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第九章
375 あいたかったです!
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そこは、湖の見える別荘地の広く開放的な庭。高く昇った日の光が湖面をキラキラと輝かせているのがよく見える。
そんな情景をバックに、今まさにガーデンパティーが始まろうとするソワソワとした賑やかしさがあった。
神教国の辺りは、土地の力が弱くなっているため、景色の良いポイントがなかったらしい。
それで結局選んだのは、トルヴァラン王家の別荘地。エリスリリアがミラルファに話をし、それならばと勧められた場所だった。
そして、当然のように王家の者たちも来ていた。
ここ数日は特に忙しくしていたので、その休養も兼ねてエリスリリア達が呼んだのだ。それを、コウヤは知らなかった。
「あれ? ジル父さん?」
「コウヤ! お疲れっ。今日はもう仕事は終わりかい?」
「ううん。一応、夕方には受付業務があるんだ。五時から八時の三時間だけだけど」
「そうか……無理してないかい?」
「最近は、朝と夕方の三時間ずつの受付業務だけしかやらせてもらえないから、無理のしようがないかな」
とはいえ、受付業務の合間に時間があれば、裏方事務にも手を出すし、昼間には時折、戦闘講習の指名が入ったりするので、それほど不満はない。
これを聞いていたエリスリリアが口を挟む。
「タリスちゃんやエルテちゃんは、朝か夕方のどちらかと、事務仕事二時間にって言ってたんだけどね~」
「え? そうなの?」
続きはリクトルスが引き継ぐ。
「冒険者達が、頼み込んだそうですよ。コウヤくんには朝と夕に会いたいって」
「ん?」
「『いってらっしゃい』と『おかえりなさい』はセットがいいってことよ♪」
「「「なるほど」」」
この納得の声を上げたのは、ジルファスとアビリス王、アルキスだった。中でもアルキスは実感がこもっていた。
「確かに、俺も仕事するなら、コウヤに見送ってもらって、帰ってきたらコウヤに帰ったぞーって言いたいわ」
うんうんと頷かれた。
そこに、リルファムが駆けてくる。
「コウヤにいさまあっ」
走ってきた勢いのまま抱き着いてきたリルファムをコウヤは難なく受け止め、ぐりぐりとお腹の辺りに擦り寄る頭を撫でた。
「こんにちは、リル」
「えへへ。あいたかったです!」
「一日会わなかっただけですよ?」
「それでもさみしいんですっ」
抱き着いて離れないリルファムの頭に手を置いたまま、コウヤが顔を上げると、シンリームが複雑そうな顔で歩み寄ってくる。まるで、先を越されたという残念な気持ちと、羨ましいという羨望の気持ちを抑え込んだような表情だった。恐らく、これは外れていない。
「コウヤくんに会えるって聞いて、リルは午前中の勉強、とっても頑張ったみたいだよ」
「そうなんですか。それならリル、お腹空いたでしょ。今日のお昼は、マナーとか気にしなくていいから。好きなように食べようね」
「っ、はい!」
キラキラとした顔を上げたリルファム。その頭をポンポンと優しく叩いてから、歩き出す。リルファムとは、自然に手を繋いでいた。
そして、振り返る。
そこには、呆然と立ち尽くす二人の神子。
「ミナさん達も行きましょう。エリィ姉達も待ってますよ?」
「え、あっ、ま、まさか、本当にっ……っ!」
二人は、ミラルファやイスリナと楽しそうにテーブルをセットするエリスリリアやリクトルス、さり気なく手を貸すゼストラークを見て、感激のあまり、また動きを止めていた。
だが、コウヤには、三人が手ずから用意していることに驚いただけだと思った。なので、弁明しておく。
「今回は、言い出したのがこちらなので、用意するのもおかしくないんですよ」
ミラルファ達まで来たので、ピクニックというより、お茶会仕様になりそうだ。白いテーブルと椅子が、広い茶色のテラスに映えた。
コウヤに気付いたエリスリリアが手を振る。
「コウヤちゃ~ん。ジュース出して~。コウヤちゃん特製のレモネードが欲しいっ」
「は~い」
「コウヤ様。お預かりいたします」
コウヤが駆け出そうとする前に、いつの間にか近付いて来ていたニールが声をかけた。リルファムがくっついている状態では走れないだろうと、気を利かせてくれたようだ。レモネードの入ったポットを手渡す。
「あ、ニールも来てくれたんだ。なら、これをお願いね」
「はい」
一礼して受け取り、優雅な足取りでエリスリリアの下へ向かうニール。その後ろ姿を見ただけでも、文官とは誰も思えないだろう。
「「っ……」」
後ろの二人が密かに息を呑んだ。しかし、コウヤはそのまま歩き出す。真っ直ぐに伸びるニールの背中を追った。
ニールは、そろそろ本格的にコウヤの侍従という立場で動き出している。そんな彼に、シンリームも感心しきりだ。
「彼って、剣も凄いんだよね? 近衛騎士達が全員、降参したって聞いたけど」
「みたいですね。最近は、ジザさんと良い勝負するって、神官達が話してました」
「えっ、ジザさんって……ジザルス様のことだよね? あの特殊な大剣の……」
「訓練で見たんですか?」
シンリームがジザルス達の訓練を見たことがあるとは思わなかった。彼らの訓練は、一部の騎士達には公開されているが、誰でも見られるわけではない。
「うん……叔父上に連れて行ってもらったんだ。一度は神官様達の訓練を見るべきだって……すごかったよ……自信をなくすほどね……」
「あ~……あの人達は本当に特殊だと思った方が……」
「うん……張り合う気にもなれなかったから、それはそれでいいんだけど……その……目標がわからなくなったんだ……」
あの域までなんて、思えないだろう。シンリームは剣の訓練を本格的に始めたのが遅かった。なので、実力的には現在、騎士見習い程度。かつての第三騎士団と同程度だ。スキルが揃って来た段階だった。
「なるほど……せめて第一騎士団を目標にしてください」
「そうだね。けど、最近は目標を定めるのも苦労するよ……コウヤくんの影響で、第三騎士団がかなり変貌してきているし」
「手は出してないですよ?」
直接指導は、あのいじめとも言える、公開訓練の後もしていない。だが、色々と吹っ切れ、プライドも修復不可能なくらい粉々にしたので、新しく作り直すのが容易になったらしい。
「でも、あれですね。やっぱり、粉々にして真っさらにした方が作り直しやすいですよねっ」
コウヤは笑顔で正解だったなと頷く。
お陰で、冒険者として登録して、訓練をしたり、近衛騎士や神官に直接頭を下げて稽古をつけてもらったりと、今までではあり得ないほど、自主的に訓練した結果、いつの間にか、第二騎士団の実力に追い付いたらしいのだ。そして、現在も貪欲に実力を伸ばしている。
「……解体作業が容赦なかったけどね……本当、コウヤくんは笑顔で怖いことするんだもんな~」
「え? 怖いですか?」
「ううん。可愛い! 大好き! だから問題なし!」
「ふふ。良かった」
「あっ、ズルいです! わたしもコウヤにいさま、だあいスキです!」
「うん。ありがとう。俺も、リルやシン様大好きですよ」
「っ、かわいいっ」
「えへへっ」
シンリームは感動し、リルファムは嬉しそうに大きく手を繋いだ腕を振る。
「っ、尊いっ」
「っ、可愛すぎるっ」
「ん?」
少し振り返って見ると、二人の神子達は感動していた。
**********
読んでくださりありがとうございます◎
三日空きます。
よろしくお願いします◎
そんな情景をバックに、今まさにガーデンパティーが始まろうとするソワソワとした賑やかしさがあった。
神教国の辺りは、土地の力が弱くなっているため、景色の良いポイントがなかったらしい。
それで結局選んだのは、トルヴァラン王家の別荘地。エリスリリアがミラルファに話をし、それならばと勧められた場所だった。
そして、当然のように王家の者たちも来ていた。
ここ数日は特に忙しくしていたので、その休養も兼ねてエリスリリア達が呼んだのだ。それを、コウヤは知らなかった。
「あれ? ジル父さん?」
「コウヤ! お疲れっ。今日はもう仕事は終わりかい?」
「ううん。一応、夕方には受付業務があるんだ。五時から八時の三時間だけだけど」
「そうか……無理してないかい?」
「最近は、朝と夕方の三時間ずつの受付業務だけしかやらせてもらえないから、無理のしようがないかな」
とはいえ、受付業務の合間に時間があれば、裏方事務にも手を出すし、昼間には時折、戦闘講習の指名が入ったりするので、それほど不満はない。
これを聞いていたエリスリリアが口を挟む。
「タリスちゃんやエルテちゃんは、朝か夕方のどちらかと、事務仕事二時間にって言ってたんだけどね~」
「え? そうなの?」
続きはリクトルスが引き継ぐ。
「冒険者達が、頼み込んだそうですよ。コウヤくんには朝と夕に会いたいって」
「ん?」
「『いってらっしゃい』と『おかえりなさい』はセットがいいってことよ♪」
「「「なるほど」」」
この納得の声を上げたのは、ジルファスとアビリス王、アルキスだった。中でもアルキスは実感がこもっていた。
「確かに、俺も仕事するなら、コウヤに見送ってもらって、帰ってきたらコウヤに帰ったぞーって言いたいわ」
うんうんと頷かれた。
そこに、リルファムが駆けてくる。
「コウヤにいさまあっ」
走ってきた勢いのまま抱き着いてきたリルファムをコウヤは難なく受け止め、ぐりぐりとお腹の辺りに擦り寄る頭を撫でた。
「こんにちは、リル」
「えへへ。あいたかったです!」
「一日会わなかっただけですよ?」
「それでもさみしいんですっ」
抱き着いて離れないリルファムの頭に手を置いたまま、コウヤが顔を上げると、シンリームが複雑そうな顔で歩み寄ってくる。まるで、先を越されたという残念な気持ちと、羨ましいという羨望の気持ちを抑え込んだような表情だった。恐らく、これは外れていない。
「コウヤくんに会えるって聞いて、リルは午前中の勉強、とっても頑張ったみたいだよ」
「そうなんですか。それならリル、お腹空いたでしょ。今日のお昼は、マナーとか気にしなくていいから。好きなように食べようね」
「っ、はい!」
キラキラとした顔を上げたリルファム。その頭をポンポンと優しく叩いてから、歩き出す。リルファムとは、自然に手を繋いでいた。
そして、振り返る。
そこには、呆然と立ち尽くす二人の神子。
「ミナさん達も行きましょう。エリィ姉達も待ってますよ?」
「え、あっ、ま、まさか、本当にっ……っ!」
二人は、ミラルファやイスリナと楽しそうにテーブルをセットするエリスリリアやリクトルス、さり気なく手を貸すゼストラークを見て、感激のあまり、また動きを止めていた。
だが、コウヤには、三人が手ずから用意していることに驚いただけだと思った。なので、弁明しておく。
「今回は、言い出したのがこちらなので、用意するのもおかしくないんですよ」
ミラルファ達まで来たので、ピクニックというより、お茶会仕様になりそうだ。白いテーブルと椅子が、広い茶色のテラスに映えた。
コウヤに気付いたエリスリリアが手を振る。
「コウヤちゃ~ん。ジュース出して~。コウヤちゃん特製のレモネードが欲しいっ」
「は~い」
「コウヤ様。お預かりいたします」
コウヤが駆け出そうとする前に、いつの間にか近付いて来ていたニールが声をかけた。リルファムがくっついている状態では走れないだろうと、気を利かせてくれたようだ。レモネードの入ったポットを手渡す。
「あ、ニールも来てくれたんだ。なら、これをお願いね」
「はい」
一礼して受け取り、優雅な足取りでエリスリリアの下へ向かうニール。その後ろ姿を見ただけでも、文官とは誰も思えないだろう。
「「っ……」」
後ろの二人が密かに息を呑んだ。しかし、コウヤはそのまま歩き出す。真っ直ぐに伸びるニールの背中を追った。
ニールは、そろそろ本格的にコウヤの侍従という立場で動き出している。そんな彼に、シンリームも感心しきりだ。
「彼って、剣も凄いんだよね? 近衛騎士達が全員、降参したって聞いたけど」
「みたいですね。最近は、ジザさんと良い勝負するって、神官達が話してました」
「えっ、ジザさんって……ジザルス様のことだよね? あの特殊な大剣の……」
「訓練で見たんですか?」
シンリームがジザルス達の訓練を見たことがあるとは思わなかった。彼らの訓練は、一部の騎士達には公開されているが、誰でも見られるわけではない。
「うん……叔父上に連れて行ってもらったんだ。一度は神官様達の訓練を見るべきだって……すごかったよ……自信をなくすほどね……」
「あ~……あの人達は本当に特殊だと思った方が……」
「うん……張り合う気にもなれなかったから、それはそれでいいんだけど……その……目標がわからなくなったんだ……」
あの域までなんて、思えないだろう。シンリームは剣の訓練を本格的に始めたのが遅かった。なので、実力的には現在、騎士見習い程度。かつての第三騎士団と同程度だ。スキルが揃って来た段階だった。
「なるほど……せめて第一騎士団を目標にしてください」
「そうだね。けど、最近は目標を定めるのも苦労するよ……コウヤくんの影響で、第三騎士団がかなり変貌してきているし」
「手は出してないですよ?」
直接指導は、あのいじめとも言える、公開訓練の後もしていない。だが、色々と吹っ切れ、プライドも修復不可能なくらい粉々にしたので、新しく作り直すのが容易になったらしい。
「でも、あれですね。やっぱり、粉々にして真っさらにした方が作り直しやすいですよねっ」
コウヤは笑顔で正解だったなと頷く。
お陰で、冒険者として登録して、訓練をしたり、近衛騎士や神官に直接頭を下げて稽古をつけてもらったりと、今までではあり得ないほど、自主的に訓練した結果、いつの間にか、第二騎士団の実力に追い付いたらしいのだ。そして、現在も貪欲に実力を伸ばしている。
「……解体作業が容赦なかったけどね……本当、コウヤくんは笑顔で怖いことするんだもんな~」
「え? 怖いですか?」
「ううん。可愛い! 大好き! だから問題なし!」
「ふふ。良かった」
「あっ、ズルいです! わたしもコウヤにいさま、だあいスキです!」
「うん。ありがとう。俺も、リルやシン様大好きですよ」
「っ、かわいいっ」
「えへへっ」
シンリームは感動し、リルファムは嬉しそうに大きく手を繋いだ腕を振る。
「っ、尊いっ」
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