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第十三章
596 気持ち悪っ
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急遽、チーム毎の点呼を決め、動く範囲をそのチーム毎で決めた。そうすることで、最後にあるという退避の時に抜けがないようにとの対策だ。
多少、不安が残るものの、包囲は万全。
『いいかな? ここの結界が解かれると、色々と出てくるみたいだからね。油断することなく対処するよ』
通信具からタリスのその説明が聞こえてくる。冒険者達大半だが、各国の騎士達も中に紛れている中、彼らはソワソワと体を揺らして突撃の合図を今か今かと待っていた。
『では、結界を解くよっ』
ジンクやベニ達が神殿に張った結界が上から徐々に消えていく。
『持ち場に付いて! 来るよ!』
そこから、黒い何かが無数に打ち出された。そして、地面に落ちると、それは黒い獣になる。
「っ、うわ……気持ち悪っ」
「こんな醜い魔獣見た事ねえぞ……」
「なんか、出来損ないっぽいね」
「えっ、グロっ、お前平気なのか?」
「顔が全部口で、それが四つに割れるとか……新種っ!」
「こらっ、スケッチ始めるなっ」
余裕はありそうだ。
「おっ、今度は飛べなさそうな出来損ないのワイバーンか? 小さいな」
「けど、見た目はマジでグロいな」
「あっ、こら! そっちもスケッチ! してる場合じゃねえだろ!」
「なあ……あれだけグロいと、死んでも生き返って来そうで嫌なんだけど……」
「「「「「……ありそう……」」」」」
首を跳ねても動きそうな予感があった。その予感は当たったようだ。
『こいつら、どうやったら死ぬんだ!? 真っ二つにしても動くぞっ』
「「「うわ~」」」
「「「「「どうする?」」」」」
『魔法師! 火に弱い! 切り捨てたのから燃やせ!』
「よ~し、魔法師! 頼むぞ!」
「「「「「は~い」」」」」
ゆるい返事が返る。魔法師達は、冒険者の者達も含めて『もしかして、大火力でやっていいの!?』とキラキラした目を見せている。普段、中々そんなことはできないので、ハメを外せるチャンスと思ったようだ。
それに気付いた者が通信で注意を呼びかける。
『魔力切れには気を付けて! 倒せる火力を早めに感じとれ!』
「え~。それ苦手なんだけど」
「感じ取れって何? わたし、そう言うのわかんない」
「どうせなら大きいのでまとめてやるのは?」
「あ、じゃあ、交代で」
「穴掘ろうか? そこに投げ捨ててもらってさあ」
「まんま、ゴミ処理のやつじゃん!」
「「「「「それで行こー」」」」」
「ちょっ、お前らっ!」
「「「「「せーのっ!」」」」」
魔法師達がゴミ処理用の深い穴を作っていく。それはそこここで見られた。
「深いっ、ちょっ、俺らが落ちたらどうすんだ!」
「落ちた奴が悪い」
「落ちないように気を付けてよ」
「いえ~いっ。ナイスシュート!」
「ちょっ、投げる時行って! なんか飛び散る!」
「血が赤くないね」
「ヤバめな青と緑~。青って珍しくない?」
「ちょっと! そこ! 採取しない! 存在自体ヤバいやつなんだから!」
「消毒する!? コウヤくん印の消毒魔法あるよ!」
「「「「「え、それほしい」」」」」
余裕がありそうだ。
だが、時間が経っごとに、それらの気持ちの悪い魔獣の数はどんどん増えていた。
**********
読んでくださりありがとうございます◎
また一週空きます。
よろしくお願いします!
多少、不安が残るものの、包囲は万全。
『いいかな? ここの結界が解かれると、色々と出てくるみたいだからね。油断することなく対処するよ』
通信具からタリスのその説明が聞こえてくる。冒険者達大半だが、各国の騎士達も中に紛れている中、彼らはソワソワと体を揺らして突撃の合図を今か今かと待っていた。
『では、結界を解くよっ』
ジンクやベニ達が神殿に張った結界が上から徐々に消えていく。
『持ち場に付いて! 来るよ!』
そこから、黒い何かが無数に打ち出された。そして、地面に落ちると、それは黒い獣になる。
「っ、うわ……気持ち悪っ」
「こんな醜い魔獣見た事ねえぞ……」
「なんか、出来損ないっぽいね」
「えっ、グロっ、お前平気なのか?」
「顔が全部口で、それが四つに割れるとか……新種っ!」
「こらっ、スケッチ始めるなっ」
余裕はありそうだ。
「おっ、今度は飛べなさそうな出来損ないのワイバーンか? 小さいな」
「けど、見た目はマジでグロいな」
「あっ、こら! そっちもスケッチ! してる場合じゃねえだろ!」
「なあ……あれだけグロいと、死んでも生き返って来そうで嫌なんだけど……」
「「「「「……ありそう……」」」」」
首を跳ねても動きそうな予感があった。その予感は当たったようだ。
『こいつら、どうやったら死ぬんだ!? 真っ二つにしても動くぞっ』
「「「うわ~」」」
「「「「「どうする?」」」」」
『魔法師! 火に弱い! 切り捨てたのから燃やせ!』
「よ~し、魔法師! 頼むぞ!」
「「「「「は~い」」」」」
ゆるい返事が返る。魔法師達は、冒険者の者達も含めて『もしかして、大火力でやっていいの!?』とキラキラした目を見せている。普段、中々そんなことはできないので、ハメを外せるチャンスと思ったようだ。
それに気付いた者が通信で注意を呼びかける。
『魔力切れには気を付けて! 倒せる火力を早めに感じとれ!』
「え~。それ苦手なんだけど」
「感じ取れって何? わたし、そう言うのわかんない」
「どうせなら大きいのでまとめてやるのは?」
「あ、じゃあ、交代で」
「穴掘ろうか? そこに投げ捨ててもらってさあ」
「まんま、ゴミ処理のやつじゃん!」
「「「「「それで行こー」」」」」
「ちょっ、お前らっ!」
「「「「「せーのっ!」」」」」
魔法師達がゴミ処理用の深い穴を作っていく。それはそこここで見られた。
「深いっ、ちょっ、俺らが落ちたらどうすんだ!」
「落ちた奴が悪い」
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「いえ~いっ。ナイスシュート!」
「ちょっ、投げる時行って! なんか飛び散る!」
「血が赤くないね」
「ヤバめな青と緑~。青って珍しくない?」
「ちょっと! そこ! 採取しない! 存在自体ヤバいやつなんだから!」
「消毒する!? コウヤくん印の消毒魔法あるよ!」
「「「「「え、それほしい」」」」」
余裕がありそうだ。
だが、時間が経っごとに、それらの気持ちの悪い魔獣の数はどんどん増えていた。
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