元邪神って本当ですか!? 万能ギルド職員の業務日誌

紫南

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第七章 ギルドと集団暴走

244 すぐに強制執行させなきゃ!

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ようやく元の姿に戻れたコウヤは、久し振りに自由に動ける体になったため、朝早くからギルドで仕事をしていた。

「コウヤさ~ん。もう休んでくださいよっ。今日、夜勤入るって言ってませんでしたか? まったく、ちょっと油断するといつの間にか仕事に来てるんですから……もう休んでください!」

朝の受け付けラッシュが落ち着いて、さて書類整理と席を立った途端、同僚のセイラに仕事を取り上げられた。その書類はマイルズとフランが受け取り、運ばれていく。三人はもうすっかりこのユースールのギルドに慣れたようだ。

「あ~……だって、久し振りだっから」
「っ、そんな可愛いっ……んんっ、むくれた顔をしてもダメです!」
「む~、分かりました……」

仕方なくコウヤは一度帰ることにした。少ししょんぼりしながら廊下を歩いていく。夜勤の時間まで何をしようか迷う。

昨日までベニ達に散々構われていたので、会いに行くというのもどうかと思う。エリスリリア達は地上への道を通したが、教国の持っていた導具についての調べで今日はまだ忙しくしているはずだ。

そこで思いついた。

「あ、なら王都に行こうかな。気になることもあったし、ちょっとだけ」

その呟きを聞いたのは、コウヤが居るなと様子を見に部屋から出てきたギルドマスターのタリスだった。

「えっ、今から行くの!? 行く行く! 連れてって!」

お出かけしたい病が出ている。相変わらず元気なおじいちゃんだ。

「マスター……仕事良いんですか?」
「うんっ。僕もコウヤちゃんと夜勤にする~♪」
「はあ……」

いいんだろうか。けれど、見回してもいつもならばすぐに回収に来るエルテが居ない。ならば大丈夫かと頷いた。

「いいですよ」
「わあいっ。行こう行こう!」

この時エルテは普通に仕事をしていた。タリスが戻って来ないと気付いて駆け下りてくるのはこの数分後だ。

とりあえず、タリスを連れて薬屋に行くことにする。途中で訓練場に顔を出しテンキと合流した。

「テンキ。これから夜勤の時間くらいまで王都に行くけど、どうする?」
《ご一緒します》

最近、一緒に居られなかったのが、テンキとしても不満だったようだ。

薬屋でも、パックンとダンゴに同じように声をかける。

「二人はどうする?」
《行くでしゅ!》
《行くー! ♪(´ε` ) 》

タリスはコウヤがコウルリーヤであることを知っているため、転移のことも話しやすい。なので、路地から直接王都の教会に飛んだ。

「ここすごいことになってるんだってね~♪ ユースールの教会も、また手を加えるんでしょ?」
「そうなんですよ。王都の方で気合い入れすぎたら『主神殿はここ!!』ってばばさま達に怒られちゃったんで、全部増築する予定です」
「あの小ちゃいコウヤくんが、ドラム組の棟梁さんの膝の上で設計図見てうんうんしてるのを見て、すごい被害出てたよ?」
「被害ですか? 俺何かしました?」

せっかくだから教会の外から見て考えようと提案し、休工期で手の空いていた棟梁とテーブルの上に広げた設計図を見ながら増築の話をしていたのだ。

そんな様子が父と子にしか見えず、微笑ましくて羨ましい。そんな色んな感情が周りには渦巻いていたという。

ドラム組の棟梁の父親っぷりに見惚れる者。時折コレだと名案を思いついて笑うコウヤに悶える者。

真面目に設計の話だというのに、子どもがお絵描きをしてどうだと見上げ、それを褒める父親にしか見えなかったらしい。

「とっても微笑ましい光景で、心を撃ち抜かれた人が続出したんだよ」
「へえ……」

コウヤは意味が分かっていない。

因みにこれにより、棟梁と結婚を考える女性が爆発的に増えたという。水面下では熾烈な女の戦いが始まっていた。知らないのは当の棟梁とコウヤくらいだった。

「で? 何をしにコウヤちゃんは王都に来ようと思ったの? それも夜勤前に」
「ああ。う~ん。とりあえずお昼にしませんか?」
「っ、良いね! ユースールの方の『健康食堂』も行ったけど、気楽に行けて良かったよ! 満服亭とはまた違ってね~。お酒が出ないのは寂しいけど、なんか健康的になるってゆうの? いいよね!」

この王都に教会を置くという話が出る前、既にユースールの方で試していたのだ。満服一服亭は、サービスも良くきちんとした店という感じで、ユースールに来たばかりの人などは入り辛い可能性があると冒険者に聞いたためだ。

酒場より、少しだけ敷居が高い店だと認識されていたらしい。ユースールに慣れた冒険者ならば良いが、まだ慣れずに心細い思いをしている者は尻込みする。

その頃、もっと気軽に、それも病人一人一人に対応できる教会らしい食堂をと考えていた。何より、まだまだ食事処が足りない状況だったため、教会に親しみを持ってもらうためにもという狙いもあった。

それに、日に日に人口が増えていくユースールで、患者がゲンの所だけでは受け入れきれなくなっている現状もある。神官達も薬師の知識を取り入れているし、育っているならば問題ないだろうと、教会にも受け入れられる場所を作っておいたのだ。

それが『療薬院』だった。

これらの建物を建てる場所に悩んだのだが、教会の近くは教国の神官達がかなり買い上げており、ほとんど空き家になっていたのが幸いした。

新たにユースールに来た者達に使ってもらおうとも考えていたのだが、中身が酷いもので、とても一般に渡せる家ではなかった。隠し部屋がとにかく多かったのだ。隠し部屋から色々と面白いものが出てくるため、神官達の手で一つ一つ根気強く片付ける必要もあった。

そんな理由もあり、家は空き家のままだったのだが、整理も付いたということで、建物を崩し、土地が用意できた。

食堂と療薬院の建物は教会の改装時についでに仕上げてもらっていた。その時はまだいつ開けられるかも分からなかったため、孤児院をメインでお披露目したのだ。

ジルファスが薬師と共に王都に帰っていって、しばらくした頃に概要が決まり、試験的な運用が始まった。

そこで試し、考案を重ねて今回王都の教会でも採用したのだ。

寧ろ、王都の方はまっさらな土地で作るので、とてもやりやすかった。

食堂に向かいながら、コウヤは気になっていることをタリスへ聞いてみる。

「マスターは、健康食堂での食事の代金、どう思いますか?」
「え? 普通に安いよね?」

話ながら食堂の窓口へ向かう。

注文を済ませてフダを受け取ると、席をどこにしようかと目を向ける。そんな食堂の光景を見てタリスへ確認した。

「見てください。昼時なのに、人が少ないでしょう?」
「確かにそうだね……ユースールの食堂より広いからってわけじゃなさそう……」
「そうなんです。冒険者も少なくて……多分、教会の仕事を手伝った人たちしか、ほとんど使ってません」

教国の教会にいいように使われていたガラの悪い冒険者たちが、草むしりや畑の仕事を手伝って食事をすることが常らしいのだ。今は資金もあるので問題ないが、将来的には不安がある。

「まだあまり知られてないからじゃない? それに、教国の教会の印象が残ってるだろうし」
「俺もそう思ってたんですけど、経理を任せている商家出の神官さんに言われたんです。王都ではあの値段では無理かもしれないって」
「なんで? 王都だよ? 仕事もいっぱいあるはずだよね? 宿代とか考えると、それなりに給金も良いはずでしょ?」

そこなのだ。一番下の宿代。素泊まりで銀貨五枚。仮に日本円に換算すると五千円。冒険者ならば、一番下のHランクでも一度で銀貨の下の鉄貨一枚百円相当を五枚は稼げる。五日もこなせば、一日に二、三回周りできるようになり、銀貨も手に入るのだ。

ならば一般的なしっかりとした仕事についている者の給金はといえば、最低でも一日で銀貨五枚。普通にパートさんの給金だなとコウヤは把握していた。物価もそれなりな王都ならば一日に金貨も手に入るだろう。

しかし、それはユースールでの基準だったようなのだ。

「それが、どうやら違うらしくて」
「どういうこと?」

そこで知り合いの騎士達が居るのに気付いた。

「あれ? 皆さん非番ですか?」
「「「コウヤ様!」」」

相変わらず様付けだなと思いながら、すっかり雰囲気の変わったように見える第三騎士団の三人に目を向ける。なぜか恐縮され、敬礼された。

「ふふ。座ってくださいね」
「「「はっ!」」」

少し苛めすぎただろうかと思い出しながら、近衛騎士に断りを入れた。

「ここ、座ってもいいですか?」
「もちろんです」
「うわっ。マスター! お久しぶりです!」
「うんうん。君たち相変わらず元気だねえ。いいことだ」

そんな会話をしながら、近衛騎士の隣の席につき、タリスが向かいに座った。食事がすぐに運ばれてくる。

そこで、ふと彼らの足下にある籠に気付いて目を向けた。

「ん? 依頼ですか?」
「はい。ペット探しの塩漬け依頼です。黒ネコに黒い首輪の目印はやめて欲しいですよ……」
「うちなら気を付けてもらうんですけどね。ん? 黒ネコ?」
「ええ」

コウヤはそれを覗き込んだ。黒ネコと呼ばれたものは、警戒して瞳の色が金から緑色に変わっていく。

「……もしかして、本当にペットとして依頼出てました?」
「そうですよ?」
「依頼用紙の注釈に従魔師の名前がありましたよね?」
「いえ……『黒ネコのクロちゃんを探して欲しい』との依頼でしたけど……何かマズイやつでしたか」
「うん……これ、魔獣のグリーンアイだよ。成獣になってすぐかな」
「「「……」」」

魔獣はペットとして飼えない。なにより、従魔術で契約をしてはじめて町の中に入れる。その従魔術は使い手がそれほど多くないため、町で見かけるのも稀だろう。

テンキが籠の前に座り確認した。

《従魔術の痕跡がありません》
「やっぱり? マスター……」
「ちょっと聞きたくないよ。ボクは今ご飯中だよ」

思いっきり目をそらされて笑った。

「食べてからで良いですけど、これはダメですよ。他にもあったらどうするんですか?」

クスクスと笑えば、観念したらしい。

「む~……ねえ、そこの子達も騎士だよね? 近衛じゃないんでしょ。巡回の時とか、これまでに魔獣が街中で見つかって暴れたとかって問題出なかった?」

タリスは食べながらも第三騎士団の三人に声をかける。

「え、あ、そういう話は何度か……でも、すみません……詳しい話は知らないのです……」
「ふ~ん。まあ、これは調べてみればわかるよね」

コウヤとタリスが揃って目を向けた先に、神官が居た。白夜部隊の一人だ。慣れたはずの近衛騎士達までギョっとしていた。相変わらず神出鬼没だ。

「調べてもらっていいかな」

コウヤが申し訳なさそうに声をかけると、神官は静かに頭を下げた。

「全て洗い出します」

消えた。

「これでとりあえずいいよね~。さあ、ご飯ご飯♪」
「マスター、調べがついたら俺は王都のギルドに行きますからね」
「なんで? 本部に監査入れるように言えば解決するよ?」
「王都にある依頼を一度見ようと思ってたんです。俺、ユースール以外の冒険者ギルド見たことないですし。散々おかしいって言われてますから、どこがおかしいのか気になってて」
「あ~……そうねえ……ユースールはおかしいからねえ」
「それが気になってるんですよ。俺がかなり手を入れちゃいましたからね」

本部に報告は上げていたが、実際に良いのか悪いのか比較対象がないと分からないと、今更ながらに思ったのだ。

「まあそうだけど、きっとガッカリするよ?」
「昔のユースール以上でなければそれほどではないと思いますけど」
「それがあったね……」

崩壊寸前の冒険者ギルドの一例を見ているのだ。それより酷いことはないだろう。何より、ここは王都なのだから。

「実際に、昔のユースールでも契約してない魔獣を持ち込んで、そうだと知らずにペットとして売り出してた店があったんですよ。契約してない魔獣は、本能としてまず人に懐きませんからね。脱走したから探してくれとかよくありました。そこで判明した件が大半です」
「……だからペット探しの依頼の調査に専門の担当がいるんだね。ボク知らなかったよ……」
「え? 知ってるんだとばかり……すみません。でも、担当を作る時、本部には報告出しましたよ?」
「……推奨するってことで裁決したかも……ごめんね……」
「いえ。実際に現場で見ないと分からない部分ってあると思いますし。推奨で出されただけ良い方だと」

魔獣であったとしても、冒険者や兵が適切に処理していたため、大きな問題にならなかったのだ。なので、推奨という形までいけたのは悪くない結果だろう。

「ただし、これ、冒険者の方にも被害が出かねないんです。ペット探しって、塩漬け依頼になりやすいですからね。そうすると、ランクの低い人が受けるものになります。それで、魔獣との戦いの経験が浅い冒険者が対応して怪我をするとか。魔獣だと分かって抵抗されて殺してしまったとかになれば、依頼料払われませんしね」

デメリットが多いせいもあり、ペット探しの依頼は塩漬け依頼になりやすいのだ。ただし、ユースールではベテランの冒険者も進んで外に出たくない日の依頼として、気軽に受けてくれるので、長く残る依頼はまずない。

「……それ、ダメじゃない? 推奨じゃダメだよ! すぐに強制執行させなきゃ!」
「ユースールしか実施してなかったら、越権行為だって言われますよ? だから、実態をきちんと把握できてるかどうかの確認のためにも、ギルドに行ってみませんか?」
「行く!」

前向きに考えてくれたようでコウヤは安心した。では次は、お金の問題にと老人に目を向けたのだ。

************
読んでくださりありがとうございます◎
二日空きます。
よろしくお願いします◎
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