332 / 457
連載
479 神からすれば……
しおりを挟む
2016.8. 18
********************************************
日が沈む頃。ティア達はイツクの町に辿り着いていた。
「やっぱ、ちょっとかかったね」
《だから、マティが大きくなれば良かったのに》
ティアも、町から町への移動は、マティに乗れば早いと思っていたのだが、今回は皆で歩いてきた。その理由は地形にある。
「知らない土地だから仕方がないんだよ。何よりマティは目立つし、姿を隠せる森もなかったもの」
そう。道すがら見てきたが、大きな森がなかった。街道は真っ直ぐに町へ延びており、障害となる場所がないのだ。それはつまり、使える裏道がなかったという事。土地勘もないので、こればかりは仕方がない。
《主もあの侵入者みたいに姿を隠す術ができなかった? あれじゃダメなの? フラムに乗る時はよくやってるのに》
「あれは背景が空だからね」
空の色に同化させれば、高く上昇して飛ぶフラムは見えなくする事ができる。それをフラムに乗って移動する時は使う事もあった。
《じゃぁ、なんであの侵入者達は気付かれなかったの?》
この問いかけに答えたのはシルだった。
「ゆっくりと移動するのです。背景と同化したら、周りの目を盗んで再び術をかけ直し、一歩ずつ進んでいくのだと聞いた事があります。『忍び足を極めろ』というのが幻影術を修める者達の一つ目の教えだとか」
《なにそれ、地味……》
速く移動するマティには適さないと理解出来たらしい。だが、マティはもっと万能なすごい術だと思っていたようで、落胆が大きかった。
「まぁ、今度やってみようか。案外、マティの場合は速すぎて上手くいく可能性もあるしね」
《うん。でも、やっぱりマティは『恐れ慄かれる』のが良いから、隠密行動はいいや》
「そっか……どこでそんな小難しい言葉を覚えてきたんだか……」
そんな話をしながら、町へと入ったティア達。家々には既に明かりが灯っている。
門をくぐって顔を上げれば、教会の尖塔が見えた。町の中央辺りにあるようだ。
「教会はあっち。そんで……冒険者ギルドは……」
建物の上に冒険者ギルドを示す旗が見えるはずなのだ。それを探して見回すが見当たらない。
「うん?」
そんなティアの様子を見て、門番が声をかける。
「あ、この国の人じゃないんだね。冒険者ギルドなら、この反対側の門のすぐだよ」
「ありがとう。でも、この規模の町で、門のすぐにあるなんて珍しいね」
大きな町になると、冒険者ギルドをはじめ、商業ギルドや魔術師ギルドは、たいてい町の中央辺りに建てられるものなのだ。
それは、ギルドを建てた場所を中心に、町の施設や建物が増えていく傾向があるからだ。
この町の規模を考えると、つい最近ギルドを設置したとは考え難い。
「外国の人はみんな不思議がるんだ。こういえば、お嬢ちゃんでも分かるかな。ウィストは教会を中心として町を作るんだよ」
ウィストは、はじめに教会を創る。そこを中心に人々が集まり、町になり、ギルドが設置される。
「へぇ。信仰が強いって聞いてたけど、本当にそうなんだね」
「あぁ。そうさ。俺たちは、神の下に集まる。そういう国なんだ」
それがこの国の誇りで、この国に生きる者達の生き方なのだ。
「そう……けど、なんだか……ううん。なんでもない。教えてくれてありがとう」
「いや。気を付けて」
門番に見送られ、町の中心へ向かって歩き出す。だが、ティアの表情はどこか沈んでいた。
これに気付いたルクスが側に寄って話しかける。
「どうかしたのか?」
「うん……」
はっきりとしない返事を返すと、代わりにマティが小声で答えた。
《気持ち悪いよね。なんていうのかなぁ……神さまを大事にしていれば、何も心配ないって感じ?》
そう言われて、ティアはハッとする。
「それだ! そうだよ。願い事はしないけど、代わりにちゃんと守れよって言われてる感じがすんのっ。なんかイラッとするんだよっ」
全てを神の意思としてしまうようで、何一つ自分達で解決も、問題視もしない。そんな覇気のない雰囲気が満ちているのだ。
ティアにしてみれば、一番嫌いなタイプの人々が集まっている国と言えた。
最も違和感を感じたのは、リードの町の教会を見た時だ。礼拝に訪れる人々は、一様に神妙な面持ちをしていた。
それは、入る時も出てくる時も同じで、気持ちが悪かった。
ティアの知る教会から出てきた人達は、どこかスッキリとした表情に変わるはずなのだ。
「教会って、思い切って恨み言をぶつけるとか、願ってみるとか、そうやって溜まった感情を吐き出す事が出来る場所でしょ?」
「あぁ。叶うかどうかは別として、先ず言ってみるってのはあるな」
「私も、幼い頃から、もっと上達しますようにと修練の前には祈っておりました」
「でしょ? それでちょっとは心が楽になるっていうか、自分自身に言い聞かせたり、おまじないみたいなものじゃない?」
自分が今なにを一番望んでいるのか。何を目指しているのかを再確認し、決意表明をするようなものだ。
それが叶わなければ、努力がまだまだ足りなかったのかと自分を納得させる事もできる。
「もちろん、感謝する事は大事だよ? でも、裏返せばその感謝の対象としてる日々の平穏だったり、家族の健康がこれからも続いて欲しいって願ってるって事でしょ? 願うって、人の性だと思うんだ」
願わずにはいられない生き物なのだ。こうであって欲しい。こうありたい。そう思うのも願いだ。
人は、沢山の願いを持って生きている。それを、この国の人々は自由に吐き出せないのだ。
「ええ。なるほど。この国の人々であっても、願いは持っている。それを、ずっと胸に閉じ込めておかなくてはならない……苦行ですね……」
「いいんだけどね。勝手にやってるんだし。でも、神はどの国も変わらないんだもん。無理に我慢する必要ないと思うんだよね。何年か毎にお願いするから叶いやすいとか、この国の人達だけ贔屓するとか絶対ないし」
「……ティアが言うと何かな……説得力はある……」
神の一人であるティアが言うのだから、そうなのだろうと納得できる。
その国独自の神ならば分からないが、彼らが祀る神も、フリーデルで祀られる神も同じなのだ。信仰心によって何かが起こるなどとは考え難いだろう。
そもそも、神はそんなに干渉したりはしない。
《でも、だからだね。みんな、言いたい事言ってないから、暗いんだよ。『陰気臭い』》
「うん……って、マティ、本当にそんな言葉どこで覚えてくるの?」
《ディムース。『辛気臭い大人は嫌い』とか。子ども達でも言うよ?》
「そ、そっか……早い所ちゃんと教育機関を整えようかな……」
新たな問題に気付いた所で、教会の建物が見えてきた。
夜という事もあり、人の出入りはなさそうだ。そもそも、外出している人がかなり少ない。それを確認した所で、ティアはルクスとシルへ指示を出す。
「ルクスは、もう遅いし、今日の宿を探してくれる? この国でゲルヴァローズの欠片を使うのは抵抗あるからさ」
「分かった」
ただでさえ身を隠せる森が少ないのだ。堂々とゲルヴァローズの欠片を発動させて家を出せば目に付く。
ティア達は一応、派手に動かず、目立たずを意識しているのだ。一発で人の目を引くあんな物は使えない。
「シルさんは、この町を見回ってくれる? 何かおかしな動きや、噂がないかどうか。先ずは冒険者ギルドに行ってみて」
「承知しました」
「それで、ティアはどうするんだ?」
そう尋ねたルクスと、答えを求めるシルに、ティアはウィンクを一つ投げかけて言った。
「当然、神官と直接対決。王様も良いっていったもん。バトラールモードで締め上げちゃうんだからっ」
「……ほどほどにな……」
「健闘を祈ります……」
哀れな神官へ、ルクスとシルは祈りを捧げる。
《マティもスペシャルモードでついていくよ》
「そうだねぇ。マティもそれっぽくしようか」
こうして方針は決まった。
************************************************
舞台裏のお話。
ラキア「おや。そこにいるのは誰ですか?」
子どもA 「あ~っ、見つかっちゃった」
子どもB 「ラキア姐さんに敵うわけないだろ」
子どもC 「だよね~」
ラキア「あなた達だけで来たのですか?」
子どもA 「そうだよっ。それで、ラキア姐ちゃんに見付からずに屋敷の中にまで入れたら高得点だったの」
子どもB 「塀を越える前に見つかってるようじゃ、まだまだだよね」
子どもC 「でもポイントはもらえるんだ。これ見て」
ラキア「これは……なるほど。クィーグ訓練生の技術点の表ですね。各種、百点までいって、本試験を受けられると」
子どもB 「そう。今回の場合は、体力でポイントをもらえるんだ。ディムースからここまでの往復で1回十点」
ラキア「では十日続ければこれはクリアできますね」
子どもA 「うん。よゆ~ぅ」
ラキア「それで、この屋敷に私に気付かれずに侵入し、花瓶の花を一輪持って帰れたら隠密力で三十点ですか。少し高いですね」
子どもC 「だって、難易度高いじゃん」
ラキア「まぁ、そうですね。今後も無理だと思ってください」
子どもA 「ようしゃない……」
ラキア「おや。王宮に忍び込んで中庭の花を取ってくる方が十点ですか?」
子どもB 「うん。今は昔より厳しくないから、結構ラクなんだってさ」
ラキア「なるほど。ティア様も軽いと仰っていましたね」
子どもC 「えっと、あの人を基準にしちゃダメだと思う……」
ラキア 「ですが、目指さなくてはいけませんよ」
子ども達B 「それは、うん。役に立てるようにならないとだしね」
ラキア「そういう事です。その為にも上を目指しましょう」
子ども達「「「はぁ~い」」」
つづく?
なんて事が起こってましたとさ☆
読んでくださりありがとうございます◎
すでに洗脳が始まっている?
国によって神が違うのなら、これもありなのですが、同じ神ですからね。
信仰心によっての、特別扱いはないです。
では次回、また明日です。
次の480話がなろう様での最後の投稿となります。
よろしくお願いします◎
********************************************
日が沈む頃。ティア達はイツクの町に辿り着いていた。
「やっぱ、ちょっとかかったね」
《だから、マティが大きくなれば良かったのに》
ティアも、町から町への移動は、マティに乗れば早いと思っていたのだが、今回は皆で歩いてきた。その理由は地形にある。
「知らない土地だから仕方がないんだよ。何よりマティは目立つし、姿を隠せる森もなかったもの」
そう。道すがら見てきたが、大きな森がなかった。街道は真っ直ぐに町へ延びており、障害となる場所がないのだ。それはつまり、使える裏道がなかったという事。土地勘もないので、こればかりは仕方がない。
《主もあの侵入者みたいに姿を隠す術ができなかった? あれじゃダメなの? フラムに乗る時はよくやってるのに》
「あれは背景が空だからね」
空の色に同化させれば、高く上昇して飛ぶフラムは見えなくする事ができる。それをフラムに乗って移動する時は使う事もあった。
《じゃぁ、なんであの侵入者達は気付かれなかったの?》
この問いかけに答えたのはシルだった。
「ゆっくりと移動するのです。背景と同化したら、周りの目を盗んで再び術をかけ直し、一歩ずつ進んでいくのだと聞いた事があります。『忍び足を極めろ』というのが幻影術を修める者達の一つ目の教えだとか」
《なにそれ、地味……》
速く移動するマティには適さないと理解出来たらしい。だが、マティはもっと万能なすごい術だと思っていたようで、落胆が大きかった。
「まぁ、今度やってみようか。案外、マティの場合は速すぎて上手くいく可能性もあるしね」
《うん。でも、やっぱりマティは『恐れ慄かれる』のが良いから、隠密行動はいいや》
「そっか……どこでそんな小難しい言葉を覚えてきたんだか……」
そんな話をしながら、町へと入ったティア達。家々には既に明かりが灯っている。
門をくぐって顔を上げれば、教会の尖塔が見えた。町の中央辺りにあるようだ。
「教会はあっち。そんで……冒険者ギルドは……」
建物の上に冒険者ギルドを示す旗が見えるはずなのだ。それを探して見回すが見当たらない。
「うん?」
そんなティアの様子を見て、門番が声をかける。
「あ、この国の人じゃないんだね。冒険者ギルドなら、この反対側の門のすぐだよ」
「ありがとう。でも、この規模の町で、門のすぐにあるなんて珍しいね」
大きな町になると、冒険者ギルドをはじめ、商業ギルドや魔術師ギルドは、たいてい町の中央辺りに建てられるものなのだ。
それは、ギルドを建てた場所を中心に、町の施設や建物が増えていく傾向があるからだ。
この町の規模を考えると、つい最近ギルドを設置したとは考え難い。
「外国の人はみんな不思議がるんだ。こういえば、お嬢ちゃんでも分かるかな。ウィストは教会を中心として町を作るんだよ」
ウィストは、はじめに教会を創る。そこを中心に人々が集まり、町になり、ギルドが設置される。
「へぇ。信仰が強いって聞いてたけど、本当にそうなんだね」
「あぁ。そうさ。俺たちは、神の下に集まる。そういう国なんだ」
それがこの国の誇りで、この国に生きる者達の生き方なのだ。
「そう……けど、なんだか……ううん。なんでもない。教えてくれてありがとう」
「いや。気を付けて」
門番に見送られ、町の中心へ向かって歩き出す。だが、ティアの表情はどこか沈んでいた。
これに気付いたルクスが側に寄って話しかける。
「どうかしたのか?」
「うん……」
はっきりとしない返事を返すと、代わりにマティが小声で答えた。
《気持ち悪いよね。なんていうのかなぁ……神さまを大事にしていれば、何も心配ないって感じ?》
そう言われて、ティアはハッとする。
「それだ! そうだよ。願い事はしないけど、代わりにちゃんと守れよって言われてる感じがすんのっ。なんかイラッとするんだよっ」
全てを神の意思としてしまうようで、何一つ自分達で解決も、問題視もしない。そんな覇気のない雰囲気が満ちているのだ。
ティアにしてみれば、一番嫌いなタイプの人々が集まっている国と言えた。
最も違和感を感じたのは、リードの町の教会を見た時だ。礼拝に訪れる人々は、一様に神妙な面持ちをしていた。
それは、入る時も出てくる時も同じで、気持ちが悪かった。
ティアの知る教会から出てきた人達は、どこかスッキリとした表情に変わるはずなのだ。
「教会って、思い切って恨み言をぶつけるとか、願ってみるとか、そうやって溜まった感情を吐き出す事が出来る場所でしょ?」
「あぁ。叶うかどうかは別として、先ず言ってみるってのはあるな」
「私も、幼い頃から、もっと上達しますようにと修練の前には祈っておりました」
「でしょ? それでちょっとは心が楽になるっていうか、自分自身に言い聞かせたり、おまじないみたいなものじゃない?」
自分が今なにを一番望んでいるのか。何を目指しているのかを再確認し、決意表明をするようなものだ。
それが叶わなければ、努力がまだまだ足りなかったのかと自分を納得させる事もできる。
「もちろん、感謝する事は大事だよ? でも、裏返せばその感謝の対象としてる日々の平穏だったり、家族の健康がこれからも続いて欲しいって願ってるって事でしょ? 願うって、人の性だと思うんだ」
願わずにはいられない生き物なのだ。こうであって欲しい。こうありたい。そう思うのも願いだ。
人は、沢山の願いを持って生きている。それを、この国の人々は自由に吐き出せないのだ。
「ええ。なるほど。この国の人々であっても、願いは持っている。それを、ずっと胸に閉じ込めておかなくてはならない……苦行ですね……」
「いいんだけどね。勝手にやってるんだし。でも、神はどの国も変わらないんだもん。無理に我慢する必要ないと思うんだよね。何年か毎にお願いするから叶いやすいとか、この国の人達だけ贔屓するとか絶対ないし」
「……ティアが言うと何かな……説得力はある……」
神の一人であるティアが言うのだから、そうなのだろうと納得できる。
その国独自の神ならば分からないが、彼らが祀る神も、フリーデルで祀られる神も同じなのだ。信仰心によって何かが起こるなどとは考え難いだろう。
そもそも、神はそんなに干渉したりはしない。
《でも、だからだね。みんな、言いたい事言ってないから、暗いんだよ。『陰気臭い』》
「うん……って、マティ、本当にそんな言葉どこで覚えてくるの?」
《ディムース。『辛気臭い大人は嫌い』とか。子ども達でも言うよ?》
「そ、そっか……早い所ちゃんと教育機関を整えようかな……」
新たな問題に気付いた所で、教会の建物が見えてきた。
夜という事もあり、人の出入りはなさそうだ。そもそも、外出している人がかなり少ない。それを確認した所で、ティアはルクスとシルへ指示を出す。
「ルクスは、もう遅いし、今日の宿を探してくれる? この国でゲルヴァローズの欠片を使うのは抵抗あるからさ」
「分かった」
ただでさえ身を隠せる森が少ないのだ。堂々とゲルヴァローズの欠片を発動させて家を出せば目に付く。
ティア達は一応、派手に動かず、目立たずを意識しているのだ。一発で人の目を引くあんな物は使えない。
「シルさんは、この町を見回ってくれる? 何かおかしな動きや、噂がないかどうか。先ずは冒険者ギルドに行ってみて」
「承知しました」
「それで、ティアはどうするんだ?」
そう尋ねたルクスと、答えを求めるシルに、ティアはウィンクを一つ投げかけて言った。
「当然、神官と直接対決。王様も良いっていったもん。バトラールモードで締め上げちゃうんだからっ」
「……ほどほどにな……」
「健闘を祈ります……」
哀れな神官へ、ルクスとシルは祈りを捧げる。
《マティもスペシャルモードでついていくよ》
「そうだねぇ。マティもそれっぽくしようか」
こうして方針は決まった。
************************************************
舞台裏のお話。
ラキア「おや。そこにいるのは誰ですか?」
子どもA 「あ~っ、見つかっちゃった」
子どもB 「ラキア姐さんに敵うわけないだろ」
子どもC 「だよね~」
ラキア「あなた達だけで来たのですか?」
子どもA 「そうだよっ。それで、ラキア姐ちゃんに見付からずに屋敷の中にまで入れたら高得点だったの」
子どもB 「塀を越える前に見つかってるようじゃ、まだまだだよね」
子どもC 「でもポイントはもらえるんだ。これ見て」
ラキア「これは……なるほど。クィーグ訓練生の技術点の表ですね。各種、百点までいって、本試験を受けられると」
子どもB 「そう。今回の場合は、体力でポイントをもらえるんだ。ディムースからここまでの往復で1回十点」
ラキア「では十日続ければこれはクリアできますね」
子どもA 「うん。よゆ~ぅ」
ラキア「それで、この屋敷に私に気付かれずに侵入し、花瓶の花を一輪持って帰れたら隠密力で三十点ですか。少し高いですね」
子どもC 「だって、難易度高いじゃん」
ラキア「まぁ、そうですね。今後も無理だと思ってください」
子どもA 「ようしゃない……」
ラキア「おや。王宮に忍び込んで中庭の花を取ってくる方が十点ですか?」
子どもB 「うん。今は昔より厳しくないから、結構ラクなんだってさ」
ラキア「なるほど。ティア様も軽いと仰っていましたね」
子どもC 「えっと、あの人を基準にしちゃダメだと思う……」
ラキア 「ですが、目指さなくてはいけませんよ」
子ども達B 「それは、うん。役に立てるようにならないとだしね」
ラキア「そういう事です。その為にも上を目指しましょう」
子ども達「「「はぁ~い」」」
つづく?
なんて事が起こってましたとさ☆
読んでくださりありがとうございます◎
すでに洗脳が始まっている?
国によって神が違うのなら、これもありなのですが、同じ神ですからね。
信仰心によっての、特別扱いはないです。
では次回、また明日です。
次の480話がなろう様での最後の投稿となります。
よろしくお願いします◎
10
お気に入りに追加
4,569
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が死んで満足ですか?
マチバリ
恋愛
王太子に婚約破棄を告げられた伯爵令嬢ロロナが死んだ。
ある者は面倒な婚約破棄の手続きをせずに済んだと安堵し、ある者はずっと欲しかった物が手に入ると喜んだ。
全てが上手くおさまると思っていた彼らだったが、ロロナの死が与えた影響はあまりに大きかった。
書籍化にともない本編を引き下げいたしました
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
側妃は捨てられましたので
なか
恋愛
「この国に側妃など要らないのではないか?」
現王、ランドルフが呟いた言葉。
周囲の人間は内心に怒りを抱きつつ、聞き耳を立てる。
ランドルフは、彼のために人生を捧げて王妃となったクリスティーナ妃を側妃に変え。
別の女性を正妃として迎え入れた。
裏切りに近い行為は彼女の心を確かに傷付け、癒えてもいない内に廃妃にすると宣言したのだ。
あまりの横暴、人道を無視した非道な行い。
だが、彼を止める事は誰にも出来ず。
廃妃となった事実を知らされたクリスティーナは、涙で瞳を潤ませながら「分かりました」とだけ答えた。
王妃として教育を受けて、側妃にされ
廃妃となった彼女。
その半生をランドルフのために捧げ、彼のために献身した事実さえも軽んじられる。
実の両親さえ……彼女を慰めてくれずに『捨てられた女性に価値はない』と非難した。
それらの行為に……彼女の心が吹っ切れた。
屋敷を飛び出し、一人で生きていく事を選択した。
ただコソコソと身を隠すつまりはない。
私を軽んじて。
捨てた彼らに自身の価値を示すため。
捨てられたのは、どちらか……。
後悔するのはどちらかを示すために。


愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です

冤罪だと誰も信じてくれず追い詰められた僕、濡れ衣が明るみになったけど今更仲直りなんてできない
一本橋
恋愛
女子の体操着を盗んだという身に覚えのない罪を着せられ、僕は皆の信頼を失った。
クラスメイトからは日常的に罵倒を浴びせられ、向けられるのは蔑みの目。
さらに、信じていた初恋だった女友達でさえ僕を見限った。
両親からは拒絶され、姉からもいないものと扱われる日々。
……だが、転機は訪れる。冤罪だった事が明かになったのだ。
それを機に、今まで僕を蔑ろに扱った人達から次々と謝罪の声が。
皆は僕と関係を戻したいみたいだけど、今更仲直りなんてできない。
※小説家になろう、カクヨムと同時に投稿しています。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。