間違いで始まるストーリー

Seabolt

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はるかとるみ

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一方

野村は山本の所に向かった。

仕事をしていた山本は、ぞくっと背筋に何か殺気を感じた。

振り向くとそこには、野村が立っていた。

「るみちゃん。どうしたの?」

「・・・・」と黙って見つめる野村。

「本当にどうしたの。黙って立ってて」

「はるかさん・・」

「はい?」

「ちょっと・・・いいですか?」

「えっ!・・・わたし?」と山本は自分を指差した。

「そう・・ちょっと・・・来てもらえますか」

山本と野村は、屋上にいた。

「るみちゃん・・こんなところの呼んで。どうしたの?」

と話しかける山本・・・

「はるかさん・・・金曜日のことなんですけと・・・」

すると山本の顔色が変わった・・・

ひょっとして、

久保君といたことがバレたの?

と思いつつ話そうとした時に・・・

「久保君と一緒にいたでしょう?」

と先に野村が言ってきた。

「・・・」

山本は、答えることができなかった。

「いたのね・・」

山本は、ただうつむくしかなかった。

「どうして?」

本当のことがいえない山本・・・

久保君が恭子だなんて言えないし・・・

どうしようと困っていた。

「本当に、一体どうして?」と問い詰める野村・・・

山本は、考えたあげく・・・

「合コンの後、また、西村が現れたのよ・・・」

「それで?」

と野村は、山本の言うことを半信半疑の目で見ていた。

「その時は、恭子と勇気が追い返してくれたの・・・」

「だから・・」

「ひょっとして、家に押しかけてくるんじゃないかと。」

「それで、久保君を呼んだの?」

「そう・・」

山本のその一言を聞いて

野村はため息をついた。

そして、

「ふ~ん、それではるかさんの家に泊めたんだ。」

完全に山本が悪いことをしたかのように言い放った。

「ちがうわ・・・」

それまでうつむいていた山本は顔を上げ言葉に詰まった・・・

野村を見ると目に涙が・・・

「何が違うの?」

「だから。」

山本が言おうとしたら。

「ちょっと来い!」と言う声が屋上出口からしてきた、

「なんだよ・・」

「貴様の根性叩きなおしてやる。」

その声を聞いて

西村と久保君だと二人は気付き、思わず出口の建物の裏に隠れた。
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