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閑話2-6 ベリアローズの婚約者②
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2018. 10. 28
**********
その日ユフィアは、たまには編み物ではなくて刺繍をしてみようと思った。
今日も傍にいるのはハイパーメイドのラキアだ。
「そちらの刺繍は……フィスリーの花ですか?」
「え、えぇ……っ」
自分でもびっくりするほど可愛らしい翼のようなフィスリーの花が糸で上手く描かれていた。
声をかけられて驚いたのは、ベリアローズにプレゼントしたらどうかなと思っていたからだ。
「おや。そのようなお顔をされるとは……もしや、ベル様へのプレゼントですか?」
「あ、そ、そう……なの……お、おかしいかしら……」
頬が赤くなるのを感じた。何かを誰かにプレゼントしようなんて思った事は初めてだ。上手くできたからといって、図々しいだろうかと迷う。
何より、ラキアになら、この花を選んだ理由も見透かされそうだ。そして、思った通り、ラキアは満足そうに笑みの形を作っていた。
「そのような事はございません。ユフィア様は、フィスリーの花言葉をご存知ですか?」
「っ……『未来』……よね……っ、や、やっぱりやめて……っ」
恥ずかし過ぎる。
「ユフィア様……なぜ、これを選ばれたのですか?」
「っ……未来を……未来の約束をくれたから……っ」
恥ずかしいが、ラキアには何も隠せない、誤魔化せない気がして素直に口にしてしまう。
「あぁっ、そのような顔をされるとはっ。ユフィア様! 必ず、ベル様に手渡されませ!」
ラキアは大袈裟に一度口元を手で覆い、力強く詰め寄った。
「え、でも……その……意味深過ぎないかしら……迷惑がられてしまうかも……」
同じように思ってくれるだろうか。喜んでくれたらいい。けれど、やはり意味のある物を手渡すのは迷惑かもしれない。
そんな迷いもラキアは全部お見通しなのだろう。彼女に確信があるように告げられればそうなのかもと思ってしまう。
「何をおっしゃいますっ。ユフィア様が想いを込めた刺繍です。喜んで受け取る事でしょう。そうでなければ、ティア様に埋められます」
「……埋め……だ、大丈夫かしら?」
「勿論です。自信をお持ちください」
何の!? 埋められる未来が!?
「あの、そうではなくっ……わ、わかったわっ」
混乱が恥ずかしさや迷いを吹き飛ばす。そうして、ラキアに頷かれれば退路はない。
「出来上がるのが、楽しみですね」
「ええ」
今日、帰って来たら渡せるだろうか。どうやって渡そう。そんな悩みが今度は湧き上がってくる。
「そうです。その時に思い切って『ベル様』とお呼びしましょう」
「えっ!? ま、まだ無理よ……っ」
ラキアに言われてベリアローズのことを『ヒュースリーさん』ではなく『ベル様』と呼べるように普段から練習していた。
彼がいない所では呼べるのだが、まだ面と向かっては恥ずかしい。
「いいえ。出来ます。『未来』ではそう呼ぶようになるのですから、良い機会ですよ」
「っ……わ、分かったわ。頑張ります!」
「それでこそ『未来の伯爵夫人』です!」
こうして、ラキアに上手く舵を取られている事にユフィアは気付かない。
『未来のヒュースリー伯爵夫人』教育は密かに、順調に進んでいるのだ。
◆ ◇ ◆
最近のベリアローズは変わった。
そう感じるのは、ティアだけではないはずだ。
「お兄様ってば、またそれ見てるの?」
「っティ、ティアっ!?」
消灯時間が近付く頃、窓辺で本を読んでいたベリアローズは、いつの間にか、手元に置いていた丁寧な刺繍の施されたハンカチを見つめていたらしい。
そこに現れたのは、真下の自室の窓から抜け出し、魔術で浮かび上がったまま、二階のベリアローズとエルヴァストの部屋の窓を覗き込んだティアだった。
消灯時間前の見回りの為、エルヴァストは、現在部屋にはいない。
「あの女嫌いだったお兄様がねぇ……やっぱり、血かな?」
「うっ……」
そう言われては、何も返せないベリアローズだ。
それは先日、休息日の夕食後の事。
学生組がそろそろ帰ろうと席を立ち、玄関へと向かいかけた時だ。ベリアローズは、ユフィアに渡そうと思っていた物を思い出した。
「ユフィア嬢。これを……」
「っこれは……フィスリーっ」
「あぁ、森で見つけて、編んでみたんだ。部屋の窓辺にでも置いてやってくれ」
クレアを入れたマティとの追いかけっこの際に、森で見つけた可憐な翼の形をした花。それを見つけた時、真っ先にユフィアにプレゼントしようと思った。
ベリアローズにしては積極的に言えていたと思う。だが、その頬はほんのり赤く染まっており、少し下を向き気味に、目もそらしてしまっていた。
可愛らしい花の腕輪だけが、まっすぐにユフィアの前へと差し出されている。
「べ……ヒュースリーさん……っ、わ、わたくしも、お渡ししたいものがっ……」
大切に、そっと壊れないように花輪を受け取ったユフィアは、こちらも頬を染め、恥ずかしさに瞳を潤ませながら、いつ渡そうかと思い、ポケットに潜ませていたハンカチを取り出す。そこには、フィスリーの花の美しい刺繍が施されていた。
体が弱く、外出ができないユフィアは、この屋敷で様々な事をして過ごす。多くは、ティアの蔵書の一部である本を読み、ティアがシアンの為にと自ら執筆した編み物の本や刺繍の本を見つけ、それを実践しているのを知っている。
そんな中、ふと思いつきフィスリーの刺繍をハンカチに施したのだろう。
ベリアローズを想いながら作り上げたそれは、まさにユフィアの想いが詰まった一品だ。
「っ、これを……僕に……」
人前で『私』と言えるようになっていたベリアローズも、さすがに動揺した為に昔の癖が出る。
だが、そんな事が気になるような二人ではなかった。
ハンカチを受け取ったベリアローズは、同じ花を交換出来た事に嬉しくなる。そんな気持ちを知ってか、知らずか、ユフィアは美しく微笑みながらこう告げた。
「わたくしと未来のお約束をしてくださり、ありがとうございます……っべ、ベル様……っ」
「っ……!?」
最後は恥ずかしさに耐えかね、自身の火照った頬を、空いている手で押さえながら顔を背けるユフィア。その様子と、ユフィアから愛称で呼ばれた事で、ベリアローズは胸を鷲掴みにされるという感覚を、初めて味わっていた。
「っ、こちらこそっ、これから、よろしく頼む……ユフィ……っ」
「あっ……っはいっ」
まるでそこだけが別の世界になってしまったかのように、二人はそれぞれの贈り物を手にしながら、頬を染めて見つめ合う。
「うわぁ……なんかピュアっピュアだね……見事に輝いてるよ……」
「すごい……生で初めて見た……」
「姉上……あんな顔もするのか……」
年少組は、屈み込んで、ドアの隙間からそんな二人を見ていた。
「ベルに先を越されたなぁ……だが、ラキアやメイドが傍にいるのに、あれは気付いていないな……」
「完全に二人の世界みたいですね。奥様と伯爵を見ているようです……」
エルヴァストとルクスは、常には考えられないベリアローズの様子に、内心かなり驚いていた。
その後ろで、三バカ達は羨ましそうに見つめ、ザランは眩しい若さに肩をすくめる。
そんな外野の様子など、今のベリアローズとユフィアが気付く訳もなく、しばらくして先に飽きたのは、見守っていた者達の方だった。
ティア達がベリアローズを置いて帰ったのは言うまでもない。
それから数日、ベリアローズは朝、身支度も整え、朝食を済ませると、ユフィアを屋敷まで迎えに行き、授業が終わると送り届ける。そんな日々を過ごすようになった。
そして、暇があればユフィアから贈られたハンカチを見つめる。完全に恋の病だった。
「ユフィア姉様も、栞にしたフィスリーの花を飽きずに見つめてるみたいだし……ラブラブ過ぎ……」
「っ、ユフィがっ? あ、いや、そ、そうか……っ」
ユフィアも同じ様子と聞き、嬉しくなるベリアローズだ。
ティアは呆れながら夜の散歩に向かい、一つ呟く。
「本当……恋って人を変えるよね……」
その時、ティアが誰を思い出したかは、ベリアローズにはわからないだろう。その微妙な表情をもし、カルツォーネやサクヤが見たなら、同じように微妙な顔をしてくれた筈だ。
某ギルドのマスターは、今夜も『おやすみ』を伝えるタイミングを計っている。
「恋とか愛って難しい……」
**********
読んでくださりありがとうございます◎
次回、明日29日0時投稿予定
③へつづく
**********
その日ユフィアは、たまには編み物ではなくて刺繍をしてみようと思った。
今日も傍にいるのはハイパーメイドのラキアだ。
「そちらの刺繍は……フィスリーの花ですか?」
「え、えぇ……っ」
自分でもびっくりするほど可愛らしい翼のようなフィスリーの花が糸で上手く描かれていた。
声をかけられて驚いたのは、ベリアローズにプレゼントしたらどうかなと思っていたからだ。
「おや。そのようなお顔をされるとは……もしや、ベル様へのプレゼントですか?」
「あ、そ、そう……なの……お、おかしいかしら……」
頬が赤くなるのを感じた。何かを誰かにプレゼントしようなんて思った事は初めてだ。上手くできたからといって、図々しいだろうかと迷う。
何より、ラキアになら、この花を選んだ理由も見透かされそうだ。そして、思った通り、ラキアは満足そうに笑みの形を作っていた。
「そのような事はございません。ユフィア様は、フィスリーの花言葉をご存知ですか?」
「っ……『未来』……よね……っ、や、やっぱりやめて……っ」
恥ずかし過ぎる。
「ユフィア様……なぜ、これを選ばれたのですか?」
「っ……未来を……未来の約束をくれたから……っ」
恥ずかしいが、ラキアには何も隠せない、誤魔化せない気がして素直に口にしてしまう。
「あぁっ、そのような顔をされるとはっ。ユフィア様! 必ず、ベル様に手渡されませ!」
ラキアは大袈裟に一度口元を手で覆い、力強く詰め寄った。
「え、でも……その……意味深過ぎないかしら……迷惑がられてしまうかも……」
同じように思ってくれるだろうか。喜んでくれたらいい。けれど、やはり意味のある物を手渡すのは迷惑かもしれない。
そんな迷いもラキアは全部お見通しなのだろう。彼女に確信があるように告げられればそうなのかもと思ってしまう。
「何をおっしゃいますっ。ユフィア様が想いを込めた刺繍です。喜んで受け取る事でしょう。そうでなければ、ティア様に埋められます」
「……埋め……だ、大丈夫かしら?」
「勿論です。自信をお持ちください」
何の!? 埋められる未来が!?
「あの、そうではなくっ……わ、わかったわっ」
混乱が恥ずかしさや迷いを吹き飛ばす。そうして、ラキアに頷かれれば退路はない。
「出来上がるのが、楽しみですね」
「ええ」
今日、帰って来たら渡せるだろうか。どうやって渡そう。そんな悩みが今度は湧き上がってくる。
「そうです。その時に思い切って『ベル様』とお呼びしましょう」
「えっ!? ま、まだ無理よ……っ」
ラキアに言われてベリアローズのことを『ヒュースリーさん』ではなく『ベル様』と呼べるように普段から練習していた。
彼がいない所では呼べるのだが、まだ面と向かっては恥ずかしい。
「いいえ。出来ます。『未来』ではそう呼ぶようになるのですから、良い機会ですよ」
「っ……わ、分かったわ。頑張ります!」
「それでこそ『未来の伯爵夫人』です!」
こうして、ラキアに上手く舵を取られている事にユフィアは気付かない。
『未来のヒュースリー伯爵夫人』教育は密かに、順調に進んでいるのだ。
◆ ◇ ◆
最近のベリアローズは変わった。
そう感じるのは、ティアだけではないはずだ。
「お兄様ってば、またそれ見てるの?」
「っティ、ティアっ!?」
消灯時間が近付く頃、窓辺で本を読んでいたベリアローズは、いつの間にか、手元に置いていた丁寧な刺繍の施されたハンカチを見つめていたらしい。
そこに現れたのは、真下の自室の窓から抜け出し、魔術で浮かび上がったまま、二階のベリアローズとエルヴァストの部屋の窓を覗き込んだティアだった。
消灯時間前の見回りの為、エルヴァストは、現在部屋にはいない。
「あの女嫌いだったお兄様がねぇ……やっぱり、血かな?」
「うっ……」
そう言われては、何も返せないベリアローズだ。
それは先日、休息日の夕食後の事。
学生組がそろそろ帰ろうと席を立ち、玄関へと向かいかけた時だ。ベリアローズは、ユフィアに渡そうと思っていた物を思い出した。
「ユフィア嬢。これを……」
「っこれは……フィスリーっ」
「あぁ、森で見つけて、編んでみたんだ。部屋の窓辺にでも置いてやってくれ」
クレアを入れたマティとの追いかけっこの際に、森で見つけた可憐な翼の形をした花。それを見つけた時、真っ先にユフィアにプレゼントしようと思った。
ベリアローズにしては積極的に言えていたと思う。だが、その頬はほんのり赤く染まっており、少し下を向き気味に、目もそらしてしまっていた。
可愛らしい花の腕輪だけが、まっすぐにユフィアの前へと差し出されている。
「べ……ヒュースリーさん……っ、わ、わたくしも、お渡ししたいものがっ……」
大切に、そっと壊れないように花輪を受け取ったユフィアは、こちらも頬を染め、恥ずかしさに瞳を潤ませながら、いつ渡そうかと思い、ポケットに潜ませていたハンカチを取り出す。そこには、フィスリーの花の美しい刺繍が施されていた。
体が弱く、外出ができないユフィアは、この屋敷で様々な事をして過ごす。多くは、ティアの蔵書の一部である本を読み、ティアがシアンの為にと自ら執筆した編み物の本や刺繍の本を見つけ、それを実践しているのを知っている。
そんな中、ふと思いつきフィスリーの刺繍をハンカチに施したのだろう。
ベリアローズを想いながら作り上げたそれは、まさにユフィアの想いが詰まった一品だ。
「っ、これを……僕に……」
人前で『私』と言えるようになっていたベリアローズも、さすがに動揺した為に昔の癖が出る。
だが、そんな事が気になるような二人ではなかった。
ハンカチを受け取ったベリアローズは、同じ花を交換出来た事に嬉しくなる。そんな気持ちを知ってか、知らずか、ユフィアは美しく微笑みながらこう告げた。
「わたくしと未来のお約束をしてくださり、ありがとうございます……っべ、ベル様……っ」
「っ……!?」
最後は恥ずかしさに耐えかね、自身の火照った頬を、空いている手で押さえながら顔を背けるユフィア。その様子と、ユフィアから愛称で呼ばれた事で、ベリアローズは胸を鷲掴みにされるという感覚を、初めて味わっていた。
「っ、こちらこそっ、これから、よろしく頼む……ユフィ……っ」
「あっ……っはいっ」
まるでそこだけが別の世界になってしまったかのように、二人はそれぞれの贈り物を手にしながら、頬を染めて見つめ合う。
「うわぁ……なんかピュアっピュアだね……見事に輝いてるよ……」
「すごい……生で初めて見た……」
「姉上……あんな顔もするのか……」
年少組は、屈み込んで、ドアの隙間からそんな二人を見ていた。
「ベルに先を越されたなぁ……だが、ラキアやメイドが傍にいるのに、あれは気付いていないな……」
「完全に二人の世界みたいですね。奥様と伯爵を見ているようです……」
エルヴァストとルクスは、常には考えられないベリアローズの様子に、内心かなり驚いていた。
その後ろで、三バカ達は羨ましそうに見つめ、ザランは眩しい若さに肩をすくめる。
そんな外野の様子など、今のベリアローズとユフィアが気付く訳もなく、しばらくして先に飽きたのは、見守っていた者達の方だった。
ティア達がベリアローズを置いて帰ったのは言うまでもない。
それから数日、ベリアローズは朝、身支度も整え、朝食を済ませると、ユフィアを屋敷まで迎えに行き、授業が終わると送り届ける。そんな日々を過ごすようになった。
そして、暇があればユフィアから贈られたハンカチを見つめる。完全に恋の病だった。
「ユフィア姉様も、栞にしたフィスリーの花を飽きずに見つめてるみたいだし……ラブラブ過ぎ……」
「っ、ユフィがっ? あ、いや、そ、そうか……っ」
ユフィアも同じ様子と聞き、嬉しくなるベリアローズだ。
ティアは呆れながら夜の散歩に向かい、一つ呟く。
「本当……恋って人を変えるよね……」
その時、ティアが誰を思い出したかは、ベリアローズにはわからないだろう。その微妙な表情をもし、カルツォーネやサクヤが見たなら、同じように微妙な顔をしてくれた筈だ。
某ギルドのマスターは、今夜も『おやすみ』を伝えるタイミングを計っている。
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