女神なんてお断りですっ。

紫南

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第2回 ティアの人物紹介リポート

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第二巻該当部の人物紹介です◎

2016. 1. 27
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第二回、人物紹介リポートを始めまぁす!!

トップバッターはこの人。

『ゼノスバート・ヒュースリー』
【魔力属性:水・風・土】

私のお祖父様。
昔はとってもやんちゃだったってシェリーが言ってた。
「あの方は、とても面倒見が良い。戦い方を教えてもらったのだ」
面倒見……い、いいかな?
まぁ、気に入ってはいたんだと思うよ。

お祖父様は、伯爵位をお父様に渡して、お祖母様と一緒に別邸で田舎暮らしをしていたんだけど、お祖母様が亡くなって、サルバへと戻って来たの。
「ベルと一緒にな」
あ、そうだった。



『ベリアローズ・ヒュースリー』
【魔力属性:火】

お祖父様と一緒に戻って来たのが、このお兄様。
その天使の様な容姿から、幼い頃、何度も乳母役達に誘拐され、お陰ですっかり女性嫌いの人間不信になったんだって。
人の少ない田舎でリハビリしてたんだけど、あんまり効果はなかったみたい。
でも、将来このヒュースリー領を継ぐ事になるんだもん。しっかりしてもらわなきゃ困るよね。
「な、なんだよ……」
別に?
これからじっくり調きっ……じゃなかった教いっ……でもなくて、うん。継嗣としての自覚を持ってもらわないとね。
私の兄なんだもの。弱っちぃままじゃ困るし、頼りない次期伯爵ってのは、このサルバの為にもよくないよね。
女嫌いは、何とかなったし。
「くっ……あ、あんなっ、完全に荒療治だったぞっ!」
《なんです?わたくしの指導に何かご不満が?》
「い、いえ……失礼しました……」
水王。お兄様が気絶しそうだから、そのくらいにしておいてね。

次に、お祖父様とお兄様の護衛をしながら戻ってきたこの人。



『ゲイル・カラン』
【魔力属性:未確認】

ルクスの父親でもあるゲイルさん。冒険者ランクAの凄い人。とっても気が合うんだ。ルクスに役目を継いで、もう既に隠居暮らししてたんだけど、親友であるお祖父様の護衛として、戻って来たんだ。
「まぁ、半分ぐらい居候だな。けど、役には立つぜ?」
うん。とっても心強いよ。サルバの冒険者ギルドも、これで安泰だね。
「嬢ちゃんもよろしくな。どうせ帰る家もねぇしよ」
ん?そうなの?
「おう。ゼノの所で居候してたら、知らん間に売っぱらわれてたからな」
……へ……?
「ティア。売ったのはお袋だから、心配いらない」
あ、そ、そう……いや、問題だよ!?

「面白そうな話だな」
あ、エルさんっ。



『エルヴァスト・フリーデル』
【魔力属性:未確認】

お兄様の初めてのお友達。
ヒュースリー伯爵領のある国。フリーデル王国の第二王子。
母親は、メイドというか……王妃の影武者をしている人だったの。
だからって、事じゃないけど、王に見初められて、側室になったみたい。
だから、エルさんの立場っていうのは微妙なの。
王妃や他の側室の子どもは第一王子の他にもいるから、王位継承権は低いみたい。公けにはされてないみたいだけどね。
だから、第二王子っていう肩書きで誘拐される事があったみたい。
第一王子よりも警備が薄いから、王家に不満を持つ者達が狙いやすい。
『身代わりの王子』だって周りもエルさんも認識してるんだ。
いつか、どうにかしてやりたいな。

そして、エルさんの唯一の護衛役がこの人。



『ビアン』
【魔力属性:未確認】

実は、エルさんの伯父だったりするの。
「それは言わないでくれよ?」
うん。
ナイショだもんね。
可愛い甥っ子をいつも近くで見守ってるなんて、泣かせるよね~。
「……」
あ、大丈夫、大丈夫。私は言わないから。
《しゃべるの~》
《しゃべっちゃうの~》
《わたしたち~♪》
「あっ、ちょ、しまったっ!!」
私は言わないけど、精霊ちゃん達は喋るかもって、精霊視力を持ってるビアンさんなら分かるもんね?
「……た、頼むからっ」
頼む?
「いえっ、お願いしますっ!!」
しょうがないなぁ。
精霊ちゃん達。これトップシークレット。

これで大丈夫だよ。
「そ、そうですか……」

さてと、お次は~。


『クロノス』
【魔力属性:闇、風】

本当はクロノス・マクレートなんだけどね。
マクレートっていうのは、アリア・マクレートの家ね。代々、騎士の家系。
けど、どうも、数代前に国と揉めたみたい。
それでお家取り潰しになっちゃって、そのゴタゴタでアリアの剣だったフィスレイピアが紛失しちゃったみたい。
家宝として受け継がれてた物だし、女性に使い手の多かったレイピアは、女性騎士のいなくなったこの世界では殆ど使われてない。
でも、クロちゃんやマクレートの家の人達はその技を守り、受け継いで来たんだ。
クロちゃんはご両親が亡くなってから残された弟妹達を連れて旅をしてきた。
時には冒険者として、時には貴族に雇われて暗い仕事を引き受けて……。
先祖の意思を継ぐ為に、家宝であるフィスレイピアを探してたの。
ようやく見つけて、その手に取り戻したからには、マクレートとしての誇りと実力を世界に知らしめていかなくてはね。
「はい。ティア様の騎士となり、生涯お仕えいたします」
ふふっ、うん。
技も磨いていこうね。
「精進いたします」

クロちゃんの弟妹については次の機会にしようかな。
あの子達の成長する所を見てもらいたいしね。
後は……過去のお兄様とお姉様かな。



『マリナ・ランド・バトラール』
【魔力属性:火】

ランドっていうのは、一番目、一人目って事ね。
長女と長男につくよ。
第一王妃の娘で、第一王女のマリナ姉様。
王妃の第一子が女の自分だった事を気にしてたんだと思う。
女でも強くて頼りになる事を示したかったんだ。
弟である第一王子が生まれた事で、気負う必要はなくなったんだけど、弟妹達を守れる姉になるんだって言って騎士に混じっていつでも体を鍛えてたの。
だからって、女らしくないとかじゃないよ?
とっても魅力的なお姉様だったんだから。
「嬉しいことを言ってくれる」
だって、騎士の中にファンクラブあったもん。
「え?」



『ターナ・ティス・バトラール』
【魔力属性:土、風】

第二王妃の娘。
第二王女のターナ姉様。
とってもおっとりしてて、いつも笑顔を絶やさない。
ちょっと天然な所が可愛い人。
弟妹思いの優しい人だからって事もないんだけど、大臣とかに弟妹達を戦いの道具として見られるとすっごく怒るんだ。
みんな魔力が高かったし、私は戦闘能力がそれなりにあったから、国の為にって駆り出されても仕方がなかったんだけど……。
「サティアちゃん?戦場に行くくらいなら、お姉様とお茶をして、ダンスのレッスンをしましょうね?」
……はぁ~い……。
怒ると怖いからちょっと気を付けた方がいいよ。
ダンスに誘うのもいいけど、弟妹についての会話は注意して。
最近、シアンお母様を見ると姉様を思い出すんだよね……。



『レナード・ランド・バトラール』
【魔力属性:火、風、光】

第一王妃の第二子。
第一王子のレナード兄様。
とっても魔力が高いの。
だから、魔獣討伐とかによく出て行ってた。
戦争にも駆り出されて……でも、兄様を、間違っても人間兵器とか呼ばせないよ。
言ってた大臣のじぃちゃん達は、ターナ姉様がお仕置きしてた。
頭も良くて、優しくて、剣の腕も凄いんだよ。
次期王として期待されてたんだ。
「でも、ちょっとサティアちゃんに甘過ぎましたわよね」
「そうだな。叱った所とか、見たことがない……」
ターナ姉様……マリナ姉様……。
「サティアは可愛い妹だからな」
うんっ。
レナード兄様だぁ~いすきっ。
「分かりますけれどね……」
「う、うむ。サティアは可愛いぞ」
えへへ。
「サティア。お菓子が焼けたよ」
わぁ~い。
ファンネス兄様のお菓子~。
「「「……」」」



『ファンネス・ティス・バトラール』
【魔力属性:水、闇】

第四王妃の第一子。
第二王子のファンネス兄様。
頭が良くて、策略家。
レナード兄様の良い補佐になるって評判なの。
趣味はお菓子作り。
お料理全般いけるみたいなんだけど、特に好きなんだって。
「緻密に計算された分量で作り上げるのが気に入っている」
そうなの?
お料理はドバっと入れて、グルグルってやるんだってお母様は教えてくれたよ?
「そ、そうか……さすがはマティアス様だな……」
うん。凄いよね。


今回はこんな感じかな。
次回もお楽しみに。

ティアがお送りしましたぁ◎
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お読みくださりありがとうございます◎
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