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第十三章
544 絶対に入れませんから!
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一応ここまでと、お祭り騒ぎは終了することとなった。とはいえ、王都中から集まっている人々を解散させるというのは、中々に骨が折れそうだ。
ならばとコウヤは考えた。
『ご心配していただきありがとうございました。お礼と言っては何ですが……』
そう言って、コウヤは集まった花を全て一度空へと放つ。
それからベニ達を呼んだ。
「ばばさま。祝福を良いかな」
空を指差し微笑むコウヤ。ベニ達は頷いて手を組んだ。そして、一人ずつ力を込めていく。
『健やかであるように願う』
『勇志に挑む強き心の守護を願う』
『己を愛し他人を慈しむ想いがあるよう願う』
『『『神々よりの祝福を願う』』』
最後に声が揃えば、花から色が抜ける。
人々の手に戻って来た花は、ガラス細工のように、透明でキラキラと輝くものになっていた。重くもなく、軽くもない。不思議な物だ。
『御守りとしてお持ち帰りください。一年ほどは、怪我や病気になりにくくなり、迷った時に見れば勇気をもらえる光を宿します。そして、触れれば心を落ち着けてくれるでしょう』
「「「「「っ、わぁぁぁぁっ」」」」」
「「「「「大司教様ぁぁぁっ」」」」」
「「「「「聖魔教万歳!!」」」」」
「「「「「コウヤ様ありがとう!!」」」」」
大歓声が上がる。
そして、ゆっくりと騎士や兵達に促され、解散していった。その手に大事に花を握って。
これで落ち着けると、コウヤは屋根だけの、四方に棒を立てるテントを用意し、テーブルと椅子をセットする。
寒くないように、風を遮断し、外部からの攻撃などの不測の事態を防ぐための結界も張った。
「ミラお祖母様。イスリナさん。こちらで良いですか?」
「充分よ! ここは任せてちょうだい」
「コウヤさんは、城の中で待っていてくださいな。コレらは中に絶対に入れませんから!」
「「「っ……」」」
圧がすごい。けれど、恐らく聖女達はこれでも折れないだろう。そんな根っこの部分を見抜いた歓楽街の店主達の目はすごいものだとコウヤは感心する。
そんな店主達には三日後に、聖女達を引き取りに来てもらうということになったらしい。キイとセイが説明に向かっていた。
「三日後? その間はどうするの?」
ベニに確認していると、ジルファスが歩み寄って来るのが見えた。
「色々と問い詰めないといけない事がありそうだしねえ。そうだろう?」
ジルファスにベニが話を向ける。これに、ジルファスは頷いた。
「はい。ここに来るまでにも、迷惑行為が多く確認されています。ついて来た聖騎士達はどうしますか?」
聖女をここまで連れて来た五人の元聖騎士達。彼らは先ほど、聖魔教の神官達によって保護されたようだ。ジルファスにも報告があったのだろう。
「あの子らは休ませた後、どうするか本人達に決めさせるよ。報告を聞く限り、かなり苦労させたみたいだからねえ」
「聖魔教に入れたりは……」
「望めば入れるよ。そうだ、コウヤ。ブランナを寄越しておくれ。顔見知りなら、話しもしやすいだろう」
「あ、うん。後で伝えておくよ。ブランナも気になっていたみたいだから」
聖女のワガママに振り回されながらやって来る元聖騎士の者達は、ブランナとも年周りが近いようだった。それで、ブランナは同期かもしれないと気にしていたのだ。
自分だけ逃げるように、元聖女リスティアンと出て来てしまったことを、少し気に病んでもいた。今が幸せだからこそ、あの場所に置いて来た者達の事が今更ながらに気になっているのだろう。
「聖騎士の子達はそれで良いとして、あの子らはどうしようねえ。城の牢にも入れたくないんだろう?」
「はい!」
ジルファスが迷いなく返事をした。珍しくベニが目を丸くする。
「……どれだけ嫌っているんだい……?」
「コウヤを目に入れさせるのも不快です」
「……そうだねえ。それであんたは、さっきからそんなにコウヤに近付いているんだね?」
「その通りです!」
「……」
「……ジル父さん……」
抱き抱えようとするくらい近いのはそのせいらしい。
「コウヤ、あまり大きくならないでね?」
「……もう少し背は欲しいんですけど?」
「あ~、そうだね……ならせめてシンリームくらいに」
「成長って止められるものでしょうか……?」
「あくまで願望だから。願うのは自由だろう?」
「……そうですね……」
これが、ジルファスだけでなく、コウヤを知る者達ほぼ全員の願いだというのをコウヤは知らない。
今の所は、ジルファスの体でしっかりと聖女達から隠されているので、良いということにしようと、コウヤは自身を納得させる。
聖女達は無意識なのか、ずっとコウヤを視線で追っていたのだ。それに、王宮組の誰もが気付いていた。もちろん、コウヤもだ。変に執着されるのは嫌だなとも思ってもいた。
聖女は牢にさえ入れたくないというのは、城の者全員の総意だ。
コウヤとしても、牢とはいえ、下手に城に入れて面倒な事になるのは避けたいと思っていたので、賛成している。
「それでも取り調べはしたいんだろう? なら、ウチの独居部屋に入れるかねえ」
「独居部屋?」
そのベニの言葉に、ジルファスは首を傾げる。コウヤはあそこなら良いなと納得しながら説明した。
「教会の地下にある修行部屋ですよ。己れ自身と向き合うための部屋です。牢よりはしっかりとした個室で、内側からも外側からもそれぞれ鍵がかけられます」
「外から鍵をかけたら内側からは開けられないから、牢としても使えるのさ。部屋としての体裁は整っているから、牢だとは思わないだろうよ」
狭い素泊まりの宿の部屋に近い造りだ。牢屋に入れられたという認識にはならないはずだ。
「出られなく出来るならば良いですね」
「ああ。尋問は私らか、神官が立ち会うよ」
「助かります。では、そのように手配して来ます」
ニールとビジェ、ブランナが来たので、ジルファスはコウヤへの視線避けを三人に任せて指示を出しに行った。
丁度、ブランナが来たので、この後教会で聖騎士達の事を見て来くるように頼んでおいた。
「ブランナ、良いかな」
「はい。私も気になっていましたから。お受けいたします」
「良かった。今から行って来ていいよ」
「……わかりました。行って参ります」
「うん」
本当に気になっていたというのもあるのだろう。ブランナはコウヤの傍からあまり離れたくはないと思っているのに、こうして了承したほどだ。
そうこうしていると、キイとセイが戻って来た。
「ばばさま達、俺の部屋でお茶していきませんか?」
コウヤもベニ達も、日々忙しくしているため、あまり一緒にお茶をすることも出来ないでいた。こんな機会でもないと、集まることもない。
「そうだねえ。ミラ達も気になるし、少しばかりお邪魔しようか」
「こうして集まるのも久し振りだしねえ」
「たまには良いねえ」
こうして、久し振りにベニ達とお茶を楽しみ、後日、聖女達の事も含めて神教国の今について話し合いがなされることになった。
**********
読んでくださりありがとうございます◎
●来週はお休みさせていただきます。
文庫版、電子版、読み返してなどして
お暇つぶしにご利用ください◎
他作品も是非どうぞ。
来年もよろしくお願いします!
ならばとコウヤは考えた。
『ご心配していただきありがとうございました。お礼と言っては何ですが……』
そう言って、コウヤは集まった花を全て一度空へと放つ。
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「ばばさま。祝福を良いかな」
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人々の手に戻って来た花は、ガラス細工のように、透明でキラキラと輝くものになっていた。重くもなく、軽くもない。不思議な物だ。
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「「「「「っ、わぁぁぁぁっ」」」」」
「「「「「大司教様ぁぁぁっ」」」」」
「「「「「聖魔教万歳!!」」」」」
「「「「「コウヤ様ありがとう!!」」」」」
大歓声が上がる。
そして、ゆっくりと騎士や兵達に促され、解散していった。その手に大事に花を握って。
これで落ち着けると、コウヤは屋根だけの、四方に棒を立てるテントを用意し、テーブルと椅子をセットする。
寒くないように、風を遮断し、外部からの攻撃などの不測の事態を防ぐための結界も張った。
「ミラお祖母様。イスリナさん。こちらで良いですか?」
「充分よ! ここは任せてちょうだい」
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「「「っ……」」」
圧がすごい。けれど、恐らく聖女達はこれでも折れないだろう。そんな根っこの部分を見抜いた歓楽街の店主達の目はすごいものだとコウヤは感心する。
そんな店主達には三日後に、聖女達を引き取りに来てもらうということになったらしい。キイとセイが説明に向かっていた。
「三日後? その間はどうするの?」
ベニに確認していると、ジルファスが歩み寄って来るのが見えた。
「色々と問い詰めないといけない事がありそうだしねえ。そうだろう?」
ジルファスにベニが話を向ける。これに、ジルファスは頷いた。
「はい。ここに来るまでにも、迷惑行為が多く確認されています。ついて来た聖騎士達はどうしますか?」
聖女をここまで連れて来た五人の元聖騎士達。彼らは先ほど、聖魔教の神官達によって保護されたようだ。ジルファスにも報告があったのだろう。
「あの子らは休ませた後、どうするか本人達に決めさせるよ。報告を聞く限り、かなり苦労させたみたいだからねえ」
「聖魔教に入れたりは……」
「望めば入れるよ。そうだ、コウヤ。ブランナを寄越しておくれ。顔見知りなら、話しもしやすいだろう」
「あ、うん。後で伝えておくよ。ブランナも気になっていたみたいだから」
聖女のワガママに振り回されながらやって来る元聖騎士の者達は、ブランナとも年周りが近いようだった。それで、ブランナは同期かもしれないと気にしていたのだ。
自分だけ逃げるように、元聖女リスティアンと出て来てしまったことを、少し気に病んでもいた。今が幸せだからこそ、あの場所に置いて来た者達の事が今更ながらに気になっているのだろう。
「聖騎士の子達はそれで良いとして、あの子らはどうしようねえ。城の牢にも入れたくないんだろう?」
「はい!」
ジルファスが迷いなく返事をした。珍しくベニが目を丸くする。
「……どれだけ嫌っているんだい……?」
「コウヤを目に入れさせるのも不快です」
「……そうだねえ。それであんたは、さっきからそんなにコウヤに近付いているんだね?」
「その通りです!」
「……」
「……ジル父さん……」
抱き抱えようとするくらい近いのはそのせいらしい。
「コウヤ、あまり大きくならないでね?」
「……もう少し背は欲しいんですけど?」
「あ~、そうだね……ならせめてシンリームくらいに」
「成長って止められるものでしょうか……?」
「あくまで願望だから。願うのは自由だろう?」
「……そうですね……」
これが、ジルファスだけでなく、コウヤを知る者達ほぼ全員の願いだというのをコウヤは知らない。
今の所は、ジルファスの体でしっかりと聖女達から隠されているので、良いということにしようと、コウヤは自身を納得させる。
聖女達は無意識なのか、ずっとコウヤを視線で追っていたのだ。それに、王宮組の誰もが気付いていた。もちろん、コウヤもだ。変に執着されるのは嫌だなとも思ってもいた。
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そのベニの言葉に、ジルファスは首を傾げる。コウヤはあそこなら良いなと納得しながら説明した。
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丁度、ブランナが来たので、この後教会で聖騎士達の事を見て来くるように頼んでおいた。
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