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連載
628 長い旅の果てに
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2017. 11. 17
**********
ジェルバは、心地の良い感覚を味わっていた。
そこでふと『どうして』という疑問が湧いてくる。この独特の心地よさを懐かしく感じたのだ。そう、これは地上に降りる前まで、常に感じられていた感覚。
そして、地上に降りたからこそ心地よいものだったのだと知る事ができたもの。同時に、もう二度とこの感覚を知ることはないのだと絶望したはずだった。
ジェルバは、ゆっくりと意識を覚醒させていく。きっとこの感覚は夢の中の錯覚だ。ずっとここに留まっていたいけれど、罪深い自分には許されない。
だから、この感覚とは正反対の、黒く冷たい現実を見るため、覚悟を決めて目を開けた。
《起きたか?》
最初、耳に届いたその声がどこから聞こえたのか分からなかった。ほんの数年。娘だとは知らず、ただ惹かれて意識の欠片が姿を取り、傍にいた。あの頃の響きよりも、少しだけ低くなった声音。それでも、確かに同じものだと分かった。
《まだ寝ぼけているのか?》
「……?」
慎重に、壊れかけの体を身動がせる。体の感覚が酷く曖昧だ。首を動かしただけで、背中がズキリと痛んだ。
けれど、その痛みのお陰で先ほどよりも意識ははっきりしたと思う。目を向けた先には、苦笑を浮かべる愛しい子の姿があった。
《ちゃんと見えてるか?》
「……ええ……」
かすれた声を何とか吐き出す。辛い、苦しいと体が悲鳴を上げるけれど、罰だと思えば耐えられた。
それが分かったのか、マティアスは肩をすくめて見せる。
《まったく……意地っ張りめ》
その言葉に反論しようとしたところで、別方向から指摘が飛んできた。
「母様も意地っ張りなところがあるってカル姐達が言ってたし、親子って事だね」
幼さの残る少女の声。次いでその少女から発せられる暖かな波動に息が止まりそうだった。
傍に来た少女は、マティアスの隣に立つと顔を覗き込んでくる。そして、なぜか微妙な表情を見せた。
「これがあの狂った人だったかと思うと、未だに信じられないんだけど」
「……あ……」
記憶が蘇る。翼を黒く染めてしまった時からの記憶だ。感じた事のない激しい感情に呑まれ、地上の者を殺めた。神だけを思う存在でなくてはならなかった自分が、神以外を愛した事がいけなかったというのなら、仕方がない。彼女を愛した事に後悔はないのだから。
そうして、過去の自分の行動を冷静に分析していれば思い出す。目の前の少女はマティアスの娘。そうとは知らず何度か刃を交え、敵対した者。
「混乱してる所悪いけど、現状とこれからの説明をさせてもらうわね。とりあえず聞いてて」
「……はい……」
少女……ティアはマティアスにも聞いていてくれと言って話しだした。
「先ず、あなたは公式記録では消滅した事になってる。魔族の国ではあなたはお尋ね者だったからね。不死身でも完全に消滅したなら死んだって事になるかなって」
降魔獣が出現したという事も手伝って、消滅説は上手く浸透したようだ。別人のようになってしまったのだから、まぁ、嘘ではないだろうとのことだった。
「『神の王国』は解体。神教会が主導で動いてる。今後、神子とライダロフは教会で面倒見る事になる。恐らく一生決められた神殿から出ることは許されなくなるでしょう」
今回の騒動の原因が彼らだというのは知れ渡ってしまっていた。そのため、多くの良くない感情が彼らに向かうのは避けられない。身の安全を保証する代わりの幽閉ということだ。
そして、ローズもリザラント家で一生を送る事になるらしい。結婚も許されず、自領から出る事も許されない。魔導具による洗脳の影響が原因でもあるので、これだけの処分で許された。本来、王太子誘拐に関わった者としては死刑となってもおかしくはないのだから。
「ウィストとサガンは現在復興中。はっきりいって国として機能してない。どちらも王が使い物にならなくてね」
国を亡ぼしかねなかったため、それぞれの王達は深く反省し、民達の反発もあって次代へと急速に代替わりが行われたのだ。
混乱する国を支えるために、重役達は走り回っているという。その上、国の半分ほどが今回の魔獣騒動のせいで更地となってしまった。多くの民達は隣国であるフリーデルへ流れてきており、国の機能が回復するのにはまだまだ時間がかかるだろう。
因みにウィストの王として立ったのはヒュリア王女だった。
「ただ、ウィストは数年後にフリーデルが吸収する事になった。ヒュリア様と王太子の婚約が決定したんだ。今のところ、この事でウィスト内での反発はほとんどないから、このままいけると思う」
驚くほどウィストの国民達はこの話に乗り気らしい。『神の王国』の考え方はどうであれ、敬虔な神教徒達の多いウィストは、女神が生まれた国と一つになれる事が誇らしいのだ。
組織も、そんな神教徒達がいるからこそ、ウィストで居を構えたのだから、当然といえば当然の反応だろう。
「それからあなたのことね」
「……はい……」
その瞳には言葉に出来ない感情が潜んでいた。これは哀れみだ。けれど、卑下されているわけではない。寧ろ、こんな状況になるまで助けられなかった事を悔やんでいるように見えた。
「今は何とか形を保っているけど、長くは保たない……保ってあと二日。あなたという存在を留まらせておくことは、もう神にも出来ない」
「……そう……ですか……」
分かっていた。今こうしていられるのは、目の前の女神のお陰だ。既に形など手放してしまえるほど弱った体を満たしているのは、間違いなくこの女神の力だった。
そう、夢だと思っていた心地の良い感覚は、神の傍で神から与えられる波動によるもの。目覚めても消えなかった感覚。苦痛を感じる頭の端でもそれを感じられた。
もう十分だと思う。自分が犯した罪の償いさえ出来ない状態。それが申し訳なくて、不甲斐ない。それでも、それさえ許されない状態であることを理解していた。
そんなこちらの心情を察したのだろう。少し迷った様子を見せながらも続けられた言葉に、ドキリと心臓が跳ねた。
「それでも、神はあなたに天界へ帰って来て欲しいらしい」
「そっ……!」
まさか、そんな事があるはずがない。許されるはずがないと思う一方で、帰りたいと心から願っている事に気付いて自身の浅ましさを知る。
「……っ……」
罪悪感に押しつぶされそうになっていれば、隣で椅子にどっかりと座ったまま、こちらを見ていたマティアスが何のことはないように口を開く。
《なら帰るか》
「……っ」
《なんだ? あっちが良いって言ってるんだ。帰りたいんだろう?》
すぐには言葉に出来なくて真っ直ぐ上を見る。ベッドで横になっている状態の今は、天を見る事を避けられなかった。
《どうなんだ?》
心を落ち着け、天井の向こう側まで感覚を研ぎ澄ませるように見つめる。そうすると、感じる事ができた。降り注ぐ神達の思いを。
それを感じたなら認めずにはいられない。
「っ……ぇりたい……帰りたい……」
《だよなっ》
迷いを押し退け、口にした心意に、マティアスは嬉しそうに同意してくれた。
《じゃぁ、帰るぞっ。おい、サティ》
「うん。一緒に連れて行ってあげるよ。行こう」
マティアスに言われてやって来たのは天使だ。そして、マティアスの愛した相手。そう思うと不思議だ。
体を支えられベッドから出る。天への道を作る天使とマティアスに左右から半ば抱えられ、女神に見守られてそこへ向かう。
その先に、白銀に輝く獣がいた。女神にゼブロと名付けられたその獣はゆったりとした足取りで近付いてきたかと思うと、その背に乗せられた。
《帰りましょう》
「っ……ああ……」
帰ろう。あの場所へ。
そこに入る直前、女神に目を向ける。その表情を目に焼き付ける。この後消えてしまうとしても、最後の瞬間まで忘れないように。
静かに目礼すれば、女神は笑みを深め、穏やかな笑顔を見せてくれた。全てを許されたように勘違いしてしまう。
それでも今だけは。許されたと思っても良いだろうか。
そして、道が閉じる瞬間、女神の声が聞こえた。
「神具は私が全部壊すよ」
「……ありがとうございます……っ」
こうして、ジェルバの長い長い旅は終わったのだ。
**********
舞台裏のお話。
シェリス「本当によかったのですか?」
カルツォーネ「ん? ああ……ジェルバの事かい?」
シェリス「ええ」
カルツォーネ「生きている者は必ず死ぬ。不死身であっても終わりはあると皆も納得したからね」
サクヤ「って言っても、あいつ、結局どんな事してたのよ」
カルツォーネ「魔獣の凶暴化の研究とか、国で禁止した研究を幾つかね。その過程で死人も出てた」
サクヤ「ふぅ~ん……」
カルツォーネ「一番問題になったのは、魔族の不利益になる状況を作り出していた事だろうね」
シェリス「あれですね。魔族は血を飲むとか、不死の研究をしているとかいう、まったくの根も葉もない噂の元を作ったことでしょう?」
サクヤ「あ、それ私も聞いたことあるわ。なるほどね~……どっからそんな噂が出るのかと思えば……」
カルツォーネ「研究の折に、そんな噂が立ってしまったんだろうね。国の外でも構わずやっていたから」
シェリス「そもそも、アレが魔族だとした事が間違いでしょう。なぜ調べなかったのです?」
カルツォーネ「いやぁ……ほら、種族は違ったかもしれないけれど、同属っていうのかね……」
サクヤ「……疑わなかったのね……」
シェリス「確かに、異常な研究思考は、間違いなく魔族のお国柄でしょうからね……」
カルツォーネ「あははっ、困ったものだよ」
サクヤ「笑い事じゃないから」
シェリス「はぁ……」
つづく?
なんて事が起こってましたとさ☆
読んでくださりありがとうございます◎
呆れています。
ジェルバは帰って行きました。
次回、また来週金曜24日0時です。
残り後数話。
よろしくお願いします◎
**********
ジェルバは、心地の良い感覚を味わっていた。
そこでふと『どうして』という疑問が湧いてくる。この独特の心地よさを懐かしく感じたのだ。そう、これは地上に降りる前まで、常に感じられていた感覚。
そして、地上に降りたからこそ心地よいものだったのだと知る事ができたもの。同時に、もう二度とこの感覚を知ることはないのだと絶望したはずだった。
ジェルバは、ゆっくりと意識を覚醒させていく。きっとこの感覚は夢の中の錯覚だ。ずっとここに留まっていたいけれど、罪深い自分には許されない。
だから、この感覚とは正反対の、黒く冷たい現実を見るため、覚悟を決めて目を開けた。
《起きたか?》
最初、耳に届いたその声がどこから聞こえたのか分からなかった。ほんの数年。娘だとは知らず、ただ惹かれて意識の欠片が姿を取り、傍にいた。あの頃の響きよりも、少しだけ低くなった声音。それでも、確かに同じものだと分かった。
《まだ寝ぼけているのか?》
「……?」
慎重に、壊れかけの体を身動がせる。体の感覚が酷く曖昧だ。首を動かしただけで、背中がズキリと痛んだ。
けれど、その痛みのお陰で先ほどよりも意識ははっきりしたと思う。目を向けた先には、苦笑を浮かべる愛しい子の姿があった。
《ちゃんと見えてるか?》
「……ええ……」
かすれた声を何とか吐き出す。辛い、苦しいと体が悲鳴を上げるけれど、罰だと思えば耐えられた。
それが分かったのか、マティアスは肩をすくめて見せる。
《まったく……意地っ張りめ》
その言葉に反論しようとしたところで、別方向から指摘が飛んできた。
「母様も意地っ張りなところがあるってカル姐達が言ってたし、親子って事だね」
幼さの残る少女の声。次いでその少女から発せられる暖かな波動に息が止まりそうだった。
傍に来た少女は、マティアスの隣に立つと顔を覗き込んでくる。そして、なぜか微妙な表情を見せた。
「これがあの狂った人だったかと思うと、未だに信じられないんだけど」
「……あ……」
記憶が蘇る。翼を黒く染めてしまった時からの記憶だ。感じた事のない激しい感情に呑まれ、地上の者を殺めた。神だけを思う存在でなくてはならなかった自分が、神以外を愛した事がいけなかったというのなら、仕方がない。彼女を愛した事に後悔はないのだから。
そうして、過去の自分の行動を冷静に分析していれば思い出す。目の前の少女はマティアスの娘。そうとは知らず何度か刃を交え、敵対した者。
「混乱してる所悪いけど、現状とこれからの説明をさせてもらうわね。とりあえず聞いてて」
「……はい……」
少女……ティアはマティアスにも聞いていてくれと言って話しだした。
「先ず、あなたは公式記録では消滅した事になってる。魔族の国ではあなたはお尋ね者だったからね。不死身でも完全に消滅したなら死んだって事になるかなって」
降魔獣が出現したという事も手伝って、消滅説は上手く浸透したようだ。別人のようになってしまったのだから、まぁ、嘘ではないだろうとのことだった。
「『神の王国』は解体。神教会が主導で動いてる。今後、神子とライダロフは教会で面倒見る事になる。恐らく一生決められた神殿から出ることは許されなくなるでしょう」
今回の騒動の原因が彼らだというのは知れ渡ってしまっていた。そのため、多くの良くない感情が彼らに向かうのは避けられない。身の安全を保証する代わりの幽閉ということだ。
そして、ローズもリザラント家で一生を送る事になるらしい。結婚も許されず、自領から出る事も許されない。魔導具による洗脳の影響が原因でもあるので、これだけの処分で許された。本来、王太子誘拐に関わった者としては死刑となってもおかしくはないのだから。
「ウィストとサガンは現在復興中。はっきりいって国として機能してない。どちらも王が使い物にならなくてね」
国を亡ぼしかねなかったため、それぞれの王達は深く反省し、民達の反発もあって次代へと急速に代替わりが行われたのだ。
混乱する国を支えるために、重役達は走り回っているという。その上、国の半分ほどが今回の魔獣騒動のせいで更地となってしまった。多くの民達は隣国であるフリーデルへ流れてきており、国の機能が回復するのにはまだまだ時間がかかるだろう。
因みにウィストの王として立ったのはヒュリア王女だった。
「ただ、ウィストは数年後にフリーデルが吸収する事になった。ヒュリア様と王太子の婚約が決定したんだ。今のところ、この事でウィスト内での反発はほとんどないから、このままいけると思う」
驚くほどウィストの国民達はこの話に乗り気らしい。『神の王国』の考え方はどうであれ、敬虔な神教徒達の多いウィストは、女神が生まれた国と一つになれる事が誇らしいのだ。
組織も、そんな神教徒達がいるからこそ、ウィストで居を構えたのだから、当然といえば当然の反応だろう。
「それからあなたのことね」
「……はい……」
その瞳には言葉に出来ない感情が潜んでいた。これは哀れみだ。けれど、卑下されているわけではない。寧ろ、こんな状況になるまで助けられなかった事を悔やんでいるように見えた。
「今は何とか形を保っているけど、長くは保たない……保ってあと二日。あなたという存在を留まらせておくことは、もう神にも出来ない」
「……そう……ですか……」
分かっていた。今こうしていられるのは、目の前の女神のお陰だ。既に形など手放してしまえるほど弱った体を満たしているのは、間違いなくこの女神の力だった。
そう、夢だと思っていた心地の良い感覚は、神の傍で神から与えられる波動によるもの。目覚めても消えなかった感覚。苦痛を感じる頭の端でもそれを感じられた。
もう十分だと思う。自分が犯した罪の償いさえ出来ない状態。それが申し訳なくて、不甲斐ない。それでも、それさえ許されない状態であることを理解していた。
そんなこちらの心情を察したのだろう。少し迷った様子を見せながらも続けられた言葉に、ドキリと心臓が跳ねた。
「それでも、神はあなたに天界へ帰って来て欲しいらしい」
「そっ……!」
まさか、そんな事があるはずがない。許されるはずがないと思う一方で、帰りたいと心から願っている事に気付いて自身の浅ましさを知る。
「……っ……」
罪悪感に押しつぶされそうになっていれば、隣で椅子にどっかりと座ったまま、こちらを見ていたマティアスが何のことはないように口を開く。
《なら帰るか》
「……っ」
《なんだ? あっちが良いって言ってるんだ。帰りたいんだろう?》
すぐには言葉に出来なくて真っ直ぐ上を見る。ベッドで横になっている状態の今は、天を見る事を避けられなかった。
《どうなんだ?》
心を落ち着け、天井の向こう側まで感覚を研ぎ澄ませるように見つめる。そうすると、感じる事ができた。降り注ぐ神達の思いを。
それを感じたなら認めずにはいられない。
「っ……ぇりたい……帰りたい……」
《だよなっ》
迷いを押し退け、口にした心意に、マティアスは嬉しそうに同意してくれた。
《じゃぁ、帰るぞっ。おい、サティ》
「うん。一緒に連れて行ってあげるよ。行こう」
マティアスに言われてやって来たのは天使だ。そして、マティアスの愛した相手。そう思うと不思議だ。
体を支えられベッドから出る。天への道を作る天使とマティアスに左右から半ば抱えられ、女神に見守られてそこへ向かう。
その先に、白銀に輝く獣がいた。女神にゼブロと名付けられたその獣はゆったりとした足取りで近付いてきたかと思うと、その背に乗せられた。
《帰りましょう》
「っ……ああ……」
帰ろう。あの場所へ。
そこに入る直前、女神に目を向ける。その表情を目に焼き付ける。この後消えてしまうとしても、最後の瞬間まで忘れないように。
静かに目礼すれば、女神は笑みを深め、穏やかな笑顔を見せてくれた。全てを許されたように勘違いしてしまう。
それでも今だけは。許されたと思っても良いだろうか。
そして、道が閉じる瞬間、女神の声が聞こえた。
「神具は私が全部壊すよ」
「……ありがとうございます……っ」
こうして、ジェルバの長い長い旅は終わったのだ。
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舞台裏のお話。
シェリス「本当によかったのですか?」
カルツォーネ「ん? ああ……ジェルバの事かい?」
シェリス「ええ」
カルツォーネ「生きている者は必ず死ぬ。不死身であっても終わりはあると皆も納得したからね」
サクヤ「って言っても、あいつ、結局どんな事してたのよ」
カルツォーネ「魔獣の凶暴化の研究とか、国で禁止した研究を幾つかね。その過程で死人も出てた」
サクヤ「ふぅ~ん……」
カルツォーネ「一番問題になったのは、魔族の不利益になる状況を作り出していた事だろうね」
シェリス「あれですね。魔族は血を飲むとか、不死の研究をしているとかいう、まったくの根も葉もない噂の元を作ったことでしょう?」
サクヤ「あ、それ私も聞いたことあるわ。なるほどね~……どっからそんな噂が出るのかと思えば……」
カルツォーネ「研究の折に、そんな噂が立ってしまったんだろうね。国の外でも構わずやっていたから」
シェリス「そもそも、アレが魔族だとした事が間違いでしょう。なぜ調べなかったのです?」
カルツォーネ「いやぁ……ほら、種族は違ったかもしれないけれど、同属っていうのかね……」
サクヤ「……疑わなかったのね……」
シェリス「確かに、異常な研究思考は、間違いなく魔族のお国柄でしょうからね……」
カルツォーネ「あははっ、困ったものだよ」
サクヤ「笑い事じゃないから」
シェリス「はぁ……」
つづく?
なんて事が起こってましたとさ☆
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ジェルバは帰って行きました。
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