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第十一章
445 片付けてみる?
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特別番外編移動しました。
**********
目的の場所に向かいながら、今度はブランナに話しかける。
「ブランナ、マウラさんとの訓練はどう?」
聖魔教の神官で元神子のマウラは、魔眼を持っている。ブランナの先輩で師匠のような人だ。
「ようやく慣れてきました……今は、一日中魔眼を発動させないように練習中です」
ブランナは、他人の感情が色で見える魔眼を持っている。もう見える事が当たり前で、見えないことに不安を覚える状態。
「最近はちゃんと眠れていますか?」
「っ、お気付きだったんですね……はい。きちんと一日に四時間は眠れるようになりました」
「それなら良かった。訓練の成果が出てる証拠だね」
「はいっ」
魔眼を発動し続けるということは、それだけ負担が掛かっている。子どもの時は体力が保たずに倒れることもあったらしい。しかし、彼はエリスリリアの加護も持っていたため、次第に治癒力を自分自身にかけるようになった。
それを子どもの頃から続けていたことで、活性化し過ぎて数日に一度しか眠れなくなっていたのだ。
魔眼の制御が出来るようになったブランナは、少しずつその負担が軽減され、自分にかけていた治癒魔法も控えるようになった。これにより、夜に数時間だけだが、毎日きちんと眠れるようになったのだ。
「今日は俺たちしか居ないし、安心して」
「っ、わかりました。今日は一日、魔眼を使わないようにしてみます」
「うん」
見回りはコウヤを含めたこの四人で行う。冒険者達は皆、迷宮化したフィールドに行っているし、他の冒険者ギルド職員は別の仕事を頼んでいるので、まず誰も来ないだろう。
「さてと、ここからだね。一応、野生の魔獣とかがもう戻ってきているかもしれないから、注意して。俺とビジェで計測。ブランナとニールは記録を取ってくれる? 警戒も忘れずにね」
「「「分かりました」」」
コウヤとビジェは魔素計測機で魔素の確認と、土や植物に含まれる毒素の確認をする。ニールとブランナが記録係だ。
ビジェはゲンの薬屋で仕事もしているため、薬草や植物にも詳しい。時折、迷宮の調査もコウヤと行っているので、機械の操作もお手のものだ。
警戒しながらとは言っても、全員が気配察知には優れている。よって、すぐ傍は迷宮化した土地で、今も冒険者達が戦っているというのに、のんびりと散歩する様子に見えるだろう。
「早く終わったら、この四人でフィールド一つ片付けてみる?」
「「「っ……」」」
思わぬ提案に、三人は動きを止める。
ニールが期待するように、目を輝かせた。
「よろしいのですか?」
「うん。ちょっと端で順番的にどうしようか迷った所があって。明日、俺とテンキ達で行こうかなって思ってたんだけど、ニール達もたまには本気出してみたいでしょ?」
ニールは結局、コウヤの侍従長になる。せっかく国一の剣の腕を持っているのにもったいない。こんな時にしか彼は剣を抜けないのだ。それがコウヤは惜しいと感じていた。
もちろん、侍従長だからという理由で、コウヤは外に引っ張り出すつもりでもいる。機会があるなら今回もと考えたのだ。
「っ、是非やらせてください!」
「やりたいです!」
「私もっ、お願いします!」
三人ともやる気満々らしい。
「じゃあ、ささっと終わらせよう!」
「「「はい!!」」」
こうして、午前中いっぱいでチェックし終わり、フィールドに向かった。
**********
読んでくださりありがとうございます◎
三日空きます。
よろしくお願いします◎
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目的の場所に向かいながら、今度はブランナに話しかける。
「ブランナ、マウラさんとの訓練はどう?」
聖魔教の神官で元神子のマウラは、魔眼を持っている。ブランナの先輩で師匠のような人だ。
「ようやく慣れてきました……今は、一日中魔眼を発動させないように練習中です」
ブランナは、他人の感情が色で見える魔眼を持っている。もう見える事が当たり前で、見えないことに不安を覚える状態。
「最近はちゃんと眠れていますか?」
「っ、お気付きだったんですね……はい。きちんと一日に四時間は眠れるようになりました」
「それなら良かった。訓練の成果が出てる証拠だね」
「はいっ」
魔眼を発動し続けるということは、それだけ負担が掛かっている。子どもの時は体力が保たずに倒れることもあったらしい。しかし、彼はエリスリリアの加護も持っていたため、次第に治癒力を自分自身にかけるようになった。
それを子どもの頃から続けていたことで、活性化し過ぎて数日に一度しか眠れなくなっていたのだ。
魔眼の制御が出来るようになったブランナは、少しずつその負担が軽減され、自分にかけていた治癒魔法も控えるようになった。これにより、夜に数時間だけだが、毎日きちんと眠れるようになったのだ。
「今日は俺たちしか居ないし、安心して」
「っ、わかりました。今日は一日、魔眼を使わないようにしてみます」
「うん」
見回りはコウヤを含めたこの四人で行う。冒険者達は皆、迷宮化したフィールドに行っているし、他の冒険者ギルド職員は別の仕事を頼んでいるので、まず誰も来ないだろう。
「さてと、ここからだね。一応、野生の魔獣とかがもう戻ってきているかもしれないから、注意して。俺とビジェで計測。ブランナとニールは記録を取ってくれる? 警戒も忘れずにね」
「「「分かりました」」」
コウヤとビジェは魔素計測機で魔素の確認と、土や植物に含まれる毒素の確認をする。ニールとブランナが記録係だ。
ビジェはゲンの薬屋で仕事もしているため、薬草や植物にも詳しい。時折、迷宮の調査もコウヤと行っているので、機械の操作もお手のものだ。
警戒しながらとは言っても、全員が気配察知には優れている。よって、すぐ傍は迷宮化した土地で、今も冒険者達が戦っているというのに、のんびりと散歩する様子に見えるだろう。
「早く終わったら、この四人でフィールド一つ片付けてみる?」
「「「っ……」」」
思わぬ提案に、三人は動きを止める。
ニールが期待するように、目を輝かせた。
「よろしいのですか?」
「うん。ちょっと端で順番的にどうしようか迷った所があって。明日、俺とテンキ達で行こうかなって思ってたんだけど、ニール達もたまには本気出してみたいでしょ?」
ニールは結局、コウヤの侍従長になる。せっかく国一の剣の腕を持っているのにもったいない。こんな時にしか彼は剣を抜けないのだ。それがコウヤは惜しいと感じていた。
もちろん、侍従長だからという理由で、コウヤは外に引っ張り出すつもりでもいる。機会があるなら今回もと考えたのだ。
「っ、是非やらせてください!」
「やりたいです!」
「私もっ、お願いします!」
三人ともやる気満々らしい。
「じゃあ、ささっと終わらせよう!」
「「「はい!!」」」
こうして、午前中いっぱいでチェックし終わり、フィールドに向かった。
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三日空きます。
よろしくお願いします◎
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