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第九章
344 カラフルですよ?
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学園の建設工事は大事業だ。王都拡大の工事よりも、一つの建物が大きい分、大変な作業になるだろう。人数も、それなりの数を必要とする。だが、それにしてはと思う。
「……報告より多くないかな?」
今朝方確認した昨日まとめの報告書の人数よりも明らかに多い気がするのだ。ニールも知らないのだろう。顔を顰めていた。
「確かに多いですね……」
「うん。それに、拡張工事の時には見なかった人が多い……冒険者でもなさそうだし、外から来た人かな?」
仕事を求めてやって来た人達だろうかと周りを見回す。噂を聞きつけた他の町のスラムの者たちという線も考えられた。別に管理できるならば良いが、さすがに身元はきちんと確認したい。これは国の事業でもあるのだ。だから、ニールも渋い顔をした。
「管理体制の確認が必要ですね……」
「ちょっと、現場監督に確認しよう」
「ギーツェ……いえ、ギーツですね。あのテントでしょうか……見たことのない色ですが……」
現場監督の代表がギーツェルストだ。作業を割り振ったり、材料の確認、進捗の確認から経費の管理までを担当している。雇っている者のリストも持っているはずだ。
ちなみに、ギーツェルストが居るとされるテントは、鮮やかな橙色だった。
「うん。ギーツさんの居るテントは、橙色になるんだ」
この言葉に、物珍しげに周りを見回していたシンリームが引っ掛かりを覚えたらしく、問いかけてきた。
「橙に……なる? 変わるの?」
「ええ。『色変えテント』といって、あのテント自体が特殊な魔導具なんです。対になる魔導具を今回は棟梁とギーツさんと指示役の何名かが持っているはずです。それぞれ、個人で色が変わるようになっています」
広い範囲で指揮する場合、どこに誰がいるか一目で分かるようにしたかった。待機している場所が分かれば、すぐに確認に行けるだろうと考えたのだ。
「テント同士で無線も繋がっているから、連絡を取り合うこともできるんですよ」
一つのテントに入れば、何色が誰の居るテントか分かる表も用意してあるので、分かりやすい。
「本当は、集団暴走とか、不測の事態が起きた時に、本部や救護所の案内に使えればと思って作ったんです。ただ、今回は場所が広いので、使ってみてもいいかなと、提供しました」
もちろん対になった魔導具を持って外に出てしまったら意味はないが、マスターが居るテントと遠目で確認できるだけでも役に立つだろうと思った。半分は遊び心だが、それは口にしない。
「別に、その人が対になるものを持っていなくても、テントの中にその魔導具があれば色が変わる仕掛けなので、食事の提供をする場所や資材の置き場所とか、テントの色を目印にしてもらえばいいかなと思ったんです」
テントの位置は変えず、物だけ移動させる方が楽な時もある。わざわざ崩して移動しなくても良いというのも、場合によっては利点だろう。
「いくつ、いろがあるのですか?」
手を繋いでいたリルファムが、キラキラとした目で見上げてきた。
「最高十二色ですよ」
「十二! すごいですっ」
素直に感心するリルファムとは別に、アルキスは少し呆れ顔だ。
「いやいや……多過ぎだろ」
「カラフルですよ?」
「……だろうな……コウヤのあの羽ペンでも多いと思ったからな?」
「『なないろ』ですか? はじめは、俺も七つくらいでいいかと思ってたんですけどね、途中で楽しくなっちゃって♪」
「……そんな気したわ……」
凝り性な所のあるコウヤだ。やり始めたら、出来るならやろうと、頑張ってしまった結果だった。
「でも、やっぱり十二色も揃うと、色々と使える場所もあるみたいで、黒とか灰色とか、茶色、あと緑? は、ルー君達が持って行きました」
「……間違いなく隠密用だよな? 隠れ潜む気満々だよなっ?」
今度は保護色でとかもリクエストされた。やはり色のバリエーションはあるべきだ。
「空間拡張も施しましたからね。小さく見えますが、中は広いですよ!」
「うん。だからな? あいつらの手に渡ったのは問題だと思うぞ? あの中に最強神官達が全員入ってみろ。いきなり大軍が目の前に現れるようなもんだからな?」
外から見る大きさとしては、イベント用テントの半分の大きさ。高さは同じくらいまで調整できるようになっている。この場にあるのも、その最大の高さになっている。半分近い低さまで低くすることも可能だ。
なので、森の中でも場所さえ確保できれば問題なく張れるだろう。けれど、中に入ればイベント用テントの倍の広さ。狭いなんて思えない。寧ろ快適設計だ。余裕で白夜部隊全員入るだろう。
「全員で少しずつ移動できそうですよねっ。それも、ばばさま達やサーナさん達女性も安心して使えるように、バス・トイレ付き。部屋も三つに分かれる特別性能も付けときました♪ 快適な旅が出来るはずです!」
「あいつら今、あの国に向かってんだよな!? 遊びでもないだろ!?」
一国に喧嘩を売ろうという者たちが、快適な旅を求めるものだろうか。だが、コウヤとしては、遠い場所にいくのだから、ばばさま達の体に負担がないようにと願うのは当然だ。いくら見た目が若返っていても、コウヤにとってはばばさまは、ばばさまなのだから。
ごく自然に、ちょっと旅行に行って来るという感じになったので、コウヤもその通りにお見送りした。
「あ、はい。多分? 喧嘩を買いに行きました。『直で高く買い取ってやらんとなあ』って、ばばさま達が楽しそうにお弁当持って出かけて行きましたよ」
「弁当……遊びか……そうか……一国相手に喧嘩は遊びか……」
アルキスは何やらブツブツと一人呟きながら、遠い所を見ていた。こういう様子になった人は、思考がまとまるまで放置するのがコウヤの優しさだ。なので、さっさと目を離して、意識をテントへと向ける。
テントに近付いていくと、その先に列が出来ているのが確認できる。現在進行形で、受付をしているようだった。
「もう昼過ぎだよね?」
確認のため口に出せば、ニールも訝しみながら頷いた。
「はい……ですが、これは……」
もう少しだけ近付き、一人一人の顔色が確認できる所まで来ると、その列をビジェともう二人の青年が列を誘導しているのが分かった。
真っ先に、近付いて来るコウヤに気づいたのはビジェだ。
「コウヤ様。視察ですか?」
コウヤは今日、ギルドの制服ではない。貴族らしい服装を着ている姿と、シンリームやリルファム、アルキスを見て、ビジェは確認する。
「うん。それと……ここに……」
ニールに目配せをすると、その後をニールが引き継いだ。
「私の叔父であるサニールという剣士がここに居るようなのです。どこに居るかご存知ありませんか?」
「サニール……先生の甥?」
「先生?」
「……」
コウヤが首を傾げ、ニールは眉を顰めた。
「本格的に剣を教わる前に、先生の方が国を追い出されたので、体術を少し教わっただけですが……剣士と名乗っている人で、サニールと言うなら、その人だと……」
「今どこに……っ」
どこに居るのかと尋ねようとしたニールは、目の端にその人が映り込んだことに気付いた。弾かれたようにそちらへ顔を向け、次の瞬間、駆け出していた。
「ニール?」
コウヤが思わず声を掛けたのは、その人に向かうニールの背中から、怒りの感情が読み取れたからだ。
そして、再び声をかける前に、ニールはその男性を殴り飛ばしていた。
**********
読んでくださりありがとうございます◎
二日空きます。
お待たせしました。
電子書籍が出始めたようです◎
もちろん引き続き書籍の方もよろしくお願いします!
ここでしか宣伝ができない宣伝下手なので
お友達にも是非オススメしてくださると嬉しいです◎
お友達で、親子で、家族で、楽しんでください♪
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「ちょっと、現場監督に確認しよう」
「ギーツェ……いえ、ギーツですね。あのテントでしょうか……見たことのない色ですが……」
現場監督の代表がギーツェルストだ。作業を割り振ったり、材料の確認、進捗の確認から経費の管理までを担当している。雇っている者のリストも持っているはずだ。
ちなみに、ギーツェルストが居るとされるテントは、鮮やかな橙色だった。
「うん。ギーツさんの居るテントは、橙色になるんだ」
この言葉に、物珍しげに周りを見回していたシンリームが引っ掛かりを覚えたらしく、問いかけてきた。
「橙に……なる? 変わるの?」
「ええ。『色変えテント』といって、あのテント自体が特殊な魔導具なんです。対になる魔導具を今回は棟梁とギーツさんと指示役の何名かが持っているはずです。それぞれ、個人で色が変わるようになっています」
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「最高十二色ですよ」
「十二! すごいですっ」
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「……だろうな……コウヤのあの羽ペンでも多いと思ったからな?」
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凝り性な所のあるコウヤだ。やり始めたら、出来るならやろうと、頑張ってしまった結果だった。
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「先生?」
「……」
コウヤが首を傾げ、ニールは眉を顰めた。
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