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第七章 ギルドと集団暴走
273 『特別訓練だ!』
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時刻は午前三時半前。
四度目の集団暴走が始まって十分ほどが過ぎた。
コウヤとタリスは外壁の上から見下ろして笑みを浮かべる。
「ははっ。スゴいじゃない。ベルセンの子達はまるで別人になったみたいだねえ」
「それだけ必死なんですよ」
「まあ、ちょっとやっぱり、全体的に練度は足りないねえ。半分くらいの子がランクに合ってないのかな?」
タリスは常と変わらぬ物言いだが、その目は厳しくベルセンの冒険者達の戦いぶりを見ていた。
これまでの様子も見てきて感じた。ユースールではCランクと判断される者がBランク。一人前とされるDランクとなっている者がEランクのまだ危うさの残る実力の者が多い。
「そうですね……ランク査定自体が人の評価で変わるものですから、こればかりは統一するのは難しいでしょう」
「ボクの現役時代と上の方のランクでは違わなかったように思うけど……やっぱり大昔とも違うものかな……」
「……」
これは、コウルリーヤとして生きていた頃のことを聞きたいんだろうと察して、慎重に思い出す。
「……全体的に甘くなっているかもしれません……ただ、昔よりは魔獣の生態系や環境も変わっていますからね。多少の低下はおかしくありません」
人が増えたことで環境も変わり、そのせいで生態系も変わった。
「今はそこの迷宮でしか会えませんけど、それこそ、この辺はヒュドラとか多かったですからね。ハリーくんと出会う確率の倍くらい普通でした」
「げえ~……なにそれ……おっそろしい世界だったんだね……」
現在、迷宮のボスとして現れる魔獣で、野生のものと出会える確率はとても低い。小型化していたり、生息地が人の住む領域からかなり離れていたりするのだ。
「そうですね……人はもちろんですけど、他の魔獣達もヒュドラのようなものに滅ぼされないようにと、結構凶暴でした」
「そうなってくると、人も強くなるしかないもんね~。魔法ももっと威力あるやつ使ってたとか?」
「数人で張る結界とかで強度を上げてましたね。あのグラムさんがやった魔力弾の威力の魔法も、複数人で組み上げて発動させてましたよ。今はどうも、その技が失伝してしまったようですけど」
見つめる先には、魔法師との見事な連携で魔獣を殲滅していく冒険者達の姿。
それを見て、コウヤは呟くように告白する。
「……迷宮を造らせたのは俺なんです……」
「コウっ、コウルリーヤ様が?」
「最初は、精霊達のためでした。彼らを守るための場所と新しい存在意義をあげたかった……」
小さくて、戦う力を持たない精霊。その土地の想いに触れ、気に入った場所に居付き、その土地を豊かにする。
それに先ず目を付けたのは人だ。
精霊達を捕らえて、自分たちのためだけに利用しようとした。けれど、精霊達は自分の気に入った土地にしか富を与えないし弱ってしまう。それを知った人々は、今度はその土地を奪うようになった。
「あの子達は自由を欲している。けれど、想いを残す『人』が好きだった。利用されても、乱暴にされて消されてしまったとしても、それでも人を憎まなかった……でも、何か恩恵を受けるならば、返すべきです。一方的に搾取し、搾取されるだけでは、すぐに破綻してしまう」
そんな精霊達を見ていられなかった。
「だから、力を与えました。迷宮を……その土地の想いを具現化して、関わろうとする挑戦者にはその対価を与えればいいと……」
「それが迷宮のドロップ品だね」
吹けば飛ぶような儚い存在に、力を与えたのだ。ゼストラーク達も手を貸し、精霊という存在を確かなものにした。
コウルリーヤ達は加護を与えただけ。提案はしたが、迷宮という形を作り上げたのは精霊達だ。だから、コウヤはなぜ迷宮の外の魔獣が勝手に入って来ないのか、集団暴走となる時しか中から出てこないのかも分からない。
ダンゴに頼んで弄ることはできても、コウヤが設計を弄ることもできない。それほどまでに精霊は、確立した存在となっていったのだ。
「はい。そうして、存在意義を見つけた精霊達は、徐々に強くなっていきました。同時に自我も確立されてきた。挑戦者が少ないと、不満を感じるというほどに」
「なるほどね。そこで氾濫が起きるようになったんだ」
人は勝手ない生き物だ。一時は求めても、不意に興味を失くす。そんな勝手な生き物だと精霊達も理解するようになった。だから、それが許せなかったのだろう。
「ええ。その時はまだ迷宮内だけでしたね。『欲しいものがこんなにあるぞ』と主張する感じで。けど、出したら出したままですからね。精霊は生み出す力はあっても、失くすことが出来なくて……それで、仕方なく外に出すようになりました」
「精霊さん達が求めているのは人だから、人の多い町に向かう……と」
「そうです。求め、求め合う関係……俺の理想を多分あの子達は感じてしまったんでしょうね……最初に関わったのが俺ですから、そういう感覚の共有ができてしまったんだと思います」
共存してほしい。けれど、人は自分達とは違うものを避ける傾向がある。分かり合うのは難しい。意思疎通もできないのだから不可能に近かった。
だからコウルリーヤは、せめてと、この関係を願った。それが精霊達に伝わってしまったのだろう。その関係を崩さないために、氾濫を起こし、集団暴走を起こすようになった。
同時に『協力して何かに立ち向かう』という生き方を人々に求めていたコウルリーヤの願いも叶えられると思ったのだろう。
「なるほどね……」
口にはしなかったが、もう一つおそらく精霊達には理由ができた。
それは、コウルリーヤを人々が討ったことから始まる。
深く繋がるダンゴが居たから、それは仕方がなかったのかもしれない。
コウヤが表情を歪めたのをタリスに気付かれたらしい。
「なら逆に、コウルリーヤ様を討った人族に、精霊達もきっと何か思ったよね」
「……そうみたいですね……ランクを上げていくなんてこと、昔はなかったんです。多分、それだと思います」
一度真ん中で弱めるのも、今ではルールとして精霊達は徹底しているが、確実に油断させるためだった。心を折るためだった。そして、最後は全力で。これは、精霊達の中で折り合いを付けるため。
律儀な精霊達は、一度決めたものをルールとしていく。これはもう変えられないだろう。
「……後悔……してる?」
タリスが遠慮がちに顔を覗き込んできた。
「後悔……とまでは……申し訳ないなとは思います。きっと、昔はもっとこれで人が亡くなったでしょう。今回だって、ユースールでの備えがなければきっとこのベルセンは、この四度目までも保たなかった」
ダンゴが、精霊が、コウルリーヤを亡くした時の絶望の感情は強かったはずだ。
ゼストラーク達と同じくらい。
「……」
コウヤ的には『ドジったな~』だ。けれど、コウルリーヤの周りからすれば、決して許せないものだった。
愛されていたと思えば嬉しいが、自業自得の部分が大半とはいえ、多くの被害が出てしまったことについては、やはり申し訳なかった。
そんな想いをコウヤの表情から読み取ったのだろう。少しでもその想いが軽くなるように、タリスは目元を和らげ、冗談を言うように軽く告げた。
「なら、これも利用できるものにしなきゃね~」
「利用?」
「そうそう」
タリスは、楽しそうに戦っているユースール組を指差す。
「だって見てよ! あの子達的にはコレ『特別訓練だ!』って思ってるよ。今までの成果が出せる機会ってやつ。誰よりもコウヤ君にその成果を見せたいんだろうね~」
「……俺に……?」
確かに、大物をやった時にやたらとこちらを見るなとは思っていた。マスターであるタリスに対するアピールではないのだろうか。
「間違いないよ。だいたい、あんな子達にも師匠って慕われるのどうかと思う」
指を差された先からは、金の騎士を連れた魔法師達と近衛騎士が駆けてくる。外壁を北まで歩きながら、彼らは戦場を見てきたのだ。
因みに、アルキスは英気を養うためにも今は眠っている。護衛はルディエや白夜部隊なので問題はない。
「師匠! 凄いです! やっぱりユースールの方は違うのですね!!」
大興奮していた。コレはあれだ。遊園地とかアトラクションを見て回った子どもの反応と同じだ。
「皆さん……寝なくて大丈夫でしたか?」
「問題ないですよ! 三日、四日寝食忘れて研究するとか普通でしたから!」
自信満々に胸を叩く魔法師達。それにエミール達がそれぞれ『ダメだろう』『無理しちゃダメ』と身振り手振りで伝えていた。これにヘコヘコ頭を掻きながら下げる魔法師達。和む光景だ。
次に近衛騎士が手を上げる。
「我々は仕事上、寝ずに戦えるように訓練もしていますので。二日、三日は平気です!」
うんうんと頷き合った。確かに、全く疲れを感じさせていない。これから始まる楽しいことに夢中だ。
「こんな機会ありませんから! 凄い訓練になりますよ! 機会を与えていただき、ありがとうございます!」
「えっと……」
「ほらね?」
タリスが言った通りでしょと、後ろで笑う。
「ふふっ」
ここに、本来あるはずの絶望はないと知り、コウヤも笑った。
「でしたら、きちんと成果が出ないといけませんね!」
「うわあ、コウヤちゃんがやる気になっちゃった。ま~た空から下りるとかあり得ないこと考えないでね?」
「さすがにアレは……なるほど」
「ちょっと!?」
「ギリギリまで作戦練りますね♪ みなさんが楽しめるように」
「ま、まあ……コウヤちゃんの訓練って、ユースールの子にとってはお祭りみたいなものかな……」
ちょっと遠い目をするタリス。その隣で、コウヤは、確かに軽くなった心を感じながら、ニコニコと笑うのだった。
***********
読んでくださりありがとうございます◎
三日空きます。
よろしくお願いします◎
四度目の集団暴走が始まって十分ほどが過ぎた。
コウヤとタリスは外壁の上から見下ろして笑みを浮かべる。
「ははっ。スゴいじゃない。ベルセンの子達はまるで別人になったみたいだねえ」
「それだけ必死なんですよ」
「まあ、ちょっとやっぱり、全体的に練度は足りないねえ。半分くらいの子がランクに合ってないのかな?」
タリスは常と変わらぬ物言いだが、その目は厳しくベルセンの冒険者達の戦いぶりを見ていた。
これまでの様子も見てきて感じた。ユースールではCランクと判断される者がBランク。一人前とされるDランクとなっている者がEランクのまだ危うさの残る実力の者が多い。
「そうですね……ランク査定自体が人の評価で変わるものですから、こればかりは統一するのは難しいでしょう」
「ボクの現役時代と上の方のランクでは違わなかったように思うけど……やっぱり大昔とも違うものかな……」
「……」
これは、コウルリーヤとして生きていた頃のことを聞きたいんだろうと察して、慎重に思い出す。
「……全体的に甘くなっているかもしれません……ただ、昔よりは魔獣の生態系や環境も変わっていますからね。多少の低下はおかしくありません」
人が増えたことで環境も変わり、そのせいで生態系も変わった。
「今はそこの迷宮でしか会えませんけど、それこそ、この辺はヒュドラとか多かったですからね。ハリーくんと出会う確率の倍くらい普通でした」
「げえ~……なにそれ……おっそろしい世界だったんだね……」
現在、迷宮のボスとして現れる魔獣で、野生のものと出会える確率はとても低い。小型化していたり、生息地が人の住む領域からかなり離れていたりするのだ。
「そうですね……人はもちろんですけど、他の魔獣達もヒュドラのようなものに滅ぼされないようにと、結構凶暴でした」
「そうなってくると、人も強くなるしかないもんね~。魔法ももっと威力あるやつ使ってたとか?」
「数人で張る結界とかで強度を上げてましたね。あのグラムさんがやった魔力弾の威力の魔法も、複数人で組み上げて発動させてましたよ。今はどうも、その技が失伝してしまったようですけど」
見つめる先には、魔法師との見事な連携で魔獣を殲滅していく冒険者達の姿。
それを見て、コウヤは呟くように告白する。
「……迷宮を造らせたのは俺なんです……」
「コウっ、コウルリーヤ様が?」
「最初は、精霊達のためでした。彼らを守るための場所と新しい存在意義をあげたかった……」
小さくて、戦う力を持たない精霊。その土地の想いに触れ、気に入った場所に居付き、その土地を豊かにする。
それに先ず目を付けたのは人だ。
精霊達を捕らえて、自分たちのためだけに利用しようとした。けれど、精霊達は自分の気に入った土地にしか富を与えないし弱ってしまう。それを知った人々は、今度はその土地を奪うようになった。
「あの子達は自由を欲している。けれど、想いを残す『人』が好きだった。利用されても、乱暴にされて消されてしまったとしても、それでも人を憎まなかった……でも、何か恩恵を受けるならば、返すべきです。一方的に搾取し、搾取されるだけでは、すぐに破綻してしまう」
そんな精霊達を見ていられなかった。
「だから、力を与えました。迷宮を……その土地の想いを具現化して、関わろうとする挑戦者にはその対価を与えればいいと……」
「それが迷宮のドロップ品だね」
吹けば飛ぶような儚い存在に、力を与えたのだ。ゼストラーク達も手を貸し、精霊という存在を確かなものにした。
コウルリーヤ達は加護を与えただけ。提案はしたが、迷宮という形を作り上げたのは精霊達だ。だから、コウヤはなぜ迷宮の外の魔獣が勝手に入って来ないのか、集団暴走となる時しか中から出てこないのかも分からない。
ダンゴに頼んで弄ることはできても、コウヤが設計を弄ることもできない。それほどまでに精霊は、確立した存在となっていったのだ。
「はい。そうして、存在意義を見つけた精霊達は、徐々に強くなっていきました。同時に自我も確立されてきた。挑戦者が少ないと、不満を感じるというほどに」
「なるほどね。そこで氾濫が起きるようになったんだ」
人は勝手ない生き物だ。一時は求めても、不意に興味を失くす。そんな勝手な生き物だと精霊達も理解するようになった。だから、それが許せなかったのだろう。
「ええ。その時はまだ迷宮内だけでしたね。『欲しいものがこんなにあるぞ』と主張する感じで。けど、出したら出したままですからね。精霊は生み出す力はあっても、失くすことが出来なくて……それで、仕方なく外に出すようになりました」
「精霊さん達が求めているのは人だから、人の多い町に向かう……と」
「そうです。求め、求め合う関係……俺の理想を多分あの子達は感じてしまったんでしょうね……最初に関わったのが俺ですから、そういう感覚の共有ができてしまったんだと思います」
共存してほしい。けれど、人は自分達とは違うものを避ける傾向がある。分かり合うのは難しい。意思疎通もできないのだから不可能に近かった。
だからコウルリーヤは、せめてと、この関係を願った。それが精霊達に伝わってしまったのだろう。その関係を崩さないために、氾濫を起こし、集団暴走を起こすようになった。
同時に『協力して何かに立ち向かう』という生き方を人々に求めていたコウルリーヤの願いも叶えられると思ったのだろう。
「なるほどね……」
口にはしなかったが、もう一つおそらく精霊達には理由ができた。
それは、コウルリーヤを人々が討ったことから始まる。
深く繋がるダンゴが居たから、それは仕方がなかったのかもしれない。
コウヤが表情を歪めたのをタリスに気付かれたらしい。
「なら逆に、コウルリーヤ様を討った人族に、精霊達もきっと何か思ったよね」
「……そうみたいですね……ランクを上げていくなんてこと、昔はなかったんです。多分、それだと思います」
一度真ん中で弱めるのも、今ではルールとして精霊達は徹底しているが、確実に油断させるためだった。心を折るためだった。そして、最後は全力で。これは、精霊達の中で折り合いを付けるため。
律儀な精霊達は、一度決めたものをルールとしていく。これはもう変えられないだろう。
「……後悔……してる?」
タリスが遠慮がちに顔を覗き込んできた。
「後悔……とまでは……申し訳ないなとは思います。きっと、昔はもっとこれで人が亡くなったでしょう。今回だって、ユースールでの備えがなければきっとこのベルセンは、この四度目までも保たなかった」
ダンゴが、精霊が、コウルリーヤを亡くした時の絶望の感情は強かったはずだ。
ゼストラーク達と同じくらい。
「……」
コウヤ的には『ドジったな~』だ。けれど、コウルリーヤの周りからすれば、決して許せないものだった。
愛されていたと思えば嬉しいが、自業自得の部分が大半とはいえ、多くの被害が出てしまったことについては、やはり申し訳なかった。
そんな想いをコウヤの表情から読み取ったのだろう。少しでもその想いが軽くなるように、タリスは目元を和らげ、冗談を言うように軽く告げた。
「なら、これも利用できるものにしなきゃね~」
「利用?」
「そうそう」
タリスは、楽しそうに戦っているユースール組を指差す。
「だって見てよ! あの子達的にはコレ『特別訓練だ!』って思ってるよ。今までの成果が出せる機会ってやつ。誰よりもコウヤ君にその成果を見せたいんだろうね~」
「……俺に……?」
確かに、大物をやった時にやたらとこちらを見るなとは思っていた。マスターであるタリスに対するアピールではないのだろうか。
「間違いないよ。だいたい、あんな子達にも師匠って慕われるのどうかと思う」
指を差された先からは、金の騎士を連れた魔法師達と近衛騎士が駆けてくる。外壁を北まで歩きながら、彼らは戦場を見てきたのだ。
因みに、アルキスは英気を養うためにも今は眠っている。護衛はルディエや白夜部隊なので問題はない。
「師匠! 凄いです! やっぱりユースールの方は違うのですね!!」
大興奮していた。コレはあれだ。遊園地とかアトラクションを見て回った子どもの反応と同じだ。
「皆さん……寝なくて大丈夫でしたか?」
「問題ないですよ! 三日、四日寝食忘れて研究するとか普通でしたから!」
自信満々に胸を叩く魔法師達。それにエミール達がそれぞれ『ダメだろう』『無理しちゃダメ』と身振り手振りで伝えていた。これにヘコヘコ頭を掻きながら下げる魔法師達。和む光景だ。
次に近衛騎士が手を上げる。
「我々は仕事上、寝ずに戦えるように訓練もしていますので。二日、三日は平気です!」
うんうんと頷き合った。確かに、全く疲れを感じさせていない。これから始まる楽しいことに夢中だ。
「こんな機会ありませんから! 凄い訓練になりますよ! 機会を与えていただき、ありがとうございます!」
「えっと……」
「ほらね?」
タリスが言った通りでしょと、後ろで笑う。
「ふふっ」
ここに、本来あるはずの絶望はないと知り、コウヤも笑った。
「でしたら、きちんと成果が出ないといけませんね!」
「うわあ、コウヤちゃんがやる気になっちゃった。ま~た空から下りるとかあり得ないこと考えないでね?」
「さすがにアレは……なるほど」
「ちょっと!?」
「ギリギリまで作戦練りますね♪ みなさんが楽しめるように」
「ま、まあ……コウヤちゃんの訓練って、ユースールの子にとってはお祭りみたいなものかな……」
ちょっと遠い目をするタリス。その隣で、コウヤは、確かに軽くなった心を感じながら、ニコニコと笑うのだった。
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読んでくださりありがとうございます◎
三日空きます。
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