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連載
405 天使なんだそうです
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2016. 5. 6
********************************************
カランタの体は、淡い光を常に発している。それは、天使という存在故なのかもしれないが、神秘的なその姿に、全員が言葉を失くして目を見開いていた。
「あ、あれ? なんで君までそんな顔するの?」
カランタは焦る。それは、自身の存在を知っているティアも、皆と同じ反応を見せていたからだ。
「いや……まさか本当に挨拶するとは……」
「へ?」
どうしてだと怪訝な顔をするカランタに、ティアが呆れながら言った。
「だって、あんたは未確認生物でしょ? なに普通に挨拶してんのよ……」
「はっ……」
言われて息をのむカランタ。
「だ、だって、君の知り合いならいいかなって……あれ? なんで僕……」
ティアに怒鳴られて反射的に出てきたが、その姿を見せる必要はなかった。
その上、そのままの流れで挨拶をしてしまうなど、驚きだ。
「……条件反射って恐ろしい……」
真っ青になって、なぜこのような行動に出てしまったのかと己を分析したカランタは、そう呟いた。
ため息をついて、ティアが口を開く。
「まぁ、別に良いんじゃない? 今んところ、OKみたいだし」
そう言って、ティアは天井を見上げる。その先の空を見ているのだ。
神というものの存在を感じたことはないが、ダメならダメで、何か反応があるだろうと思ったのだ。
「う、うん……というか、君の判断って事になったんだと思う……」
「あぁ、なるほど……それで、何してたの? いくら未確認生物でも、不法侵入はいただけないよ」
「あ、えぇ~っと……探し物を……」
「探し物?」
ティアとカランタは、微動だにしない後ろの状況など気にせず、話を続ける。
「僕も君の役に立とうと思って……許可をもらって、地上に降りてきてたんだけど、ちょっと前まで、奴らがここを物色してたんだ。それが気になって……」
「へぇ……ここに?」
言われて、ティアは屋敷を見回す。特に変わった屋敷でもなさそうだがと、カランタへ目を向ける。
その時、カランタが気まずげに目をそらした。
「なに?」
「あ……その……こ、ここなんだけど……」
「うん?」
言いづらい事らしく、カランタは言うべきか迷っているようだ。
これが、ティアと二人っきりならば、カランタもティアからの威圧に耐えかねてすぐにでも口を割っただろう。だが、幸いというべきか、ここには仲間たちがいる。
「ちょっ、ちょっとティア……」
「どうかした? サクヤ姐さん」
「……それ……なに……」
サクヤが、カランタというより、その背にある白い翼を指差した。
どうやら、まだ動揺しているらしいサクヤに、ティアは振り返り、改めて皆の様子を確認する。
「……何か見えるの?」
「へっ?」
そう言ってやれば、サクヤがビクリと身を震わせた。ティアは顎に手をやり、このまま押せば誤魔化せないかなと思った。
「何か見える?」
もう一度確認してやれば、サクヤは怯えたように瞳を潤ませながら首を振った。
しかし、ティアは失念していた。この場で、最もティアに慣れた者がいることを。
「ティア。それで、その天使と、なぜ知り合いなんだ?」
「へ?」
今度はティアが追及を受ける番だった。
「あれ? ルクス……なんで……」
どうやら、ルクスはここ最近、妖精王と親好を深めていた為、他の者達よりも遥かにこういったイレギュラーな事態に、免疫が高くなっているようだ。
既に胡乱げな目をティアに向けて、問い詰める気満々だった。
「俺は誤魔化されないからな。さっさと吐くんだ」
「うっ……なんかルクスが強くなってる……」
ティアでさえ、ルクスが妖精王と秘密特訓をしている事を知らないのだ。唐突に精神も強くなっている事に計算と違うなと動揺する。
その時、予鈴が響いた。
「はっ、なんて良いタイミングっ、じゃなかった。ここは離れてるから、もう行かないとっ。アデル、キルシュっ、行くよ!」
「へっ? あ、うん」
「な、なにが……あ、そ、そうだ。行かないと」
これに、高学生組も動き出す。初めてこの施設へ来たティア達と違い、彼らには今から授業があるのだ。それを思い出し、一先ず理解できないことは後回しと、外へ駆け出した。
「おいっ、ティアっ」
ルクスが呼び止めるが、そんな事は構っていられない。そして、カランタもこれに便乗し、ふっと姿を消していたのだった。
後に残されたのは、未だフリーズ中のウルスヴァンと、白昼夢でも見たのだろうかと首を傾げるビアン。
ティアを信頼し切っている故に、既に気持ちを切り替えたクロノス。
唯一ここでティアが女神として生まれ変わった事を知っている事で、ゆっくりと落ち着きを取り戻し、事情を飲み込めてきたサクヤ。
そして、またティアが隠し事をしていると不貞腐れた表情でティアを見送ったルクスだけだった。
************************************************
舞台裏のお話。
火王 《よし……こっちだ》
ネコ にゃぁぁん
火王 《あそこの森ならば問題ない》
カランタ「ふぅ……あ、逃がしてくれたんだね」
火王 《あぁ……ネズミの方も終わった》
カランタ「そっか。僕も逃げられたよ……」
火王 《ティア様からか……》
カランタ「うんっ。って、なんでそんな寂しそうな顔を?」
火王 《あの方は、口にしないだけで、寂しがりやだ。だから、逃げるのはやめて欲しい……》
カランタ「あ……ふふっ、よく分かってるんだね」
火王 《いいや……あの方は難しい……》
カランタ「うん。そうだね……子どもに戻ったから、もっと甘えることも出来るようになるかなって思ってたんだけど……やっぱりあの子はあの子だね」
火王 《……》
カランタ「あれ? どうかしたの?」
火王 《別に……まだここにいるか?》
カランタ「う~ん……ちょっと一度帰って意思表明してくる。なんかやっぱり、傍にいたいなぁって思ったから」
火王 《そうか》
カランタ「あ、今笑ったね? ふふっ、じゃぁ、ちょっと行ってくるよ。またね」
火王 《あぁ……?》
カランタ「君にはちょっと色々聞きたい事とかあるんだ。だからまたね」
火王 《わかった》
つづく?
なんて事が起こってましたとさ☆
読んでくださりありがとうございます◎
ちょっと天界まで戻るようです。
あっさり自己紹介していましたが、ティアちゃんはできれば誤魔化したい様子。
ルクス君は大分強くなりました。
精神的にもレベルアップ中です。
妖精王の存在に慣れてきていた為に、天使もいるんだなと思えたのでしょう。
ティアちゃんは、どうするつもりなんでしょうか。
では次回、一日空けて8日です。
よろしくお願いします◎
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カランタの体は、淡い光を常に発している。それは、天使という存在故なのかもしれないが、神秘的なその姿に、全員が言葉を失くして目を見開いていた。
「あ、あれ? なんで君までそんな顔するの?」
カランタは焦る。それは、自身の存在を知っているティアも、皆と同じ反応を見せていたからだ。
「いや……まさか本当に挨拶するとは……」
「へ?」
どうしてだと怪訝な顔をするカランタに、ティアが呆れながら言った。
「だって、あんたは未確認生物でしょ? なに普通に挨拶してんのよ……」
「はっ……」
言われて息をのむカランタ。
「だ、だって、君の知り合いならいいかなって……あれ? なんで僕……」
ティアに怒鳴られて反射的に出てきたが、その姿を見せる必要はなかった。
その上、そのままの流れで挨拶をしてしまうなど、驚きだ。
「……条件反射って恐ろしい……」
真っ青になって、なぜこのような行動に出てしまったのかと己を分析したカランタは、そう呟いた。
ため息をついて、ティアが口を開く。
「まぁ、別に良いんじゃない? 今んところ、OKみたいだし」
そう言って、ティアは天井を見上げる。その先の空を見ているのだ。
神というものの存在を感じたことはないが、ダメならダメで、何か反応があるだろうと思ったのだ。
「う、うん……というか、君の判断って事になったんだと思う……」
「あぁ、なるほど……それで、何してたの? いくら未確認生物でも、不法侵入はいただけないよ」
「あ、えぇ~っと……探し物を……」
「探し物?」
ティアとカランタは、微動だにしない後ろの状況など気にせず、話を続ける。
「僕も君の役に立とうと思って……許可をもらって、地上に降りてきてたんだけど、ちょっと前まで、奴らがここを物色してたんだ。それが気になって……」
「へぇ……ここに?」
言われて、ティアは屋敷を見回す。特に変わった屋敷でもなさそうだがと、カランタへ目を向ける。
その時、カランタが気まずげに目をそらした。
「なに?」
「あ……その……こ、ここなんだけど……」
「うん?」
言いづらい事らしく、カランタは言うべきか迷っているようだ。
これが、ティアと二人っきりならば、カランタもティアからの威圧に耐えかねてすぐにでも口を割っただろう。だが、幸いというべきか、ここには仲間たちがいる。
「ちょっ、ちょっとティア……」
「どうかした? サクヤ姐さん」
「……それ……なに……」
サクヤが、カランタというより、その背にある白い翼を指差した。
どうやら、まだ動揺しているらしいサクヤに、ティアは振り返り、改めて皆の様子を確認する。
「……何か見えるの?」
「へっ?」
そう言ってやれば、サクヤがビクリと身を震わせた。ティアは顎に手をやり、このまま押せば誤魔化せないかなと思った。
「何か見える?」
もう一度確認してやれば、サクヤは怯えたように瞳を潤ませながら首を振った。
しかし、ティアは失念していた。この場で、最もティアに慣れた者がいることを。
「ティア。それで、その天使と、なぜ知り合いなんだ?」
「へ?」
今度はティアが追及を受ける番だった。
「あれ? ルクス……なんで……」
どうやら、ルクスはここ最近、妖精王と親好を深めていた為、他の者達よりも遥かにこういったイレギュラーな事態に、免疫が高くなっているようだ。
既に胡乱げな目をティアに向けて、問い詰める気満々だった。
「俺は誤魔化されないからな。さっさと吐くんだ」
「うっ……なんかルクスが強くなってる……」
ティアでさえ、ルクスが妖精王と秘密特訓をしている事を知らないのだ。唐突に精神も強くなっている事に計算と違うなと動揺する。
その時、予鈴が響いた。
「はっ、なんて良いタイミングっ、じゃなかった。ここは離れてるから、もう行かないとっ。アデル、キルシュっ、行くよ!」
「へっ? あ、うん」
「な、なにが……あ、そ、そうだ。行かないと」
これに、高学生組も動き出す。初めてこの施設へ来たティア達と違い、彼らには今から授業があるのだ。それを思い出し、一先ず理解できないことは後回しと、外へ駆け出した。
「おいっ、ティアっ」
ルクスが呼び止めるが、そんな事は構っていられない。そして、カランタもこれに便乗し、ふっと姿を消していたのだった。
後に残されたのは、未だフリーズ中のウルスヴァンと、白昼夢でも見たのだろうかと首を傾げるビアン。
ティアを信頼し切っている故に、既に気持ちを切り替えたクロノス。
唯一ここでティアが女神として生まれ変わった事を知っている事で、ゆっくりと落ち着きを取り戻し、事情を飲み込めてきたサクヤ。
そして、またティアが隠し事をしていると不貞腐れた表情でティアを見送ったルクスだけだった。
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火王 《よし……こっちだ》
ネコ にゃぁぁん
火王 《あそこの森ならば問題ない》
カランタ「ふぅ……あ、逃がしてくれたんだね」
火王 《あぁ……ネズミの方も終わった》
カランタ「そっか。僕も逃げられたよ……」
火王 《ティア様からか……》
カランタ「うんっ。って、なんでそんな寂しそうな顔を?」
火王 《あの方は、口にしないだけで、寂しがりやだ。だから、逃げるのはやめて欲しい……》
カランタ「あ……ふふっ、よく分かってるんだね」
火王 《いいや……あの方は難しい……》
カランタ「うん。そうだね……子どもに戻ったから、もっと甘えることも出来るようになるかなって思ってたんだけど……やっぱりあの子はあの子だね」
火王 《……》
カランタ「あれ? どうかしたの?」
火王 《別に……まだここにいるか?》
カランタ「う~ん……ちょっと一度帰って意思表明してくる。なんかやっぱり、傍にいたいなぁって思ったから」
火王 《そうか》
カランタ「あ、今笑ったね? ふふっ、じゃぁ、ちょっと行ってくるよ。またね」
火王 《あぁ……?》
カランタ「君にはちょっと色々聞きたい事とかあるんだ。だからまたね」
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あっさり自己紹介していましたが、ティアちゃんはできれば誤魔化したい様子。
ルクス君は大分強くなりました。
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妖精王の存在に慣れてきていた為に、天使もいるんだなと思えたのでしょう。
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