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第1章『ベサーイの最後』
第4節『ランキバーサ真の姿』
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コルルとワワは重大な事を発見し、他の専門知識を持つ者達に、この事を伝えた。
『ランキバーサの軌道にズレだって?』
『まさか、そんな事おきるわけない。』
『本当にズレてるの?』
懐疑的な意見ばかりだったが、調査内容を見せた。
『何てことだ!』
『大変だ!どうすれば』
他の者達は、この事実に驚愕し対応を迫られた。
今すぐに市民に伝えるべきか?伝えたらパニックになる。
真実を知った所で軌道に対処する方法が無い。
意見が飛び交い混乱していた。
コルルが
『本当の事を皆に知らせる。それが一番重要』
市民達を集め、コルルは市民全員に言った。
『みなさん、落ち着いて聞いて下さい。調査の結果、この星は今まで安定してサバルとオキアとの周囲を回ってましたが、その軌道から外れ、このままだと近いうちに、オキアに衝突します。そして対処する術がありません。残された時間を共に大切に過ごして下さい。』
それを聞いた市民達は大パニックになった。
『急に星が無くなるってそんな事…』
『どうしよう、どうすれば』
都市は大混乱に陥った。
一方、大きな穴に落ちたタルカ。
もう長い時間、真っ暗の中を落ち続けている。
凄く寒い時があったけれど、あれは何だったのかな?
それにしても、全く底が見えない。
落ちてるのか?浮いてるのか?
どうなるんだろう。と不安になっていた。
すると遥かずっと下に点が見えた。
徐々に点が大きくなり、銀色の光に見えた。
光と点が大きくなり始め、底だと気付いた。
すると光の点が近づく速度が、ゆっくりになって来た。
落ちてる速度が下がってる、そう思った。
そのまま少し経つと点は大きな穴で、穴を通ると何処までも広がる、巨大な球状の空間で、星の中に星があるようだった。
壁ぎっしりに、様々なザンパ種の植物達が生えていて、その真ん中に巨大なバルターモ(銀色に光るキノコ)が生えていた。
ゆっくりと巨大なバルターモ(巨大なキノコ)のふもとに降りれた。
この光景に見とれてるとバルターモが話しかけてきた。
『初めましてタルカ。私はベサーイ』
タルカは驚いた。
なぜ自分の名前を知っているのか?
ベサーイは
『貴方の種族や他の種族も、この星の事を全て知っています。
貴方はこの星で何が起きて、何が起こるのか知る為に来たのですね。私に触れなさい。』
タルカはそっとベサーイに触れた。
するとウゲルカ器官を通じて、今見ている景色とは別の景色を見る事、聞く事が出来た。
タルカが驚いてると、ベサーイが、この星で何が起きたのか見せ始めた。
ムカーク族が地下に移住した後、各地で争いが激しくなり、生息地を奪われ絶滅した種、争いによって数を激減させた種が増えた。
それでも争いは止まらなかった。
ラヤキ族が陸、水中、空中の大半を奪い、その数をどんどん増やして、他の種が危機的状況だった。
ラヤキ族も含め、残った種達が生き残る為にラヤキ属を一斉に襲った。
それに対して、ラヤキ族は、自分達の住み家(海中)から紫色のゴツゴツとした岩を掴み、次々と上空へ飛んだ。
そして上空の高い1ヵ所に集まり出した。
その岩はマグネットのように岩同士くっつき、1つの巨大な岩になった。
何千万、何億といるラヤキ族達が、その巨大な岩を掴んで飛んでいた。
その岩を地上の種達に目掛けて落とした。
岩は地上にぶつかると同時に爆発した。
この岩は凄く重い上に衝撃で爆発する岩だった。
凄まじい衝撃と爆発で地上に居た種達はもちろん、上空を飛んでいたラヤキ族達も吹き飛ばされて行った。
その衝撃は大地に巨大な穴を開け、地上にあった構造物の殆どを吹き飛ばし、星の一部も砕く程だった。
水中に残っていたラヤキ族と一部のザンパ種を除いて全て消え去った。
ランキバーサはその衝撃で軌道が変わり、このままでは恒星のオキアに衝突し、星そのものが消滅する事を見せてくれた。
タルカは酷く動揺し悲しみ、恐怖した。
『何も無くなっちゃうの?』
とベサーイに聞いた。
『いいえ。そうならない方法があります。』
タルカは、その方法を教えて欲しい!と聞くと
『それは、もう1つの恒星の中に移動する事です』
困惑してるタルカにベサーイは景色を見せた。
この星は元々、別次元の宇宙から来た先住民達によって人工的に作られた星。
彼らは、宇宙から別の宇宙へと星ごと移動が出来、そこで様々な種と交流してる旅人のような存在。
様々な星を見た彼らは、自分達の理想の星作りを目指し、恒星や植物のザンパ種達、陸地と水を外側に作り自然豊かで、理想的な星を完成させた。
彼らは、ここに留まるはずだったが、宇宙から別宇宙に移動できるのは、彼らだけではなかった。
それは、突如彼らの前に現れた。
生命体というより塵のような集合体。
その塵の狙いは彼らを捕食する事。
自らの知能の向上やエネルギー補給の為に、様々な宇宙にいる高度な知能を持つ種族や星そのものを捕食し消滅させる塵。
彼らは塵から逃れる為、そして、この星を守る為、それぞれ球状の物に入り、別々の宇宙に逃げた。
幸いにも塵は、この星を捕食しなかった。
彼らが星ごと移動して逃げ無かったのは、別の宇宙に行くには恒星(サバル)を通り抜ける必要があった。
恒星の高温で、外側の植物達や、様々な種の誕生に必要な環境が、耐えられない為だった。
それから長い年月が経ち、様々な種が誕生、進化して現在に至っている。
この星の真実を知り驚いていたタルカ。
そしてタルカはベサーイに聞く
『でも、どうやってこの星を動かすの?』
と質問するとベサーイは
『それはね、貴方が動かすの』
『ランキバーサの軌道にズレだって?』
『まさか、そんな事おきるわけない。』
『本当にズレてるの?』
懐疑的な意見ばかりだったが、調査内容を見せた。
『何てことだ!』
『大変だ!どうすれば』
他の者達は、この事実に驚愕し対応を迫られた。
今すぐに市民に伝えるべきか?伝えたらパニックになる。
真実を知った所で軌道に対処する方法が無い。
意見が飛び交い混乱していた。
コルルが
『本当の事を皆に知らせる。それが一番重要』
市民達を集め、コルルは市民全員に言った。
『みなさん、落ち着いて聞いて下さい。調査の結果、この星は今まで安定してサバルとオキアとの周囲を回ってましたが、その軌道から外れ、このままだと近いうちに、オキアに衝突します。そして対処する術がありません。残された時間を共に大切に過ごして下さい。』
それを聞いた市民達は大パニックになった。
『急に星が無くなるってそんな事…』
『どうしよう、どうすれば』
都市は大混乱に陥った。
一方、大きな穴に落ちたタルカ。
もう長い時間、真っ暗の中を落ち続けている。
凄く寒い時があったけれど、あれは何だったのかな?
それにしても、全く底が見えない。
落ちてるのか?浮いてるのか?
どうなるんだろう。と不安になっていた。
すると遥かずっと下に点が見えた。
徐々に点が大きくなり、銀色の光に見えた。
光と点が大きくなり始め、底だと気付いた。
すると光の点が近づく速度が、ゆっくりになって来た。
落ちてる速度が下がってる、そう思った。
そのまま少し経つと点は大きな穴で、穴を通ると何処までも広がる、巨大な球状の空間で、星の中に星があるようだった。
壁ぎっしりに、様々なザンパ種の植物達が生えていて、その真ん中に巨大なバルターモ(銀色に光るキノコ)が生えていた。
ゆっくりと巨大なバルターモ(巨大なキノコ)のふもとに降りれた。
この光景に見とれてるとバルターモが話しかけてきた。
『初めましてタルカ。私はベサーイ』
タルカは驚いた。
なぜ自分の名前を知っているのか?
ベサーイは
『貴方の種族や他の種族も、この星の事を全て知っています。
貴方はこの星で何が起きて、何が起こるのか知る為に来たのですね。私に触れなさい。』
タルカはそっとベサーイに触れた。
するとウゲルカ器官を通じて、今見ている景色とは別の景色を見る事、聞く事が出来た。
タルカが驚いてると、ベサーイが、この星で何が起きたのか見せ始めた。
ムカーク族が地下に移住した後、各地で争いが激しくなり、生息地を奪われ絶滅した種、争いによって数を激減させた種が増えた。
それでも争いは止まらなかった。
ラヤキ族が陸、水中、空中の大半を奪い、その数をどんどん増やして、他の種が危機的状況だった。
ラヤキ族も含め、残った種達が生き残る為にラヤキ属を一斉に襲った。
それに対して、ラヤキ族は、自分達の住み家(海中)から紫色のゴツゴツとした岩を掴み、次々と上空へ飛んだ。
そして上空の高い1ヵ所に集まり出した。
その岩はマグネットのように岩同士くっつき、1つの巨大な岩になった。
何千万、何億といるラヤキ族達が、その巨大な岩を掴んで飛んでいた。
その岩を地上の種達に目掛けて落とした。
岩は地上にぶつかると同時に爆発した。
この岩は凄く重い上に衝撃で爆発する岩だった。
凄まじい衝撃と爆発で地上に居た種達はもちろん、上空を飛んでいたラヤキ族達も吹き飛ばされて行った。
その衝撃は大地に巨大な穴を開け、地上にあった構造物の殆どを吹き飛ばし、星の一部も砕く程だった。
水中に残っていたラヤキ族と一部のザンパ種を除いて全て消え去った。
ランキバーサはその衝撃で軌道が変わり、このままでは恒星のオキアに衝突し、星そのものが消滅する事を見せてくれた。
タルカは酷く動揺し悲しみ、恐怖した。
『何も無くなっちゃうの?』
とベサーイに聞いた。
『いいえ。そうならない方法があります。』
タルカは、その方法を教えて欲しい!と聞くと
『それは、もう1つの恒星の中に移動する事です』
困惑してるタルカにベサーイは景色を見せた。
この星は元々、別次元の宇宙から来た先住民達によって人工的に作られた星。
彼らは、宇宙から別の宇宙へと星ごと移動が出来、そこで様々な種と交流してる旅人のような存在。
様々な星を見た彼らは、自分達の理想の星作りを目指し、恒星や植物のザンパ種達、陸地と水を外側に作り自然豊かで、理想的な星を完成させた。
彼らは、ここに留まるはずだったが、宇宙から別宇宙に移動できるのは、彼らだけではなかった。
それは、突如彼らの前に現れた。
生命体というより塵のような集合体。
その塵の狙いは彼らを捕食する事。
自らの知能の向上やエネルギー補給の為に、様々な宇宙にいる高度な知能を持つ種族や星そのものを捕食し消滅させる塵。
彼らは塵から逃れる為、そして、この星を守る為、それぞれ球状の物に入り、別々の宇宙に逃げた。
幸いにも塵は、この星を捕食しなかった。
彼らが星ごと移動して逃げ無かったのは、別の宇宙に行くには恒星(サバル)を通り抜ける必要があった。
恒星の高温で、外側の植物達や、様々な種の誕生に必要な環境が、耐えられない為だった。
それから長い年月が経ち、様々な種が誕生、進化して現在に至っている。
この星の真実を知り驚いていたタルカ。
そしてタルカはベサーイに聞く
『でも、どうやってこの星を動かすの?』
と質問するとベサーイは
『それはね、貴方が動かすの』
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