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第13章.接待
2.
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離れに連れられ、障子を開けると、まだ誰も到着していないようだった。
「もう少ししたら、社長も来られるだろう」
「……はい」
「取り敢えず座って」
座卓前に正座し、近藤社長──大学までラグビーをしていて、しかも体型は58歳になった今も、維持されている──を見遣った。
「接待だからって、何も難しい事はない。社長の話に適度に相槌を打ったり、聞かれた事に素直に答えたらいい。で、剣崎。君、お酒は?」
「あ……嗜む程度ですが……」
沢山は飲めない。棟方社長が酒豪でなければいいんだけど、と、思った瞬間、ふと康介さんの笑顔が浮かんだ。
──どうしてるだろう……
あれから連絡も取ってないし、結局あの日──朋樹と会って、圭人に送ってもらった──バーには行けなかった。
まだ、あのカクテルは謎のままだ。
「それなら、この薬を飲んでおくといい」
「ありがとうございます」
2錠のカプセルを受け取り、常備されていた水で流し込む。飲み干したグラスを座卓に戻そうとした時、体に燃えるような熱さを感じて、畳に手をついた。
「どうした?」
「い、いえ……何でも、ありません……」
──どうしたんだろう、急に……
熱い、と言うより、疼く、が近いかも知れない。
段々息が上がってくる。
「剣崎、社長の接待をする前に、体を慣らしておかなければならないぞ」
「え……?」
どう言う意味か問う前に、近藤社長に押し倒された。
「棟方社長はな……いわゆるレイプ……されてるのを見るのが好きな、ド変態なんだよ」
そう耳に囁きながら、スーツを脱がせていく。俺は抵抗出来ず、悔しさに唇を噛んだ。
「君をうちにと推薦したのは私だ。何故だか分かるか?」
肌にされ──靴下だけはそのままで──ペニスを扱かれる。嫌でも体は反応し、先走りが垂れた。
「大学ラグビーで、君を見た……凛々しく、だけど、選手としても優秀で、気に入ったからだ……」
「うぅ……ッ」
「感じてるか?君が飲んだのはね、媚薬だ。製薬会社に知人がいてね。特別に調合してもらったんだ」
しかし、と社長が笑う。そして懐から取り出したものを畳に──数十枚の写真だ──ばら蒔いた。
「随分な数の男をくわえこんできたみたいだな?嫌だ、なんて、今更だろ?」
そこには──過去俺が関係を持った──男性とホテルに入って行く姿が写されていた。
──え……?な、何で知って……
「ずっと君を見てた……と言うか、監視していた。だから今君が、誰と関係を持っているかも知ってる」
社長が写真の束を広げると、そこには康介さんと朋樹のものもあった。ずっと見られていたのかと思うと、恥ずかしくて堪らない。
「さぁ、まずは……これだな」
そう言って鞄から取り出したのは──朋樹があのホテルで使ってた──ペニスの形を模した玩具だった。
「あ……い、嫌だ……」
「ふん。君に拒否権はない。これも接待を成功させる為の準備だと思ってくれ」
ソレに唾をつけると、足を開かせられ──膝上に腰まで乗せられて──ゆっくりと挿入される。
「ぃ……あッ!」
「いい反応だ。ローションがいらないみたいだね」
ゆっくり抜き挿しされ、内壁を擦られる。強い快感が背筋を這い上がり、内腿が震えた。
「あァッ!や、やめ……!」
ズプッズプッと、卑猥な音が鳴る。
「相変わらず綺麗な体だな……今もジムに通ってるんだろう?」
横向きにされ、ペニスを扱き──玩具は挿入したままで──俺の腕を後ろ手に拘束──恐らくロープだろう──した。
「次は……」
そう言って玩具を引き抜くと、後孔に何か粘質なものを塗り込められる。グチュグチュと掻き回され、射精してしまった。白濁が畳に飛散する。
「ハァッ……ハァッ……」
──どうしてこんな目に?
俺が何をしたって言うんだ?今まで会社の為にと頑張ってきて、どうしてこのような仕打ちを?
「怒っているのか?それもじきに、感謝に変わる」
新たに後孔へ挿入されたのは、さっきよりも硬質な感触のものだった。
「あッ!」
「これはかなりくるぞ」
背後でカチリと──何かのスイッチを入れたような──音がした途端、ナカでソレが振動し始める。
「ひあァッ!な、なに……ひィッ!」
「アナルバイブだ。前立腺を刺激するから、快感も強いだろ?」
うちで秘密裏に開発しているんだ、と言われ、困惑するも──確かに──強い刺激で声が抑えられない。
「あァッ!あッ!い、あンッ!あンッ!」
「こうして君のペニスに、ここを通して固定すれば……ほら、私が止めるまで、快感も止まらない」
また、カチリ、と音がすると、さっきよりも強い振動に変わり、また射精してしまう。が、社長が言ったように、振動は止まる事なく、前立腺を刺激し続けた。
「あァッ!あーッ!あッ!あッ!あッ!」
「そろそろ棟方社長が見える頃かな……?」
そう言いながら、ペニスを扱いてくる。両方からの快感に、イってもイっても止めてくれない。
「あンッあンッあンッ!」
「さぁ……次はこれだ。見えるか?」
目の前に置かれたのは、ボーリングの玉──と言っても、プラスチックみたいだ──のような背中に、キャリーハンドルのようなものがついていて──それらだけを見ると、持ち運べる簡易式子供用トイレのように見える──玉のてっぺんに、太いペニスを模した玩具が突き立っていた。
「や……止めて下さい!どうして?どうして僕にこんな役を?」
恐怖でしかない。そう訴えてみても、社長は無視し、コンセントを繋いでいる。
「恐がる事はない。これに跨がればいいだけだ。なぁに、騎乗位と同じだ」
「お……お願いします!止めて下さい!」
「これは接待だと言っただろう?うちがカーレッジを吸収するからと言って、特段優位、とも言いきれない。棟方社長が止める、と言ったら、莫大な損害が出るだろう。君はそれに、責任を持てるのか?」
反論出来ない。悔しさに、涙が溢れた。
「さぁ、体を起こすぞ」
ぐいと持ち上げられ──半ば引きずられながら──その玩具へと連れられる。俺は諦め、ぐったりとしていた。ただただ──失望と恐怖で──この先どうなってしまうんだろうと思っていた。
「ゆっくり挿入してやろう……さぁ、腰を落として」
ぐむり、と、その先端が後孔にめり込む。いくら慣らされていると言えど、かなりキツイ。
「あ……あァ……」
「いい子だ。そう、根元まで……」
玩具を全て飲み込むと、球体上に座るような──社長が言ったように、確かに騎乗位のようだ──体位になった。と、不意に腕の拘束を解かれたが、すぐにまた──キャリーハンドルに──縛り付けられる。
「いい眺めだ……」
靴下を履いたままだから、畳の上で爪先が滑って踏ん張りがきかない。
「ところでこの玩具、どんな事が出来るか知っているかい?」
勿論知らない。首を振ると、社長が小さなリモコンをチラつかせた。一瞬にして、嫌な予感に血の気が引いていく。
「ピストン式バイブでね。これは実に、7段階もの速度を選べるそうだ」
「え……?」
やっぱり、さっき挿入された玩具のように、ナカで振動する──でも、ピストン式って?──やつだ。
「突きまくってもらいなさい」
目隠しをされ、視界がなくなる。と、同時に、カチリと音がして、ナカで上下に──ゆっくりと──動き始めた。
「あ……あ……あッ……」
ズプ、ズプ、と、突き上げられる。内壁や前立腺が擦られ──しかも媚薬を飲んでしまっているから──かなり感じる。
「全然余裕だな。じゃあ……」
カチカチっと操作され、ペニスの動きが早まっていく。ズブンッズブンッ、と、突き上げられる度、徐々に声が大きくなっていった。
「あァッ……あァッ……あ、あッ……!」
「これならどうだい?」
再びカチカチっと音がしたかと思うと、凄まじい早さで突き上げられた。
「あァッ!あッあッあッ!」
ジュブジュブジュブと、卑猥な音がしている。快感に内腿が震え、爪先が滑った。
「あァッ!あァッ!あッ!ひ、あンッ!」
また射精するが、激しい抜き挿しは依然俺を突き続けていて、嬌声が止めどなく溢れ出る。
「や、あゥッ、ハッ……ンッンッンッ!」
「剣崎、気持ちいいか?」
社長の声がし、胸元の突起を舐められる。
あんなに嫌だったのに、今はもう、何も考えられないでいる。
「き、もち……いィッんッ!あンッあッ!あッ!あァンッ!」
「……素直だな……もう……棟方社長も来る……存分に見てもらうといい……」
ペニスをしゃぶられ──はしたなくも──社長の咥内に射精してしまう。裏側も先端も、丹念に舌を這わされ、吸われ、俺はイッてばかりいた。
「あッあッあッあッ!しゃ……ちょお……ッ!」
カラリ、と、襖が開く音がした。
「やぁ、随分いい眺めじゃないか!」
棟方社長が到着されたようだった。
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