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第七章 ギルドと集団暴走
281 悪い冗談ですね
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一晩続いた集団暴走が終わりを告げた朝の七時過ぎ。
『終了しました……町への被害……ありません!
お疲れ様でした!!』
これを聞いて冒険者達は無事を喜び、その場で気絶するように眠りについた。
門の外でも、そのまま倒れ込んでしまった冒険者達を、コウヤはドラゴンになったテンキに乗ったまま上から見下ろす。
「あ、マスターまで寝落ちしてる」
《まったく、帰るまでが戦いでしょうに。グラム達も鍛え直しですね》
「ふふ。少しは年も考えてあげてよ?」
《ですが主、現役と言うならば、年を理由にしてはならないかと》
「テンキは厳しいねえ」
そう言いながら、コウヤは戦場となった場所全てを覆う結界を張った。そして、その中で治癒魔法も発動させる。
それを見て、テンキは諦めたように小さく鼻を鳴らした。
《主は甘いですね》
「サービスだよ」
門から、眠っている冒険者達の間を縫うようにして、またスラムの者や戦いに参加しなかった低ランクの冒険者達が袋を持って出てくる。
「あれ? 予定より動くの早い」
《おや。手を振っていますよ。あの様子ですと、彼らは自主的に動いたのではありませんか?》
「そっか……うん。ふふ。こういうの、嬉しいね」
《他人任せにしないというのは、良い傾向でしょう。主の想いが正しく届いた結果です》
「そうだと、もっと嬉しいな」
コウヤは穏やかに手を振り返す。満足気な表情で眠る冒険者達と、その間で笑顔で手を振る者たち。
ここにはもう、絶望はなかった。
「さてと。お昼の用意しなくちゃね」
《……そこまでやられるのですか?》
「労いと報酬の受け渡しまでがギルド職員の仕事だよ」
《恐れ入りました……》
まだまだ働く気のコウヤに、テンキは苦笑するしかない。
それからコウヤは、細々とした作業や指示を休む間もなく行う。そして、十二時を過ぎて、ベルセンの広場には屋台部隊が展開していた。
手伝いに来てくれたユースールの商業ギルド職員達が、楽しそうに生き生きと声がけをしている。
「は~い。チケットをもらったら、お好きな屋台へどうぞ~」
「ゴミは指定のゴミ箱にお願いしますよ! お皿持参してくれても良いよ!」
「冒険者の方はチケットの色が違いますからね~。受付を間違えないように~。大盛りサービスが受けられませんよー」
コウヤは、ダンゴに頼んでマンタで屋台部隊を運んでもらったのだ。ついでに倒壊した教会は、ドラム組が片付けに来てくれている。造り直すことになると連絡をしたら今すぐ行っても良いと言われてしまったのだ。
「……これでどうだ……」
棟梁に、聖堂の部分だけはとりあえず残しておいて欲しいからと告げたところ、その部分が丸見えではないかと、手早くその場で図面を引いて小さな聖堂だけの建物にしてしまっていた。
この手際の良さに見慣れているジザルスも、少し表情を引きつらせる。
「……さすがですね。ありがとうございます。小さな町の教会より立派です」
「そうか……」
さすがはドラム組。間に合わせのレベルが違う。
「……ジザさんに頼みがある」
「私に出来ることでしたら」
「この町の……スラム……場所を教えてくれ」
「ああ。なるほど。分かりました。ご案内します」
「よろしく……」
作業中に、住民たちの声が聞こえていた棟梁は、スラムの住民たちにも手伝わせていたと知り、コウヤならばここのスラムもなくそうとするだろうと思った。
かつてのユースールにもスラムがあった。コウヤが徐々にそこに居た者たちを立ち直らせ、多くの者が冒険者としての人生を手に入れたのだ。
これにより、スラムの人数が一気に減った。その隙に住宅を作り直したのだ。キレイになったことで、残っていた者たちも追い立てられる。そこに、領兵たちや元スラムの住民だった冒険者達が助けに入り、新しい道を一緒に模索する。
地道に、けれど早急にスラムの住民たちは自立させられていった。
この時、コウヤはスラムの範囲を足で測り、建物の規格を決めて、どれだけの者がそこに住めるかを計算したという。それをレンスフィートから聞いていた棟梁は、今回は自分達がと思ったのだ。
「行くぞ」
「「「おうっ」」」
数時間で、四方にあるスラムの範囲を測定し、建てられる建物の設計図と共に、提案書としてまとめ終えた。
ユースールの冒険者とギルド職員の大半は、日が暮れる前にユースール帰ることになっている。あまり居座るのもいけないのだ。
コウヤはギルドでこの後の対応の仕方などの指導をしていた。とはいえ、他のベルセンの職員達も不眠不休で走り回ったのだ。休ませることも必要で、半数ずつ交代で休んでもらった。
その間コウヤは、マニュアルとまではいかないが、今後の完全収束までの対応の仕方を紙面にまとめていた。もちろん、指示も別途飛ばしている。因みに、コウヤはまだ青年の姿のままだ。
「炊き出しは、ギルドに食堂があれば、そこの方にお願いするか、職員の中で料理が出来る方々で行います。候補は居られますか?」
「い、いえ……女性は多いですが、得意ではないと……男性職員は、私も含めて料理などとても……」
顔の怪我のせいで、強面とされるフレイ。彼は荒事担当もこなす古株らしい。
いつもは無口で、取っつきにくい人という印象らしいのだが、コウヤには丁寧に接してくれる。だが、コウヤの姿が変わったためか、今は少しソワソワと落ち着かない。
「う~ん。なら聖魔教の神官を数名、派遣してもらいましょう。料理も教えてもらってください。なので、早急に担当を決めて欲しいです。ただ、皆さん出来ないというのでしたら、担当の数人だけに強制するのはよくありません。何より、これも経験です」
コウヤは紙に枠をすっ、すっと書いていく。横に七マス。縦に三マス。
「一週間のスケジュールで一日三名ずつ。これで埋めてください。もちろん、その時々で手が空いた者は手伝うということで」
「分かりました! すぐに!」
コウヤの元から移動すると、勤務表と照らし合わせながらすぐに書き込んでいく。そんなフレイの様子にコウヤは少し首を傾げていた。
「俺の方が後輩で年下なのに」
なぜか騎士や魔法師達を相手にした時のような感覚。師匠呼びされていないのに、されている
ように感じてしまう。
「それは仕方ありませんよ」
答えをくれたのは、隣で黙々と仕事をしていたゼフィルだ。コウヤの隣が一番仕事がはかどるといって、陣取ったのはコウヤがここに戻ってきてすぐだった。
冗談ではなく、ほとんどの者がコウヤへ報告を持って来るためだ。兵の方も、すっかり心を許したらしく、ギルド職員共々、ここへ報告をしにくる。
コウヤの隣に居れば、ゼフィルは歩き回らなくても、自然と情報を得ることができたのだ。何より、ゼフィルのモチベーションも上がる。彼にとっても、師匠なのだから。
「そのお姿だからという理由も少なからずあるかもしれませんが、やはり、コウヤ師匠は頼りになりますからね。崇めたくなるほど」
「崇められるのはちょっと……でも、強制でないならいいかな」
「誰が強制などするものですかっ」
「ふふ。冗談ですよ」
「悪い冗談はやめてください。領城にご移動願うかもしれませんよ」
「それこそ悪い冗談ですね」
笑いあいながら、確実に処理は進んでいた。
*********
読んでくださりありがとうございます◎
三日空きます。
よろしくお願いします◎
『終了しました……町への被害……ありません!
お疲れ様でした!!』
これを聞いて冒険者達は無事を喜び、その場で気絶するように眠りについた。
門の外でも、そのまま倒れ込んでしまった冒険者達を、コウヤはドラゴンになったテンキに乗ったまま上から見下ろす。
「あ、マスターまで寝落ちしてる」
《まったく、帰るまでが戦いでしょうに。グラム達も鍛え直しですね》
「ふふ。少しは年も考えてあげてよ?」
《ですが主、現役と言うならば、年を理由にしてはならないかと》
「テンキは厳しいねえ」
そう言いながら、コウヤは戦場となった場所全てを覆う結界を張った。そして、その中で治癒魔法も発動させる。
それを見て、テンキは諦めたように小さく鼻を鳴らした。
《主は甘いですね》
「サービスだよ」
門から、眠っている冒険者達の間を縫うようにして、またスラムの者や戦いに参加しなかった低ランクの冒険者達が袋を持って出てくる。
「あれ? 予定より動くの早い」
《おや。手を振っていますよ。あの様子ですと、彼らは自主的に動いたのではありませんか?》
「そっか……うん。ふふ。こういうの、嬉しいね」
《他人任せにしないというのは、良い傾向でしょう。主の想いが正しく届いた結果です》
「そうだと、もっと嬉しいな」
コウヤは穏やかに手を振り返す。満足気な表情で眠る冒険者達と、その間で笑顔で手を振る者たち。
ここにはもう、絶望はなかった。
「さてと。お昼の用意しなくちゃね」
《……そこまでやられるのですか?》
「労いと報酬の受け渡しまでがギルド職員の仕事だよ」
《恐れ入りました……》
まだまだ働く気のコウヤに、テンキは苦笑するしかない。
それからコウヤは、細々とした作業や指示を休む間もなく行う。そして、十二時を過ぎて、ベルセンの広場には屋台部隊が展開していた。
手伝いに来てくれたユースールの商業ギルド職員達が、楽しそうに生き生きと声がけをしている。
「は~い。チケットをもらったら、お好きな屋台へどうぞ~」
「ゴミは指定のゴミ箱にお願いしますよ! お皿持参してくれても良いよ!」
「冒険者の方はチケットの色が違いますからね~。受付を間違えないように~。大盛りサービスが受けられませんよー」
コウヤは、ダンゴに頼んでマンタで屋台部隊を運んでもらったのだ。ついでに倒壊した教会は、ドラム組が片付けに来てくれている。造り直すことになると連絡をしたら今すぐ行っても良いと言われてしまったのだ。
「……これでどうだ……」
棟梁に、聖堂の部分だけはとりあえず残しておいて欲しいからと告げたところ、その部分が丸見えではないかと、手早くその場で図面を引いて小さな聖堂だけの建物にしてしまっていた。
この手際の良さに見慣れているジザルスも、少し表情を引きつらせる。
「……さすがですね。ありがとうございます。小さな町の教会より立派です」
「そうか……」
さすがはドラム組。間に合わせのレベルが違う。
「……ジザさんに頼みがある」
「私に出来ることでしたら」
「この町の……スラム……場所を教えてくれ」
「ああ。なるほど。分かりました。ご案内します」
「よろしく……」
作業中に、住民たちの声が聞こえていた棟梁は、スラムの住民たちにも手伝わせていたと知り、コウヤならばここのスラムもなくそうとするだろうと思った。
かつてのユースールにもスラムがあった。コウヤが徐々にそこに居た者たちを立ち直らせ、多くの者が冒険者としての人生を手に入れたのだ。
これにより、スラムの人数が一気に減った。その隙に住宅を作り直したのだ。キレイになったことで、残っていた者たちも追い立てられる。そこに、領兵たちや元スラムの住民だった冒険者達が助けに入り、新しい道を一緒に模索する。
地道に、けれど早急にスラムの住民たちは自立させられていった。
この時、コウヤはスラムの範囲を足で測り、建物の規格を決めて、どれだけの者がそこに住めるかを計算したという。それをレンスフィートから聞いていた棟梁は、今回は自分達がと思ったのだ。
「行くぞ」
「「「おうっ」」」
数時間で、四方にあるスラムの範囲を測定し、建てられる建物の設計図と共に、提案書としてまとめ終えた。
ユースールの冒険者とギルド職員の大半は、日が暮れる前にユースール帰ることになっている。あまり居座るのもいけないのだ。
コウヤはギルドでこの後の対応の仕方などの指導をしていた。とはいえ、他のベルセンの職員達も不眠不休で走り回ったのだ。休ませることも必要で、半数ずつ交代で休んでもらった。
その間コウヤは、マニュアルとまではいかないが、今後の完全収束までの対応の仕方を紙面にまとめていた。もちろん、指示も別途飛ばしている。因みに、コウヤはまだ青年の姿のままだ。
「炊き出しは、ギルドに食堂があれば、そこの方にお願いするか、職員の中で料理が出来る方々で行います。候補は居られますか?」
「い、いえ……女性は多いですが、得意ではないと……男性職員は、私も含めて料理などとても……」
顔の怪我のせいで、強面とされるフレイ。彼は荒事担当もこなす古株らしい。
いつもは無口で、取っつきにくい人という印象らしいのだが、コウヤには丁寧に接してくれる。だが、コウヤの姿が変わったためか、今は少しソワソワと落ち着かない。
「う~ん。なら聖魔教の神官を数名、派遣してもらいましょう。料理も教えてもらってください。なので、早急に担当を決めて欲しいです。ただ、皆さん出来ないというのでしたら、担当の数人だけに強制するのはよくありません。何より、これも経験です」
コウヤは紙に枠をすっ、すっと書いていく。横に七マス。縦に三マス。
「一週間のスケジュールで一日三名ずつ。これで埋めてください。もちろん、その時々で手が空いた者は手伝うということで」
「分かりました! すぐに!」
コウヤの元から移動すると、勤務表と照らし合わせながらすぐに書き込んでいく。そんなフレイの様子にコウヤは少し首を傾げていた。
「俺の方が後輩で年下なのに」
なぜか騎士や魔法師達を相手にした時のような感覚。師匠呼びされていないのに、されている
ように感じてしまう。
「それは仕方ありませんよ」
答えをくれたのは、隣で黙々と仕事をしていたゼフィルだ。コウヤの隣が一番仕事がはかどるといって、陣取ったのはコウヤがここに戻ってきてすぐだった。
冗談ではなく、ほとんどの者がコウヤへ報告を持って来るためだ。兵の方も、すっかり心を許したらしく、ギルド職員共々、ここへ報告をしにくる。
コウヤの隣に居れば、ゼフィルは歩き回らなくても、自然と情報を得ることができたのだ。何より、ゼフィルのモチベーションも上がる。彼にとっても、師匠なのだから。
「そのお姿だからという理由も少なからずあるかもしれませんが、やはり、コウヤ師匠は頼りになりますからね。崇めたくなるほど」
「崇められるのはちょっと……でも、強制でないならいいかな」
「誰が強制などするものですかっ」
「ふふ。冗談ですよ」
「悪い冗談はやめてください。領城にご移動願うかもしれませんよ」
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