいて、既に周りを囲まれてしまっている。結構な人数だ。さてとテレポーテーションで近づくか、それともどうするかと悩んでいると人質をとっている盗賊の手にある刃物が目に入って来た。あれを使おう。

動け動け

そう念じながら、人質の方へ近づいた。

「動くなって言っているだろう?こいつらを殺っちまうぞ!!」

更に近づくとその盗賊の様子が変わった。人質の首元に刃物を近づけようとするが全く違う方向へ動いて行っていることに気付いたのだ。

「あ・・・あれ・・・?」

人質に刃物を当てている盗賊の一人が変な声を上げた。

「どうした?」

じわじわとその刃物が人質の首元から離れて、盗賊の首元へ向いていった。

「て・・・手が勝手に・・なんで?」

すると手にしていた刃物がに持っていた本人の首筋に近づいていった。というより俺が動かしごかしているんだけど

「なにやっているんだよ!!この間抜けが」

その刃先が彼の喉元に当たりだした途端、刃物から手を離し、腰を抜かした。

「うぁあああ!!」

刃物が彼を追いかけるとそれに驚いて、泡を吹きだして気絶したのだった。その隙に俺は近づいて、難なく二人を救出したのだった。

「何やってんのよ!!お前ら早くやっておしまい!!」

頭領が叫んだ瞬間、俺の後ろから

「ぐぁあああ!!」

盗賊の一人が倒れたのだった。

「な・・なに?」

するとその後ろから3人の騎士が現れたのだった。

「村人殿、ここは騎士団へお任せあれ!!」

「え~!!き・・騎士団が・・なんで~?」

慌てて逃げだすアンガールズの頭領も騎士団にかかってはアッという間に制圧されてしまった。

「くそー・・・こんなはずでは・・」

そこへ自警団と呼ばれる。警察官みたいな人達がやって来て、彼らを捕まえて連れて行ってしまった。

「ご協力ありがとうございます。これでアンガールズ一家を取り押さえることが出来ました」

そんなことを言って、そのまま彼らは立ち去っていったんだけど、気が付くとあの騎士達がいない・・・あっという間の出来事でお礼を言うのを忘れてしまったが、いないのなら、まっ・・・いいか・・
すると目の前にはあの親子が立っている

「あの~」

「はい?」

すると女性が語り始めたのだった。

「助けて頂きありがとうございます。実は、主人が殺され、行く当てもない身となってしまいました。更に銀貨まで頂いてなんと感謝していい・・・でも、何もしないわけにもいかない。もし、宜しければ、身の回りのお世話だけでもさせていただけないでしょうか・・」

そして、彼女は、耳元で

「もちろん、あっちの方の処理もさせていただきますから・・」

こうして、彼女たちは今晩も俺の家に泊まったのであった。そして、娘が寝静まってから夜のお勤めが始まった。主人をなくした寂しさからか彼女は激しく燃えたのだった。

「お・・奥さん」

「奥さんなんて言わないで、ミデァと呼んで・・・」

「ミデァ・・」

「ふふふ・・緊張しているわね・・・まるで初めて見たい・・・」

こうして、長く深い夜が更けて行ったのだった。


▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲






一方、その頃ミネルバとサマンサはベッドにいた。

「ミネルバ様」

「さっき騎士団から村人のことについて情報が入ってきた」

「村人の?」

「ああ・・・村人が20人ほどの盗賊に襲われていたそうだ。」

「盗賊に?」

「ああ・・しかも、盗賊は人質を取られていたんだが、村人は平然と人質の元へ歩いて行ったそうだ」

「なぜ、そんな無謀なことを」

「ただ、不思議なことの人質を取っていたはずの盗賊が自分の剣で自分の首に当てて、その恐怖のあまり気絶してしまったんだと・・・そして、簡単に人質を助けた所で騎士団が制圧したらしい」

「それにしても、不思議ですよね。自分で持っている剣を自分の首に持ってくるなんて」

「なんなんだろう?これも村人の能力なんだろうか?」

「騎士は何か言ってました?」

「少し鑑定能力がある奴をつけていたんだけど、能力はゼロだそうだ」

「ますます不思議ですね」

ミネルバは、村人に胸を揉まれで感じたのを思い出し黙り込んでしまった。

「ミネルバ様?どうなされたのですか?」

「ちょっと・・・」

そんなミネルバを見て顔をのぞき込ませた、サマンサは

「村人でしょ」

その言葉にピクリとしたミネルバ・・を見て

「やっぱり・・・感じたんですね」

「・・・」

「あいつ、おっぱいモミの天才なのかも」

「なぜ・・」

「私も同じでしたから、もまれだしたらもう抵抗できませんでした。すみません。ミネルバ様の前でこんなこと言って、今更ながら恐怖を感じます」

「そうか・・・言ってくれてありがとう」

こうして、二人の夜も激しく更けて行ったのだった。


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