169 / 457
連載
273 誰が見たって分かります
しおりを挟む
2015. 11. 3
********************************************
ティアとシェリスの様子を呆れながらも窺っていた冒険者達は、不意に背後から漂ってくる不穏な気配に気付き、揃って振り返った。
「っ、や、やべぇな……」
「おう……ザランも今はいねぇし……」
彼らが見たのは、黒い何かを纏ったルクスだった。
「る、ルクスっ。あっちでちょい何か飲もうや」
「なぁ、ゲイルさんは元気か?」
「最近、ちゃんと鍛えてっか?」
冒険者達は、今この場で一番危険なものは何なのかを直感で理解していた。
こんな時、彼らに言葉は必要ない。目配せ合い、意思を伝え合うと、ぞろぞろと揃って立ち上がった選ばれた数名が、ルクスを取り囲んでいく。
「ここの人達って凄いね。キルシュ。あっという間にルクスさんを隔離したよ?」
「いざという時の判断が早いんだ。実力者が多いんだろう」
アデルやキルシュも、ルクスから発せられる危険な苛立ちを感じていたのだ。これに気付くと同時に動き出した冒険者達に感心する。
「それにしても……あんなの見せられたら、ルクスさんも焦るよね……」
「……凄い方なのだろうが、見事にティアしか眼中にないな……」
キルシュは冷静に、シェリスの人となりを観察していたのだ。そこへ、この状況を見せられ、少々困惑気味だ。
「ティアさんは愛される子ですのね」
「お、ユフィア嬢は溺愛されるのがお望みかな?」
意地の悪い笑みを浮かべたエルヴァストの言葉に、ユフィアは真っ赤になって頬を両手で包む。
「そ、そんなっ……わたくしは、い、今も満足ですわ……」
恥じらうようにベリアローズをちらりと見るユフィアは、とても可愛らしい。
「うんうん。だそうだ。ベル。よかったな」
「……どう反応すべきなんだ?」
ベリアローズも、シェリスのティアに対する思いは少々行き過ぎだと感じている。ユフィアにそこまで求められたら困ってしまう。困惑したベリアローズは、助けを求めるようにクロノスへと視線を送った。
それに気付いたクロノスは、落ち着いた様子で答えた。
「あなたはあなたらしく、想いを向けられれば良いと思います」
色々と密かに尊敬するクロノスから、そんな答えが返ってきた事で、ベリアローズは安心したのだった。
そんな一幕が年長組で繰り広げられているとは知る由もないアデルとキルシュだが、二人もシェリスの重い愛に気付いていた。
「もしかして、最後のアレって、ティアの『好き』って言葉で反応したとか?嫉妬ってやつかな?」
アデルが、ふっと思い出したように言う。それにキルシュも頷いた。
「私はそれで間違いないと見た」
「ティア……愛されてるんだね……」
「……そうだな……」
こう言って、結論付けるしかないと、二人は未だ動けずにいるティアに大変だなとの本音を口にする事なく、そっと目をそらしたのだった。
◆◆◆◆◆
色々と混乱があったが、ティアとエルヴァスト、それとキルシュ、ルクスの四人は、シェリスの部屋にいた。
他のメンバーは、街の散策へと出ている。
「それでは、報告を聞きましょうか」
そのシェリスの言葉で始まったのは、先日のバレンでの一件の報告だ。
バレンからも上がってきてはいるが、ティア達が知り得た情報をまとめ、更に詳しく整理していく。
「それで、これが使われてた魔導具ね。後でカル姐にも見てもらいたいんだけど」
そう言ってティアが机の上に出したのは、一見、赤い魔石にしか見えないものだ。
「ほぉ……あの時のものに似ていますね……」
シェリスは、その細部を見極めようと目を細めた。そんなシェリスの言葉に、ティアは心当たりがあった。
「うん。ドラゴンの渓谷に仕掛けられてたのに似てるでしょ?作ったのは、ジェルバだと思う。今から六百年前に魔族の国で指名手配されてた魔工師だよ」
「魔族の……よく生き延びていたものですねぇ。あそこの暗部は当時最強だった筈ですが?」
シェリスが、昔を思い出すように呟く。国外にも聞こえる程、その当時の魔族の犯罪者を取り締まる暗部は、強く優秀だったのだ。
「カル姐が一度捕まえてたんだ。その後で何かあったんだろうね。私も、生きてるとは思わなかった」
ティアは過去、ジェルバが捕らえられるその場に居合わせたのだ。だからこそ出会った時、その驚きは大きかった。そんな感情を、ティアの言葉の中に感じたシェリスは、確信を持って訊ねた。
「会ったのですね」
「……うん。神具の使い手を探してた時にね。だから、奴らの仲間になってるのは間違いないよ」
ここで正直に話さない選択はなかった。だが、ティアとしては、話さなくても良いのならば、奴らと一人で直接接触したという事は知られたくなかったのだ。それは、はっきりとその表情に気まずいと描かれて浮かんでいた。
「ティア……一人ではいけないとあれ程……仕方のない人ですね」
「……ごめん……」
シェリスとは、一人で彼らと事を構えてはならないと約束していたのだ。ここは素直に謝るべきだろう。
「ティアが謝った……」
「それも素直にな……やはり、マスターは偉大だ」
「……っ……」
大人しくティアとシェリスの会話を聞いていたエルヴァスト達も、これには思わず感心してしまう。当然、ルクスだけは、おもしろくなさそうな不満顔を浮かべていた。
「それで、マスター。奴らの狙いは……いえ、そもそも、相手はどのような者達なのでしょうか」
ルクスの気持ちもくみ取り、エルヴァストがそう訊ねた。
「そうですね……国にも近々上げなくてはならないものでしょうし、いいでしょう。聞きなさい」
そう言って、シェリスは説明を始めたのだった。
************************************************
舞台裏のお話。
アデル「あたし、邪魔じゃない?」
ユフィア「あら。どうして?」
アデル「だって、デートでしょ?」
ユフィア「っ……そ、そんな。お、お散歩よ?ねぇ、ベル様」
ベル「ああ、ユフィアとは、またゆっくりな」
ユフィア「ベル様……っ」
アデル「ねぇ、クロノスさん。やっぱり、デートにしか見えないよね?店のおばちゃん達も、そうゆう目で見てるよ?」
クロノス「まだ自覚がないのだろう。微笑ましいな」
アデル「うん。あ、なんかすっごい自然に手繋いじゃったよ?」
クロノス「もう少し距離を空けよう。それと、この辺りは人が多いからな。アデルも手を出しなさい」
アデル「ふふっ、わぁ~い」
クロノス「ふっ、親子に間違われてしまいそうだな」
アデル「え?クロノスさんはまだ若いでしょ?」
クロノス「そうでもないんだが……」
アデル「だって、お兄ちゃんみたい。クロ兄~」
クロノス「っ……」
アデル「ん?あれ?嫌だった?」
クロノス「いや、ラキアがまだ小さかった頃にそう呼んでくれたなと思い出してな……」
アデル「ラキアさんが?今は確か、兄さんって呼んでたよね?」
クロノス「ああ。まだラキアが物心つく前だ。懐かしい……」
アデル「へぇ……なら、今日はあたしが呼んでもいい?」
クロノス「呼んでくれるのか?」
アデル「うんっ。クロ兄」
クロノス「ふっ、では、可愛い妹に、何か食べるものでも見繕おうか」
アデル「わぁ~いっ」
つづく?
なんて事が起こってましたとさ☆
読んでくださりありがとうございます◎
何気にアデルは年上キラーです。
シェリスの愛は重いです。
経験のないアデル達も気付く程、あからさまです。
冒険者達も、対処には慣れてきました。
嫌な慣れですけどね……。
危機回避能力を、こうして彼らは知らずに養っているのかもしれません。
さて、ここで少々、核心に近付いてみましょうか。
では次回、一日空けて5日です。
よろしくお願いします◎
********************************************
ティアとシェリスの様子を呆れながらも窺っていた冒険者達は、不意に背後から漂ってくる不穏な気配に気付き、揃って振り返った。
「っ、や、やべぇな……」
「おう……ザランも今はいねぇし……」
彼らが見たのは、黒い何かを纏ったルクスだった。
「る、ルクスっ。あっちでちょい何か飲もうや」
「なぁ、ゲイルさんは元気か?」
「最近、ちゃんと鍛えてっか?」
冒険者達は、今この場で一番危険なものは何なのかを直感で理解していた。
こんな時、彼らに言葉は必要ない。目配せ合い、意思を伝え合うと、ぞろぞろと揃って立ち上がった選ばれた数名が、ルクスを取り囲んでいく。
「ここの人達って凄いね。キルシュ。あっという間にルクスさんを隔離したよ?」
「いざという時の判断が早いんだ。実力者が多いんだろう」
アデルやキルシュも、ルクスから発せられる危険な苛立ちを感じていたのだ。これに気付くと同時に動き出した冒険者達に感心する。
「それにしても……あんなの見せられたら、ルクスさんも焦るよね……」
「……凄い方なのだろうが、見事にティアしか眼中にないな……」
キルシュは冷静に、シェリスの人となりを観察していたのだ。そこへ、この状況を見せられ、少々困惑気味だ。
「ティアさんは愛される子ですのね」
「お、ユフィア嬢は溺愛されるのがお望みかな?」
意地の悪い笑みを浮かべたエルヴァストの言葉に、ユフィアは真っ赤になって頬を両手で包む。
「そ、そんなっ……わたくしは、い、今も満足ですわ……」
恥じらうようにベリアローズをちらりと見るユフィアは、とても可愛らしい。
「うんうん。だそうだ。ベル。よかったな」
「……どう反応すべきなんだ?」
ベリアローズも、シェリスのティアに対する思いは少々行き過ぎだと感じている。ユフィアにそこまで求められたら困ってしまう。困惑したベリアローズは、助けを求めるようにクロノスへと視線を送った。
それに気付いたクロノスは、落ち着いた様子で答えた。
「あなたはあなたらしく、想いを向けられれば良いと思います」
色々と密かに尊敬するクロノスから、そんな答えが返ってきた事で、ベリアローズは安心したのだった。
そんな一幕が年長組で繰り広げられているとは知る由もないアデルとキルシュだが、二人もシェリスの重い愛に気付いていた。
「もしかして、最後のアレって、ティアの『好き』って言葉で反応したとか?嫉妬ってやつかな?」
アデルが、ふっと思い出したように言う。それにキルシュも頷いた。
「私はそれで間違いないと見た」
「ティア……愛されてるんだね……」
「……そうだな……」
こう言って、結論付けるしかないと、二人は未だ動けずにいるティアに大変だなとの本音を口にする事なく、そっと目をそらしたのだった。
◆◆◆◆◆
色々と混乱があったが、ティアとエルヴァスト、それとキルシュ、ルクスの四人は、シェリスの部屋にいた。
他のメンバーは、街の散策へと出ている。
「それでは、報告を聞きましょうか」
そのシェリスの言葉で始まったのは、先日のバレンでの一件の報告だ。
バレンからも上がってきてはいるが、ティア達が知り得た情報をまとめ、更に詳しく整理していく。
「それで、これが使われてた魔導具ね。後でカル姐にも見てもらいたいんだけど」
そう言ってティアが机の上に出したのは、一見、赤い魔石にしか見えないものだ。
「ほぉ……あの時のものに似ていますね……」
シェリスは、その細部を見極めようと目を細めた。そんなシェリスの言葉に、ティアは心当たりがあった。
「うん。ドラゴンの渓谷に仕掛けられてたのに似てるでしょ?作ったのは、ジェルバだと思う。今から六百年前に魔族の国で指名手配されてた魔工師だよ」
「魔族の……よく生き延びていたものですねぇ。あそこの暗部は当時最強だった筈ですが?」
シェリスが、昔を思い出すように呟く。国外にも聞こえる程、その当時の魔族の犯罪者を取り締まる暗部は、強く優秀だったのだ。
「カル姐が一度捕まえてたんだ。その後で何かあったんだろうね。私も、生きてるとは思わなかった」
ティアは過去、ジェルバが捕らえられるその場に居合わせたのだ。だからこそ出会った時、その驚きは大きかった。そんな感情を、ティアの言葉の中に感じたシェリスは、確信を持って訊ねた。
「会ったのですね」
「……うん。神具の使い手を探してた時にね。だから、奴らの仲間になってるのは間違いないよ」
ここで正直に話さない選択はなかった。だが、ティアとしては、話さなくても良いのならば、奴らと一人で直接接触したという事は知られたくなかったのだ。それは、はっきりとその表情に気まずいと描かれて浮かんでいた。
「ティア……一人ではいけないとあれ程……仕方のない人ですね」
「……ごめん……」
シェリスとは、一人で彼らと事を構えてはならないと約束していたのだ。ここは素直に謝るべきだろう。
「ティアが謝った……」
「それも素直にな……やはり、マスターは偉大だ」
「……っ……」
大人しくティアとシェリスの会話を聞いていたエルヴァスト達も、これには思わず感心してしまう。当然、ルクスだけは、おもしろくなさそうな不満顔を浮かべていた。
「それで、マスター。奴らの狙いは……いえ、そもそも、相手はどのような者達なのでしょうか」
ルクスの気持ちもくみ取り、エルヴァストがそう訊ねた。
「そうですね……国にも近々上げなくてはならないものでしょうし、いいでしょう。聞きなさい」
そう言って、シェリスは説明を始めたのだった。
************************************************
舞台裏のお話。
アデル「あたし、邪魔じゃない?」
ユフィア「あら。どうして?」
アデル「だって、デートでしょ?」
ユフィア「っ……そ、そんな。お、お散歩よ?ねぇ、ベル様」
ベル「ああ、ユフィアとは、またゆっくりな」
ユフィア「ベル様……っ」
アデル「ねぇ、クロノスさん。やっぱり、デートにしか見えないよね?店のおばちゃん達も、そうゆう目で見てるよ?」
クロノス「まだ自覚がないのだろう。微笑ましいな」
アデル「うん。あ、なんかすっごい自然に手繋いじゃったよ?」
クロノス「もう少し距離を空けよう。それと、この辺りは人が多いからな。アデルも手を出しなさい」
アデル「ふふっ、わぁ~い」
クロノス「ふっ、親子に間違われてしまいそうだな」
アデル「え?クロノスさんはまだ若いでしょ?」
クロノス「そうでもないんだが……」
アデル「だって、お兄ちゃんみたい。クロ兄~」
クロノス「っ……」
アデル「ん?あれ?嫌だった?」
クロノス「いや、ラキアがまだ小さかった頃にそう呼んでくれたなと思い出してな……」
アデル「ラキアさんが?今は確か、兄さんって呼んでたよね?」
クロノス「ああ。まだラキアが物心つく前だ。懐かしい……」
アデル「へぇ……なら、今日はあたしが呼んでもいい?」
クロノス「呼んでくれるのか?」
アデル「うんっ。クロ兄」
クロノス「ふっ、では、可愛い妹に、何か食べるものでも見繕おうか」
アデル「わぁ~いっ」
つづく?
なんて事が起こってましたとさ☆
読んでくださりありがとうございます◎
何気にアデルは年上キラーです。
シェリスの愛は重いです。
経験のないアデル達も気付く程、あからさまです。
冒険者達も、対処には慣れてきました。
嫌な慣れですけどね……。
危機回避能力を、こうして彼らは知らずに養っているのかもしれません。
さて、ここで少々、核心に近付いてみましょうか。
では次回、一日空けて5日です。
よろしくお願いします◎
11
お気に入りに追加
4,569
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が死んで満足ですか?
マチバリ
恋愛
王太子に婚約破棄を告げられた伯爵令嬢ロロナが死んだ。
ある者は面倒な婚約破棄の手続きをせずに済んだと安堵し、ある者はずっと欲しかった物が手に入ると喜んだ。
全てが上手くおさまると思っていた彼らだったが、ロロナの死が与えた影響はあまりに大きかった。
書籍化にともない本編を引き下げいたしました
側妃は捨てられましたので
なか
恋愛
「この国に側妃など要らないのではないか?」
現王、ランドルフが呟いた言葉。
周囲の人間は内心に怒りを抱きつつ、聞き耳を立てる。
ランドルフは、彼のために人生を捧げて王妃となったクリスティーナ妃を側妃に変え。
別の女性を正妃として迎え入れた。
裏切りに近い行為は彼女の心を確かに傷付け、癒えてもいない内に廃妃にすると宣言したのだ。
あまりの横暴、人道を無視した非道な行い。
だが、彼を止める事は誰にも出来ず。
廃妃となった事実を知らされたクリスティーナは、涙で瞳を潤ませながら「分かりました」とだけ答えた。
王妃として教育を受けて、側妃にされ
廃妃となった彼女。
その半生をランドルフのために捧げ、彼のために献身した事実さえも軽んじられる。
実の両親さえ……彼女を慰めてくれずに『捨てられた女性に価値はない』と非難した。
それらの行為に……彼女の心が吹っ切れた。
屋敷を飛び出し、一人で生きていく事を選択した。
ただコソコソと身を隠すつまりはない。
私を軽んじて。
捨てた彼らに自身の価値を示すため。
捨てられたのは、どちらか……。
後悔するのはどちらかを示すために。

夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です

愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。