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気まぐれな遊び ※

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 「っ……はあっ……やめ、てくださっ、い」

 力いっぱい振り解こうとしても何故だか身体に力が入らない。
 テオドールは天音の抵抗をものともせずに首筋から鎖骨までゆっくりと舌を這わせていく。
 まるで熱に浮かされたように意識が溶けていきそうな感覚に天音は身をよじって必死に抗っていた。

 「抵抗しないで素直になった方がいいんじゃない? そのほうがもっと気持ちよくなるかもよ」

 テオドールは天音の顔をみると思わず目を見張る。

 (わーお。これはなかなかそそるねえ)

 白い肌が上気しているのに加えて瞳を潤ませながら苦悶の表情を浮かべてテオドールのかけた魔術に必死に抗っている様はなかなかくるものがあった。
 はだけてしまったバスローブの紐を解いてやるとスルリとすぐに天音の胸の突起が露わになる。
 ふるふると震えるピンクの突起を指でクイっと押してやると天音から嬌声が上がった。

 「んあっ!」
 「かーわーいー。そんな声出して、気持ちいいんだ?」
 「違っ、んふっ……」
 
 手で胸を隠す天音の手を少し強く解くと、テオドールは抵抗されないよう両手を片手で頭の上に縫い付けた。
 そのまま押さえつけた状態で今度は舌で天音の胸の突起を愛撫した。
 電流が走ったように頭の芯が痺れていく。天音のひときわ甲高い声にテオドールは気をよくしたのか胸の突起を少し歯を立てた。

 「んあ……!なんで、こんなこと、するんですか」
 「なんで?子猫ちゃんの研究の一環かな」
 
 あきらかに嘘とわかるテオドールの物言いに天音はどうやったらこの状況から逃げることができるのか考えようとするも、頭がうまく回らない。
 テオドールの与える快感に身体がどんどん抵抗する気をなくしていく。
 天音の肌に舌を這わせたテオドールは、開いている方の手で下着の上から主張している天音自身を包みこむようにして触ると、びくりと天音が身体を強ばらせる。
 硬くなったそれを下着の上からなぞるように撫で上げていった。
 
 「や、やだあ……っ、やめて…」
 「こんなに硬いのに?」

 テオドールは意地悪く笑うとまたがった状態で天音を上から見下ろす。サラサラとテオドールの長い髪が天音の身体に落ちていく。
 肌に触れる髪にピクリと反応すると、テオドールが何か小声で詠唱し、頭の上で縫い付けていた手を魔術で縛る。
 見えない魔術の糸で縛られた天音は必死で抵抗するも先程かけた酩酊の魔術が作用して力が入らないようだった。
 動かない身体と回らない思考に自分が情けなく天音の瞳から涙が溢れる。

 「あーあ。泣かないでよ」

 そう言ってテオドールは天音の涙を舌ですくい取る。顔をぶんぶんと振って抵抗するもあっけなく顎を掴まれる。

 「ねえ、君ってエリオットのこと好きでしょ」
 「なっ」
 「わかりやすいんだよー。猫になってもエリオットに会いに行って人間の姿でもエリオットのそばにいようとしてさ」
 「そ、れは……」
 「でも、それもバレちゃったし?もうおしまいだね」
 「え……」
 「アイツがそんな怪しい奴そばに置くと思う? 今もどうせ他国のスパイとか思われてるんじゃないかなー」
 「そんな……、違…」

 ──殿下に嫌われる?

 スパイと思われて怪しまれているかもしれないことに天音は顔を青くさせる。

 (もう、そばにいられない……)

 頭の中をぐるぐるとテオドールに言われたことが駆け巡る。青ざめた表情の天音はすっかり抵抗する気を無くしたようだった。
 それをみたテオドールは口の端に笑みを浮かべる。

 さあ、どんなふうに覆いかぶさったときだった。

 
 部屋全体を爆音が轟いた。


 
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