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ミッション10 子ども達の成長
379 明日にでも必ず!!
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メルナ達は現実を見せつけられているようだった。彼女達は、メルナを中心として表面的には穏やかな集まりしか知らない。友人とは、メルナを立てるものであり、今目の前にあるような、忌憚なく楽しく話すなんて事が出来る場など知らなかった。
「っ……」
だからとても、メルナには居心地が悪い。それが、不快で仕方がなかった。
「っ……あ……」
その不快さを感じるということが、久し振りだったのだと、彼女は今気付いた。そう。不快に思っても、すぐに周りがそれを消してくれたのだから。今回はその反応が鈍いのだと気付いた。
ようやくここで、メルナの友人達が口を開いた。
「め、メルナ様。今日はお体の調子はよろしいのですか?」
「っ、ええ。心配してくださってありがとう。大丈夫よ。この後の舞踏会にも出席することになっていますもの」
「まあっ。久しぶりの舞踏会ですものね。安心しましたわ」
「陛下のお隣の席が空いているのは寂しいですもの」
「そうですわ。メルナ様とお二人で並んでおられるのを見られるなんて、嬉しいですわっ」
「まあ、ありがとう」
今まで、公式の行事の折、メルナは第三王妃のフラメラが暴れたりして謹慎している時は、体調が悪いと言って欠席することもあった。フラメラが参加する時は、必ず参加した。彼女は、フラメラとファスター王が二人で並び立つことがないように気をつけてきたのだ。
今回は、フラメラが不在だが、自分しか王妃は居ないのだと知らしめるためにも、参加するつもりだ。何より、参加人数が多い。この機会にメルナこそが王妃であると見せつけるつもりだった。
そんなメルナの考えを見透かすように、時折視線を寄越す他の女性達。それに気付いたのか、メルナの友人達は、更に話を続ける。
「っ、そ、それにしても、この腕輪……わたくし、メルナ様と同じものを身に付けられてとても光栄ですわ。夫も金のようです」
映像を見ると、自分たちの夫や父親が受け取った腕輪が確認出来た。
「わたくしもっ、あ、夫は銀の方だったようですけれど……」
「わたくしの所も銀……父は金ですわね。この腕輪も、セイスフィア商会のものということでしょうか……父があそこへは行くなと言うので、行ったことはないのですが……」
「まあ。わたくしの所もですわ。腕輪も父が金……で、夫が銀のようですわね。本当に、一体これはどう分けているのでしょうか……」
映像を見るに、共通点が分からないと首を傾げる。
しかし、メルナはもしやという思いがあった。
「……派閥……」
「え? どうかされまして? メルナ様」
「っ……いいえ……父も金でしたわ。けど、兄は銀……」
「あら。そういえば、メルナ様のお兄様、家を出られたのでしたわね……てっきり、あの方が侯爵家を継がれるとばかり……」
メルナには兄がいた。本来ならば、第一夫人の第一子が家を継ぐのが当たり前。しかし、問題があった。
「ええ……父とは折り合いが悪くて……」
この話に口を挟んだのは、第一夫人を知るカティルラの友人の女性達だ。
「あら。本当にあの方は狭量ですわね」
「娘さんの前ですわよ?」
「いいじゃありませんか。狭量なのは、事実ですもの。その上、家の援助も受けておきながら、自分よりも賢しい女は目障りだと、病に罹ったのを利用して早くに消したクズですわ」
「あらあら。そんな、証拠はありませんのよ?」
「なくても、誰もが思ってますわ。第二夫人と共謀したという噂もありますわね」
証拠はない。しかし、それまでの第一夫人に対する態度や、人となりを知れば、そうやっていてもおかしくはないと思えてしまう。それほどまでに、メルナの父は、第一夫人を嫌っていた。メルナの母である第二夫人も父と同様に。正義感もある第一夫人は目障りだったのだ。
「っ、そんな……父が酷いことをしたとは聞いておりますが……お母様まで……そんなことわたくし……っ」
メルナは、いつものように儚さを見せつけ、自分は悪くないということをアピールする。しかし、いつもならばその通りだと、メルナは悪くないのだと賛同する声はいつまでも聞こえない。
「……?」
滲ませた涙を落とさないようにしながら、メルナは周りをさり気なく確認する。
いつもと違う。そう感じたようだ。何が違うのかと考え込む前に、カティルラが皆に声をかけた。
「ああ、そろそろだわ。この腕輪の説明が入るわよ」
「……」
チラリとメルナに向けられた一瞬の視線。それは、とても冷たかった。これは、何かおかしいと、メルナは少し焦るような気持ちになる。無意識に、いつもつけている腕輪とネックレスを手で触れて確認した。
そこで、リゼンフィアの説明が耳に入ってきた。最初は、銀の腕輪。その説明を聞いて、銀の腕輪をする女性達は沸き立った。
「っ、なんてことっ。なんてっ、なんてステキなんでしょうっ!」
「これがっ、セイスフィア商会のっ。行くわ!! 明日にでも必ず!!」
「最高のプレゼントだわ! カティっ! あなたにこうして会えただけでも充分だったのに! わたくしっ、わたくしもうっ……っ」
「ちょっ。泣くほど? もう。ふふふっ。明日、一緒にいきましょうか」
「「「行くわ!」」」
そうして喜ぶ彼女達は、次に告げられた金の腕輪の待遇を聞いて絶句しながらメルナ達を見た。メルナ達も口を小さくパクパクさせながら腕輪を見ていた。
「「「「「っ……」」」」」
そんな様子や、更には、阿鼻叫喚の様相を呈するホールや会議室を見て女性達は感心する。
「あら~、嘘が吐けないなんて……すごいわね」
「外すのに、神殿長の許可が要るなんて……絶対に外してもらえない人が出そうだわ……」
「セイスフィア商会を利用できないなんて……流行に乗り遅れるのは間違いないわね」
「私なら何日か泣きますわ」
その影響力を、正しく女性達は理解していた。
そして、リゼンフィアは周りの声が落ち着いた所で、真剣な顔で告げた。
『この腕輪は、両方ともに良い効果もあります。それは、魔力を込めれば外的な物理攻撃や精神攻撃を弾いてくれるというものです。試しに今、魔力を込めてみてください』
言われて、少し腕輪を意識しながら魔力を込める。すると、実感する者は多かった。
『どうでしょう。精神安定がかかり、落ち着いてくるはずです。更には、雨の日。これを発動すれば……』
リゼンフィアは、銀の腕輪を着けており、それを発動させながらコップに入っていた水を自らにかける。すると、その水はリゼンフィアの体に触れる直前に弾かれ、少し離れた所で丸い玉となってゆっくりとそのまま下へ降下していく。
『こうして、水を弾きます』
「「「まあっ」」」
降下する水の玉を、コップで受け止め、リゼンフィアはどうだとコップに戻った水を掲げて見せた。
『おおっ~』
驚き、感心する声が会議室だけでなく、ホールでも響く。
『とはいえ、これのもっとも大事な効果としては、魅了などの精神的な異常状態を解く為のものです』
「魅了……?」
「そんな、賢者様の居られた時代に問題になったという……あの?」
「精神魔法系のものは、すっかり廃れたと……」
カティルラやレヴィリアの友人達は、さすがに知識があるようで、首を傾げる。
映像の中でリゼンフィアは続けた。
『今、この王宮でその魅了の魔導具が使われています。これを配ったのは、それを解く為でもありました』
「っ、なんてこと……」
「そんなものが……」
「恐ろしいわ……アレは、かつて国を幾つかダメにしたと……」
賢者が仕掛けたことだった。国の上層部を破滅させるために作られたもの。
「ええ。あれは、国を滅ぼす兵器と変わりありませんわ」
カティルラがそう言うと、なんて恐ろしいことだと女性達は悲しげな表情を見せた。
しかし、メルナの友人達には、その恐ろしさが理解できないらしく、お互い目配せ合って首を傾げていた。だが、メルナだけは、顔を真っ青にして震えていたのだ。
そんな様子を、映像の操作をしながら、メイドは静かに見つめている。
更にそこで、リゼンフィアはそれを映し出した。
『こちらをご覧ください』
一瞬後、映し出された自身の映像に、メルナは椅子を蹴倒して立ち上がっていた。その顔は、この場の誰も見たことがないほどの焦燥と驚愕の表情を見せていた。
***********
読んでくださりありがとうございます◎
「っ……」
だからとても、メルナには居心地が悪い。それが、不快で仕方がなかった。
「っ……あ……」
その不快さを感じるということが、久し振りだったのだと、彼女は今気付いた。そう。不快に思っても、すぐに周りがそれを消してくれたのだから。今回はその反応が鈍いのだと気付いた。
ようやくここで、メルナの友人達が口を開いた。
「め、メルナ様。今日はお体の調子はよろしいのですか?」
「っ、ええ。心配してくださってありがとう。大丈夫よ。この後の舞踏会にも出席することになっていますもの」
「まあっ。久しぶりの舞踏会ですものね。安心しましたわ」
「陛下のお隣の席が空いているのは寂しいですもの」
「そうですわ。メルナ様とお二人で並んでおられるのを見られるなんて、嬉しいですわっ」
「まあ、ありがとう」
今まで、公式の行事の折、メルナは第三王妃のフラメラが暴れたりして謹慎している時は、体調が悪いと言って欠席することもあった。フラメラが参加する時は、必ず参加した。彼女は、フラメラとファスター王が二人で並び立つことがないように気をつけてきたのだ。
今回は、フラメラが不在だが、自分しか王妃は居ないのだと知らしめるためにも、参加するつもりだ。何より、参加人数が多い。この機会にメルナこそが王妃であると見せつけるつもりだった。
そんなメルナの考えを見透かすように、時折視線を寄越す他の女性達。それに気付いたのか、メルナの友人達は、更に話を続ける。
「っ、そ、それにしても、この腕輪……わたくし、メルナ様と同じものを身に付けられてとても光栄ですわ。夫も金のようです」
映像を見ると、自分たちの夫や父親が受け取った腕輪が確認出来た。
「わたくしもっ、あ、夫は銀の方だったようですけれど……」
「わたくしの所も銀……父は金ですわね。この腕輪も、セイスフィア商会のものということでしょうか……父があそこへは行くなと言うので、行ったことはないのですが……」
「まあ。わたくしの所もですわ。腕輪も父が金……で、夫が銀のようですわね。本当に、一体これはどう分けているのでしょうか……」
映像を見るに、共通点が分からないと首を傾げる。
しかし、メルナはもしやという思いがあった。
「……派閥……」
「え? どうかされまして? メルナ様」
「っ……いいえ……父も金でしたわ。けど、兄は銀……」
「あら。そういえば、メルナ様のお兄様、家を出られたのでしたわね……てっきり、あの方が侯爵家を継がれるとばかり……」
メルナには兄がいた。本来ならば、第一夫人の第一子が家を継ぐのが当たり前。しかし、問題があった。
「ええ……父とは折り合いが悪くて……」
この話に口を挟んだのは、第一夫人を知るカティルラの友人の女性達だ。
「あら。本当にあの方は狭量ですわね」
「娘さんの前ですわよ?」
「いいじゃありませんか。狭量なのは、事実ですもの。その上、家の援助も受けておきながら、自分よりも賢しい女は目障りだと、病に罹ったのを利用して早くに消したクズですわ」
「あらあら。そんな、証拠はありませんのよ?」
「なくても、誰もが思ってますわ。第二夫人と共謀したという噂もありますわね」
証拠はない。しかし、それまでの第一夫人に対する態度や、人となりを知れば、そうやっていてもおかしくはないと思えてしまう。それほどまでに、メルナの父は、第一夫人を嫌っていた。メルナの母である第二夫人も父と同様に。正義感もある第一夫人は目障りだったのだ。
「っ、そんな……父が酷いことをしたとは聞いておりますが……お母様まで……そんなことわたくし……っ」
メルナは、いつものように儚さを見せつけ、自分は悪くないということをアピールする。しかし、いつもならばその通りだと、メルナは悪くないのだと賛同する声はいつまでも聞こえない。
「……?」
滲ませた涙を落とさないようにしながら、メルナは周りをさり気なく確認する。
いつもと違う。そう感じたようだ。何が違うのかと考え込む前に、カティルラが皆に声をかけた。
「ああ、そろそろだわ。この腕輪の説明が入るわよ」
「……」
チラリとメルナに向けられた一瞬の視線。それは、とても冷たかった。これは、何かおかしいと、メルナは少し焦るような気持ちになる。無意識に、いつもつけている腕輪とネックレスを手で触れて確認した。
そこで、リゼンフィアの説明が耳に入ってきた。最初は、銀の腕輪。その説明を聞いて、銀の腕輪をする女性達は沸き立った。
「っ、なんてことっ。なんてっ、なんてステキなんでしょうっ!」
「これがっ、セイスフィア商会のっ。行くわ!! 明日にでも必ず!!」
「最高のプレゼントだわ! カティっ! あなたにこうして会えただけでも充分だったのに! わたくしっ、わたくしもうっ……っ」
「ちょっ。泣くほど? もう。ふふふっ。明日、一緒にいきましょうか」
「「「行くわ!」」」
そうして喜ぶ彼女達は、次に告げられた金の腕輪の待遇を聞いて絶句しながらメルナ達を見た。メルナ達も口を小さくパクパクさせながら腕輪を見ていた。
「「「「「っ……」」」」」
そんな様子や、更には、阿鼻叫喚の様相を呈するホールや会議室を見て女性達は感心する。
「あら~、嘘が吐けないなんて……すごいわね」
「外すのに、神殿長の許可が要るなんて……絶対に外してもらえない人が出そうだわ……」
「セイスフィア商会を利用できないなんて……流行に乗り遅れるのは間違いないわね」
「私なら何日か泣きますわ」
その影響力を、正しく女性達は理解していた。
そして、リゼンフィアは周りの声が落ち着いた所で、真剣な顔で告げた。
『この腕輪は、両方ともに良い効果もあります。それは、魔力を込めれば外的な物理攻撃や精神攻撃を弾いてくれるというものです。試しに今、魔力を込めてみてください』
言われて、少し腕輪を意識しながら魔力を込める。すると、実感する者は多かった。
『どうでしょう。精神安定がかかり、落ち着いてくるはずです。更には、雨の日。これを発動すれば……』
リゼンフィアは、銀の腕輪を着けており、それを発動させながらコップに入っていた水を自らにかける。すると、その水はリゼンフィアの体に触れる直前に弾かれ、少し離れた所で丸い玉となってゆっくりとそのまま下へ降下していく。
『こうして、水を弾きます』
「「「まあっ」」」
降下する水の玉を、コップで受け止め、リゼンフィアはどうだとコップに戻った水を掲げて見せた。
『おおっ~』
驚き、感心する声が会議室だけでなく、ホールでも響く。
『とはいえ、これのもっとも大事な効果としては、魅了などの精神的な異常状態を解く為のものです』
「魅了……?」
「そんな、賢者様の居られた時代に問題になったという……あの?」
「精神魔法系のものは、すっかり廃れたと……」
カティルラやレヴィリアの友人達は、さすがに知識があるようで、首を傾げる。
映像の中でリゼンフィアは続けた。
『今、この王宮でその魅了の魔導具が使われています。これを配ったのは、それを解く為でもありました』
「っ、なんてこと……」
「そんなものが……」
「恐ろしいわ……アレは、かつて国を幾つかダメにしたと……」
賢者が仕掛けたことだった。国の上層部を破滅させるために作られたもの。
「ええ。あれは、国を滅ぼす兵器と変わりありませんわ」
カティルラがそう言うと、なんて恐ろしいことだと女性達は悲しげな表情を見せた。
しかし、メルナの友人達には、その恐ろしさが理解できないらしく、お互い目配せ合って首を傾げていた。だが、メルナだけは、顔を真っ青にして震えていたのだ。
そんな様子を、映像の操作をしながら、メイドは静かに見つめている。
更にそこで、リゼンフィアはそれを映し出した。
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