ほえ?

Seabolt

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閑話

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 結局、渚は泊まることになってしまった。どうしよう・・・3人で夕食を終えた、俺は今、お風呂に入っている。

「とりあえず、美沙と渚は美沙の部屋で寝てもらうか・・・」

 俺の家は3LDKと部屋が3部屋ある。一つは寝室、一つは美沙の勉強部屋となっている。そして、もう一つは物置状態となっている。そうだからと言って、物置へ渚を泊めるわけにいかない。と思っていると何やら脱衣場から声がしてきた。

「監督、何しているんですか?」

「おばさんこそ、服脱いだら?」

「きゃー!!」

 美沙の悲鳴が聞こえた。風呂のすりガラス越しに、彼女たちの色が服の色からが肌色の部分が増えて行っているのがわかった。

「ほらほら!!いつも一緒に入っているんでしょ」

「やめて~!!」

 この声の状況から二人は既に裸で、脱衣場にいることは明白だ。どうする?どうやって、これを回避する?途中、美沙が抵抗してるのかドタン、バタンと暴れている様子もわかるんだけど、

「あ~!!」

 また、美沙の叫び声がした。すると

「おばさんって、思ったよりあるわね~。それとも、結婚して大きくしてもらったの?」

「ひゃっ!!!」

 バタンという音が再びした。渚、何しているんだお前?かと言って、裸の状態で何しているんだと出て行く訳にもいかない。美沙は、ともかく、渚は俺の裸をしばらく見ていないはずだ。たぶん・・・

「じろじろ見ないでよ」

 そんないやらしい会話が聞こえて来て、俺の息子もなぜかむくりと元気になってきている。おい・・・お前・・・こんな時に何故反応する?俺は、辺りを見回した。隠せそうなものはないのか?当然、ここは風呂場ということは、風呂の蓋?まず無理だろう・・・そして、目に入ってきたのは、体を洗うスポンジ・・・そう貧相な・・・黄色い泡立ちがいいやつしかそこになかった。仕方がない・・これにしよう・・・手に取って前を隠すがかろうじて、我が愚息が隠れる程度・・・

「きゃ・・・なにするのよ」

「こうやって、毎晩、されたんでしょ」

「やっ!!」

そんな声に、反応したままの愚息、頼む収まってくれ・・・という祈りとは別に、スポンジの上からこんにちは~と顔を出した。バカ息子いい加減にしろ!!スポンジを引き上げようとした瞬間、

ガチャ!!

「何逃げてるのよ!!」

「あ・・・」

「え?」

彼女たちはスポンジの上からこんにちわと顔を出している俺の愚息をみて固まっていた。

沈黙のひととき・・・孤高の瞬間が訪れた・・

そして、

「「「あ~!!」」」

三人の悲鳴が風呂場に響いたのであった。
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