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483 その可能性は
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2016. 9. 4
✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳
窓から入ってきたカランタは、すぐに背中にあった翼を消す。そうしなければ、邪魔だと言われるのが分かっているからだ。狭い部屋では特に気をつけるようになった。
「ただいま。ティア」
夜も更けてきたというのに、疲れを知らない満面の笑顔を向けられ、ティアは眉を顰める。
「うん、お帰り……」
「……えぇっと……それだけ……?」
何かを期待していたようだが、ティアならこんなものだ。相手にされているだけ良いと思ってほしい。
「他になにがあんのよ」
「え、えぇ~……もっとこう、会いたかった的な? 『お帰りなさぁい、とうさまぁ』って抱き付いて……」
「…….そこの夢遊病者。寝るなら出直して来い。私を幾つだと思ってる」
痴れ者を見るような冷めた目でそう言うティアに、カランタは肩を落とした。
「ゴメンナサイ……」
「まったく……それより、よく迷わなかったね」
「あ、え? あぁ、だって、飛んで来たし」
カランタは前世では相当な方向音痴だった。それは、生まれた時から住んでいる自分の城だというのに、自力で執務室から自室へ戻れない程だ。そして、ティアやマティアスに会いたくても、迷って絶対にたどり着けないという、呪いにも似た迷子っぷりをいつも発揮していた。
「そっか。地図は読めたんだった」
「そうそう。地図があって、誰も話しかけてこなければちゃんと目的地まで行け……行けるんだからねっ」
何故か涙を浮かべた目で訴えられた。
「はいはい。誰にも見つからないように隠密行動なんて出来ないんだよね」
「うぅっ、ぐすっ……見回りの兵さえいなければ……っ」
「道を覚えなよ」
何度通った道であっても、なぜか半日もしない内に忘れる不思議な頭だ。だが、天使になった事で気配察知というか、魔力で人を特定できるようになった。
そのおかげで、ティアの居場所がいつでも分かるようなのだ。益々、視覚や頭を使わなくなったとも言える。
密かに方向感覚を鍛えてやろうと考えているティアにとっては、邪魔な能力だ。しかし、とりあえず今はそこはいいと、カランタを動かした理由を思い出す。
「それで? あの子の事、何か分かった?」
「はっ、う、うんっ。それなんだけど……も、もうちょっと確信が持てるまで待って欲しいなって……」
あの子とは、ティアが拾ったフットウルフの事。珍しい毛色のその魔獣は、天界からの遣い。神使獣と呼ばれるものだった。
神使獣には、対になる天使がいるらしい。その天使が近くに見当たらないのはおかしいということで、カランタは天界へ行って調べて来たのだ。しかし、どうも歯切れが悪い。
「確信? まぁ、構わないけど」
「ありがとう……ごめんね」
「別に」
何かカランタは重要な情報を持っていそうだ。だが今は、もっと優先すべき事があった。
「それで、神環って?」
「そうだった」
まだあちらには神具があるのだ。ティアが以前、彼らと対決した折に壊したのは、バトゥールの神鏡とセラヴィータの神笛の二つ。
「あいつら、神具を幾つ持ってるんだろ……」
この呟きに、今まで黙っていたカルツォーネが確認する。
「少なくてもあと二つはあると確認しているんだろ?」
そう、ティアではなくカランタに尋ねる。神具についての知識は、カランタが一番確かだった。
「うん。ライダロフと名乗る組織の幹部が持っていたダシラスの神扇。更に、薬や毒を作る事が出来るシンスィールの神器だね。それで今回、もう一つ可能性があるのが……」
「『ラプーシュの神環』ね。これの能力はなんなの?」
調べているこちらの動きを、いち早く察知する事が出来るのではないか。そうティアやカルツォーネは考えた。
いくら神具であるとはいえ、本気になった風王と水王が、今まで居場所を特定できなかったのだ。それが不思議でならなかった。
それは、魔族の諜報員達にも言える。
「あれは、別名を大地の楔って言って、術者のいる土地に入った者達の思想を知する事ができるみたいなんだ」
元来、守護を目的とした力を持つ神具であり、武器ではないという。
「人は大地に立って生きているからね。その土地と一体になり、そこに生きる者達の思想を知る事が出来ると言われてる。特に、敵意を持つ者を察知しやすいみたいで、本当に波長の合う使い手なら、意識支配もしてしまえる代物だよ」
「それは、国を治めやすそうだね」
「反乱などを未然に防ぐ事が出来るという事ですか」
「それを考えるとウィストなんて、はっきりと思想が統一できそうで、もってこいだな」
反乱分子を察知できるのだ。すぐに潰す事が出来て、国は平穏を保てるだろう。これには、カルツォーネやシル、ルクスが感心していた。
しかし、こんなものは異常だ。
「なにそれ……趣味悪い……」
「……う、うん……確かにね……」
争いのない、一つの絶対的な思想の下にまとまる国。そんなもの、幻想だ。
不意に、部屋の隅で居心地悪そうにしていたミックが呟きをもらす。
「それって、常に監視されてるみたいじゃないか……そんなの知ったら、逆に反乱が起こる……」
「そうだね……だから、この神具を持っていたラピスタはずっと封印してたはずなんだ」
反乱分子を察知できたとしても、一気に民達が立ち上がれば、王家や貴族などひとたまりもない。
それが分かっていたからこそ、所有していた王族は、これを使わないと決めたのだろう。
「その封印を解いて持ち出すのが奴らだもんね。本当に、迷惑だわ」
「墓荒らしと変わらないね。だが、その能力は百パーセント発動できているのかな」
カルツォーネの発した疑問に、ティアは表情を引き締める。
「そうだよね。そうなると、どれだけの範囲に有効なのかも変わってくるんじゃないかな? だいたい、ラピスタのっ……ラピスタの血は……」
「ティア? どうしたんだ?」
ルクスが思わず駆け寄るほど、ティアは顔色を変えていた。
「ラピスタの血筋……なら、もしかしてやつら、手に入れようとしてるんじゃ……」
ラピスタの血筋。それは今、どこにあるのか。それを知っているティアは、嫌な可能性に思い至り、盛大に顔を顰めるのだった。
✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳
舞台裏のお話。
兵士A「な、なぁ、あのフットウルフってなんなんだよ……」
兵士B「お、おぉ……なんか威厳あるよな……」
兵士C「あのティアさんが服従させたらしいぜ」
兵士A「っ、あの子……マジで強いもんな……」
兵士B「そういえば、この前、暇だからって稽古つけてもらった奴ら、いたよな?」
兵士A「あぁ、お前もじゃないか?」
兵士C「おう。完全に遊ばれた」
兵士B「……笑い事か? 強いのは分かるが、女の子だぞ?」
兵士C「違うって、女王様だ」
兵士A・B「「はぁ?」」
兵士C「強いだけじゃなく、気品もあって、何よりゾックっとするほどの威厳があるんだぜっ」
兵士D「それ分かるよっ。軍曹ってより、やっぱ、女王様なんだよなっ」
兵士A「お、おい……」
兵士C「そうそう! 鞭打たれて、踏まれたいんだよっ」
兵士D「厳しいのが良いんだよなっ」
兵士B「お~い……」
兵士C「くっ、思い出したら無性に剣を振りたくなった! あのフットウルフ、相手してくんないかなっ」
兵士D「マティさんなら相手してくれるし、ティアさんが下したならいけんじゃないか?」
兵士C「だよなっ、話てみようぜ」
兵士B「……正気か?」
兵士C「あ? 何がだ? 」
兵士D「お前らも相手してもらえばいいのに」
兵士C「そうだよ、そうしたらきっと訓練も楽しいって」
兵士A「き、機会があったら……」
兵士B「その内な……」
つづく?
なんて事が起こってましたとさ☆
読んでくださりありがとうございます◎
ここでも信者が?
色々複雑です。
そろそろあの人にも会いたいですね。
まだ叩くには時間がかかりそうですから。
では次回、また明日です。
よろしくお願いします◎
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窓から入ってきたカランタは、すぐに背中にあった翼を消す。そうしなければ、邪魔だと言われるのが分かっているからだ。狭い部屋では特に気をつけるようになった。
「ただいま。ティア」
夜も更けてきたというのに、疲れを知らない満面の笑顔を向けられ、ティアは眉を顰める。
「うん、お帰り……」
「……えぇっと……それだけ……?」
何かを期待していたようだが、ティアならこんなものだ。相手にされているだけ良いと思ってほしい。
「他になにがあんのよ」
「え、えぇ~……もっとこう、会いたかった的な? 『お帰りなさぁい、とうさまぁ』って抱き付いて……」
「…….そこの夢遊病者。寝るなら出直して来い。私を幾つだと思ってる」
痴れ者を見るような冷めた目でそう言うティアに、カランタは肩を落とした。
「ゴメンナサイ……」
「まったく……それより、よく迷わなかったね」
「あ、え? あぁ、だって、飛んで来たし」
カランタは前世では相当な方向音痴だった。それは、生まれた時から住んでいる自分の城だというのに、自力で執務室から自室へ戻れない程だ。そして、ティアやマティアスに会いたくても、迷って絶対にたどり着けないという、呪いにも似た迷子っぷりをいつも発揮していた。
「そっか。地図は読めたんだった」
「そうそう。地図があって、誰も話しかけてこなければちゃんと目的地まで行け……行けるんだからねっ」
何故か涙を浮かべた目で訴えられた。
「はいはい。誰にも見つからないように隠密行動なんて出来ないんだよね」
「うぅっ、ぐすっ……見回りの兵さえいなければ……っ」
「道を覚えなよ」
何度通った道であっても、なぜか半日もしない内に忘れる不思議な頭だ。だが、天使になった事で気配察知というか、魔力で人を特定できるようになった。
そのおかげで、ティアの居場所がいつでも分かるようなのだ。益々、視覚や頭を使わなくなったとも言える。
密かに方向感覚を鍛えてやろうと考えているティアにとっては、邪魔な能力だ。しかし、とりあえず今はそこはいいと、カランタを動かした理由を思い出す。
「それで? あの子の事、何か分かった?」
「はっ、う、うんっ。それなんだけど……も、もうちょっと確信が持てるまで待って欲しいなって……」
あの子とは、ティアが拾ったフットウルフの事。珍しい毛色のその魔獣は、天界からの遣い。神使獣と呼ばれるものだった。
神使獣には、対になる天使がいるらしい。その天使が近くに見当たらないのはおかしいということで、カランタは天界へ行って調べて来たのだ。しかし、どうも歯切れが悪い。
「確信? まぁ、構わないけど」
「ありがとう……ごめんね」
「別に」
何かカランタは重要な情報を持っていそうだ。だが今は、もっと優先すべき事があった。
「それで、神環って?」
「そうだった」
まだあちらには神具があるのだ。ティアが以前、彼らと対決した折に壊したのは、バトゥールの神鏡とセラヴィータの神笛の二つ。
「あいつら、神具を幾つ持ってるんだろ……」
この呟きに、今まで黙っていたカルツォーネが確認する。
「少なくてもあと二つはあると確認しているんだろ?」
そう、ティアではなくカランタに尋ねる。神具についての知識は、カランタが一番確かだった。
「うん。ライダロフと名乗る組織の幹部が持っていたダシラスの神扇。更に、薬や毒を作る事が出来るシンスィールの神器だね。それで今回、もう一つ可能性があるのが……」
「『ラプーシュの神環』ね。これの能力はなんなの?」
調べているこちらの動きを、いち早く察知する事が出来るのではないか。そうティアやカルツォーネは考えた。
いくら神具であるとはいえ、本気になった風王と水王が、今まで居場所を特定できなかったのだ。それが不思議でならなかった。
それは、魔族の諜報員達にも言える。
「あれは、別名を大地の楔って言って、術者のいる土地に入った者達の思想を知する事ができるみたいなんだ」
元来、守護を目的とした力を持つ神具であり、武器ではないという。
「人は大地に立って生きているからね。その土地と一体になり、そこに生きる者達の思想を知る事が出来ると言われてる。特に、敵意を持つ者を察知しやすいみたいで、本当に波長の合う使い手なら、意識支配もしてしまえる代物だよ」
「それは、国を治めやすそうだね」
「反乱などを未然に防ぐ事が出来るという事ですか」
「それを考えるとウィストなんて、はっきりと思想が統一できそうで、もってこいだな」
反乱分子を察知できるのだ。すぐに潰す事が出来て、国は平穏を保てるだろう。これには、カルツォーネやシル、ルクスが感心していた。
しかし、こんなものは異常だ。
「なにそれ……趣味悪い……」
「……う、うん……確かにね……」
争いのない、一つの絶対的な思想の下にまとまる国。そんなもの、幻想だ。
不意に、部屋の隅で居心地悪そうにしていたミックが呟きをもらす。
「それって、常に監視されてるみたいじゃないか……そんなの知ったら、逆に反乱が起こる……」
「そうだね……だから、この神具を持っていたラピスタはずっと封印してたはずなんだ」
反乱分子を察知できたとしても、一気に民達が立ち上がれば、王家や貴族などひとたまりもない。
それが分かっていたからこそ、所有していた王族は、これを使わないと決めたのだろう。
「その封印を解いて持ち出すのが奴らだもんね。本当に、迷惑だわ」
「墓荒らしと変わらないね。だが、その能力は百パーセント発動できているのかな」
カルツォーネの発した疑問に、ティアは表情を引き締める。
「そうだよね。そうなると、どれだけの範囲に有効なのかも変わってくるんじゃないかな? だいたい、ラピスタのっ……ラピスタの血は……」
「ティア? どうしたんだ?」
ルクスが思わず駆け寄るほど、ティアは顔色を変えていた。
「ラピスタの血筋……なら、もしかしてやつら、手に入れようとしてるんじゃ……」
ラピスタの血筋。それは今、どこにあるのか。それを知っているティアは、嫌な可能性に思い至り、盛大に顔を顰めるのだった。
✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳
舞台裏のお話。
兵士A「な、なぁ、あのフットウルフってなんなんだよ……」
兵士B「お、おぉ……なんか威厳あるよな……」
兵士C「あのティアさんが服従させたらしいぜ」
兵士A「っ、あの子……マジで強いもんな……」
兵士B「そういえば、この前、暇だからって稽古つけてもらった奴ら、いたよな?」
兵士A「あぁ、お前もじゃないか?」
兵士C「おう。完全に遊ばれた」
兵士B「……笑い事か? 強いのは分かるが、女の子だぞ?」
兵士C「違うって、女王様だ」
兵士A・B「「はぁ?」」
兵士C「強いだけじゃなく、気品もあって、何よりゾックっとするほどの威厳があるんだぜっ」
兵士D「それ分かるよっ。軍曹ってより、やっぱ、女王様なんだよなっ」
兵士A「お、おい……」
兵士C「そうそう! 鞭打たれて、踏まれたいんだよっ」
兵士D「厳しいのが良いんだよなっ」
兵士B「お~い……」
兵士C「くっ、思い出したら無性に剣を振りたくなった! あのフットウルフ、相手してくんないかなっ」
兵士D「マティさんなら相手してくれるし、ティアさんが下したならいけんじゃないか?」
兵士C「だよなっ、話てみようぜ」
兵士B「……正気か?」
兵士C「あ? 何がだ? 」
兵士D「お前らも相手してもらえばいいのに」
兵士C「そうだよ、そうしたらきっと訓練も楽しいって」
兵士A「き、機会があったら……」
兵士B「その内な……」
つづく?
なんて事が起こってましたとさ☆
読んでくださりありがとうございます◎
ここでも信者が?
色々複雑です。
そろそろあの人にも会いたいですね。
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では次回、また明日です。
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