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278 天使に問う
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2015. 11. 10
********************************************
嬉しそうにゆっくりと降りてくるカランタ。さすがのシェリスも驚きに目を見開いている。
そんな中。ティアは、未だ十メール程の高さにあるカランタを見上げると、無表情のまま掌を向けた。
「え?」
カランタがまさかと思い、一筋の汗が頬を伝った時。淡々とした声が響く。
「【嵐花】」
「うぎゃぁ~っ!!」
品のない悲鳴がカランタから発せられる。必死で避けるカランタに、ティアは感心の声を上げた。
「本当に上手く避けるなぁ」
そんな呟きは、カランタの悲鳴と忙しない大きな羽音に掻き消される。
カランタを見て呆然としていたシェリスも、次第にその耳障りな音に眉を寄せていった。そして、不意に先程のティアと同じ様に掌を空へと向けたのだ。
「ふむ……【嵐花】」
「へっ⁉︎」
「うん?」
カランタも、これは予想出来なかったのだろう。それでも何とか咄嗟に体を捻り、回避に成功した。
「成る程。確かにやりますね」
「シェリー?」
感心しながら、ティアの隣へと立ったシェリスは、カランタを見上げてそう言った。
「何でっ、君までっ⁉︎」
全てを避け切ったカランタは、注意深く二人から距離を取り、浮いたまま、息を弾ませている。
「何やら楽しそうでしたので」
「そっか」
「いやいやっ、なんで納得してんのっ⁉︎」
やられた自分でなく、なぜにティアが許し納得しているのかと、カランタは泣きながら項垂れた。
「それでティア。アレは一体何ですか?」
シェリスは、カランタから視線をそらし、指を差すとティアへ訊ねた。
「アレは天使とか言う不思議生物だよ」
「ほぉ……確かに中々お目に掛かれない見事な羽根を持っていますね」
ティアの言葉に、再びカランタへと視線を戻したシェリスは、その美しい白い翼を眺めた。
「え、あ、ありがとう……っ」
たった今まで泣きべそをかいていたカランタだが、シェリスのその感嘆の込もった瞳に照れる。
「うん。フワフワのモコモコだよね」
「輝くような白というのも素晴らしい」
「えへへ……う、嬉しいな」
カランタにとっても自慢の羽根なのだ。それを手放しで褒められるのは嬉しい。もっと近くで見てくれと、カランタはゆっくりと地上へ降り立った。だが、それはやはりというか、今までの経験が全く生かされていなかったようだ。
「将来、ティアと住む新居に置くベットに良い素材ですね。軽そうですし、布団に最適です」
「えっと……ま、枕くらいしか出来ないかも」
話がまずい方へ転がったようだが、ティアとしても気になっていたので、そのまま話に乗った。
ティアの指摘に、シェリスはカランタをというより、カランタの羽根をもう一度眺め透かす。
「そう……ですね……あの羽根は生え変わらないのでしょうか」
「そっか。あり得るね。ねぇ、それって生え変わるの?」
「天使の生態というのも興味深いです」
「腕とか切っても生えるかも?」
ただでさえ探究心の塊のような二人だ。既に解体する事まで考えているのではないかと、カランタは身を震わせ、真っ青になっていた。
「とりあえず、今日は半分くらい毟り取ってみて……」
「生えるかどうかですね。再生能力もありそうですし……」
「ひっ……」
声さえ出ない状態のカランタは、飛んで逃げる事さえ忘れているようだ。
この怯えようには、さすがにティアもやり過ぎたかと思い直し、今回の目的を告げるべく口を開いた。
「まぁ、からかうのもこの辺にしといて、確認したいんだけど」
「うっ、へ?」
近付いてきたティアに怯えながら、言われたその言葉を、カランタはゆっくりと反芻する。
そんな様子を確認し、ティアは本題に入った。
「神具は、まだこの世界に七つともあるの?」
「え?」
ティアは、真剣な表情で訊ねる。
「ティア?なぜそんな事を?」
カランタが訊ねるより先に、そう質問したのはシェリスだ。それにティアは一度自分の中の何かを鎮めるように深呼吸をしてから再び口を開いた。
「……あの時、城にあった筈なの……」
「あの時……?」
落ち着けとティアは自身に暗示を掛ける。ゆっくりと呼吸をしながら、その時の記憶を少しだけ呼び起こす。
「燃えた筈なの……城と共に……兄様が言ったもの……」
「それは……まさかっ」
シェリスが辛そうに見つめる視線を、ティアは背中で感じていた。そして、目の前にも、痛々しく顔を歪め、カランタがティアを見つめている。
そんな二人の視線を感じながら、ティアは静かに輝く月を見上げ、息を詰まらせた。そして、月の光を浴びるながら目を閉じて呟くように言葉を紡いだ。
「っ……城の地下に、王と継嗣しか入れない聖堂があったの。多分、そこにバトラールが継承する神具があった」
バトラールの血筋が、神具を受け継ぐ者だと知ったティアは、ずっと考えていた。思い出したくない記憶をゆっくりと探り、ようやく思い当たったその場所。そして、兄の言葉を思い出したのだ。
************************************************
舞台裏のお話。
サクヤ「……」
ウル「先生……?そんな隅に……」
ビアン「なんか機嫌が……」
ルッコ「気にしなくていいんだよ。ほら、待たせたね。好きなだけ食べな」
ウル「え、わ、美味しそうですね」
ビアン「い、いただきますっ」
ルッコ「おう」
ウル「……美味しいです……この店はずっとここに?」
ルッコ「あぁ。元々、飯屋をやりたくてね。だが、まぁ……さすがに大通りに構える訳にもいかないからさ、ここでひっそりね」
ビアン「そんな、もったいないっ」
ルッコ「ははっ、ありがとね。でも、私らはやっぱり人とは違うからね。この街の為にも、この状態が丁度良いのさ」
客A「よぉ、姐さん。いつもの頼むぜ」
客B「俺も~」
ルッコ「あいよ。待ってな」
客C「お、珍しい。あんたら、ここらの人じゃないなぁ」
ウル「え、ええ」
ビアン「どうも」
客A「……姐さん、いいのか?」
客B「都会の人っぽいし、ここが広まるのは……」
ルッコ「心配ないよ。あそこで不貞腐れてるのが、連れてきた客だ。アレは同郷だからね」
客C「っマジ⁉︎ じゃぁ、強ぇんじゃねぇ?」
ルッコ「まぁ、昔は私の方が強かったけどねぇ。冒険者やったりしてたみたいだから、今は私より強いかもね」
客A・B・C「「「へぇ」」」
ルッコ「そういやぁ、あんたらも冒険者かい?」
ビアン「いいえ。自分は……騎士をしております。今は休暇中で」
ウル「私は、先生の今の同僚です。教師をしております」
ルッコ「おや。教師……サクヤが?」
ウル「はい」
客A「そりゃぁ……長く続けられんのか?」
客B「そうだよな?姐さんと同じなら……」
ルッコ「ふ~ん。だからかい……」
サクヤ「……」
つづく?
なんて事が起こってましたとさ☆
読んでくださりありがとうございます◎
そういえば、ご飯を食べに来たんでしたね。
そして、サクヤ姐さんが不貞腐れる理由を、ルッコ姐さんは気付いたみたいです。
またも遊ばれるカランタ。
もはや、あれは挨拶のようなものです。
シェリスも意外と付き合いは良いようですね。
若干の暴走状態を垣間見せましたが……なんとか回避できました。
ティアちゃんは、何に気づいたのでしょう。
過去を見つめ直しています。
では次回、一日空けて12日です。
よろしくお願いします◎
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嬉しそうにゆっくりと降りてくるカランタ。さすがのシェリスも驚きに目を見開いている。
そんな中。ティアは、未だ十メール程の高さにあるカランタを見上げると、無表情のまま掌を向けた。
「え?」
カランタがまさかと思い、一筋の汗が頬を伝った時。淡々とした声が響く。
「【嵐花】」
「うぎゃぁ~っ!!」
品のない悲鳴がカランタから発せられる。必死で避けるカランタに、ティアは感心の声を上げた。
「本当に上手く避けるなぁ」
そんな呟きは、カランタの悲鳴と忙しない大きな羽音に掻き消される。
カランタを見て呆然としていたシェリスも、次第にその耳障りな音に眉を寄せていった。そして、不意に先程のティアと同じ様に掌を空へと向けたのだ。
「ふむ……【嵐花】」
「へっ⁉︎」
「うん?」
カランタも、これは予想出来なかったのだろう。それでも何とか咄嗟に体を捻り、回避に成功した。
「成る程。確かにやりますね」
「シェリー?」
感心しながら、ティアの隣へと立ったシェリスは、カランタを見上げてそう言った。
「何でっ、君までっ⁉︎」
全てを避け切ったカランタは、注意深く二人から距離を取り、浮いたまま、息を弾ませている。
「何やら楽しそうでしたので」
「そっか」
「いやいやっ、なんで納得してんのっ⁉︎」
やられた自分でなく、なぜにティアが許し納得しているのかと、カランタは泣きながら項垂れた。
「それでティア。アレは一体何ですか?」
シェリスは、カランタから視線をそらし、指を差すとティアへ訊ねた。
「アレは天使とか言う不思議生物だよ」
「ほぉ……確かに中々お目に掛かれない見事な羽根を持っていますね」
ティアの言葉に、再びカランタへと視線を戻したシェリスは、その美しい白い翼を眺めた。
「え、あ、ありがとう……っ」
たった今まで泣きべそをかいていたカランタだが、シェリスのその感嘆の込もった瞳に照れる。
「うん。フワフワのモコモコだよね」
「輝くような白というのも素晴らしい」
「えへへ……う、嬉しいな」
カランタにとっても自慢の羽根なのだ。それを手放しで褒められるのは嬉しい。もっと近くで見てくれと、カランタはゆっくりと地上へ降り立った。だが、それはやはりというか、今までの経験が全く生かされていなかったようだ。
「将来、ティアと住む新居に置くベットに良い素材ですね。軽そうですし、布団に最適です」
「えっと……ま、枕くらいしか出来ないかも」
話がまずい方へ転がったようだが、ティアとしても気になっていたので、そのまま話に乗った。
ティアの指摘に、シェリスはカランタをというより、カランタの羽根をもう一度眺め透かす。
「そう……ですね……あの羽根は生え変わらないのでしょうか」
「そっか。あり得るね。ねぇ、それって生え変わるの?」
「天使の生態というのも興味深いです」
「腕とか切っても生えるかも?」
ただでさえ探究心の塊のような二人だ。既に解体する事まで考えているのではないかと、カランタは身を震わせ、真っ青になっていた。
「とりあえず、今日は半分くらい毟り取ってみて……」
「生えるかどうかですね。再生能力もありそうですし……」
「ひっ……」
声さえ出ない状態のカランタは、飛んで逃げる事さえ忘れているようだ。
この怯えようには、さすがにティアもやり過ぎたかと思い直し、今回の目的を告げるべく口を開いた。
「まぁ、からかうのもこの辺にしといて、確認したいんだけど」
「うっ、へ?」
近付いてきたティアに怯えながら、言われたその言葉を、カランタはゆっくりと反芻する。
そんな様子を確認し、ティアは本題に入った。
「神具は、まだこの世界に七つともあるの?」
「え?」
ティアは、真剣な表情で訊ねる。
「ティア?なぜそんな事を?」
カランタが訊ねるより先に、そう質問したのはシェリスだ。それにティアは一度自分の中の何かを鎮めるように深呼吸をしてから再び口を開いた。
「……あの時、城にあった筈なの……」
「あの時……?」
落ち着けとティアは自身に暗示を掛ける。ゆっくりと呼吸をしながら、その時の記憶を少しだけ呼び起こす。
「燃えた筈なの……城と共に……兄様が言ったもの……」
「それは……まさかっ」
シェリスが辛そうに見つめる視線を、ティアは背中で感じていた。そして、目の前にも、痛々しく顔を歪め、カランタがティアを見つめている。
そんな二人の視線を感じながら、ティアは静かに輝く月を見上げ、息を詰まらせた。そして、月の光を浴びるながら目を閉じて呟くように言葉を紡いだ。
「っ……城の地下に、王と継嗣しか入れない聖堂があったの。多分、そこにバトラールが継承する神具があった」
バトラールの血筋が、神具を受け継ぐ者だと知ったティアは、ずっと考えていた。思い出したくない記憶をゆっくりと探り、ようやく思い当たったその場所。そして、兄の言葉を思い出したのだ。
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舞台裏のお話。
サクヤ「……」
ウル「先生……?そんな隅に……」
ビアン「なんか機嫌が……」
ルッコ「気にしなくていいんだよ。ほら、待たせたね。好きなだけ食べな」
ウル「え、わ、美味しそうですね」
ビアン「い、いただきますっ」
ルッコ「おう」
ウル「……美味しいです……この店はずっとここに?」
ルッコ「あぁ。元々、飯屋をやりたくてね。だが、まぁ……さすがに大通りに構える訳にもいかないからさ、ここでひっそりね」
ビアン「そんな、もったいないっ」
ルッコ「ははっ、ありがとね。でも、私らはやっぱり人とは違うからね。この街の為にも、この状態が丁度良いのさ」
客A「よぉ、姐さん。いつもの頼むぜ」
客B「俺も~」
ルッコ「あいよ。待ってな」
客C「お、珍しい。あんたら、ここらの人じゃないなぁ」
ウル「え、ええ」
ビアン「どうも」
客A「……姐さん、いいのか?」
客B「都会の人っぽいし、ここが広まるのは……」
ルッコ「心配ないよ。あそこで不貞腐れてるのが、連れてきた客だ。アレは同郷だからね」
客C「っマジ⁉︎ じゃぁ、強ぇんじゃねぇ?」
ルッコ「まぁ、昔は私の方が強かったけどねぇ。冒険者やったりしてたみたいだから、今は私より強いかもね」
客A・B・C「「「へぇ」」」
ルッコ「そういやぁ、あんたらも冒険者かい?」
ビアン「いいえ。自分は……騎士をしております。今は休暇中で」
ウル「私は、先生の今の同僚です。教師をしております」
ルッコ「おや。教師……サクヤが?」
ウル「はい」
客A「そりゃぁ……長く続けられんのか?」
客B「そうだよな?姐さんと同じなら……」
ルッコ「ふ~ん。だからかい……」
サクヤ「……」
つづく?
なんて事が起こってましたとさ☆
読んでくださりありがとうございます◎
そういえば、ご飯を食べに来たんでしたね。
そして、サクヤ姐さんが不貞腐れる理由を、ルッコ姐さんは気付いたみたいです。
またも遊ばれるカランタ。
もはや、あれは挨拶のようなものです。
シェリスも意外と付き合いは良いようですね。
若干の暴走状態を垣間見せましたが……なんとか回避できました。
ティアちゃんは、何に気づいたのでしょう。
過去を見つめ直しています。
では次回、一日空けて12日です。
よろしくお願いします◎
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