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2章 怨みの象

28話 モミナ家の別荘との別れ

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あれから、ルエルはモミナ家最後の仕事に取り掛かった。
最後の仕事が終わると、モミナ家の別荘をルエルは出て行く。
警備隊のいる署へと向かい、直ぐに自首をした。時刻は八時を過ぎたばかりだ。

警備員が、事実確認をするために、洞窟のあった(今は倒壊した後)所に捜査隊を送り込む。
調べにに来た全員が瓦礫がれきを搔き分けて、あちらこちらで調べること数分。

「ボス。白骨死体と思わしき骨が見つかりました」

『分った』

  発信機を使って、捜査隊の一人がボスと呼ばれる、係長のような男に連絡を取って報告した。
これによって、ルエルは本当の意味で逮捕され…


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

その頃、ヒョウガ達はと言うと、昨晩の戦いでの疲労が激しく、今も眠っている。
あの後、帰って来てやっと寝れたのが、皆深夜二時過ぎになっていた。

午前十時を過ぎた頃であろうか。

「ヒョウガ君。起きてよ」

「ん……!? はああ~元気だな、シナモンは!」

 「だって、十悪の中で漆魔より全然強い猟魔を倒したんだもん」

  「ん……!? ああ、そうだったな」

 昨日の死闘を勝ち取った勝利を思う出してそう言う。

 「皆もう起きたか見に行ってみるぞ」

 と言って立ち上がって、ドアのほうに歩いて行く。

 先ず向かったのは、カナミとアミリの部屋。

 コンコン。ドアをノックする音がする。

 「はああ~い。未だ眠いね。朝ご飯かな」

 「はああ~も、もうこんな時間よ」

 「俺だぞ俺。朝ご飯は十の昔に出来てると思うぞ!」

 「ヒョ、ヒョウガ先輩だったわね」

 大きな欠伸をして、伸びをしてから起き上がってきたカナミが、訪問者に返事を返す。

 アミリは体を起こして、金時計を見て目を見開く。

 冒頭が、オレオレ詐欺的ではあるも、アミリがヒョウガと分かってアミリが名前を呟いた。

 「私もすぐに出るね。お腹ペコペコ」

「わ、私もそうよ!」

 二人は出る支度、と言っても余りないが少しかかっていた。それから部屋を出て来ると。
 三人は、ミューフィとサラの部屋に向う。

コンコン。

 「はああ~。うとうと。未だ眠たいです」

「もうお昼かー」

 ミューフィが、目を擦りつつウトウトして眠いと告げ。
 サラは、ドアを叩くを音がして、跳ね上がるように起き上がって。

 「んや、違うぞ! 起きてるかなと思って来ただけだぞ! それに、十時半ぐらいだからまだ昼じゃ無いぞ」

「そうだったかー」

「そうだったですか」

 部屋のドアを開けて、サラが出てきて、遅れてミューフィも出て来ると。

「ア、アーティナさんは起きてるかしら」

「そうだね、行って見よっか」

 と言う事で、ここに居ないアーティナの部屋に向う。

  ノックするが返事がない。鍵も掛かってない。まるで殺人事件が中で起きてると言う、サスペンス物で有り勝ちなパターンみたいに。

 心配になって入って見ると、そこには、いる筈のアーティナの姿が無い。

「いないね」

「そうですね」

 「それも気になるけど、お腹空いたよー」

「んじゃあ、先に食べとくか」

 てなわけで、食卓部屋へとやって来た。

 部屋の扉を開け放つと、そこには、ルエル、、カレロ、執事の皆さん、其れからアーティナも食事を食べており。

 

 「中々起きになさらなかったもんで、そっとさせてましたからな。それで先に食べておこうと言う事になったんです」

カレロさんが、俺達に事情を説明してくれ。

 「料理が冷めちゃってるですの」

 「それはいけない」

 「私は先に作った本人のフォーカムさんと食べたのですが、素晴らしいお味でした。ルエルさんも最後にあれが食べられて良かったですな」

 アーティナが、料理の質が冷めた事により落ちたと言う。
 
 カレロはルエルが自主しに行く前に、ここで食べていったことを伝えた。

 今更ではあるが、朝食のメニューは、ご飯、卵スープ、トマトサラダ、肉団子。

 席に着くと、早速皆が食べ始めた。

 「こ、この肉団子、今までの中で食べた中で一番美味しいわよ」

「ん……!? そうだな。凄く美味かったからもう全部食ったぞ!」

 「は、早いわよ、食べるスピード」

 他の子達はまだ食べ終わってない。あ、でも、アーティナも食べ終わる。
 お皿は、食べ終わったカレロと他の執事さんが回収していく。

 「んじゃあ、俺は歯を磨きに行くぞ!」

「アタシもですの」

二人は洗面所へと向かう。

 ゴシゴシゴシゴシ。ゴシゴシ。
歯の隅々まで洗い終わると、口を濯いだ。
 それが終わると、顔を洗って、タオルで拭く。これで完了。
他の子達も、遅れること十何分かしてからやって来た。

  ー――先に、俺とアーティナは居間に向う。

  全員が居間に集まるのを見計らって、アーティナが切り出す。

「今日はどうするんですの?」

 「あ!? そう言えば、明後日だったー。夏祭り」

「ん……!? そうだったか!?」

 「そうなんですの!? それでしたら、帰らなくてはいけないですのね」


  これから何をするかと言う内容の話題。

  サラが、夏休み世予定を決めた時に言っていた、お祭りを思い出したように言う。
ヒョウガも思い出したようで。

  なので、アーティナがそれなら帰りますのと言ったので、決定のよう。

 「では、旦那様と奥様に言って参りますな」

 「ならアタシは、料理長にお土産を用意してもらうですの」

カレロが旦那様の部屋に向う。アーティナの方は、厨房に足を運ぶ。
  その内に、ヒョウガ達は帰り支度をする。
 それが終わると、荷物を持って、厨房に集まると。

「どうぞさる」

「あ、ありがとうよ」

   料理長が手に持っていたものは、日持ちの良い料理である。パックにそれぞれ分けられて収納している。

「それじゃあ行こうか」

  「またのお越しをお待ちしております。ルエルさんの事は申し訳ない。それとありがとう」

「また来てせや。その間に料理の腕更に上げておく」

「また来てくださいさる」

 あれから、厨房を皆で出て、アーティナの両親と共に玄関を出るので、付いて来ていた、料理長、フォーカム、カレロ、他の執事が見送りをする。

 「本当に有難うございました」

  「またこられたら来ます」

  「そ、そうね。またこられたら来ます」

  「じゃあ、又良ければ来ますね」

  「じゃあ、来年は忙しいですが、空けてくるですの」

  「お邪魔しましたー。また来たいですー」

  ミューフィ、ヒョウガ、アミリ、カナミ、サラが別荘の人たちにお礼を言う。
  アーティナの方は、来年は忙しいも時間を作ると約束を交わし…

  それを言い終えると、魔法車に乗り込んだ。

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