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624 こういうところ似てます
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2017. 10. 20
**********
こいつはまだ懲りていなかったのかとティアは心底蔑むような目を向けた。
「なっ、なんです、その目は!」
「あ~……面倒だな。まだ自分がサティアの生まれ変わりだとか思ってるんだ?」
「あ、当たり前よっ」
周りが苛ついているのが分かる。感情を滅多に表に出さないクィーグの者達までも眉根をキツく寄せているのは良くない傾向だ。
ここまで思い込もうとするのは異常でしかない。そこへ、トゥーレが静かに近付いてきた。
「ティア様、私が」
トゥーレは一言ティアに許可を取り、ローズに向き合う。
「もう分かっていらっしゃるはずです。あなたは、あなたでしかあり得ません」
「っ……わ、私は私よ? サティアだわっ」
「いいえ。あなたはローズという名の方でしかありません。術はもう解けている。それを認められないだけです」
「……っ」
トゥーレはかつて、スィールという名の騎士であったと思い込まされていた。長い間。スィールとして生きてきたのだ。だから、同じようにサティアの生まれ変わりだと思い込まされているローズの気持ちが誰よりも良く分かっていた。
それが、何かの術によるものだという感覚も、今なら分かるのだろう。
「認めたくないのは分かります。私も、スィールという名に執着していました。確かに知っているのです。その時の光景を……私の記憶の中にサティア様の姿が残っている」
トゥーレは目を閉じ、その記憶を思い出そうと眉を寄せる。
「メイド姿を灰色のローブで隠して、茶色い髪を三つ編みにしていた。綺麗な鼻梁……薄い唇……瞳の色は赤を宿す黒……そのどれもがただ美しくて……愛おしくて……愛していた……その想いがここに今でも残っています」
「っ……」
ティアは一歩、思わずトゥーレから離れた。どうして知っているのかと信じられない気持ちでいっぱいだ。
それは、間違いなくスィールや反乱軍と接触する時のサティアだろう。
「自分がスィールという反乱軍を指揮していた騎士だと信じて疑わなかった……疑えなかった……だって、こんなにも鮮明に、サティア様の姿を思い浮かべる事ができるんだから」
「トゥーレ……あなた、本当に記憶が?」
それを聞いて、ティアは驚愕する。信じ込まされているとしても、その記憶はなんだと思った。そこで、誰かが駆け去っていく足音が聞こえた。一体誰だと確認するために反射的に顔を向ける。
しかし、そこにいたのは今しがたこの場に入ってきたイルーシュ。否、レナードだった。
「兄様……?」
そう、レナードは、淡い光を纏っていた。それがイルーシュの姿を暈し、レナードの姿として見せている。
『すまない。邪魔をするよ。とても興味深い話だが、どうやら君たちは、世界に残っていた特定の人の記憶を植え付けられたようだね』
「記憶を植え付ける?」
先ほどまでトゥーレの言葉に動揺していたティアも冷静になる。
『ああ。その昔、研究されていたと言われている禁忌の術だ。亡くなってしまった偉人達の記憶を読み取れたなら、その体術、技術をも継承する事に等しい。そう考えた先人達が競って研究をしていたんだよ』
どれだけ強い騎士も、死ぬ時は死ぬのだ。だが、それは戦力を失うという事。強い国しか生き残れないあの時代では、それが最も恐ろしい事だった。
ならば、その人の記憶を誰かが継承すればいい。その知識、技術をそうして受け継ぐ事ができれば損失はない。そう考えたのだ。
これは、バトラール王国にあった神鏡から着想を得たものだった。
『けれど、同時に植え付けられた人の元の人格が消えてしまう事もあるという結果が出た。だから、禁忌とされたんだ。君たちには、その痕跡がある。完全なものではないようだから、少々強い暗示といった程度だけれど、強く思い込み過ぎれば、いずれ精神が壊れてしまうよ』
「っ……」
ローズが息を呑むのが感じられた。彼女はもう、自身がサティアの生まれ変わりではないことをちゃんと理解しているのだ。
それでもサティアという存在でありたいと思っているのが問題だった。だから、口から出たのは変わらない一言だった。
「違うっ、私はサティアよっ!」
泣き叫ぶかのように告げるその言葉を聞いて、ティアは自身の姿をサティアであった頃の姿へと変えた。
「え……っ」
多くの者達が目を見開く。鮮やかな赤い髪。もうティアとしての髪の色も魔力によって赤く染まっているから、変える必要があるのは髪質だ。
まっすぐなストレートの髪は、髪を留めていたリボンを取ればサラサラと背中に流れた。
そして、今の年齢よりもほんの少しだけ大人びスラリと伸びた身長。母マティアスのような切れ長な目ではないけれど愛らしく見える瞳。
すっと整った鼻梁。薄い唇は紅を付けなくても赤みを見せている艶やかな色だ。
服装は普段城で着ていたシンプルなワンピース。下には短いズボンを履いている。ワンピースの丈は膝下よりも長いので、それが見える事はない。少しでも動きまわろうとするサティアへの妥協案だった。
「これがサティアだよ。思うように魔術も使えないし、ちょっと体術が得意で一個師団くらい軽く捻るのなんてわけないけど、兄も姉達も、父親さえ目の前で死なせるしかなかったバカな王女だ。そんなの、どこがいいの?」
「っ……あ……あ……っ」
ローズは目を大きく見開いて、息をするのも忘れてティアを見ていた。
周りの者達もそれに近い状態だったのだが、ティアは今、まっすぐにローズと向き合っており、それには気付かない。
「ねぇ、ローズ。あなたはバカだよ。私でも昔の私に戻りたくないのに、あなたは何になりたいと言うの? 大切な家族を看取る事しかできないバカな王女になどなってどうするの? どうしたい?」
「わ、私はっ……」
ローズが何をサティアに求めているのかは、分かっている。だから、余計に苛立つのだ。
「偽ったものからは、何も得られはしないよ」
見ていて痛々しい。哀れに思いながらそう言えば、レナードが側に来てティアを労わるように肩を抱いた。
そして、ローズに優しく声をかける。諭すように、微笑みを浮かべながら。
『君はサティアが羨ましく思ったんだね』
「っ……」
「え……?」
ティアにとってサティアは愚かな道化のような王女だった。今でさえ女神と呼ばれるけれど、そんなものは張りぼてのような叩けば壊れるものでしかないと思っている。
けれど他人からすれば違う。誰だって思うのだ。他者よりも上に立ちたいのだと。その思いが、ローズは特に強かった。サティアの生まれ変わりとして、多くの者がひれ伏す様を見てしまったからだ。けれど、そんなものはまやかしでしかない。
『ダメだよ。君が君である事から逃げてはダメだ。自分が何者か分からなくなってしまう。君は君が思う以上に誰かに君を見て欲しいんだ。けれど、偽り続ければ本当に誰も君を見なくなる。誰も、本当の君を分からなくなってしまう。それでもいいのかい?』
「……でも……っ」
見て欲しい。注目して欲しい。そんな気持ちが、サティアとして過ごす事で大きくなってしまった。満たされたいと願う。自分だけを見て欲しいのだと。けれど、それはローズ自身を見ているわけではない。それさえも偽物。
『見てくれるということは、存在を認められるという事だ。それは良い場合も悪い場合もあるけれど……誰かの目に映るという事は、とても気持ちのいい事だよね。けど、偽り続ければ、君は君でなくなる。本当の君を誰も映さなくなる。それで本当にいいのかい?』
「わ、私っ……」
レナードは昔からこういう諭し方が上手い。誰よりも人の痛みに敏感で、優しいのだ。けれど、優しいだけではない。
『君は君自身を先ず見なくてはいけない。自分自身を見つめるんだ。難しくて辛いと思うかもしれないけれど、君が君として生きていく為に必要な事だよ。それを、誰も助ける事は出来ないけれど……君はできるよね?』
「っ……はい……」
「……」
やんわりと言っているように聞こえるが、有無を言わせない何かがある。
「……この言い方……」
似ていると思えた。そう思い至って、微笑を浮かべながらレナードとローズを見つめるカランタに目を向けたのだった。
**********
舞台裏のお話はしばらくお休み。
読んでくださりありがとうございます◎
お兄ちゃんはしっかり者です。
次回、来週の金曜27日0時の予定です。
ラストまでこのペースになるかもしれません。
よろしくお願いします◎
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こいつはまだ懲りていなかったのかとティアは心底蔑むような目を向けた。
「なっ、なんです、その目は!」
「あ~……面倒だな。まだ自分がサティアの生まれ変わりだとか思ってるんだ?」
「あ、当たり前よっ」
周りが苛ついているのが分かる。感情を滅多に表に出さないクィーグの者達までも眉根をキツく寄せているのは良くない傾向だ。
ここまで思い込もうとするのは異常でしかない。そこへ、トゥーレが静かに近付いてきた。
「ティア様、私が」
トゥーレは一言ティアに許可を取り、ローズに向き合う。
「もう分かっていらっしゃるはずです。あなたは、あなたでしかあり得ません」
「っ……わ、私は私よ? サティアだわっ」
「いいえ。あなたはローズという名の方でしかありません。術はもう解けている。それを認められないだけです」
「……っ」
トゥーレはかつて、スィールという名の騎士であったと思い込まされていた。長い間。スィールとして生きてきたのだ。だから、同じようにサティアの生まれ変わりだと思い込まされているローズの気持ちが誰よりも良く分かっていた。
それが、何かの術によるものだという感覚も、今なら分かるのだろう。
「認めたくないのは分かります。私も、スィールという名に執着していました。確かに知っているのです。その時の光景を……私の記憶の中にサティア様の姿が残っている」
トゥーレは目を閉じ、その記憶を思い出そうと眉を寄せる。
「メイド姿を灰色のローブで隠して、茶色い髪を三つ編みにしていた。綺麗な鼻梁……薄い唇……瞳の色は赤を宿す黒……そのどれもがただ美しくて……愛おしくて……愛していた……その想いがここに今でも残っています」
「っ……」
ティアは一歩、思わずトゥーレから離れた。どうして知っているのかと信じられない気持ちでいっぱいだ。
それは、間違いなくスィールや反乱軍と接触する時のサティアだろう。
「自分がスィールという反乱軍を指揮していた騎士だと信じて疑わなかった……疑えなかった……だって、こんなにも鮮明に、サティア様の姿を思い浮かべる事ができるんだから」
「トゥーレ……あなた、本当に記憶が?」
それを聞いて、ティアは驚愕する。信じ込まされているとしても、その記憶はなんだと思った。そこで、誰かが駆け去っていく足音が聞こえた。一体誰だと確認するために反射的に顔を向ける。
しかし、そこにいたのは今しがたこの場に入ってきたイルーシュ。否、レナードだった。
「兄様……?」
そう、レナードは、淡い光を纏っていた。それがイルーシュの姿を暈し、レナードの姿として見せている。
『すまない。邪魔をするよ。とても興味深い話だが、どうやら君たちは、世界に残っていた特定の人の記憶を植え付けられたようだね』
「記憶を植え付ける?」
先ほどまでトゥーレの言葉に動揺していたティアも冷静になる。
『ああ。その昔、研究されていたと言われている禁忌の術だ。亡くなってしまった偉人達の記憶を読み取れたなら、その体術、技術をも継承する事に等しい。そう考えた先人達が競って研究をしていたんだよ』
どれだけ強い騎士も、死ぬ時は死ぬのだ。だが、それは戦力を失うという事。強い国しか生き残れないあの時代では、それが最も恐ろしい事だった。
ならば、その人の記憶を誰かが継承すればいい。その知識、技術をそうして受け継ぐ事ができれば損失はない。そう考えたのだ。
これは、バトラール王国にあった神鏡から着想を得たものだった。
『けれど、同時に植え付けられた人の元の人格が消えてしまう事もあるという結果が出た。だから、禁忌とされたんだ。君たちには、その痕跡がある。完全なものではないようだから、少々強い暗示といった程度だけれど、強く思い込み過ぎれば、いずれ精神が壊れてしまうよ』
「っ……」
ローズが息を呑むのが感じられた。彼女はもう、自身がサティアの生まれ変わりではないことをちゃんと理解しているのだ。
それでもサティアという存在でありたいと思っているのが問題だった。だから、口から出たのは変わらない一言だった。
「違うっ、私はサティアよっ!」
泣き叫ぶかのように告げるその言葉を聞いて、ティアは自身の姿をサティアであった頃の姿へと変えた。
「え……っ」
多くの者達が目を見開く。鮮やかな赤い髪。もうティアとしての髪の色も魔力によって赤く染まっているから、変える必要があるのは髪質だ。
まっすぐなストレートの髪は、髪を留めていたリボンを取ればサラサラと背中に流れた。
そして、今の年齢よりもほんの少しだけ大人びスラリと伸びた身長。母マティアスのような切れ長な目ではないけれど愛らしく見える瞳。
すっと整った鼻梁。薄い唇は紅を付けなくても赤みを見せている艶やかな色だ。
服装は普段城で着ていたシンプルなワンピース。下には短いズボンを履いている。ワンピースの丈は膝下よりも長いので、それが見える事はない。少しでも動きまわろうとするサティアへの妥協案だった。
「これがサティアだよ。思うように魔術も使えないし、ちょっと体術が得意で一個師団くらい軽く捻るのなんてわけないけど、兄も姉達も、父親さえ目の前で死なせるしかなかったバカな王女だ。そんなの、どこがいいの?」
「っ……あ……あ……っ」
ローズは目を大きく見開いて、息をするのも忘れてティアを見ていた。
周りの者達もそれに近い状態だったのだが、ティアは今、まっすぐにローズと向き合っており、それには気付かない。
「ねぇ、ローズ。あなたはバカだよ。私でも昔の私に戻りたくないのに、あなたは何になりたいと言うの? 大切な家族を看取る事しかできないバカな王女になどなってどうするの? どうしたい?」
「わ、私はっ……」
ローズが何をサティアに求めているのかは、分かっている。だから、余計に苛立つのだ。
「偽ったものからは、何も得られはしないよ」
見ていて痛々しい。哀れに思いながらそう言えば、レナードが側に来てティアを労わるように肩を抱いた。
そして、ローズに優しく声をかける。諭すように、微笑みを浮かべながら。
『君はサティアが羨ましく思ったんだね』
「っ……」
「え……?」
ティアにとってサティアは愚かな道化のような王女だった。今でさえ女神と呼ばれるけれど、そんなものは張りぼてのような叩けば壊れるものでしかないと思っている。
けれど他人からすれば違う。誰だって思うのだ。他者よりも上に立ちたいのだと。その思いが、ローズは特に強かった。サティアの生まれ変わりとして、多くの者がひれ伏す様を見てしまったからだ。けれど、そんなものはまやかしでしかない。
『ダメだよ。君が君である事から逃げてはダメだ。自分が何者か分からなくなってしまう。君は君が思う以上に誰かに君を見て欲しいんだ。けれど、偽り続ければ本当に誰も君を見なくなる。誰も、本当の君を分からなくなってしまう。それでもいいのかい?』
「……でも……っ」
見て欲しい。注目して欲しい。そんな気持ちが、サティアとして過ごす事で大きくなってしまった。満たされたいと願う。自分だけを見て欲しいのだと。けれど、それはローズ自身を見ているわけではない。それさえも偽物。
『見てくれるということは、存在を認められるという事だ。それは良い場合も悪い場合もあるけれど……誰かの目に映るという事は、とても気持ちのいい事だよね。けど、偽り続ければ、君は君でなくなる。本当の君を誰も映さなくなる。それで本当にいいのかい?』
「わ、私っ……」
レナードは昔からこういう諭し方が上手い。誰よりも人の痛みに敏感で、優しいのだ。けれど、優しいだけではない。
『君は君自身を先ず見なくてはいけない。自分自身を見つめるんだ。難しくて辛いと思うかもしれないけれど、君が君として生きていく為に必要な事だよ。それを、誰も助ける事は出来ないけれど……君はできるよね?』
「っ……はい……」
「……」
やんわりと言っているように聞こえるが、有無を言わせない何かがある。
「……この言い方……」
似ていると思えた。そう思い至って、微笑を浮かべながらレナードとローズを見つめるカランタに目を向けたのだった。
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