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第十三章
516 頼もしい……っ
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数日で王都の冒険者ギルドでも、町を歩いていても、コウヤが王子だからと、過剰に反応する者もいなくなってきた。
王子であっても、冒険者ギルドの職員として親しんでいるコウヤという存在ということで、落ち着いてきたのようだ。
とはいえ、コウヤの人気は健在。声をかけてくる人は多い。それも、ヒーローでも見るような目で見られるので、コウヤとしては落ち着かない。
だから、ユースールではほっとするのだ。
「はあ……やっぱり、家はいいよね」
ベッドに大の字で寝転びながら、ここ最近で見慣れてしまっていた王宮の天井とは違うことに、少しばかり新鮮な思いで深呼吸する。
ようやく、ジルファス達からの許可も下り、王城での寝泊まりではなく、ユースールで一週間ほど過ごすことになったのだ。今日で三日目だった。
半休ということもあり、久し振りの自宅で、パックン達しかいない静かな時間を満喫している。
《ほっとする ( ◠‿◠ ) 》
《ここが家って感じでしゅね》
《人の気配が近くにないのは落ち着きます》
「うん。城だとどうしても、夜でも人の気配がね~」
城では、寝ていても警護する騎士達の気配等が感じ取れてしまうため、どこか落ち着かないのだ。
もちろん、意識しないようにすることも可能だが、やはりそれも落ち着かなかった。
「アルキス様は慣れだって言うけどね」
《アルの場合は、気にするような繊細さがありませんから》
「ふふっ。それ、アルキス様に」
《はっきり言ったことがあります。自覚はあるようです》
テンキは、ベッドに伏せながら、機嫌良く尻尾をゆらりと振る。
「相変わらず仲良しだなあ」
《っ、そんなことありませんっ》
アルキスとテンキの仲は、お互い素直になれない所はあるが、良好なのは周知の事実だ。
「ふ~ん」
《っ……あ、明日は迷宮に行かれるのでしょう。もうお休みください》
「ふふっ。うん。そうする」
明日は、迷宮の棚卸し研修をすることになっている。やり方を教えるのが目的のため、職員と護衛の冒険者、それと近衛師団の数人のメンバーが参加する。
「結構大変な一日になりそうだねえ」
《楽しみ ♪(´ε` ) 》
《頑張ってもらうでしゅ》
《職員にも良い訓練になります》
そんな話をしながら、眠りについた。
翌朝、ユースールからマンタに乗り、数人の職員と冒険者達を乗せて隣りの領であるベルセンに向かった。
ユースールの管理する迷宮は、どれも難易度が高い。そのため、今回のような研修で使うには使い勝手が悪かった。
そこで、隣りのベルセンで難易度の低い迷宮を借りることになったのだ。
ここには、今日から十日間。国中のギルド支部から職員数人と、Cランク以上の、今後優先的に迷宮調査の依頼を受ける冒険者達が交代で集まってくる。
最初の二日ではコウヤが教え、そこからその二日で研修を受けた者達がその後の研修を引き継ぐことになる。
コウヤはベルセンに着いてすぐ、ベルセンのギルド職員達と顔を合わせた。
「お久しぶりですね」
「はいっ。今回はよろしくお願いします!」
ベルセンのギルド職員達の中では、コウヤはヒーローのような存在だ。朝から気合いが違った。
「こちらこそ。迷宮を貸してもらうようなものですから。時間もありませんし、最終確認といきましょう」
「はい!」
この態度は何を言っても変わらないだろうなと諦め、コウヤは打ち合わせを始める。
「今日から十日間『果実の迷宮』は研修を受ける人以外の立ち入りは禁止になります。ドロップする果物についての過剰分は、王都や問い合わせのあった支部へ、その日の内に運ぶということで、商業ギルドと契約していますね。ここまではいいですか?」
「はい」
『果実の迷宮』は、その名の通り、様々な果物や木の実がドロップする。難易度も低い迷宮のため、低ランク冒険者も稼ぎやすい。
ただし、その迷宮までの距離が徒歩で二時間ほどかかる。果物が傷まないようにするためには、専用のクーラーボックスのような物が必須で、パーティでないとかなりキツい。
そこまでの道のりも魔獣や魔物が出てくるので、それらにも対応しながらは大変なこと。
とはいえ、季節や気候も問わず、年中様々な果実が手に入るというのはとても魅力的だ。
ベルセンの職員達は、集団暴走を経験してから、様々なことを見直す上で、なんとかこの迷宮での冒険者達の活動をしやすくならないかと考えていた。
そして、コウヤに相談した所、商業ギルドとの提携を提案された。その試験的な運用も、今回の研修で試すことになっていた。
「商業ギルドの輸送部隊は、この時間に迷宮前にお願いします。護衛依頼の方はきちんと足りていますか?」
迷宮前まで、商業ギルドの輸送用の馬車を出してもらうことになっているのだ。その馬車は、果物などをきちんと冷蔵して安全に、沢山運ぶことができる。
冒険者が個々で運ぶよりも確実だ。そして、迷宮前にギルドの買い取り所を設置。そこで精算して即、商業ギルドが買い取り、運び出すというものだ。鮮度が命の果物が、これでかなり安定して供給できるようになるだろう。
「はい。まとめての移動ではありますが、人数は多めにしております」
本来は一台ずつ、二時間毎くらいに迷宮前に馬車を回してもらう計画だが、今回は迷宮の棚卸しだ。掃討する勢いで、高ランクの冒険者達が入る。よって、相当量が一気に手に入ることになるだろう。
そのため、五台の馬車を、迷宮を半分周り終えるくらいの時間で指定し、迷宮前に来てもらうことになっていた。
「それで構いません。お金の方は、日数もありますし、後でユースールのサブギルドマスターのエルテが来ますので、商業ギルドとの話し合いは任せてください。もちろん、やり取りは見ておくと良いですよ。今後のこともありますからね」
「はいっ。勉強させていただきます!」
供給過多になっても、マンタやエイで国中にその日の内に配達が出来るので、確実に捌ける。よって、損害はほぼない。
そこを踏まえて、商業ギルドが納得する金額で護衛達への報酬をお願いする。今回は、配送もサービスするのだ。エルテならば上手くやるだろう。
「後は、いつもあの迷宮に行かれる冒険者の方々を優先的に依頼を割り振ってもらって……それくらいですか?」
「はい」
「では、また何かありましたら教えてください。エルテが対応します」
「分かりました」
「ああ、後ですね。商業ギルドのことで困ったことがありましたら、十日間はユースールギルド支部のマスターであるゼットさんが対応してくれます。気になることなどあれば、質問などなさってください。あの方です」
「……え……」
あの方と教えられた先に居たのは、冒険者にしか見えない体格の良い大男だった。
「……え?」
「し、商業ギルドの……?」
「マスター? 商業ギルドの?」
納得いかないらしい。
「ふふっ。冒険者にも見えるので、みなさんには話しかけやすいでしょう?」
「「「「「……そうですね……」」」」」
確かに、商業ギルドの嫌味な目をした者とか、明らかに神経質そうな人とか、腹黒そうな人とかより、遥かに話しやすい。
そう納得し、職員達は頷いた。
「じゃあ、ゼットさん! ここお願いしますね。エルテさんももうすぐ来ますので!」
「おうよ。任せとけ」
「「「「「っ、頼もしい……っ」」」」」
コウヤはうんうんと頷きながら、迷宮への出発を待つ者達の所へと向かった。
**********
読んでくださりありがとうございます◎
次回、28日です!
王子であっても、冒険者ギルドの職員として親しんでいるコウヤという存在ということで、落ち着いてきたのようだ。
とはいえ、コウヤの人気は健在。声をかけてくる人は多い。それも、ヒーローでも見るような目で見られるので、コウヤとしては落ち着かない。
だから、ユースールではほっとするのだ。
「はあ……やっぱり、家はいいよね」
ベッドに大の字で寝転びながら、ここ最近で見慣れてしまっていた王宮の天井とは違うことに、少しばかり新鮮な思いで深呼吸する。
ようやく、ジルファス達からの許可も下り、王城での寝泊まりではなく、ユースールで一週間ほど過ごすことになったのだ。今日で三日目だった。
半休ということもあり、久し振りの自宅で、パックン達しかいない静かな時間を満喫している。
《ほっとする ( ◠‿◠ ) 》
《ここが家って感じでしゅね》
《人の気配が近くにないのは落ち着きます》
「うん。城だとどうしても、夜でも人の気配がね~」
城では、寝ていても警護する騎士達の気配等が感じ取れてしまうため、どこか落ち着かないのだ。
もちろん、意識しないようにすることも可能だが、やはりそれも落ち着かなかった。
「アルキス様は慣れだって言うけどね」
《アルの場合は、気にするような繊細さがありませんから》
「ふふっ。それ、アルキス様に」
《はっきり言ったことがあります。自覚はあるようです》
テンキは、ベッドに伏せながら、機嫌良く尻尾をゆらりと振る。
「相変わらず仲良しだなあ」
《っ、そんなことありませんっ》
アルキスとテンキの仲は、お互い素直になれない所はあるが、良好なのは周知の事実だ。
「ふ~ん」
《っ……あ、明日は迷宮に行かれるのでしょう。もうお休みください》
「ふふっ。うん。そうする」
明日は、迷宮の棚卸し研修をすることになっている。やり方を教えるのが目的のため、職員と護衛の冒険者、それと近衛師団の数人のメンバーが参加する。
「結構大変な一日になりそうだねえ」
《楽しみ ♪(´ε` ) 》
《頑張ってもらうでしゅ》
《職員にも良い訓練になります》
そんな話をしながら、眠りについた。
翌朝、ユースールからマンタに乗り、数人の職員と冒険者達を乗せて隣りの領であるベルセンに向かった。
ユースールの管理する迷宮は、どれも難易度が高い。そのため、今回のような研修で使うには使い勝手が悪かった。
そこで、隣りのベルセンで難易度の低い迷宮を借りることになったのだ。
ここには、今日から十日間。国中のギルド支部から職員数人と、Cランク以上の、今後優先的に迷宮調査の依頼を受ける冒険者達が交代で集まってくる。
最初の二日ではコウヤが教え、そこからその二日で研修を受けた者達がその後の研修を引き継ぐことになる。
コウヤはベルセンに着いてすぐ、ベルセンのギルド職員達と顔を合わせた。
「お久しぶりですね」
「はいっ。今回はよろしくお願いします!」
ベルセンのギルド職員達の中では、コウヤはヒーローのような存在だ。朝から気合いが違った。
「こちらこそ。迷宮を貸してもらうようなものですから。時間もありませんし、最終確認といきましょう」
「はい!」
この態度は何を言っても変わらないだろうなと諦め、コウヤは打ち合わせを始める。
「今日から十日間『果実の迷宮』は研修を受ける人以外の立ち入りは禁止になります。ドロップする果物についての過剰分は、王都や問い合わせのあった支部へ、その日の内に運ぶということで、商業ギルドと契約していますね。ここまではいいですか?」
「はい」
『果実の迷宮』は、その名の通り、様々な果物や木の実がドロップする。難易度も低い迷宮のため、低ランク冒険者も稼ぎやすい。
ただし、その迷宮までの距離が徒歩で二時間ほどかかる。果物が傷まないようにするためには、専用のクーラーボックスのような物が必須で、パーティでないとかなりキツい。
そこまでの道のりも魔獣や魔物が出てくるので、それらにも対応しながらは大変なこと。
とはいえ、季節や気候も問わず、年中様々な果実が手に入るというのはとても魅力的だ。
ベルセンの職員達は、集団暴走を経験してから、様々なことを見直す上で、なんとかこの迷宮での冒険者達の活動をしやすくならないかと考えていた。
そして、コウヤに相談した所、商業ギルドとの提携を提案された。その試験的な運用も、今回の研修で試すことになっていた。
「商業ギルドの輸送部隊は、この時間に迷宮前にお願いします。護衛依頼の方はきちんと足りていますか?」
迷宮前まで、商業ギルドの輸送用の馬車を出してもらうことになっているのだ。その馬車は、果物などをきちんと冷蔵して安全に、沢山運ぶことができる。
冒険者が個々で運ぶよりも確実だ。そして、迷宮前にギルドの買い取り所を設置。そこで精算して即、商業ギルドが買い取り、運び出すというものだ。鮮度が命の果物が、これでかなり安定して供給できるようになるだろう。
「はい。まとめての移動ではありますが、人数は多めにしております」
本来は一台ずつ、二時間毎くらいに迷宮前に馬車を回してもらう計画だが、今回は迷宮の棚卸しだ。掃討する勢いで、高ランクの冒険者達が入る。よって、相当量が一気に手に入ることになるだろう。
そのため、五台の馬車を、迷宮を半分周り終えるくらいの時間で指定し、迷宮前に来てもらうことになっていた。
「それで構いません。お金の方は、日数もありますし、後でユースールのサブギルドマスターのエルテが来ますので、商業ギルドとの話し合いは任せてください。もちろん、やり取りは見ておくと良いですよ。今後のこともありますからね」
「はいっ。勉強させていただきます!」
供給過多になっても、マンタやエイで国中にその日の内に配達が出来るので、確実に捌ける。よって、損害はほぼない。
そこを踏まえて、商業ギルドが納得する金額で護衛達への報酬をお願いする。今回は、配送もサービスするのだ。エルテならば上手くやるだろう。
「後は、いつもあの迷宮に行かれる冒険者の方々を優先的に依頼を割り振ってもらって……それくらいですか?」
「はい」
「では、また何かありましたら教えてください。エルテが対応します」
「分かりました」
「ああ、後ですね。商業ギルドのことで困ったことがありましたら、十日間はユースールギルド支部のマスターであるゼットさんが対応してくれます。気になることなどあれば、質問などなさってください。あの方です」
「……え……」
あの方と教えられた先に居たのは、冒険者にしか見えない体格の良い大男だった。
「……え?」
「し、商業ギルドの……?」
「マスター? 商業ギルドの?」
納得いかないらしい。
「ふふっ。冒険者にも見えるので、みなさんには話しかけやすいでしょう?」
「「「「「……そうですね……」」」」」
確かに、商業ギルドの嫌味な目をした者とか、明らかに神経質そうな人とか、腹黒そうな人とかより、遥かに話しやすい。
そう納得し、職員達は頷いた。
「じゃあ、ゼットさん! ここお願いしますね。エルテさんももうすぐ来ますので!」
「おうよ。任せとけ」
「「「「「っ、頼もしい……っ」」」」」
コウヤはうんうんと頷きながら、迷宮への出発を待つ者達の所へと向かった。
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