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第10章
1.
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帰宅するなりロゼが夕食は、と尋ねてきた。だが、とても食べれそうになくてそれを断ると、クレイズは自室に戻った。そしてゲイナーの血で汚れたカーディガンを丁寧に洗面台で手洗いすると、そのまま熱い風呂に浸かった。
冷えた体に染み渡るように、指先まで温まっていく。急速に温もったせいか、指先が少し痺れて感じる。
浴室に湯気が充満し、視界が霞んでいる。そんな中、クレイズはゲイナーに怪我を負わせた犯人について考えを巡らせた。
心あたりはない。
物取りにしては、財布もそのままだった。
傷口からして、正面から刺したのだろう。ゲイナーは顔を見ているかも知れない。いや、もうリリによって逮捕されているのかも知れない。そう考え、風呂から上がった。
体を拭き部屋に戻ると、ドーズがいた。居眠りをしているのか、ベッドに横たわり目を閉じている。そんなドーズの傍らに腰掛けると、少し開かれている唇をなぞった。するとドーズは目を開き、クレイズを見遣った。
「やっと上がってきたね」
そう言って起き上がろうとするドーズを押さえつけると、クレイズはそっと唇を重ねた。
車の中で愛してると答えた。それは嘘ではない。
この、自分への歪んだ愛情を持つドーズを、愛おしく思う。自分も歪んでいたから。
だから惹かれ合うのかも知れないな、と思った。
「ゲイナーが退院したら、式を挙げよう」
唇を放し微笑むと、ドーズはクレイズの頬へ手を伸ばした。
「あぁ、盛大に挙げよう」
そう言って微笑み返すと、ドーズはクレイズを引き寄せ、腕に抱いた。
「愛してる、クレイズ」
「オレもだ、ドーズ」
クレイズの返事に満足そうに頷くと、ドーズはクレイズを包むバスタオルを取り払った。
「綺麗だ」
そう言ってクレイズの胸元に口づけると、手を滑らせ、足を開かせた。
「君を見ていると、いつも我慢出来なくなる」
ふとももを這うドーズの指先が、クレイズの恥部へ差し入れられ中を弄り始めると、クレイズは声を漏らした。
「はっ……あっ……」
その声に目を細めながら、ドーズは内壁を擦り指の本数を増やすと、更に強く抜き差しした。
「あぁっ……あっ……ドーズ……も…欲し……」
小さく肩を震わせながらクレイズが言うと、ドーズは挿入した指でクレイズの恥部を広げ、そこへ自身を突き入れた。
「はぁんっ……!あっ……うぅ……」
深くクレイズを貫くと、ドーズは苦しげに目を細めた。
「相変わらずキツイね、君の中……温かいし」
律動を開始したドーズは、クレイズを見つめながら囁いた。
──体が熱い。燃えるように。
今、ゲイナーは病室のベッドの上だ。そう思った。だが、すぐにゲイナーの事は考えないようにしようと、クレイズはドーズにしがみついた。
──激しく抱かれれば、何も考えないですむ。
ベッドが激しく軋み、クレイズは震える腕で更に強くドーズにしがみついた。
「あっ……んぁっ……はっ……はっ……」
ペニスが擦れ、恥部から先走りと液が滑りをよくし始めると、ドーズは律動の速度を上げ、クレイズを突き上げた。
擦れる場所が痺れ始め、体が魚のように跳ねる。それを押さえる事なく、クレイズはドーズを強く求めた。
「あぁっ……!あっあっ!ドーズ……はぅんっ……!」
嬌声を上げ続けるクレイズを、ドーズは愛おしげに見つめてくる。それが、涙で滲んだ視界に映っている。
ドーズは開いたままのクレイズの唇に自身の唇を重ねると、舌を絡ませ、咥内も犯した。
「んっ……んぁ……むっ……んぅ……」
「ハァ…ハァ……クレイズ……君が好きだ……愛してる……」
そう囁くと、ドーズはクレイズの中に射精し、クレイズもドーズの腕の中で果てた。
荒い呼吸をしているドーズが、上に覆いかぶさっている。重いと感じつつも、これが幸福なのだとクレイズは思った。
──きっと、ドーズとならゲイナーを忘れられる。
クレイズはそう信じた。
冷えた体に染み渡るように、指先まで温まっていく。急速に温もったせいか、指先が少し痺れて感じる。
浴室に湯気が充満し、視界が霞んでいる。そんな中、クレイズはゲイナーに怪我を負わせた犯人について考えを巡らせた。
心あたりはない。
物取りにしては、財布もそのままだった。
傷口からして、正面から刺したのだろう。ゲイナーは顔を見ているかも知れない。いや、もうリリによって逮捕されているのかも知れない。そう考え、風呂から上がった。
体を拭き部屋に戻ると、ドーズがいた。居眠りをしているのか、ベッドに横たわり目を閉じている。そんなドーズの傍らに腰掛けると、少し開かれている唇をなぞった。するとドーズは目を開き、クレイズを見遣った。
「やっと上がってきたね」
そう言って起き上がろうとするドーズを押さえつけると、クレイズはそっと唇を重ねた。
車の中で愛してると答えた。それは嘘ではない。
この、自分への歪んだ愛情を持つドーズを、愛おしく思う。自分も歪んでいたから。
だから惹かれ合うのかも知れないな、と思った。
「ゲイナーが退院したら、式を挙げよう」
唇を放し微笑むと、ドーズはクレイズの頬へ手を伸ばした。
「あぁ、盛大に挙げよう」
そう言って微笑み返すと、ドーズはクレイズを引き寄せ、腕に抱いた。
「愛してる、クレイズ」
「オレもだ、ドーズ」
クレイズの返事に満足そうに頷くと、ドーズはクレイズを包むバスタオルを取り払った。
「綺麗だ」
そう言ってクレイズの胸元に口づけると、手を滑らせ、足を開かせた。
「君を見ていると、いつも我慢出来なくなる」
ふとももを這うドーズの指先が、クレイズの恥部へ差し入れられ中を弄り始めると、クレイズは声を漏らした。
「はっ……あっ……」
その声に目を細めながら、ドーズは内壁を擦り指の本数を増やすと、更に強く抜き差しした。
「あぁっ……あっ……ドーズ……も…欲し……」
小さく肩を震わせながらクレイズが言うと、ドーズは挿入した指でクレイズの恥部を広げ、そこへ自身を突き入れた。
「はぁんっ……!あっ……うぅ……」
深くクレイズを貫くと、ドーズは苦しげに目を細めた。
「相変わらずキツイね、君の中……温かいし」
律動を開始したドーズは、クレイズを見つめながら囁いた。
──体が熱い。燃えるように。
今、ゲイナーは病室のベッドの上だ。そう思った。だが、すぐにゲイナーの事は考えないようにしようと、クレイズはドーズにしがみついた。
──激しく抱かれれば、何も考えないですむ。
ベッドが激しく軋み、クレイズは震える腕で更に強くドーズにしがみついた。
「あっ……んぁっ……はっ……はっ……」
ペニスが擦れ、恥部から先走りと液が滑りをよくし始めると、ドーズは律動の速度を上げ、クレイズを突き上げた。
擦れる場所が痺れ始め、体が魚のように跳ねる。それを押さえる事なく、クレイズはドーズを強く求めた。
「あぁっ……!あっあっ!ドーズ……はぅんっ……!」
嬌声を上げ続けるクレイズを、ドーズは愛おしげに見つめてくる。それが、涙で滲んだ視界に映っている。
ドーズは開いたままのクレイズの唇に自身の唇を重ねると、舌を絡ませ、咥内も犯した。
「んっ……んぁ……むっ……んぅ……」
「ハァ…ハァ……クレイズ……君が好きだ……愛してる……」
そう囁くと、ドーズはクレイズの中に射精し、クレイズもドーズの腕の中で果てた。
荒い呼吸をしているドーズが、上に覆いかぶさっている。重いと感じつつも、これが幸福なのだとクレイズは思った。
──きっと、ドーズとならゲイナーを忘れられる。
クレイズはそう信じた。
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