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連載
280 キルシュの隠し事
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2015. 11. 13
********************************************
楽しい日々というのは、あっという間に過ぎるものだ。
ティア達の初めての長期帰省休暇は、あれから目立ったトラブルもなく過ぎ、明日には学園での授業が始まる。
そんな今日も、午前中は変わらず、いつも訓練で使う広場で、ティア達はのんびりと過ごしていた。
「凄いね、ゲイルさんっ。さすが、クレアママさんの旦那さんって感じ」
「そっか。アデルにはそうなるんだ……」
クレアとは、初めて会ったあの日から、ひと月に三、四回のペースで会うようになっていた。そのため、アデルはクレアのことを『クレアママさん』と呼んで慕っている。
共にクエストを受ける事もしばしばあり、その強さも理解していたのだ。だが、アデルは、ゲイルと会うのは今回が初めてだ。
巷の人々が『あのゲイルさんの奥さん』とクレアを称する事が多い中、ゲイルを全く知らなかったアデルには、反対の『あのクレアママさんの旦那さん』となったことに、ティアは不思議な納得をしてしまった。
「どうしたの?ティア」
「うん?あ~……似たもの夫婦って、本当にいるんだなって」
「あはは。うん。ゲイルさんとクレアママさんは、とってもお似合いの夫婦だね」
「そうだね……」
純粋な憧れを抱き、眼を輝かせるアデルの横で、確かにお似合いというか、得てして最強のカップルが出来上がってしまったんだなと、ティアは微妙に表情を引きつらせていた。
「ゼノおじいちゃんも強いよね。護衛の人達と一緒に体を鍛えるとか、ティアの家って凄い人ばっかり」
「あはは~ぁ……お祖父様の場合は、お母様のお守りから逃げてきただけかな……」
「うん?シアンさんがどうかしたの?」
「ううん。ちょいお祖父様達は息抜きかなって……」
かなりの確率で、ゼノスバートとゲイルは、家からというより、シアンから逃げる口実の為に一緒に出てきたのだろうと思うティアだ。
今頃、リジットが泣いてるかも……。
最近のシアンには、ティアも手が付けられない。誰も厳しく注意する事ができないので、エスカレートしていくのを止められないのだ。
まるで、ダメ親だよね……。
子どもを叱れないダメな親になったような錯覚を覚えながら、少し反省する今日この頃だった。
「そういえば、キルシュはどうしたんだろう?なんか、元気なさそうだったけど」
「う~ん……そうだねぇ……」
そう言って、ティアとアデルは、広場にポツンと出現している家へと目を向けた。
因みに、今この広場にはユフィアを含む学生組と、護衛のルクス、クロノス、ゲイル。それとゼノスバートに、マティとフラムがいる。
アデルとティアは、離れてここで様子見というか少々待機中。ユフィアとベリアローズはもう少し離れて二人だけのピクニックを楽しんでいる。メイド二人はお留守番。おそらくは、シアンの遊び相手になっているはずだ。
そして、キルシュは調べ物がしたいと一人家に閉じ籠り、他はマティやフラムも含めて全員が、訓練という名の乱闘中だった。
「ちょっと、見てくるかな」
そう言ってティアは立ち上がる。そこで、アデルは一瞬考えた後、自分は行かない方が良いと直感したらしい。
「分かった。よぉ~しっ、あたしは、そろそろあそこに混ざってくる」
「うん。残り時間も良さそうだね。頑張って」
「任せてっ。みんなまとめてノしちゃうんだから」
元気良くそんな宣言をしたアデルは、凄いスピードで皆の所へと突っ込んでいった。
「アデルってば……」
自分の周りは、どうも闘いにやる気のある奴らばかりが集まるなと、ティアはため息をつく。周りからすれば、ティアがそう改造していっていると分かるのだが、それに全く自覚のないティアだ。
ベリアローズとユフィアの微笑ましい様子をチラリと確認しながら、家へと入ったティアは、一人で本を食い入るように見つめるキルシュへと近付いていった。
ティアは、癖で気配を知らず消していた為、当然キルシュは気付かない。
ティアはそっとキルシュの手元の本を覗き込んだ。
「セウロハ……?」
「っ、ティアっ⁉︎」
「あ、うん。ごめん。邪魔したね」
「い、いや……」
本気で驚いたのだろう。椅子から少々浮き上がって振り向いたキルシュに、ティアは素直に謝った。
そして、改めてティアはキルシュの開く本へと目を向ける。
キルシュはそれに、隠そうとはしないまでも、気まずげに顔を背ける。ここ数日、気になっていた事もあり、それらを確認すると、ティアは問い詰める事にした。
「セウロハは人の国じゃ手に入らないよ?」
セウロハとは、薬草の一つ。高地の山にしか咲かない花だ。そして、その花は、ある毒の解毒薬を作るのに必要となるものだった。
「キルシュ。何を隠してるの?」
「っ……」
ティアの鋭い視線がキルシュへと突き刺さる。それにもう逃れられないと思ったキルシュは、大きくため息をついて、重い口を開いたのだった。
************************************************
舞台裏のお話。
サクヤ「あぁ~あ。もう明日から授業なのね~……」
ウル「あっという間でしたね」
ビアン「ええ。温泉って良いものですね。また行きたいです」
ウル「そうですね。また行きましょう」
サクヤ「いいわねぇっ。また巻き上げとくわ」
ビアン「……認めましたね……」
ウル「ええ……はっきりと言いました……」
サクヤ「っ……さぁ~ってと。先ずは寮の見回りからね」
ウル「あっ、先生っ。その姿ではいけませんよ」
サクヤ「うわっ、そうだったわ」
ビアン「丸一週間、その姿でしたから、明日、間違えたりとか……」
サクヤ「そ、そんな事っ、コトある訳ないじゃない……」
ビアン「動揺しまくりじゃないですか……」
サクヤ「っ……っだ、ダイジョウブよ……」
ウル「いっそ、その姿にしたら良いのでは?」
サクヤ「えっ……」
ビアン「……確かに……魔術師でしたら、ありかもしれませんよ?」
サクヤ「いやいや、ダメでしょっ!」
ウル「そうですか?良いと思うのですが……まぁ、そのうち先生の種族の事も明かせるようになれば、大丈夫ですよね」
サクヤ「ちょっ、ええぇっ」
ビアン「心配ないですよ。ティアお嬢さんも巻き込めば怖いものなしです」
ウル「そ、そうですね。最強です。ルリさんより先に、ここから広げましょう」
サクヤ「あなた達……」
ビアン「任せてください。サクヤさんが、好きなだけこの場所に居られるように、きっとしてみせますよ」
ウル「先生にまた消えられるのは寂しいですから」
サクヤ「……っ、うんっ」
つづく?
なんて事が起こってましたとさ☆
読んでくださりありがとうございます◎
サクヤ姐さん達の休暇もおしまい。
三人の絆も深まり、目標も出来ました。
キルシュ少年は、どんな隠し事をしているのか。
毒の方に興味があるのではなさそうで良かった。
せっかく素直に育ったので、手は汚させたくないですからね。
では次回、一日空けて15日です。
よろしくお願いします◎
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楽しい日々というのは、あっという間に過ぎるものだ。
ティア達の初めての長期帰省休暇は、あれから目立ったトラブルもなく過ぎ、明日には学園での授業が始まる。
そんな今日も、午前中は変わらず、いつも訓練で使う広場で、ティア達はのんびりと過ごしていた。
「凄いね、ゲイルさんっ。さすが、クレアママさんの旦那さんって感じ」
「そっか。アデルにはそうなるんだ……」
クレアとは、初めて会ったあの日から、ひと月に三、四回のペースで会うようになっていた。そのため、アデルはクレアのことを『クレアママさん』と呼んで慕っている。
共にクエストを受ける事もしばしばあり、その強さも理解していたのだ。だが、アデルは、ゲイルと会うのは今回が初めてだ。
巷の人々が『あのゲイルさんの奥さん』とクレアを称する事が多い中、ゲイルを全く知らなかったアデルには、反対の『あのクレアママさんの旦那さん』となったことに、ティアは不思議な納得をしてしまった。
「どうしたの?ティア」
「うん?あ~……似たもの夫婦って、本当にいるんだなって」
「あはは。うん。ゲイルさんとクレアママさんは、とってもお似合いの夫婦だね」
「そうだね……」
純粋な憧れを抱き、眼を輝かせるアデルの横で、確かにお似合いというか、得てして最強のカップルが出来上がってしまったんだなと、ティアは微妙に表情を引きつらせていた。
「ゼノおじいちゃんも強いよね。護衛の人達と一緒に体を鍛えるとか、ティアの家って凄い人ばっかり」
「あはは~ぁ……お祖父様の場合は、お母様のお守りから逃げてきただけかな……」
「うん?シアンさんがどうかしたの?」
「ううん。ちょいお祖父様達は息抜きかなって……」
かなりの確率で、ゼノスバートとゲイルは、家からというより、シアンから逃げる口実の為に一緒に出てきたのだろうと思うティアだ。
今頃、リジットが泣いてるかも……。
最近のシアンには、ティアも手が付けられない。誰も厳しく注意する事ができないので、エスカレートしていくのを止められないのだ。
まるで、ダメ親だよね……。
子どもを叱れないダメな親になったような錯覚を覚えながら、少し反省する今日この頃だった。
「そういえば、キルシュはどうしたんだろう?なんか、元気なさそうだったけど」
「う~ん……そうだねぇ……」
そう言って、ティアとアデルは、広場にポツンと出現している家へと目を向けた。
因みに、今この広場にはユフィアを含む学生組と、護衛のルクス、クロノス、ゲイル。それとゼノスバートに、マティとフラムがいる。
アデルとティアは、離れてここで様子見というか少々待機中。ユフィアとベリアローズはもう少し離れて二人だけのピクニックを楽しんでいる。メイド二人はお留守番。おそらくは、シアンの遊び相手になっているはずだ。
そして、キルシュは調べ物がしたいと一人家に閉じ籠り、他はマティやフラムも含めて全員が、訓練という名の乱闘中だった。
「ちょっと、見てくるかな」
そう言ってティアは立ち上がる。そこで、アデルは一瞬考えた後、自分は行かない方が良いと直感したらしい。
「分かった。よぉ~しっ、あたしは、そろそろあそこに混ざってくる」
「うん。残り時間も良さそうだね。頑張って」
「任せてっ。みんなまとめてノしちゃうんだから」
元気良くそんな宣言をしたアデルは、凄いスピードで皆の所へと突っ込んでいった。
「アデルってば……」
自分の周りは、どうも闘いにやる気のある奴らばかりが集まるなと、ティアはため息をつく。周りからすれば、ティアがそう改造していっていると分かるのだが、それに全く自覚のないティアだ。
ベリアローズとユフィアの微笑ましい様子をチラリと確認しながら、家へと入ったティアは、一人で本を食い入るように見つめるキルシュへと近付いていった。
ティアは、癖で気配を知らず消していた為、当然キルシュは気付かない。
ティアはそっとキルシュの手元の本を覗き込んだ。
「セウロハ……?」
「っ、ティアっ⁉︎」
「あ、うん。ごめん。邪魔したね」
「い、いや……」
本気で驚いたのだろう。椅子から少々浮き上がって振り向いたキルシュに、ティアは素直に謝った。
そして、改めてティアはキルシュの開く本へと目を向ける。
キルシュはそれに、隠そうとはしないまでも、気まずげに顔を背ける。ここ数日、気になっていた事もあり、それらを確認すると、ティアは問い詰める事にした。
「セウロハは人の国じゃ手に入らないよ?」
セウロハとは、薬草の一つ。高地の山にしか咲かない花だ。そして、その花は、ある毒の解毒薬を作るのに必要となるものだった。
「キルシュ。何を隠してるの?」
「っ……」
ティアの鋭い視線がキルシュへと突き刺さる。それにもう逃れられないと思ったキルシュは、大きくため息をついて、重い口を開いたのだった。
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サクヤ「あぁ~あ。もう明日から授業なのね~……」
ウル「あっという間でしたね」
ビアン「ええ。温泉って良いものですね。また行きたいです」
ウル「そうですね。また行きましょう」
サクヤ「いいわねぇっ。また巻き上げとくわ」
ビアン「……認めましたね……」
ウル「ええ……はっきりと言いました……」
サクヤ「っ……さぁ~ってと。先ずは寮の見回りからね」
ウル「あっ、先生っ。その姿ではいけませんよ」
サクヤ「うわっ、そうだったわ」
ビアン「丸一週間、その姿でしたから、明日、間違えたりとか……」
サクヤ「そ、そんな事っ、コトある訳ないじゃない……」
ビアン「動揺しまくりじゃないですか……」
サクヤ「っ……っだ、ダイジョウブよ……」
ウル「いっそ、その姿にしたら良いのでは?」
サクヤ「えっ……」
ビアン「……確かに……魔術師でしたら、ありかもしれませんよ?」
サクヤ「いやいや、ダメでしょっ!」
ウル「そうですか?良いと思うのですが……まぁ、そのうち先生の種族の事も明かせるようになれば、大丈夫ですよね」
サクヤ「ちょっ、ええぇっ」
ビアン「心配ないですよ。ティアお嬢さんも巻き込めば怖いものなしです」
ウル「そ、そうですね。最強です。ルリさんより先に、ここから広げましょう」
サクヤ「あなた達……」
ビアン「任せてください。サクヤさんが、好きなだけこの場所に居られるように、きっとしてみせますよ」
ウル「先生にまた消えられるのは寂しいですから」
サクヤ「……っ、うんっ」
つづく?
なんて事が起こってましたとさ☆
読んでくださりありがとうございます◎
サクヤ姐さん達の休暇もおしまい。
三人の絆も深まり、目標も出来ました。
キルシュ少年は、どんな隠し事をしているのか。
毒の方に興味があるのではなさそうで良かった。
せっかく素直に育ったので、手は汚させたくないですからね。
では次回、一日空けて15日です。
よろしくお願いします◎
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