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289 悪い人達ではないようです
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2015. 11. 26
********************************************
男達の足が凍り付いた理由は、他でもない。
《ティア様に触れようなどと、この薄汚い生ゴミごときがっ。恥を知りなさい!》
「……」
ただでさえ薄暗く、陽の光が殆ど届かない場所だ。女王様の放つ冷気で更に良く冷える。
水王……大丈夫だよ。けど、ありがとう。これで話はできそう。
問答無用で全身氷漬けにしなかったのは僥倖だ。水王ならば、ティアへと伸ばした男の手を凍らせて叩き砕く事もあり得た。
《ティア様っ……礼など不要ですわ。お待ちくださいっ。只今、この無粋な男の腕を切り落としてみせますわっ》
褒めなくて正解だったようだ。凍らせて砕くよりも酷いではないかとティアは焦った。
待ってッ。良いんだよっ。このままで問題ないからっ。
《そうですか……わかりましたわ……》
水王は不満そうだが、このままでは、せっかくできた話をするチャンスが消えてしまう。何より、再び人を見つけて話をするのは面倒だ。
「おじさん達。ちょっと聞きたいんだけど」
そう切り出したティアに、男達は得体の知れないものに出会ったような恐怖を感じているようだ。
こういった場所で生きている者達は、敵わない相手かどうかの判断が正確で早い。相手の力量が分かるというものではないが、ここで生きるには、相手をして勝てるか勝てないかを判断する力が必須だ。
これにより、男達は瞬時にティアに対する同じ見解を持った。『逆らうな』と。
「あ、そんな怖がらないで。お話ししたいだけなの。あ~……でも、逃げられるのは困るから、このままでごめんね。ちょっと霜焼けになるかもだけど……ダメ?」
こういう時は可愛らしく見せて、安心させてあげようと、ティアはちょこんと首を傾げて言った。
《わぅ~ん……?》
足下でお座りをしたマティまでもが同じように首を傾げて喉を鳴らすと、男達の表情が和らいだ。
「な、何を聞きたいんだ?」
男達は抵抗する事もなく、ティアの言葉を待っていた。男達が素直な様子を見せた事で、水王はこの場から去っていく。勿論、いつでもまたティアの為に現れるだろうが、圧迫感は消えた。男達も見えないながらも、何かを感じていたのだろう。若干、不思議そうな顔をしている。
ティアは気を取り直し、再度口を開いた。
「あのね。私、極秘で騎士さん達の素行調査をしてるの。この辺とかで、騎士さんとか見たことない?」
この問い掛けに、男達は改めて注意深くティアの見なりを見る。
「……お嬢ちゃん……冒険者か?」
「うん。あっ、極秘任務中だから、この事は、誰にも言わないでね?」
「お、おうっ」
「絶対に言わねぇよっ」
秘密だよと右手の人差し指を口の前で立てて微笑むティアに、男達は反射的に強く頷く。これに、満面の笑顔でティアはお礼を言う。
「本当?ありがとう」
「「「っ……いいってことよ……」」」
頬を染めながら、男達は騎士について語り出す。
小さい子どもへと分かりやすく今の騎士達の現状を話す彼らの姿は、ある意味微笑ましくも見えるだろう。
「最近はこの辺でそれ程見かけなくなったんだけどな。俺らに、酒場で暴れろとか、そういった依頼をな」
「俺らを倒して、良い所見せようってやつだ。やらっせって言うんだが……分かるか?」
「あっちは騎士様だろう?だから、礼が少なくても文句言えねぇし、ちょい怪我とかする事になるから、あんまやりたくねぇんだけどなぁ」
ベタなのはこいつらだけじゃなかったかと、ティアは内心、その騎士達の予想通り過ぎるダメさ加減に呆れてしまう。
「そっかぁ。おじさん達も大変なんだね……」
その同情は心から出た言葉だった。
「いやいや。やっぱ、騎士様は偉いからな」
「あれだ。なんか日頃からストレスとか溜まってんだよ」
「真っ当な仕事ってぇのは、大変だからなぁ」
なんだか、彼らの方がまともな気がしてきた。
「おじさん達……ありがとう。とっても、役に立ったよ」
ティアの中では、彼らはもう良い人だと認定されていた。
「いいって。お嬢ちゃんみたいな子の役に立てるなんて……なんか、嬉しいもんだな」
「おう。また、何か聞きたい事とかあったら言ってくれや。おじさんの家は、あの角の黒い箱が積んであるところだからよ」
「おいおい。こんな所には、来るべきじゃねぇって」
いつの間にか、彼らはティアと話すのが楽しくなっていた。
ティアも、悪い人達ではないと分かると、まるで冒険者達と情報交換をするように、自然体で話をするようになった。
母様が昔言ってたっけ……やっぱり、ここへ来て正解だったなぁ。
マティアスが、情報収集をするのには、こうした場所の人達に話を聞くのが一番確実だと言っていたのを思い出したのだ。
彼らの情報は、街を裏から見たもので、嘘偽りのない真実だった。こうしてティアは、騎士達の今の姿と、正確な情報を手に入れる事ができたのだった。
************************************************
舞台裏のお話。
アデル「ティア。調子悪かったのかな?」
キルシュ「調子というか、機嫌が悪そうだったけどな」
アデル「うん……あ、お兄さん負けちゃったね」
キルシュ「そうだな。けど、ゲイルさんに相手をしてもらえるなんて、羨ましい……」
アデル「あははっ。ゲイルパパさんって、カッコいいもんね。ルクスさんも年を取ったら、あんな感じになるのかな?」
キルシュ「いや……先生は少し違う気がする……」
アデル「でも、クレアママさんも、豪快な感じでしょ?」
キルシュ「確かに……だが、先生の場合、ティアの影響が問題だ」
アデル「そっか……あれだね。自由奔放に育つとあんな感じになるけど、ティアみたいなのに抑えられると、ちょっと難しい……みたいな?」
キルシュ「先生は苦労性な所があるからな……あのまま落ち着いた感じになるんじゃないか?」
アデル「影のある男の人ってやつだね。その方がモテるらしいけど」
キルシュ「っ、そうなのかっ?」
アデル「うん。サクヤ先生が言ってた」
キルシュ「そうか……」
アデル「キルシュもちょいそんな感じあるよね」
キルシュ「そ、そうかっ?」
アデル「うん。苦労性っぽい」
キルシュ「アデル悪い……それは……あまり嬉しくない……」
つづく?
なんて事が起こってましたとさ☆
読んでくださりありがとうございます◎
こんな話も、十歳くらいになると出てきます。
子どもはよく大人の言葉を聞いていますからね。
今までにないパターンでしょうか。
演技は少々入ってますが、力技ではなく、恐怖心を植え付けるでもなく、穏やかに話し合っています。
いつもならば、ボコボコにした後にビクビクしながら話してもらいますから。
ティアちゃんの調査はまだ続きます。
この人達も、一度きりの登場じゃ勿体無いかな……なんだか不思議な愛着が湧いてきました。
では次回、また明日です。
よろしくお願いします◎
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男達の足が凍り付いた理由は、他でもない。
《ティア様に触れようなどと、この薄汚い生ゴミごときがっ。恥を知りなさい!》
「……」
ただでさえ薄暗く、陽の光が殆ど届かない場所だ。女王様の放つ冷気で更に良く冷える。
水王……大丈夫だよ。けど、ありがとう。これで話はできそう。
問答無用で全身氷漬けにしなかったのは僥倖だ。水王ならば、ティアへと伸ばした男の手を凍らせて叩き砕く事もあり得た。
《ティア様っ……礼など不要ですわ。お待ちくださいっ。只今、この無粋な男の腕を切り落としてみせますわっ》
褒めなくて正解だったようだ。凍らせて砕くよりも酷いではないかとティアは焦った。
待ってッ。良いんだよっ。このままで問題ないからっ。
《そうですか……わかりましたわ……》
水王は不満そうだが、このままでは、せっかくできた話をするチャンスが消えてしまう。何より、再び人を見つけて話をするのは面倒だ。
「おじさん達。ちょっと聞きたいんだけど」
そう切り出したティアに、男達は得体の知れないものに出会ったような恐怖を感じているようだ。
こういった場所で生きている者達は、敵わない相手かどうかの判断が正確で早い。相手の力量が分かるというものではないが、ここで生きるには、相手をして勝てるか勝てないかを判断する力が必須だ。
これにより、男達は瞬時にティアに対する同じ見解を持った。『逆らうな』と。
「あ、そんな怖がらないで。お話ししたいだけなの。あ~……でも、逃げられるのは困るから、このままでごめんね。ちょっと霜焼けになるかもだけど……ダメ?」
こういう時は可愛らしく見せて、安心させてあげようと、ティアはちょこんと首を傾げて言った。
《わぅ~ん……?》
足下でお座りをしたマティまでもが同じように首を傾げて喉を鳴らすと、男達の表情が和らいだ。
「な、何を聞きたいんだ?」
男達は抵抗する事もなく、ティアの言葉を待っていた。男達が素直な様子を見せた事で、水王はこの場から去っていく。勿論、いつでもまたティアの為に現れるだろうが、圧迫感は消えた。男達も見えないながらも、何かを感じていたのだろう。若干、不思議そうな顔をしている。
ティアは気を取り直し、再度口を開いた。
「あのね。私、極秘で騎士さん達の素行調査をしてるの。この辺とかで、騎士さんとか見たことない?」
この問い掛けに、男達は改めて注意深くティアの見なりを見る。
「……お嬢ちゃん……冒険者か?」
「うん。あっ、極秘任務中だから、この事は、誰にも言わないでね?」
「お、おうっ」
「絶対に言わねぇよっ」
秘密だよと右手の人差し指を口の前で立てて微笑むティアに、男達は反射的に強く頷く。これに、満面の笑顔でティアはお礼を言う。
「本当?ありがとう」
「「「っ……いいってことよ……」」」
頬を染めながら、男達は騎士について語り出す。
小さい子どもへと分かりやすく今の騎士達の現状を話す彼らの姿は、ある意味微笑ましくも見えるだろう。
「最近はこの辺でそれ程見かけなくなったんだけどな。俺らに、酒場で暴れろとか、そういった依頼をな」
「俺らを倒して、良い所見せようってやつだ。やらっせって言うんだが……分かるか?」
「あっちは騎士様だろう?だから、礼が少なくても文句言えねぇし、ちょい怪我とかする事になるから、あんまやりたくねぇんだけどなぁ」
ベタなのはこいつらだけじゃなかったかと、ティアは内心、その騎士達の予想通り過ぎるダメさ加減に呆れてしまう。
「そっかぁ。おじさん達も大変なんだね……」
その同情は心から出た言葉だった。
「いやいや。やっぱ、騎士様は偉いからな」
「あれだ。なんか日頃からストレスとか溜まってんだよ」
「真っ当な仕事ってぇのは、大変だからなぁ」
なんだか、彼らの方がまともな気がしてきた。
「おじさん達……ありがとう。とっても、役に立ったよ」
ティアの中では、彼らはもう良い人だと認定されていた。
「いいって。お嬢ちゃんみたいな子の役に立てるなんて……なんか、嬉しいもんだな」
「おう。また、何か聞きたい事とかあったら言ってくれや。おじさんの家は、あの角の黒い箱が積んであるところだからよ」
「おいおい。こんな所には、来るべきじゃねぇって」
いつの間にか、彼らはティアと話すのが楽しくなっていた。
ティアも、悪い人達ではないと分かると、まるで冒険者達と情報交換をするように、自然体で話をするようになった。
母様が昔言ってたっけ……やっぱり、ここへ来て正解だったなぁ。
マティアスが、情報収集をするのには、こうした場所の人達に話を聞くのが一番確実だと言っていたのを思い出したのだ。
彼らの情報は、街を裏から見たもので、嘘偽りのない真実だった。こうしてティアは、騎士達の今の姿と、正確な情報を手に入れる事ができたのだった。
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アデル「ティア。調子悪かったのかな?」
キルシュ「調子というか、機嫌が悪そうだったけどな」
アデル「うん……あ、お兄さん負けちゃったね」
キルシュ「そうだな。けど、ゲイルさんに相手をしてもらえるなんて、羨ましい……」
アデル「あははっ。ゲイルパパさんって、カッコいいもんね。ルクスさんも年を取ったら、あんな感じになるのかな?」
キルシュ「いや……先生は少し違う気がする……」
アデル「でも、クレアママさんも、豪快な感じでしょ?」
キルシュ「確かに……だが、先生の場合、ティアの影響が問題だ」
アデル「そっか……あれだね。自由奔放に育つとあんな感じになるけど、ティアみたいなのに抑えられると、ちょっと難しい……みたいな?」
キルシュ「先生は苦労性な所があるからな……あのまま落ち着いた感じになるんじゃないか?」
アデル「影のある男の人ってやつだね。その方がモテるらしいけど」
キルシュ「っ、そうなのかっ?」
アデル「うん。サクヤ先生が言ってた」
キルシュ「そうか……」
アデル「キルシュもちょいそんな感じあるよね」
キルシュ「そ、そうかっ?」
アデル「うん。苦労性っぽい」
キルシュ「アデル悪い……それは……あまり嬉しくない……」
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こんな話も、十歳くらいになると出てきます。
子どもはよく大人の言葉を聞いていますからね。
今までにないパターンでしょうか。
演技は少々入ってますが、力技ではなく、恐怖心を植え付けるでもなく、穏やかに話し合っています。
いつもならば、ボコボコにした後にビクビクしながら話してもらいますから。
ティアちゃんの調査はまだ続きます。
この人達も、一度きりの登場じゃ勿体無いかな……なんだか不思議な愛着が湧いてきました。
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よろしくお願いします◎
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