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第六章 新教会のお披露目
199 集めてきた証拠の書類?
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コウヤは、ゲンの所に状況を確認に行ったり、回復を待っている魔獣達の様子を見たりと一時間を過ごし、無事にユストへ魔獣を預けることができた。
転移すると、そこには大きさの違う三つの小屋が建っていたのだ。それぞれの魔獣に合った仕様にしているらしい。中もすごかった。
これをドラム組が知ったら、きっとスカウトしにくるに違いない。
伊達に長く生きていない彼女の様々なスキルによって整えられた環境に、コウヤは感心しきりだった。だが、恐らく他の者が見れば、引いただろう。それだけ拘りのあるものが一時間で出来上がっていた。
「それでは、お願いしますね」
「お任せください!」
この返事を聞くと、やはり彼女も白夜部隊だなと思ってしまった。
そうして身軽になったコウヤは、ゲンの所に居たテンキと共に監査の進んでいるらしい教会に戻った。
「おや。どうにかなったかい?」
すぐにベニをとある部屋で捕まえる。その足下には、個人が判別できないほど顔を腫れ上がらせた神官が三人。その装いから辛うじて彼らが司教であると分かる。どうやら、未だお仕置き中だったようだ。そんな司教達に、テンキが近付いていく。
「うん。魔獣達はユストさんに任せてきたから安心だよ」
「あの子かい……安心……安心かねえ。まあ、周りに迷惑かけないならいいさね」
一人で興奮して、一人で楽しむのがユストだ。研究室もあの場所にしたので、周りに一切迷惑はかけない。それまでは町の外とはいえ、勝手に小屋を建てて自分で捕まえてきた魔獣を飼って楽しんでいたのだ。それもいくつも点々とそういう場所を作っていた。
お陰で、気付いた時にはユースールの周辺には十数個のそういった小屋が知らぬ間にできていたのだ。ある日ルディエが気付いて報告しなければ、きっとその小屋はもっと増えていただろう。ユースールを囲んでいたはずだ。
『なんか……ちょっと訳分かんないことになってるんだけど……』
困惑した表情でルディエがコウヤとベニ達に報告しに来た時は、本気で意味が分からなかった。
「研究者って感じするよねっ」
「褒めてやりたいが、難しいところだよ。本当に、魔獣研究者ってやつは……」
ベニ達には、魔獣研究者の知り合いがいる。一時コウヤが預かったケルベロス達の飼い主だ。ベニ達は、その人にユストが会わないように気を付けているらしい。いかにも意気投合してとんでもないことをしでかしそうなのだという。
ユストは、研究結果を表に出さない種類の研究者だ。魔獣研究者は総じてそうなるらしい。理解されないことをもどかしく思うこともないので、そこは安心だ。
彼らは自分が知りたいと思ったことを知れればそれで満足。他人の評価も必要なく、ただただ自己満足のためだけに研究をする。
ユストにコウヤが尋ねなければ、魔獣の研究をしているということさえ知れなかった。だからこそ、ルディエも困惑していたのだ。他の元無魂兵達も、彼女が狂ってしまったのだと思っていたのだから。
「俺は助かりますけどね。情報をギルドに還元してくれるって約束もできましたし」
「そうでなけりゃ、本当にただの道楽になるところさね。使い道があってなによりだよ」
今は認められているので、良しとする。今回も役に立ったのだから問題はない。
「それで、監査はどうなってるの?」
「もうじき終わるだろうよ」
「全部任せてるの?」
「こやつらの仕置きが途中だったからねえ」
監査は駆け付けた白夜部隊の者と、騎士の連れてきた兵達で行なっているらしい。アルキスは城に一足先に報告へ行った。ベニは本当にお仕置き中だったようだ。
地下のアレコレをコウヤに聞いて、見て『アレでは不足だ』と思ったのだろう。
《主さま。コレらに治癒魔法が効かないようにいたしましょうか》
「ほお。そりゃあいい」
テンキの申し出に、ベニが喜色を浮かべる。
「己が身をもって思い知るべきさね」
《では、そうさせていただきます》
テンキは呪いという形で、そういった制限をかけるのが得意だ。コウヤもこれには賛同した。
「自分の身に降りかかってみないと、こういう人達って分からないものね。想像力が働かない人って、かわいそう」
同情しながらもテンキにそれをさせるのだ。コウヤも今回のことはかなり頭にきていた。
それを確認していると、白夜部隊の一人が部屋にやってきた。
「お話中失礼いたします」
「終わったかい」
「はい」
その人はいくつもの書類を手にしていた。気になってコウヤは近付いていく。
「それ、集めてきた証拠の書類?」
「はい。確認されますか?」
「うん。ついでにきちんとした書類にまとめるよ」
「でしたら、こちらの部屋に全て集めます」
「お願いします!」
最近、ギルドの仕事にも余裕があり過ぎて、昔のように猛然と事務仕事をすることもない。不正の証拠をと帳簿を見直したりすることもないので、コウヤは少し欲求不満だった。
そこにきてコレである。俄然やる気が湧いてくる。書類を見たことで『本気で事務仕事したい!』という欲求が頂点に達していたのだ。
すぐに部屋には机と椅子が用意される。そこに座り、コウヤは質の良い用紙と、ペンを取り出す。
「持ち歩いているのかい?」
コウヤがいくら亜空間に色々と入れているのを知っていても、用意が良いものだとベニが感心する。
「これは文具迷っ……書架の迷宮で集めたやつなんだ。こういう時のために用意しておいたの」
「……迷宮産とは、また良いものを使うんだねえ」
「使いやすいしね」
いっぱいあるしというのは口にしなかった。
密かにあの迷宮のことを『文具迷宮』と呼んでいるほど利用しているコウヤだ。当然、在庫は多い。こればっかりは、収集癖のあるパックンを責められないほどだ。
「まあええわ。できれば写しもくれるかい? 証拠は国の方に提出してくれて構わんからね」
「わかった」
そうして、用意された書類を猛然とまとめだす。
「こっちの右から順番にこのタグで」
「はい」
「Gー5まで城に運んでいいよ」
「はっ!」
「これ、足りない。同じ場所から出たのは?」
「これです」
「ありがと。あ、そっか。こっちと関係してるんだ」
コウヤは、白夜部隊だけでなく、騎士達も使って処理を進めていた。書きあがっていく書類を書き写すのは、隣に机と椅子をくっ付けたニールだ。彼も城から派遣されたらしい。ただし、ニール自身が名乗りを上げてではある。
本来ならば、監督という立場でこの場を見ているだけで良いのだが、それをニールが良しとするはずがなかった。
「っ……」
黙って黙々と作業に徹しているのは、それだけコウヤの作業速度が速く、必死でやっても追いつけないからだ。密かに尊敬の念を抱き、感動しながらも視線は書類から外れず、手は動き続けている。
こうして作業を始めてから三時間。全ての書類が整った。
「ふぅ。あ~、お腹空いた~」
この教会に来た時には、既に昼を回るところだったのだ。お腹が空いてもおかしくはない。
昼飯前というように、午前中に教会を二つ潰してしまったことになるが、これもおかしくはない。
「そう言うと思って、買ってきてるよ」
呆れた様子で書類の消えた机の上に焼きそばを置いたのはルディエだった。
************
読んでくださりありがとうございます◎
三日空きます。
よろしくお願いします◎
転移すると、そこには大きさの違う三つの小屋が建っていたのだ。それぞれの魔獣に合った仕様にしているらしい。中もすごかった。
これをドラム組が知ったら、きっとスカウトしにくるに違いない。
伊達に長く生きていない彼女の様々なスキルによって整えられた環境に、コウヤは感心しきりだった。だが、恐らく他の者が見れば、引いただろう。それだけ拘りのあるものが一時間で出来上がっていた。
「それでは、お願いしますね」
「お任せください!」
この返事を聞くと、やはり彼女も白夜部隊だなと思ってしまった。
そうして身軽になったコウヤは、ゲンの所に居たテンキと共に監査の進んでいるらしい教会に戻った。
「おや。どうにかなったかい?」
すぐにベニをとある部屋で捕まえる。その足下には、個人が判別できないほど顔を腫れ上がらせた神官が三人。その装いから辛うじて彼らが司教であると分かる。どうやら、未だお仕置き中だったようだ。そんな司教達に、テンキが近付いていく。
「うん。魔獣達はユストさんに任せてきたから安心だよ」
「あの子かい……安心……安心かねえ。まあ、周りに迷惑かけないならいいさね」
一人で興奮して、一人で楽しむのがユストだ。研究室もあの場所にしたので、周りに一切迷惑はかけない。それまでは町の外とはいえ、勝手に小屋を建てて自分で捕まえてきた魔獣を飼って楽しんでいたのだ。それもいくつも点々とそういう場所を作っていた。
お陰で、気付いた時にはユースールの周辺には十数個のそういった小屋が知らぬ間にできていたのだ。ある日ルディエが気付いて報告しなければ、きっとその小屋はもっと増えていただろう。ユースールを囲んでいたはずだ。
『なんか……ちょっと訳分かんないことになってるんだけど……』
困惑した表情でルディエがコウヤとベニ達に報告しに来た時は、本気で意味が分からなかった。
「研究者って感じするよねっ」
「褒めてやりたいが、難しいところだよ。本当に、魔獣研究者ってやつは……」
ベニ達には、魔獣研究者の知り合いがいる。一時コウヤが預かったケルベロス達の飼い主だ。ベニ達は、その人にユストが会わないように気を付けているらしい。いかにも意気投合してとんでもないことをしでかしそうなのだという。
ユストは、研究結果を表に出さない種類の研究者だ。魔獣研究者は総じてそうなるらしい。理解されないことをもどかしく思うこともないので、そこは安心だ。
彼らは自分が知りたいと思ったことを知れればそれで満足。他人の評価も必要なく、ただただ自己満足のためだけに研究をする。
ユストにコウヤが尋ねなければ、魔獣の研究をしているということさえ知れなかった。だからこそ、ルディエも困惑していたのだ。他の元無魂兵達も、彼女が狂ってしまったのだと思っていたのだから。
「俺は助かりますけどね。情報をギルドに還元してくれるって約束もできましたし」
「そうでなけりゃ、本当にただの道楽になるところさね。使い道があってなによりだよ」
今は認められているので、良しとする。今回も役に立ったのだから問題はない。
「それで、監査はどうなってるの?」
「もうじき終わるだろうよ」
「全部任せてるの?」
「こやつらの仕置きが途中だったからねえ」
監査は駆け付けた白夜部隊の者と、騎士の連れてきた兵達で行なっているらしい。アルキスは城に一足先に報告へ行った。ベニは本当にお仕置き中だったようだ。
地下のアレコレをコウヤに聞いて、見て『アレでは不足だ』と思ったのだろう。
《主さま。コレらに治癒魔法が効かないようにいたしましょうか》
「ほお。そりゃあいい」
テンキの申し出に、ベニが喜色を浮かべる。
「己が身をもって思い知るべきさね」
《では、そうさせていただきます》
テンキは呪いという形で、そういった制限をかけるのが得意だ。コウヤもこれには賛同した。
「自分の身に降りかかってみないと、こういう人達って分からないものね。想像力が働かない人って、かわいそう」
同情しながらもテンキにそれをさせるのだ。コウヤも今回のことはかなり頭にきていた。
それを確認していると、白夜部隊の一人が部屋にやってきた。
「お話中失礼いたします」
「終わったかい」
「はい」
その人はいくつもの書類を手にしていた。気になってコウヤは近付いていく。
「それ、集めてきた証拠の書類?」
「はい。確認されますか?」
「うん。ついでにきちんとした書類にまとめるよ」
「でしたら、こちらの部屋に全て集めます」
「お願いします!」
最近、ギルドの仕事にも余裕があり過ぎて、昔のように猛然と事務仕事をすることもない。不正の証拠をと帳簿を見直したりすることもないので、コウヤは少し欲求不満だった。
そこにきてコレである。俄然やる気が湧いてくる。書類を見たことで『本気で事務仕事したい!』という欲求が頂点に達していたのだ。
すぐに部屋には机と椅子が用意される。そこに座り、コウヤは質の良い用紙と、ペンを取り出す。
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コウヤがいくら亜空間に色々と入れているのを知っていても、用意が良いものだとベニが感心する。
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「……迷宮産とは、また良いものを使うんだねえ」
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「こっちの右から順番にこのタグで」
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「はっ!」
「これ、足りない。同じ場所から出たのは?」
「これです」
「ありがと。あ、そっか。こっちと関係してるんだ」
コウヤは、白夜部隊だけでなく、騎士達も使って処理を進めていた。書きあがっていく書類を書き写すのは、隣に机と椅子をくっ付けたニールだ。彼も城から派遣されたらしい。ただし、ニール自身が名乗りを上げてではある。
本来ならば、監督という立場でこの場を見ているだけで良いのだが、それをニールが良しとするはずがなかった。
「っ……」
黙って黙々と作業に徹しているのは、それだけコウヤの作業速度が速く、必死でやっても追いつけないからだ。密かに尊敬の念を抱き、感動しながらも視線は書類から外れず、手は動き続けている。
こうして作業を始めてから三時間。全ての書類が整った。
「ふぅ。あ~、お腹空いた~」
この教会に来た時には、既に昼を回るところだったのだ。お腹が空いてもおかしくはない。
昼飯前というように、午前中に教会を二つ潰してしまったことになるが、これもおかしくはない。
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