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2016. 2. 25
********************************************
ルクスは、ようやく終わったAランク認定試験を思い返していた。
やれるだけの事はやった。なに一つヘマもせず、パーティを組んでもらった冒険者達や試験官に怪我もなかった。
我ながら最高の働きが出来たと思う。そして今、結果が告げられようとしていた。
ここは王都の冒険者ギルドだ。多くの者達がAランク認定試験を受ける。よって、結果を伝える為の特別な部屋が用意されていた。
ルクスはその部屋へと少々緊張した面持ちで入室する。
「ルクス・カラン。君をAランク冒険者として認めます。今後の活躍を期待しているよ」
そう言って、ルクスの目の前で人好きのする好々爺然とした笑みを向けるのは、この王都のギルドマスターだ。
「はい。ご期待に沿えるよう今後も精進してまいります」
「うんうん。素晴らしいね。君は若いし、今後が楽しみだよ」
「はいっ」
あっさりと合格を告げられ、認定証を受け取る。
部屋を出たルクスは、数歩歩いた所で、胸に溜まっていた重い息を一気に吐き出した。
「……合格した……」
今更ながらにギルドマスターの言葉が実感として感じられた。
受かるかもしれないとは思っていた。だが、こればかりは他人の評価だ。自分がどれだけ出来たと思っていても、意味はない。だから、結果を告げられるあの部屋に入るまで不安だったのだ。
不合格であった場合、その部屋にはギルドの職員が待機しているらしい。ギルドマスターが迎えてくれるのは合格した時だけだった。
「……よかった……」
心臓が早鐘を打っている。落ち着け、落ち着けと暗示をかけるが、上手く行きそうにない。
そこへ、精霊達がやってきた。
《うれしい?》
これには文句なく嬉しいと心の中で答える。
《ごほうびなにがいい?》
そう問われて、ルクスの頭は色々な『ご褒美』を思い浮かべようと働きだす。
《なにしてほしい?》
この言葉でふと頭の中に、ある情景が蘇った。
《りょうか~い♪》
「え?」
精霊達はルクスの答えを感じ取ったらしく、嬉しそうに外へと飛び出して消えていった。
ギルドの廊下をホールに向かって無意識に歩いていたルクスは、自分は一体なにを望んだのかと、その場で呆然と立ち尽くす。
「あれ……?」
本当になにを望んだのだろうか。浮かんでいたはずの情景は、はっきりと思い出す事が出来なかった。
試験に受かったという喜びと、これで父、ゲイルにまた少し追いつけたという嬉しさ。その他、様々な感情が胸中に渦巻いていた事で、ルクスはかなり混乱していたのだ。
精霊達の言葉も、どこか夢の中のように感じていたのだから仕方がない。
再び足を進めだしたルクスは、ホールへと出た。
この一週間ほど、世話になったギルドは、サルバよりも雑多な場所に見えた。
人は確かに多い。だが、サルバのギルドにはどこか洗練された雰囲気があった。
それは、長年代わることなく同じマスターが取り仕切っているというのが原因だろう。
サルバでは、職員達の意識や仕事の流れ、冒険者達のさばき方、それらが安定しているのだ。
王都はただでさえ外から来た者が多い。それによる混乱やいざこざが日常的に起きている。事務的になってしまう受け付けも仕方がないが、サルバの職員達の方が優秀なように感じてしまった。
ルクスはホールの中を見回し、ここ数日の試験で世話になった者達を見つけると、一人一人に礼を言って回った。
それらが済むと、賑やかなギルドを後にする。
「さてと、学園街の屋敷に行くとするか」
ルクスの足ならば、この時間から街を出れば、夜には学園街へ辿り着けるだろう。
よし行くかと、外門を目指して歩き出す。しかし、しばらくすると何やら人だかりにぶつかってしまった。
「なんだ?」
人気の出店でも出ているのかとルクスは眉を寄せる。
先に進む為にどうにかしてこの人混みを通過しなくてはと思っていたルクス。だが、次の瞬間、目の前に突然道が出来た。
「あ、やっと来たね?遅いよ」
「は?」
その声に聞き覚えがあった。高過ぎず、落ち着いた女性の声。しかし、どこか普段から聞き慣れたように感じるものだ。
ふっと吸い寄せられた視線の先には、濃い赤茶色の長い髪を一つに結って前に垂らし、上品でシンプルな濃紺のジャケットを身につけ、黒のズボンに皮のブーツを履いた麗人が立っていた。
「ちゃんと受かったでしょうね?」
「……あぁ」
「なら、さっさと行くわよ。王都はやっぱり人が多くて嫌だわ」
「……だろうな……」
ルクスはそう言って苦笑いを浮かべ、その麗人……いつかの舞踏会の時と同じように成長した姿のティアへと歩み寄ったのだった。
************************************************
舞台裏のお話。
ティア「どうしようかな?」
マティ《お祝い?》
ティア「うん。本命は自分で取ってきてもらうけど、何もなしっていうのもねぇ」
精霊A 《きいてくる》
精霊B 《それとなく?》
精霊C 《うまくやる》
ティア「そうだね。精霊ちゃん達にならポロっと何か言いそうだし、お願いしようかな」
マティ《なんて言うかな?》
ティア《う~ん、ルクスってあんまり欲がないんだよね》
マティ《マスターなら、迷わず主とデートって言うねっ》
ティア《う、うん……デートコースに神殿が入らないようにするのが結構大変なんだよ……》
マティ《でも、こうゆう混んでる所だと、マスターくらい目立つ方が歩きやすいよ?》
ティア《それはあるかな……シェリーは綺麗だけど、カル姐とは違って近寄りがたいもんね……》
マティ《踏まれそう……》
ティア「ここで待ってる?」
マティ《う~ん……あっ》
ティア「ん?精霊ちゃん達……早かったね?」
精霊A 《ぶとうかいのときの》
精霊B 《おとながいい》
精霊C 《ならんであるく》
ティア「へ?」
マティ《お~、ルクスも主とデートしたいって事だね?それもカッコイイ大人の主と》
ティア「……ルクス……ふっ、お安いご用だわっ」
マティ《わ~い。それならマティもちょっと大きくなるっ》
ティア「んん?う~ん……茶色なら、類似の魔獣もいないかな……」
マティ《茶色……じゃぁ、主の髪と同じで》
ティア「オッケー。それじゃぁ、迎えに行きますか」
マティ《お迎え~》
つづく?
なんて事が起こってましたとさ☆
読んでくださりありがとうございます◎
筒抜けでした。
これでルクスはAランクになりました。
おめでとうと言いたいですね。
歳の割りに礼儀もしっかりしていますし、冒険者達の印象も良さそうです。
さて、迎えに来たティアちゃん。
まさかのバトラールモード。
人々は道を開けるようです。
では次回、また明日です。
よろしくお願いします◎
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ルクスは、ようやく終わったAランク認定試験を思い返していた。
やれるだけの事はやった。なに一つヘマもせず、パーティを組んでもらった冒険者達や試験官に怪我もなかった。
我ながら最高の働きが出来たと思う。そして今、結果が告げられようとしていた。
ここは王都の冒険者ギルドだ。多くの者達がAランク認定試験を受ける。よって、結果を伝える為の特別な部屋が用意されていた。
ルクスはその部屋へと少々緊張した面持ちで入室する。
「ルクス・カラン。君をAランク冒険者として認めます。今後の活躍を期待しているよ」
そう言って、ルクスの目の前で人好きのする好々爺然とした笑みを向けるのは、この王都のギルドマスターだ。
「はい。ご期待に沿えるよう今後も精進してまいります」
「うんうん。素晴らしいね。君は若いし、今後が楽しみだよ」
「はいっ」
あっさりと合格を告げられ、認定証を受け取る。
部屋を出たルクスは、数歩歩いた所で、胸に溜まっていた重い息を一気に吐き出した。
「……合格した……」
今更ながらにギルドマスターの言葉が実感として感じられた。
受かるかもしれないとは思っていた。だが、こればかりは他人の評価だ。自分がどれだけ出来たと思っていても、意味はない。だから、結果を告げられるあの部屋に入るまで不安だったのだ。
不合格であった場合、その部屋にはギルドの職員が待機しているらしい。ギルドマスターが迎えてくれるのは合格した時だけだった。
「……よかった……」
心臓が早鐘を打っている。落ち着け、落ち着けと暗示をかけるが、上手く行きそうにない。
そこへ、精霊達がやってきた。
《うれしい?》
これには文句なく嬉しいと心の中で答える。
《ごほうびなにがいい?》
そう問われて、ルクスの頭は色々な『ご褒美』を思い浮かべようと働きだす。
《なにしてほしい?》
この言葉でふと頭の中に、ある情景が蘇った。
《りょうか~い♪》
「え?」
精霊達はルクスの答えを感じ取ったらしく、嬉しそうに外へと飛び出して消えていった。
ギルドの廊下をホールに向かって無意識に歩いていたルクスは、自分は一体なにを望んだのかと、その場で呆然と立ち尽くす。
「あれ……?」
本当になにを望んだのだろうか。浮かんでいたはずの情景は、はっきりと思い出す事が出来なかった。
試験に受かったという喜びと、これで父、ゲイルにまた少し追いつけたという嬉しさ。その他、様々な感情が胸中に渦巻いていた事で、ルクスはかなり混乱していたのだ。
精霊達の言葉も、どこか夢の中のように感じていたのだから仕方がない。
再び足を進めだしたルクスは、ホールへと出た。
この一週間ほど、世話になったギルドは、サルバよりも雑多な場所に見えた。
人は確かに多い。だが、サルバのギルドにはどこか洗練された雰囲気があった。
それは、長年代わることなく同じマスターが取り仕切っているというのが原因だろう。
サルバでは、職員達の意識や仕事の流れ、冒険者達のさばき方、それらが安定しているのだ。
王都はただでさえ外から来た者が多い。それによる混乱やいざこざが日常的に起きている。事務的になってしまう受け付けも仕方がないが、サルバの職員達の方が優秀なように感じてしまった。
ルクスはホールの中を見回し、ここ数日の試験で世話になった者達を見つけると、一人一人に礼を言って回った。
それらが済むと、賑やかなギルドを後にする。
「さてと、学園街の屋敷に行くとするか」
ルクスの足ならば、この時間から街を出れば、夜には学園街へ辿り着けるだろう。
よし行くかと、外門を目指して歩き出す。しかし、しばらくすると何やら人だかりにぶつかってしまった。
「なんだ?」
人気の出店でも出ているのかとルクスは眉を寄せる。
先に進む為にどうにかしてこの人混みを通過しなくてはと思っていたルクス。だが、次の瞬間、目の前に突然道が出来た。
「あ、やっと来たね?遅いよ」
「は?」
その声に聞き覚えがあった。高過ぎず、落ち着いた女性の声。しかし、どこか普段から聞き慣れたように感じるものだ。
ふっと吸い寄せられた視線の先には、濃い赤茶色の長い髪を一つに結って前に垂らし、上品でシンプルな濃紺のジャケットを身につけ、黒のズボンに皮のブーツを履いた麗人が立っていた。
「ちゃんと受かったでしょうね?」
「……あぁ」
「なら、さっさと行くわよ。王都はやっぱり人が多くて嫌だわ」
「……だろうな……」
ルクスはそう言って苦笑いを浮かべ、その麗人……いつかの舞踏会の時と同じように成長した姿のティアへと歩み寄ったのだった。
************************************************
舞台裏のお話。
ティア「どうしようかな?」
マティ《お祝い?》
ティア「うん。本命は自分で取ってきてもらうけど、何もなしっていうのもねぇ」
精霊A 《きいてくる》
精霊B 《それとなく?》
精霊C 《うまくやる》
ティア「そうだね。精霊ちゃん達にならポロっと何か言いそうだし、お願いしようかな」
マティ《なんて言うかな?》
ティア《う~ん、ルクスってあんまり欲がないんだよね》
マティ《マスターなら、迷わず主とデートって言うねっ》
ティア《う、うん……デートコースに神殿が入らないようにするのが結構大変なんだよ……》
マティ《でも、こうゆう混んでる所だと、マスターくらい目立つ方が歩きやすいよ?》
ティア《それはあるかな……シェリーは綺麗だけど、カル姐とは違って近寄りがたいもんね……》
マティ《踏まれそう……》
ティア「ここで待ってる?」
マティ《う~ん……あっ》
ティア「ん?精霊ちゃん達……早かったね?」
精霊A 《ぶとうかいのときの》
精霊B 《おとながいい》
精霊C 《ならんであるく》
ティア「へ?」
マティ《お~、ルクスも主とデートしたいって事だね?それもカッコイイ大人の主と》
ティア「……ルクス……ふっ、お安いご用だわっ」
マティ《わ~い。それならマティもちょっと大きくなるっ》
ティア「んん?う~ん……茶色なら、類似の魔獣もいないかな……」
マティ《茶色……じゃぁ、主の髪と同じで》
ティア「オッケー。それじゃぁ、迎えに行きますか」
マティ《お迎え~》
つづく?
なんて事が起こってましたとさ☆
読んでくださりありがとうございます◎
筒抜けでした。
これでルクスはAランクになりました。
おめでとうと言いたいですね。
歳の割りに礼儀もしっかりしていますし、冒険者達の印象も良さそうです。
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