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第七章 ギルドと集団暴走
265 余裕ないから♪
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コウヤはギルドを見回す。
ルディエから受け取った職員の情報を頭で整理しながら、職員を照会していく。そして、ふと目を瞬かせ、ああと声を漏らした。
「そっか。パックン。パックンしたのも出して」
《……えー ∑(゚Д゚) 》
「出して」
《はい…… (◞‸◟) 》
出てきたのは、六人。意外といた。ぺっ、ペっとされたように飛び出してきた六人は全員、女性だった。
「え、あ、い、いやぁぁぁっ」
「怖い怖い怖いっ」
「ごめんなさい、ごめんなさいっ」
「うっ、うっ、うっ……」
そんな女性達は錯乱中。これは仕方がない。パックンにパックンされると、悪夢を見るのだ。昔はランダムだったが、パックンはレベルが上がったことで、故意に悪夢の系統を操作できるらしい。
「どんな悪夢見せたの?」
《スタンピードver!》
「集団暴走バージョン? 何それ……でも、そっか……まあ、仕方ないのかな」
情報によると、彼女たちは受付嬢。だが、普段から冒険者の仕事をバカにしていたらしい。恐らく、今回もサポートする気はなかったのだろう。
「さてと」
パンッ、パンッ
コウヤは手を叩いて注意を引いた。
錯乱していた受付嬢たちも、夢から醒めたように目を見開いて顔を上げた。涙や鼻水でぐちゃぐちゃなのは気になる。
「ユースール支部のコウヤです。今から名を呼ぶ方たちは、後方支援に行ってもらいます。まず……」
これは男性職員が中心だ。ギルドの仕事も一通り出来る人達を選ぶ。
コウヤはその間、受付嬢たちに近付いていく。亜空間から小さいタオルを出し、それを魔法で濡らして冷やすと、それを六人の受付嬢一人一人に差し出していく。
驚きながらも受け取った受付嬢達は、その冷たさに正気付き、やがてどうすべきか気付く。顔を赤らめて、タオルでその顔を覆った。
「以上の方は、すぐに集団暴走用の緊急セットと拡声魔導具の用意を」
「持ったらボクと門まで行くよー。ほら、一分以内に」
転がるように立ち上がり、倉庫へと走って行く職員達。指示されれば出来るようだ。
「次にこちらの待機組です。サブギルドマスターのヴェルズさんを中心に……」
名を上げたのは、サブギルドマスターを含めて四人だ。彼らは他の支部でもやってきたベテラン。体力的なものも見て待機組とした。
この時、後方支援部隊として行く者たちが、荷物を持って駆け戻ってくる。
「それじゃあ行くよー」
「は、はい……」
一通り出来る人達とはいっても、とても不安そうだった。そんな彼らに、タリスはいつも通り笑みを向ける。
「ちょっと。そんな緊張してると、保たないよ? 徹夜になるんだから、気合い入れて! 大丈夫。眠いなんて感じてる余裕ないから♪」
「……」
唖然とする彼らに、タリスは可愛らしく首を傾げて見せる。
「あれ? 冒険者が命賭けてるのに、寝るなんて出来ないよね? ボクら職員は冒険者達のお陰でお仕事があるんだよ? きっちり普段のお礼をしなきゃね。辛気臭い顔見せるんじゃないよ? 辛いこと頼んでるのはボクらなんだからね」
「っ、あ……」
「そ、そうだ……」
「俺らなんで今まで……」
目に力が宿っていた。キツい言葉だが、お陰で現実を見られたようだ。
「なら改めて~。行くよ!」
「「「はい!!」」」
きちんとした指揮官がいるのだ。不安はそれだけで一気に減る。彼らは勇ましくギルドを飛び出して行った。
「残った方々は、三人一組になってもらいます」
受付嬢を含めて、残ったのは十二人。勤務半年ほどの新人も居る。
「リーダーだけこちらで決めます。オーリさん。キアラさん。ラモさん。セノアさん」
「え……」
「わ、私?」
「……なんで?」
「……っ」
コウヤがリーダーとしたのは、先ほどパックンされていた受付嬢の六人の内の四人だ。
「四人の方は、食事処や他の所で働いた経験のある方です。まず、これからしていただくのは、食糧の調達です」
「食糧……」
一体何をやらされるのかと不安に思っていた彼女たちは、一気に肩の力を抜いた。
「集団暴走は体力勝負です。そして、いかに短い時間で食事と休息を取ってもらうかが鍵となります。一度目の集団暴走で、次が始まるまでの時間は計算できるので、冒険者の方々はそこで時間配分を決めます」
食事にどれだけの時間をかけるか。休息を先に取るかどうか。冒険者にとっては、日常的な配分計算。町の防衛戦では、それをサポートするのが職員の役目だった。
「集団暴走は急に起きます。だから、冒険者達は遠征の時のようには食料を用意できていません。水もそうです。それを今から用意します。集団暴走が終わるまで毎回の間に、出来る限りかき集める必要があるんです」
「……サポートって……」
「それだけでいいの?」
「それくらいなら……」
彼女たちは、ギルド職員としてのサポートというのがよく分からなかったらしい。それくらいならやれると思ったようだ。
「それくらい……ですか。そう思ってやっていただければいいです。ただし、常に何が本当のサポートになるのか考えてください。今回は特に、冒険者の方を良く見ることです」
コウヤは鋭く目を細めた。受付嬢達がヒクリと息を呑む。年下のコウヤに対して、彼女たちは今までのように反発しようとは思わなかった。
ベテランの職員の年上相手でも、何人かで突っかかることもあった彼女たちだが、どうしてか、コウヤには逆らう気が起きなかったのだ。
「サポートするとはどういうことか。きちんと理解しなくては、冒険者達の足を引っ張ることになりますよ。それは、大げさかもしれませんが、彼らの死を意味します。普段のあなた方がどういう考えや心待ちでお仕事をされているか分かりませんが……半端なことは許されませんよ」
「っ……」
脅し半分だが、彼女たちにはきちんと伝わったようだ。顔付きが、明らかに変わった。それは、これから仕事をしようと気合いを入れた人の顔だ。
「ふふ。とっても素敵な顔付きになりしたね。あと二人のメンバーは移動しながらでも皆さんで決めてください。先ず倉庫に必要な物を取りに行きます」
「っ、はい!!」
文句を言わず受付嬢や新人達はついてきた。
「ヴェルズさん。すみませんが、認識印の魔導具四機出して置いてくださいね」
「は、はい!」
サブギルドマスターは、完全に事務要員だった。ギルドマスターの補佐といえばそうだが、ほとんどの事務仕事をこなしていたのだ。あまり主張することもなく、ただやるべきことをするだけの人。
それでも、なぜその魔導具が必要かが分かっている人だ。ただどうすればいいのかとオドオドしている者よりかは、まだ頼りになるだろう。
倉庫から引きずり出してきたのは大きな箱。約一メートル四方のものだ。蓋はついていない。素材は特殊加工した木。色は赤と青と黄色で、一セットだ。それが四セット。重ねておけるので、場所を取り過ぎているわけではない。
その隣にそれを乗せて運べる組み立て式の台車もある。別々になっていなかったのは良いがと、コウヤは眉をひそめた。
「……整備してませんね……」
「これ、どうするんですか? 埃とか、中にも何かガラクタが……」
「れっきとした貴重な魔導具なんですけどね。今回はまあ、仕方ありません」
期待はしていなかった。今回のことで、備品管理についてもタリスに指摘してもらうつもりだ。
「王都の倉庫も怪しかったですしね……」
そう呟きながら、コウヤは箱の横についている魔石に魔力を流し、操作する。すると、中身がふわりと魔力に包まれ、外にそっと下された。
「ふう……やっぱり整備出来てないし……管理経費どうしてるんだろう……」
「え? え? なに? もしかして、こういうことできるやつなの?」
最後の方は聞こえなかったらしい。
混乱する声が聞こえるが、とりあえず全て魔法で綺麗にする。これは、魔導具を作動させないようにやらなくてはならないので、専門の魔工師が掃除をするのだが、普段からそれが出来ていないのは一目瞭然だった。
「そうですよ。ただ、本来はこの布で移動させます。使い方は、さすがにベテラン勢になら分かるはずですから、今は気にしなくていいです」
箱の中にあった布を箱の中に広げた。箱と同じ色だ。イメージとしては、大きな風呂敷だろう。
コウヤは最低限使える状態にするため、一つずつ魔石を確認していく。確認した物から外に運び出してもらう。
全てチェックを終え、ようやく移動を始めた。
「急ぎますよ」
「どこに向かうんですか?」
「避難所です。そこで住民の方達から食糧を寄付してもらいます」
「寄付?」
「頭、下げてもらいますよ?」
「っ、はい!」
嫌がらなかった。
彼女たちは誰も、年下のコウヤに対して口ごたえをしない。この町の冒険者達が、今の彼女たちを見たなら、きっと腰を抜かすだろう。
実際、この後訪れた避難所にいた低ランクの冒険者達や、引退した冒険者達は唖然とすることになるのだった。
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読んでくださりありがとうございます◎
三日空きます。
よろしくお願いします◎
ルディエから受け取った職員の情報を頭で整理しながら、職員を照会していく。そして、ふと目を瞬かせ、ああと声を漏らした。
「そっか。パックン。パックンしたのも出して」
《……えー ∑(゚Д゚) 》
「出して」
《はい…… (◞‸◟) 》
出てきたのは、六人。意外といた。ぺっ、ペっとされたように飛び出してきた六人は全員、女性だった。
「え、あ、い、いやぁぁぁっ」
「怖い怖い怖いっ」
「ごめんなさい、ごめんなさいっ」
「うっ、うっ、うっ……」
そんな女性達は錯乱中。これは仕方がない。パックンにパックンされると、悪夢を見るのだ。昔はランダムだったが、パックンはレベルが上がったことで、故意に悪夢の系統を操作できるらしい。
「どんな悪夢見せたの?」
《スタンピードver!》
「集団暴走バージョン? 何それ……でも、そっか……まあ、仕方ないのかな」
情報によると、彼女たちは受付嬢。だが、普段から冒険者の仕事をバカにしていたらしい。恐らく、今回もサポートする気はなかったのだろう。
「さてと」
パンッ、パンッ
コウヤは手を叩いて注意を引いた。
錯乱していた受付嬢たちも、夢から醒めたように目を見開いて顔を上げた。涙や鼻水でぐちゃぐちゃなのは気になる。
「ユースール支部のコウヤです。今から名を呼ぶ方たちは、後方支援に行ってもらいます。まず……」
これは男性職員が中心だ。ギルドの仕事も一通り出来る人達を選ぶ。
コウヤはその間、受付嬢たちに近付いていく。亜空間から小さいタオルを出し、それを魔法で濡らして冷やすと、それを六人の受付嬢一人一人に差し出していく。
驚きながらも受け取った受付嬢達は、その冷たさに正気付き、やがてどうすべきか気付く。顔を赤らめて、タオルでその顔を覆った。
「以上の方は、すぐに集団暴走用の緊急セットと拡声魔導具の用意を」
「持ったらボクと門まで行くよー。ほら、一分以内に」
転がるように立ち上がり、倉庫へと走って行く職員達。指示されれば出来るようだ。
「次にこちらの待機組です。サブギルドマスターのヴェルズさんを中心に……」
名を上げたのは、サブギルドマスターを含めて四人だ。彼らは他の支部でもやってきたベテラン。体力的なものも見て待機組とした。
この時、後方支援部隊として行く者たちが、荷物を持って駆け戻ってくる。
「それじゃあ行くよー」
「は、はい……」
一通り出来る人達とはいっても、とても不安そうだった。そんな彼らに、タリスはいつも通り笑みを向ける。
「ちょっと。そんな緊張してると、保たないよ? 徹夜になるんだから、気合い入れて! 大丈夫。眠いなんて感じてる余裕ないから♪」
「……」
唖然とする彼らに、タリスは可愛らしく首を傾げて見せる。
「あれ? 冒険者が命賭けてるのに、寝るなんて出来ないよね? ボクら職員は冒険者達のお陰でお仕事があるんだよ? きっちり普段のお礼をしなきゃね。辛気臭い顔見せるんじゃないよ? 辛いこと頼んでるのはボクらなんだからね」
「っ、あ……」
「そ、そうだ……」
「俺らなんで今まで……」
目に力が宿っていた。キツい言葉だが、お陰で現実を見られたようだ。
「なら改めて~。行くよ!」
「「「はい!!」」」
きちんとした指揮官がいるのだ。不安はそれだけで一気に減る。彼らは勇ましくギルドを飛び出して行った。
「残った方々は、三人一組になってもらいます」
受付嬢を含めて、残ったのは十二人。勤務半年ほどの新人も居る。
「リーダーだけこちらで決めます。オーリさん。キアラさん。ラモさん。セノアさん」
「え……」
「わ、私?」
「……なんで?」
「……っ」
コウヤがリーダーとしたのは、先ほどパックンされていた受付嬢の六人の内の四人だ。
「四人の方は、食事処や他の所で働いた経験のある方です。まず、これからしていただくのは、食糧の調達です」
「食糧……」
一体何をやらされるのかと不安に思っていた彼女たちは、一気に肩の力を抜いた。
「集団暴走は体力勝負です。そして、いかに短い時間で食事と休息を取ってもらうかが鍵となります。一度目の集団暴走で、次が始まるまでの時間は計算できるので、冒険者の方々はそこで時間配分を決めます」
食事にどれだけの時間をかけるか。休息を先に取るかどうか。冒険者にとっては、日常的な配分計算。町の防衛戦では、それをサポートするのが職員の役目だった。
「集団暴走は急に起きます。だから、冒険者達は遠征の時のようには食料を用意できていません。水もそうです。それを今から用意します。集団暴走が終わるまで毎回の間に、出来る限りかき集める必要があるんです」
「……サポートって……」
「それだけでいいの?」
「それくらいなら……」
彼女たちは、ギルド職員としてのサポートというのがよく分からなかったらしい。それくらいならやれると思ったようだ。
「それくらい……ですか。そう思ってやっていただければいいです。ただし、常に何が本当のサポートになるのか考えてください。今回は特に、冒険者の方を良く見ることです」
コウヤは鋭く目を細めた。受付嬢達がヒクリと息を呑む。年下のコウヤに対して、彼女たちは今までのように反発しようとは思わなかった。
ベテランの職員の年上相手でも、何人かで突っかかることもあった彼女たちだが、どうしてか、コウヤには逆らう気が起きなかったのだ。
「サポートするとはどういうことか。きちんと理解しなくては、冒険者達の足を引っ張ることになりますよ。それは、大げさかもしれませんが、彼らの死を意味します。普段のあなた方がどういう考えや心待ちでお仕事をされているか分かりませんが……半端なことは許されませんよ」
「っ……」
脅し半分だが、彼女たちにはきちんと伝わったようだ。顔付きが、明らかに変わった。それは、これから仕事をしようと気合いを入れた人の顔だ。
「ふふ。とっても素敵な顔付きになりしたね。あと二人のメンバーは移動しながらでも皆さんで決めてください。先ず倉庫に必要な物を取りに行きます」
「っ、はい!!」
文句を言わず受付嬢や新人達はついてきた。
「ヴェルズさん。すみませんが、認識印の魔導具四機出して置いてくださいね」
「は、はい!」
サブギルドマスターは、完全に事務要員だった。ギルドマスターの補佐といえばそうだが、ほとんどの事務仕事をこなしていたのだ。あまり主張することもなく、ただやるべきことをするだけの人。
それでも、なぜその魔導具が必要かが分かっている人だ。ただどうすればいいのかとオドオドしている者よりかは、まだ頼りになるだろう。
倉庫から引きずり出してきたのは大きな箱。約一メートル四方のものだ。蓋はついていない。素材は特殊加工した木。色は赤と青と黄色で、一セットだ。それが四セット。重ねておけるので、場所を取り過ぎているわけではない。
その隣にそれを乗せて運べる組み立て式の台車もある。別々になっていなかったのは良いがと、コウヤは眉をひそめた。
「……整備してませんね……」
「これ、どうするんですか? 埃とか、中にも何かガラクタが……」
「れっきとした貴重な魔導具なんですけどね。今回はまあ、仕方ありません」
期待はしていなかった。今回のことで、備品管理についてもタリスに指摘してもらうつもりだ。
「王都の倉庫も怪しかったですしね……」
そう呟きながら、コウヤは箱の横についている魔石に魔力を流し、操作する。すると、中身がふわりと魔力に包まれ、外にそっと下された。
「ふう……やっぱり整備出来てないし……管理経費どうしてるんだろう……」
「え? え? なに? もしかして、こういうことできるやつなの?」
最後の方は聞こえなかったらしい。
混乱する声が聞こえるが、とりあえず全て魔法で綺麗にする。これは、魔導具を作動させないようにやらなくてはならないので、専門の魔工師が掃除をするのだが、普段からそれが出来ていないのは一目瞭然だった。
「そうですよ。ただ、本来はこの布で移動させます。使い方は、さすがにベテラン勢になら分かるはずですから、今は気にしなくていいです」
箱の中にあった布を箱の中に広げた。箱と同じ色だ。イメージとしては、大きな風呂敷だろう。
コウヤは最低限使える状態にするため、一つずつ魔石を確認していく。確認した物から外に運び出してもらう。
全てチェックを終え、ようやく移動を始めた。
「急ぎますよ」
「どこに向かうんですか?」
「避難所です。そこで住民の方達から食糧を寄付してもらいます」
「寄付?」
「頭、下げてもらいますよ?」
「っ、はい!」
嫌がらなかった。
彼女たちは誰も、年下のコウヤに対して口ごたえをしない。この町の冒険者達が、今の彼女たちを見たなら、きっと腰を抜かすだろう。
実際、この後訪れた避難所にいた低ランクの冒険者達や、引退した冒険者達は唖然とすることになるのだった。
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