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第七章 ギルドと集団暴走
228 脳筋になりかけている……
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宮廷魔法師達は、コウヤの力により手に入れた『影騎士』達が居ることで雰囲気も強さもガラリと変わった。
何が変わったかといえば、先ず魔法の研究だけでなく、体を動かすことを意識するようになった。
一般的な魔法師は『痛いの嫌だし、防御に力を使わなきゃ。前に出るのは怖いから、距離を取って砲撃ならしてもいいよ』というスタンス。
端的にいえば『ビビリさん』が多い。戦闘の現場でも、守ってもらうのが当たり前なのだ。だが『影騎士』という強力なパートナーを得たことで、彼らは『前に出てもいいかも。大事なパートナーを自分たちも守るんだ!』という気持ちが生まれた。
これにより彼らはビビリから見事脱却したのだ。
何よりも彼らはコウヤがユースールに戻ってから何度か、コウヤからアドバイスをもらいたいと神官を捕まえて伝えてきた。その返事が効いているらしい。コウヤが伝えたのがこれだ。
『騎士さん達は剣という武器を持ってますけど、魔法師は魔法という飛び道具を持ってるんです。条件はそう変わりませんよね?』
コウヤらしいアドバイスというか、コウヤの魔法に対する認識を知り、彼らは疑問に思うわけがなく、素直に『なるほど!』と納得してしまった。
そして、ただの研究オタクや防御職から見事にジョブチェンジ。騎士の訓練に混じって戦闘訓練も始めていた。もちろん、ユースールに自力で行けるようになったら行っても良いというアルキスの言葉を忘れていないからでもある。
これにより、宮廷魔法師は戦闘魔法師隊となったのだ。さすがのニールも認識していなかったらしい。
「……第一魔法師隊? 研究室で分けていたはずですが……?」
「あ、はい! 第一研究室長から名称が部隊長に変更になりました。研究室というのはもうないです! 部隊の方がカッコいい! 戦える魔法師になるという覚悟を表しています!」
「宮廷魔法師は魔法による国の防衛と研究が主な活動だったはずですが?」
業務内容がいつの間にか変更されていることに、宰相付きの第三書記官としてこれは見過ごすことができない。
「勿論、魔法の研究もしていますよ? ですが、防御だけに重きを置くのはやめるべきだと我々は悟ったのです。そう! 攻撃も防御法の一つだと!」
「……現状を正確に調査してから、宰相閣下に報告ですね……脳筋になりかけている……」
ニールはブツブツと呟きながらこの後の方針を決定した。ちょっと見ない内に別物になっていそうで怖いとも呟いていた。
「ふふ。フロウルさん、エミール。来てくれたのは家宅捜索をお願いできるってことで良いですか?」
時間が取れたら協力して欲しいと神官に伝言を頼んでいたのだ。
「勿論です!! 師匠に教えていただいた検索と捜索の『家捜魔法』! 完璧に使いこなせるようになりました! その上で外で実践させていただけるとはっ……っ、こんな機会まで与えていただきありがとうございます!!」
コウヤはアドバイスの返事に、もう一つ彼らが悩んでいたことを解決するための魔法を教えていたのだ。
それが『家宅捜索魔法』だ。
「カソウ魔法……一体それは……?」
ニールが首を傾げるのも無理はない。これはコウヤというか、コウルリーヤの完全オリジナル魔法だ。
完全オリジナルとカッコよく言っていても、実はコレ、コウルリーヤであった時に、神界でゼストラークが創り、リクトルスが集めてしまった大量の武器や魔導具などの詰まった倉庫から特定の物を見つけ出すために開発した魔法だった。
「魔力で感知する検索魔法って言えばいいのかな? 書類とか倉庫の中の物とかが瞬時に探せるんですよ。勿論、干渉できる範囲は魔力の放出具合によって変わりますけど」
「っ、そんなっ、便利過ぎます!」
ニールが飛びついた。書記官は膨大な書類を相手に仕事をするのだ。欲しい資料を探すのも一苦労。それがこれで解決してしまえそうなのだから飛びつくのも無理はない。
「魔力って自分のだけじゃなくて、外部からも持ってきてるってのは分かるでしょ? その外部からの魔力を物に干渉させて、魔力によって読み取って取り込むって言えばいいのかな。そんな感覚」
「っ……まさか、ユースールの文官達はそれを使っていたり……」
「しますよ」
「そうでしたか……」
ユースールでは、文官達の大半がこれを修得しており、仕事の効率が上がっている。彼らはそれを使いまくったため、魔力操作が【極】まで行っている。魔法師になろうと思えば、速攻で他の魔法も修得できてしまうだろうがしない。そう。彼らは他の魔法には興味がないのだ。全ては書類整理のため。
「ということで、検索項目はコレです。捜索する家のリストがコレ。家主達に抵抗されるかもしれません。数人でグループを組んでお願いしますね」
「承知しました! 行こうっ、エミール!」
《コクコク!》
力一杯頷いて、エミールはフロウルと共に一旦出ていった。連れてきた魔法師達に指示を出し、二組の魔法師を連れて戻ってくる。
「では、商業ギルドの家宅捜索を始めます!」
そうして、ギルド長が青くなったり白くなったりを繰り返している間にささっと家宅捜索を終え、必要となる証拠書類をピンポイントで見つけていくのだった。
◆ ◆ ◆
それはコウヤのいる国、トルヴァランにある神教国の教会司教、司祭達が集まる定例会の場。
定例会は年に一度。場所は毎回変わり、司教達へひと月ほど前に伝えられる。ただし王都と、ついこの間教会を置くことを断られたユースール内では行われない。
そして、今回は王都より南に二つ離れた領都での開催となった。定例会とは言っても、真面目な会議とは言えない。もちろん現状の報告はし合うが、それは豪華な食事をしながらだ。そう、これは懇親会と言っていいもの。食事会だった。
ただ、いつもならば領主が挨拶に来るのに来ない。それが、おかしいと気付いたきっかけだった。
「なぜ領主が来ない? 来られないとしても、寄進もないとはどういうことだ?」
「王都の司教達が捕まっただろう。それで、王に警戒されているのやもしれんぞ」
「なるほど……ならば仕方ないか。だが……使いくらい出して来て然るべきではないか? 確か、グレスルート伯爵だったな。おい。こちらから使いを出せ。寄進を受け取って来い」
「は、はい!」
領主から挨拶代を回収させるように、神官に指示を出す。
彼らは知らない。領主は既に代わっているのだ。その場には白夜部隊の一人が控えており、金を無心に来るのを待ち構えている。国に報告を上げるためだ。これでまた一つ、神教国への抗議内容が増える。
「申し訳ありませんなあ、聖女様。聖女様がいらっしゃるというのに、装飾品の一つも届かぬとは……もうこの国はダメかもしれませんなあ。我らの力を使う価値も無くしてしまったようです」
この場には、聖女と呼ばれる少女が来ていた。三年に一度の定例会には、神教国に認められた五人の聖女の内の誰か一人が参加し、司教達を労うことになっている。
今回ここに来たのは第五位の十二になる少女だ。彼女は最年少で聖女となった。
「そうですわね~。聞けば、この国の王の病はいつの間にか治っていたそうね? そのせいでわたくし達の力をアテにしない者たちが出てきているとか?」
自分はとっても可愛い。他の聖女達は一番下で三十歳。それもあり、彼女は若くて可愛いことに自信を持っている。当然、神官達も自分に好意を持ちやすいと分かっていた。
今も祖父と言っても過言ではないくらいの歳の司教が顔を赤らめている。それを満足気に見て微笑む。
「そ、そうなのです! 貴族達の不正から王都の教会が責められる結果になったと聞いております。王を治した愚か者を捕らえるべきかと」
彼らにはまだ、ベニ達のことは正確に伝わっていない。神教国の上層部で情報を止めているためだ。ベニ達のことを知っているのは、大司教達だけだった。
「できますの?」
「闇ギルドに依頼します! 処分しても構わないでしょう?」
「もちろんよ。わたくし達の計画を潰したのですもの。神も許してくださるわ」
にっこりと笑う聖女に、司教達はうんうんと頷いた。
そんな彼らを白夜部隊の一人が見ていた。
「……ここまで呑気だとは……王の病のことだけは見過ごせんな」
ギラリと睨み付ける先には、ニコニコと能天気に笑う少女。
「殺すのは簡単だが……コウヤ様は……」
きっと困った顔をされるだろう。先ずは殺さなくても良い方法を考えなくてはと笑い、この場から姿を消した。
************
読んでくださりありがとうございます◎
二日空きます。
よろしくお願いします◎
何が変わったかといえば、先ず魔法の研究だけでなく、体を動かすことを意識するようになった。
一般的な魔法師は『痛いの嫌だし、防御に力を使わなきゃ。前に出るのは怖いから、距離を取って砲撃ならしてもいいよ』というスタンス。
端的にいえば『ビビリさん』が多い。戦闘の現場でも、守ってもらうのが当たり前なのだ。だが『影騎士』という強力なパートナーを得たことで、彼らは『前に出てもいいかも。大事なパートナーを自分たちも守るんだ!』という気持ちが生まれた。
これにより彼らはビビリから見事脱却したのだ。
何よりも彼らはコウヤがユースールに戻ってから何度か、コウヤからアドバイスをもらいたいと神官を捕まえて伝えてきた。その返事が効いているらしい。コウヤが伝えたのがこれだ。
『騎士さん達は剣という武器を持ってますけど、魔法師は魔法という飛び道具を持ってるんです。条件はそう変わりませんよね?』
コウヤらしいアドバイスというか、コウヤの魔法に対する認識を知り、彼らは疑問に思うわけがなく、素直に『なるほど!』と納得してしまった。
そして、ただの研究オタクや防御職から見事にジョブチェンジ。騎士の訓練に混じって戦闘訓練も始めていた。もちろん、ユースールに自力で行けるようになったら行っても良いというアルキスの言葉を忘れていないからでもある。
これにより、宮廷魔法師は戦闘魔法師隊となったのだ。さすがのニールも認識していなかったらしい。
「……第一魔法師隊? 研究室で分けていたはずですが……?」
「あ、はい! 第一研究室長から名称が部隊長に変更になりました。研究室というのはもうないです! 部隊の方がカッコいい! 戦える魔法師になるという覚悟を表しています!」
「宮廷魔法師は魔法による国の防衛と研究が主な活動だったはずですが?」
業務内容がいつの間にか変更されていることに、宰相付きの第三書記官としてこれは見過ごすことができない。
「勿論、魔法の研究もしていますよ? ですが、防御だけに重きを置くのはやめるべきだと我々は悟ったのです。そう! 攻撃も防御法の一つだと!」
「……現状を正確に調査してから、宰相閣下に報告ですね……脳筋になりかけている……」
ニールはブツブツと呟きながらこの後の方針を決定した。ちょっと見ない内に別物になっていそうで怖いとも呟いていた。
「ふふ。フロウルさん、エミール。来てくれたのは家宅捜索をお願いできるってことで良いですか?」
時間が取れたら協力して欲しいと神官に伝言を頼んでいたのだ。
「勿論です!! 師匠に教えていただいた検索と捜索の『家捜魔法』! 完璧に使いこなせるようになりました! その上で外で実践させていただけるとはっ……っ、こんな機会まで与えていただきありがとうございます!!」
コウヤはアドバイスの返事に、もう一つ彼らが悩んでいたことを解決するための魔法を教えていたのだ。
それが『家宅捜索魔法』だ。
「カソウ魔法……一体それは……?」
ニールが首を傾げるのも無理はない。これはコウヤというか、コウルリーヤの完全オリジナル魔法だ。
完全オリジナルとカッコよく言っていても、実はコレ、コウルリーヤであった時に、神界でゼストラークが創り、リクトルスが集めてしまった大量の武器や魔導具などの詰まった倉庫から特定の物を見つけ出すために開発した魔法だった。
「魔力で感知する検索魔法って言えばいいのかな? 書類とか倉庫の中の物とかが瞬時に探せるんですよ。勿論、干渉できる範囲は魔力の放出具合によって変わりますけど」
「っ、そんなっ、便利過ぎます!」
ニールが飛びついた。書記官は膨大な書類を相手に仕事をするのだ。欲しい資料を探すのも一苦労。それがこれで解決してしまえそうなのだから飛びつくのも無理はない。
「魔力って自分のだけじゃなくて、外部からも持ってきてるってのは分かるでしょ? その外部からの魔力を物に干渉させて、魔力によって読み取って取り込むって言えばいいのかな。そんな感覚」
「っ……まさか、ユースールの文官達はそれを使っていたり……」
「しますよ」
「そうでしたか……」
ユースールでは、文官達の大半がこれを修得しており、仕事の効率が上がっている。彼らはそれを使いまくったため、魔力操作が【極】まで行っている。魔法師になろうと思えば、速攻で他の魔法も修得できてしまうだろうがしない。そう。彼らは他の魔法には興味がないのだ。全ては書類整理のため。
「ということで、検索項目はコレです。捜索する家のリストがコレ。家主達に抵抗されるかもしれません。数人でグループを組んでお願いしますね」
「承知しました! 行こうっ、エミール!」
《コクコク!》
力一杯頷いて、エミールはフロウルと共に一旦出ていった。連れてきた魔法師達に指示を出し、二組の魔法師を連れて戻ってくる。
「では、商業ギルドの家宅捜索を始めます!」
そうして、ギルド長が青くなったり白くなったりを繰り返している間にささっと家宅捜索を終え、必要となる証拠書類をピンポイントで見つけていくのだった。
◆ ◆ ◆
それはコウヤのいる国、トルヴァランにある神教国の教会司教、司祭達が集まる定例会の場。
定例会は年に一度。場所は毎回変わり、司教達へひと月ほど前に伝えられる。ただし王都と、ついこの間教会を置くことを断られたユースール内では行われない。
そして、今回は王都より南に二つ離れた領都での開催となった。定例会とは言っても、真面目な会議とは言えない。もちろん現状の報告はし合うが、それは豪華な食事をしながらだ。そう、これは懇親会と言っていいもの。食事会だった。
ただ、いつもならば領主が挨拶に来るのに来ない。それが、おかしいと気付いたきっかけだった。
「なぜ領主が来ない? 来られないとしても、寄進もないとはどういうことだ?」
「王都の司教達が捕まっただろう。それで、王に警戒されているのやもしれんぞ」
「なるほど……ならば仕方ないか。だが……使いくらい出して来て然るべきではないか? 確か、グレスルート伯爵だったな。おい。こちらから使いを出せ。寄進を受け取って来い」
「は、はい!」
領主から挨拶代を回収させるように、神官に指示を出す。
彼らは知らない。領主は既に代わっているのだ。その場には白夜部隊の一人が控えており、金を無心に来るのを待ち構えている。国に報告を上げるためだ。これでまた一つ、神教国への抗議内容が増える。
「申し訳ありませんなあ、聖女様。聖女様がいらっしゃるというのに、装飾品の一つも届かぬとは……もうこの国はダメかもしれませんなあ。我らの力を使う価値も無くしてしまったようです」
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今回ここに来たのは第五位の十二になる少女だ。彼女は最年少で聖女となった。
「そうですわね~。聞けば、この国の王の病はいつの間にか治っていたそうね? そのせいでわたくし達の力をアテにしない者たちが出てきているとか?」
自分はとっても可愛い。他の聖女達は一番下で三十歳。それもあり、彼女は若くて可愛いことに自信を持っている。当然、神官達も自分に好意を持ちやすいと分かっていた。
今も祖父と言っても過言ではないくらいの歳の司教が顔を赤らめている。それを満足気に見て微笑む。
「そ、そうなのです! 貴族達の不正から王都の教会が責められる結果になったと聞いております。王を治した愚か者を捕らえるべきかと」
彼らにはまだ、ベニ達のことは正確に伝わっていない。神教国の上層部で情報を止めているためだ。ベニ達のことを知っているのは、大司教達だけだった。
「できますの?」
「闇ギルドに依頼します! 処分しても構わないでしょう?」
「もちろんよ。わたくし達の計画を潰したのですもの。神も許してくださるわ」
にっこりと笑う聖女に、司教達はうんうんと頷いた。
そんな彼らを白夜部隊の一人が見ていた。
「……ここまで呑気だとは……王の病のことだけは見過ごせんな」
ギラリと睨み付ける先には、ニコニコと能天気に笑う少女。
「殺すのは簡単だが……コウヤ様は……」
きっと困った顔をされるだろう。先ずは殺さなくても良い方法を考えなくてはと笑い、この場から姿を消した。
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