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幽霊の卵3
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「やぁ」
「ひぃっ」
突然、前方の破廉恥な男が話しかけてきたので、思わず変な声が出る。
フレンドリーで理性的な幽霊も危険で怖いが、こんな場所、こんな時間に全裸で大興奮している変態もある意味怖い。
ステラは、話しかけられてしまったので仕方ないと律儀に声の主を見上げる。
長身、プラチナブロンドの腰までの長髪、モルガナイトのようなピンクに近い薄い紫色瞳、アンニュイな天使のような神秘的な容姿、目元のほくろが何とも色っぽい美青年。
怒張した股間と全裸にまとった白マントという変態さに目をつぶれば、誰もが街で振り返るイケメンがそこに勃って、いや立っている。
(あれ? 私、この人を知ってる)
ステラは、元気に存在を主張する彼の股間を脳内補正でモザイクをかけ、認識しないようする。ごくりと唾を飲み込み、意を決して話しかける。
「あ、あの、ラジエル・クルス様ですよね? 祓い師の」
「君、よく知っているね。そう私は、祓い師のラジエル・クルスだ」
ラジエル・クルスは、史上最強の祓い師と言われている。彼にかかればどんな悪霊でも、あっという間に祓われてしまう。
何よりも特筆すべきなのは、彼は祓い師なのに霊が見えないということだ。
そもそも霊が見えなければ祓うことはできない。
しかし彼は、その常識を覆した。彼は祓う対象の霊を調査、分析する。そしてその結果から導き出された除霊方法により、数々の厄介な霊たちを祓っていると言われていた。
祓い師の家系として名高いクルス家の恥だと、霊が見えない彼を嘲笑していた他の祓い師たちは、彼が最年少で魔塔に所属することになった時、沈黙した。
そんなラジエルに憧れと尊敬を持っていたステラは、彼のコラムや論文を追っており、ちょっとしたファンでもあった。
実際に話しをしたのは初めてのことだったが。
「そ、それで、クルス卿は、ここで何をされているのですか?」
そんな格好で、と言うのはかろうじて堪えた。
「ラジエルでいい。ここは私の家の敷地の一部で、各地で祓った悪霊のうち特に怨念が深い霊たちを鎮める場所なんだ」
「クルス伯爵家の敷地……だったのですね。立ち入り禁止の看板があったのに、勝手に入ってきてしまい、申し訳ございません」
問題ないと言うようにラジエルは、微笑みながら手を上げる。
「それにしてもこの卵が発している色が分かるなんて、君は霊感がかなり強いんだね。でも祓い師としては見たことないな」
「祓い師ではないのです。私は……」
ドクン
突然、鼓動が速まり、嫌な汗が流れる。身体が足下から凍るように、冷えていく。
ステラは、鼓動を抑えるために自分の胸元に手を添える。
自分ではない意識が強制的に頭へ流れ込んでくる。恋情、愛憎、寂しさ、諦め、苦痛が渦巻いている。
そして、その激流のような感情は、全て目の前の全裸男ラジエルへ向かっていた。
「ああ、ラジエルお義兄様、会いたかった」
ステラの口から勝手に言葉が出る。慌てて、両手で自分の口を押さえて、一呼吸する。
「ラジエル様、すみません。私の中に誰かが入ってきました」
「そうか、レディは、憑依体質なのか。珍しいな。まあ、それにしても、厄介な霊を外に出してくれたものだな……」
ラジエルは少し眉をひそめ、ステラの側で割れている卵を見つめる。カレンが慌てて逃げる時に、卵の一つを踏んでいったのだ。
彼の物憂げな表情もまた宗教画の天使の様に神秘的だ。怒張全裸マント姿なのに……。
「これは……一体何なのですか?」
「幽霊の檻という魔道具で、霊を閉じ込めておく祓い師専用の道具だ」
「割れたと言うことは、中身が……出てきてしまったということですね」
「そうだな。そしてそれは君に憑依してしまったようだ。意識を完全に乗っ取られていないのはすごいな」
「慣れていますから……。でもこれは一体誰なのでしょう?」
慣れているとは言え、身体は霊の意識に反応している。死んだ時に残った強い思いが、ステラを侵食していくのが分かる。
ラジエルを抱きしめたい、口付けしたい、その勃起したモノで激しく乱暴に犯して……欲しい。
バージンの自分にとっては、過激過ぎる欲望に眩暈がする。
ああ、でも一人だけ心当たりがある。彼女は、去年事故で亡くなったアステル・クルス様……かもしれない。
「彼女は、私の……亡くなった義妹のアステルだ」
「アステル様……」
やはりと思いながら、ステラはアステルの美しい金の髪、儚げな紅茶色の瞳で微笑む生前の姿を思い浮かべる。
「アステルは私のことを物心ついた時から、異性として愛していることは分かっていた。けれど私は……」
彼女の名前を聞いた時、ドクンと心臓が強く動く。ステラは意識を強引に乗っ取られる。
「お義兄様、やっとお会いできた。私をあんな場所に閉じ込めるなんて、ひどいです」
「アステル、もう君は死んだんだよ? いい加減、大人しく神様の所へ行くんだ。これ以上ここにとどまれば君は悪霊になってしまう」
ラジエルは、先ほどの物憂げな表情から、義妹のわがままを諭す兄の顔になり、心配そうにステラを通してアステルを見つめる。
「いや。せっかく、身体を手に入れたのに、すぐに追い出さないで。でも悪霊になって、お義兄様に祓われるのもいいかも」
「私の可愛い義妹のまま、天に召されてほしいんだ。私に、再び君を殺させないで」
「お義兄様のせいじゃないわ。私が死んだのは、単なる事故よ」
ステラの身体は、ラジエルの腕を掴む。ラジエルは苦し気な顔をする。
「……どうしたら大人しく成仏してくれるんだ?」
「それは……、お分かりでしょう?」
ステラの身体でアステルが艶やかに微笑む。ラジエルは、顔に微笑を貼り付けたまま、アステルに囁く。
「……ちょっと、その身体の持ち主と話をさせてくれないか?」
一度瞬きをすると、再びステラの意識が浮上する。
「レディ、大丈夫か?」
「はい……」
はい、と言ったものの先ほどから共有しているアステルの強過ぎる欲望と切なる願いに酔ってしまいそうだ。
「君から、アステルを切り離すことはできるか?」
「いいえ。先ほどから試みていますが、ラジエル様への想いが強く、難しいです」
リボンの魔法陣の力もアステルの力には敵わず、意識を少しだけ保っていられるくらいの効果しかない。
「彼女を成仏させるには、君の協力が必要なのだが……」
「そう……ですよね。アステル様の意識は私と共有されていますし、先ほどから話も聞こえていました」
「……その、じゃあ、いいか?」
「アステル様の成仏と私の身体を取り戻すために仕方ない……ですよね。でもラジエル様こそ、大丈夫でしょうか? アステル様はご家族ですし……」
出会った時は驚くほど存在を主張していた彼の分身は、今は存在感を消していた。
男の人ってデリケートだって言うし……。ましてや自分の家族とだなんて複雑よね……。
ステラは、つぶらな瞳でジエルを心配そうに見上げる。
「義妹にそんな姿は見せられないだろ? ちょっと委縮してしまったが、問題ない」
「本当ですか?」
「ああ、レディはとても私の好みだ。集中すればいける。責任は取る。安心して身を任せてくれ」
ステラは、こくりと頷く。アステルを成仏させて、自分の身体を取り戻さないといけない。そのためにはアステルのこの世に残した未練を晴らす必要がある。
けれど初めてのことで、身体は緊張し震える。
ラジエルは、安心させるかのようにステラの額にキスをする。白いマントを床に敷き、ステラから魔石灯を受け取り、近くの岩の上に置く。
美しい肉体が、薄暗い空間にふわりと浮かび上がる。耽美な顔立ちから想像できないような、筋肉の筋がすっと入った骨太の身体は、存外たくましい。
「アステル、お待たせ。初めてがこんな場所になってしまって、すまない。でも君はここから出せないから」
シーソーをこいでいるかのように、再びアステルの意識が素早く浮上し、ステラの意識は沈んでいく。ステラは大人しく、アステルに身体を受け渡す。
「ひぃっ」
突然、前方の破廉恥な男が話しかけてきたので、思わず変な声が出る。
フレンドリーで理性的な幽霊も危険で怖いが、こんな場所、こんな時間に全裸で大興奮している変態もある意味怖い。
ステラは、話しかけられてしまったので仕方ないと律儀に声の主を見上げる。
長身、プラチナブロンドの腰までの長髪、モルガナイトのようなピンクに近い薄い紫色瞳、アンニュイな天使のような神秘的な容姿、目元のほくろが何とも色っぽい美青年。
怒張した股間と全裸にまとった白マントという変態さに目をつぶれば、誰もが街で振り返るイケメンがそこに勃って、いや立っている。
(あれ? 私、この人を知ってる)
ステラは、元気に存在を主張する彼の股間を脳内補正でモザイクをかけ、認識しないようする。ごくりと唾を飲み込み、意を決して話しかける。
「あ、あの、ラジエル・クルス様ですよね? 祓い師の」
「君、よく知っているね。そう私は、祓い師のラジエル・クルスだ」
ラジエル・クルスは、史上最強の祓い師と言われている。彼にかかればどんな悪霊でも、あっという間に祓われてしまう。
何よりも特筆すべきなのは、彼は祓い師なのに霊が見えないということだ。
そもそも霊が見えなければ祓うことはできない。
しかし彼は、その常識を覆した。彼は祓う対象の霊を調査、分析する。そしてその結果から導き出された除霊方法により、数々の厄介な霊たちを祓っていると言われていた。
祓い師の家系として名高いクルス家の恥だと、霊が見えない彼を嘲笑していた他の祓い師たちは、彼が最年少で魔塔に所属することになった時、沈黙した。
そんなラジエルに憧れと尊敬を持っていたステラは、彼のコラムや論文を追っており、ちょっとしたファンでもあった。
実際に話しをしたのは初めてのことだったが。
「そ、それで、クルス卿は、ここで何をされているのですか?」
そんな格好で、と言うのはかろうじて堪えた。
「ラジエルでいい。ここは私の家の敷地の一部で、各地で祓った悪霊のうち特に怨念が深い霊たちを鎮める場所なんだ」
「クルス伯爵家の敷地……だったのですね。立ち入り禁止の看板があったのに、勝手に入ってきてしまい、申し訳ございません」
問題ないと言うようにラジエルは、微笑みながら手を上げる。
「それにしてもこの卵が発している色が分かるなんて、君は霊感がかなり強いんだね。でも祓い師としては見たことないな」
「祓い師ではないのです。私は……」
ドクン
突然、鼓動が速まり、嫌な汗が流れる。身体が足下から凍るように、冷えていく。
ステラは、鼓動を抑えるために自分の胸元に手を添える。
自分ではない意識が強制的に頭へ流れ込んでくる。恋情、愛憎、寂しさ、諦め、苦痛が渦巻いている。
そして、その激流のような感情は、全て目の前の全裸男ラジエルへ向かっていた。
「ああ、ラジエルお義兄様、会いたかった」
ステラの口から勝手に言葉が出る。慌てて、両手で自分の口を押さえて、一呼吸する。
「ラジエル様、すみません。私の中に誰かが入ってきました」
「そうか、レディは、憑依体質なのか。珍しいな。まあ、それにしても、厄介な霊を外に出してくれたものだな……」
ラジエルは少し眉をひそめ、ステラの側で割れている卵を見つめる。カレンが慌てて逃げる時に、卵の一つを踏んでいったのだ。
彼の物憂げな表情もまた宗教画の天使の様に神秘的だ。怒張全裸マント姿なのに……。
「これは……一体何なのですか?」
「幽霊の檻という魔道具で、霊を閉じ込めておく祓い師専用の道具だ」
「割れたと言うことは、中身が……出てきてしまったということですね」
「そうだな。そしてそれは君に憑依してしまったようだ。意識を完全に乗っ取られていないのはすごいな」
「慣れていますから……。でもこれは一体誰なのでしょう?」
慣れているとは言え、身体は霊の意識に反応している。死んだ時に残った強い思いが、ステラを侵食していくのが分かる。
ラジエルを抱きしめたい、口付けしたい、その勃起したモノで激しく乱暴に犯して……欲しい。
バージンの自分にとっては、過激過ぎる欲望に眩暈がする。
ああ、でも一人だけ心当たりがある。彼女は、去年事故で亡くなったアステル・クルス様……かもしれない。
「彼女は、私の……亡くなった義妹のアステルだ」
「アステル様……」
やはりと思いながら、ステラはアステルの美しい金の髪、儚げな紅茶色の瞳で微笑む生前の姿を思い浮かべる。
「アステルは私のことを物心ついた時から、異性として愛していることは分かっていた。けれど私は……」
彼女の名前を聞いた時、ドクンと心臓が強く動く。ステラは意識を強引に乗っ取られる。
「お義兄様、やっとお会いできた。私をあんな場所に閉じ込めるなんて、ひどいです」
「アステル、もう君は死んだんだよ? いい加減、大人しく神様の所へ行くんだ。これ以上ここにとどまれば君は悪霊になってしまう」
ラジエルは、先ほどの物憂げな表情から、義妹のわがままを諭す兄の顔になり、心配そうにステラを通してアステルを見つめる。
「いや。せっかく、身体を手に入れたのに、すぐに追い出さないで。でも悪霊になって、お義兄様に祓われるのもいいかも」
「私の可愛い義妹のまま、天に召されてほしいんだ。私に、再び君を殺させないで」
「お義兄様のせいじゃないわ。私が死んだのは、単なる事故よ」
ステラの身体は、ラジエルの腕を掴む。ラジエルは苦し気な顔をする。
「……どうしたら大人しく成仏してくれるんだ?」
「それは……、お分かりでしょう?」
ステラの身体でアステルが艶やかに微笑む。ラジエルは、顔に微笑を貼り付けたまま、アステルに囁く。
「……ちょっと、その身体の持ち主と話をさせてくれないか?」
一度瞬きをすると、再びステラの意識が浮上する。
「レディ、大丈夫か?」
「はい……」
はい、と言ったものの先ほどから共有しているアステルの強過ぎる欲望と切なる願いに酔ってしまいそうだ。
「君から、アステルを切り離すことはできるか?」
「いいえ。先ほどから試みていますが、ラジエル様への想いが強く、難しいです」
リボンの魔法陣の力もアステルの力には敵わず、意識を少しだけ保っていられるくらいの効果しかない。
「彼女を成仏させるには、君の協力が必要なのだが……」
「そう……ですよね。アステル様の意識は私と共有されていますし、先ほどから話も聞こえていました」
「……その、じゃあ、いいか?」
「アステル様の成仏と私の身体を取り戻すために仕方ない……ですよね。でもラジエル様こそ、大丈夫でしょうか? アステル様はご家族ですし……」
出会った時は驚くほど存在を主張していた彼の分身は、今は存在感を消していた。
男の人ってデリケートだって言うし……。ましてや自分の家族とだなんて複雑よね……。
ステラは、つぶらな瞳でジエルを心配そうに見上げる。
「義妹にそんな姿は見せられないだろ? ちょっと委縮してしまったが、問題ない」
「本当ですか?」
「ああ、レディはとても私の好みだ。集中すればいける。責任は取る。安心して身を任せてくれ」
ステラは、こくりと頷く。アステルを成仏させて、自分の身体を取り戻さないといけない。そのためにはアステルのこの世に残した未練を晴らす必要がある。
けれど初めてのことで、身体は緊張し震える。
ラジエルは、安心させるかのようにステラの額にキスをする。白いマントを床に敷き、ステラから魔石灯を受け取り、近くの岩の上に置く。
美しい肉体が、薄暗い空間にふわりと浮かび上がる。耽美な顔立ちから想像できないような、筋肉の筋がすっと入った骨太の身体は、存外たくましい。
「アステル、お待たせ。初めてがこんな場所になってしまって、すまない。でも君はここから出せないから」
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